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電脳化はこの後すぐ!?脳とコンピューターを直結する「Neuralink」を来年臨床試験予定(イーロンマスク)

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 コンピュータを脳に直結するという電脳化の技術は、近い将来実現するだろうと言われてきたが、ついにその時が目前に迫っていたようだ。

 実業家イーロン・マスク氏の「ニューラリンク社(Neuralink)」が初公開した脳-マシン・インターフェースは、いずれは体に麻痺のある人の脳に移植して、思考だけで電話やPCの操作を可能にすることを目標としている。

 その特徴は脳と機械をつなぐ柔軟な「スレッド(より糸)」だ。幅はわずか4~6マイクロメートルで、人間の髪の毛よりも細い糸のような見た目をしている。

 スレッドは糸のように柔軟なので、脳に与える負荷が小さく、それでいて大量のデータを送信することができる。ホワイトペーパーによれば、「最大96本のスレッドを用い、1アレイあたり3072個の電極」を接続できるという。 

Neuralink Launch Event

脳とマシンをつなぐインターフェース

 7月16日に行われたマスク氏のニューラリンクについてのプレゼンテーションでは、脳に数千もの電極をつなぐシステムを開発し、2020年にその臨床試験を行いたい旨が発表された。

 まず目指されるのは、脳や脊髄に損傷があったり、先天的な障害などのせいで体に麻痺を負った人たちを支援することだという。

 こうした話題になると、脳を電脳化して、広大なネットにダイブ! のような攻殻の世界をついつい想像してしまうのだが、ニューラリンクの計画はもっと現実的なものだ。

 しかしマスク氏はあくまで最終的な目標と断ったうえで、「人工知能との共生関係を実現」したいと述べている。そのための脳とマシンをつなぐインターフェースだというのだ。

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思考でコンピューターを操作する

 世界で初めて脳移植を受けた脊髄麻痺の患者はマシュー・ネーグル氏だ。このシステムは米ブラウン大学によって開発された「ブレインゲート」に基づいたもの。

 ネーグル氏は、これによって思考でコンピューターのカーソルを操作できるようになり、2006年、卓球のようなゲーム「ポン」をプレイすることに成功。ニューヨークタイムズ紙によると、ネーグル氏が基本的な操作を習得するまでたった4日しかかからなかったという。

 これを皮切りに、麻痺のある患者が脳移植を受け、物体にピントを合わせたり、ロボットの腕を動かすといった脳-マシン・インターフェースの実験が行われてきた。

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スレッド(糸)で脳に接続するニューラリンク

 ニューラリンクのシステムはそうした従来のものよりもずっと高度だ。

 ブレインゲートは電極チャンネルを持つマイクロ電子アレイで脳に接続される。だがブレインゲートの電極チャンネルは最大で128本でしかないのに対して、ニューラルリンクのシステムは3072本だ。

 つまりそれだけ大量のデータを脳とやり取りできるということだ。

 さらにマイクロ電子アレイのもう1つ欠陥も克服されている。頭蓋骨の中の脳はじっとしているわけではなく、多少は揺れる。そこにマイクロ電子アレイの硬い針を刺せば、徐々に脳にダメージが蓄積されてしまう。

 だが柔らかい糸のようなスレッドならば、その心配はない。

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ロボットで脳に移植

一方、その柔軟さゆえに、ニューラリンクのシステムはマイクロ電子アレイよりも移植が難しい。

 これを解決するために開発されたのが、1分間でスレッド6本(電極192本に相当)を自動的に移植できる外科手術ロボットだ。移植の際に血管を避けてくれるので、炎症を抑えることもできるという。

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 その外見は顕微鏡とミシンを組み合わせたかのような姿だ。

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N1センサーを脳に移植

 ニューラリンク社は脳からの信号を読み取り、それを整理したり増幅したりできるカスタムチップをすでに開発済みだ。

 現時点では、ラットに移植し、USB-Cによる有線接続でしかデータ送信ができないが、いずれは無線のシステムの開発が目指されている。

 それを担うのが「N1センサー」だ。このセンサーを計4つ(運動野に3つと体性感覚野に1つ)脳に移植する。そして、耳の後ろに装着された外部と無線で接続し、通信を行う。

 また、この外部デバイスにはバッテリーが内蔵されており、たとえばiPhoneのアプリなどで操作することができるという。

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いずれは誰もが電脳化する時代がくる?

 ニューラリンクの筆頭外科医マシュー・マクドゥーガル氏は、このテクノロジーを、いずれは全身麻酔すら必要ない目のレーシック手術のようなものにしたいと述べている。

 将来的には、誰もが気軽に電脳化する時代になるということだろうか?

 マスク氏は今回のプレゼンそのものの目的について、人材を募ることだと話している。勝手な思い込みかもしれないが、電脳化や義体化につながりそうな技術は日本にも詳しい人がいそうな気がする。

 いよいよ現実世界がSF世界に近づきつつあるわけだが、次世代の人類はどんなことになっているのだろう?もはや神すらも超越した世界になっているのだろうか?

References:Neuralink Launch Event / theverge/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 56件

コメントを書く

  1. 生きてるうちにターミネーターとかの世界に怯えるとは思わなかったな
    怖い怖い

    • +1
    1. ※1
      ターミネーターよりマトリックスに近くない?

      • +3
  2. 会社やばいのか?
    さすがにこれはイーロンマスクにしては悪手だと思うんだが…。

    • -5
  3. あのイーロン・マスクだからなぁ
    資金集めのためにフカしてるだけだろ

    • +14
  4. ある意味に2次元になれるんか!
    なりてえ!!

    • 評価
  5. 電脳コイルかな?
    電脳世界からでれなくなる人たか出てきそう。

    • -4
  6. たぶん俺は脳で直接映像を見たりタイピングできるようになったとしても、結局それでカラパイアとか掲示板見てレス書き込んでると思う。

    • +20
    1. >>9
      攻殻だと脳と電脳との接続はナノマシンでやってたなあ。
      なかなか難しいのかねー。

      • 評価
  7. 最終的には生身の自分と電脳化した自分と対話できるようになるのかな?

    • 評価
  8. きっとサイボーグの
    義体制御システムとかに
    転用されるんだろうな

    • +4
  9. 気軽に移植できる技術ができたら、老後の生活に導入したい。
    ところで、これ頭につけてるデバイスとかコード部分引っ掛けたりしたとき怖いな。
    脳みそまで飛び出そう。

    • +3
  10. 攻殻機動隊かーまぁ実現するまで生きちゃいないわな

    • +4
  11. ニヤニヤしながら
    「そうだ・・いい子だ・・じっとしてろよ・・ビンゴォ ! ここが情報局のデータバンクか。さぁて、子猫ちゃんはどこに潜んでいるのかなぁ~ ? 」
    と、ヨダレをたらしつつ呟きたい。

    • -6
  12. バグが発生した場合
    身体に異常が出るか
    pcに異常が出るのか?

    まぁ、細胞再生スピードが上がれば、考えるかもね~

    • 評価
    1. >>16
      この技術だと脳波を読み取るだけだから、バグがハードに影響を与えるもの、例えば電流が逆流したり、物理的に破損したりしない限り脳にダメージは入らないハズ。

      • +2
  13. 人工知能との共生なんて良いから外部記憶を使える様にしてくれ

    • +5
  14. 「脳と機械を直接繋ぐ電脳化の臨床試験が来年始まる!」→うぉぉぉぉぉぉ!!!

    「イーロン・マスク」→あぁ……

    • +11
    1. ※26
      「空きチャンネルに合わせたテレビの色」っていわゆる砂嵐の灰色だと思っていたあの当時……。

      • +2
  15. 「しかも脳波コントロールできる」未来がすぐそこに

    • +2
  16. 人間って全く真逆の事を同時に考えたりするじゃん、
    脳内の天使と悪魔、みたいなヤツ。
    それが電脳ではどうなるのかなー、と。
    『機械』はどちらの思考を優先するのか、興味ある。

    • +3
    1. ※32
      非常ボタンを見る
      ⇒「押しちゃダメだぞ…押しちゃダメだぞ…(ウズウズ)」
      みたいなシチュエーションか。

      確かにどう反応するのか興味あるな。

      まぁ、とりあえず初期のザックリした機能では
      「閾値を超える明確な電気信号でない場合は
      設定上、反応せず何も起きない」とか、そんな
      妥当だけど面白味は無い結果な気がする。

      • 評価
      1. ※40
        その場合でも、押すと押さないを同時に起こすことはできないのだから、最終的には片方しか思考していないと言える

        • 評価
      2. >>40
        どっかで聞いた話だけど

        人間はスイッチを押すかどうかって判断はないんだそうな

        あるのは「押すのを止める判断」で見たときには既に押す行動を実行する信号が出てるそうな

        • 評価
  17. これがナノマシンで無線で通信できるようになれば完成。
    あと3段階くらいの進歩が必要。

    • +1
  18. おおっ! ここまで来たか!
    と思ったらイーロン・マスクかぁ…はい解散…

    • +6
  19. 脳内の思考領域の特定と
    意識・無意識のスイッチングの判別。
    「感」覚を統合する全てのセンサーの構造解析….
    大脳マイクロマシン工学を完成させるまでに専門論文の数は1万じゃ足らないだろうね。

    • 評価
  20. 実業家ってのは山師の柔らかい言い方だと思ってる

    • +6
  21. これを利用して拷問とかに悪用されなければいいけど…

    • +1
  22. 頭からUSBケーブル生えてる姿は間抜けだなぁ。なんだか便利そうな機器に見えてしまう。

    • 評価
  23. >>レーシックのように

    多分手術も脳波操作も含めてこれ必要なくなるよ

    AIの予測機能が発達して目線や体の動きで空気読んで
    「AIあれやって」「そういうと思ってもうやっておきましたよ」

    ってなるよ

    • 評価
  24. プライバシーが無くなるな
    何を考えてるのか筒抜けになり、自分の行動のログが残るんだぜ
    怖すぎ

    • 評価
  25. イーロンマスクは去年だけで2500億円稼いだ時代を代表する個人なのにまだ分けわからんこと言ってバカにしてる日本人がいるのか…

    • -9
    1. ※49
      お金稼ぎが上手い詐欺師なんて腐るほどいるのよ?

      • +1
    2. >>49
      明確な実績が世界的に広く認知されないことには何とも言えない

      • +3
    1. >>51
      そうなる前に特権階級を排除する必要があるな

      • -1
  26. 悪用されなければ、良いよ。今は人材を集めるのが目的みたいだけれど、あんまり変な方向にいってほしくない。

    • 評価
  27. 思ってたよりだいぶ早い

    というか早すぎる
    本当かこれ?

    • 評価
  28. 個人的には思考の高速化だけやってくれたら満足

    • 評価

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