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土星の衛星「タイタン」こそ人類が探すべき地球外生命体がいるかもしれない(米研究者)

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(著) (編集)

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Reimund Bertrams / Pixabay
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 夏になると雨が降る。液体がその季節ならではの風景を作り出し、湖や海だって広がっている。

 地球のことではない。土星最大の衛星タイタンのことだ。雲が形成され、それが雨を降らせ、地表を液体で満たす。こんな水循環が確認されている天体は、地球を除けば、太陽系でタイタンだけだ。

 それでいて地球とはまったく違う。空から降ってくるのは水ではなく、液体のメタンだ。地殻を作り出し、地表に溢れ出てくるのは、溶岩ではなく、水の氷だ。

北極に雨が降るという証拠

 タイタンの南極に雲があり、雨が降っていることはこれまでも知られていた。そして、そうであるならば、おそらく北極でも同様だろうと推測されていた。

 ところが、どういうわけかタイタンの北極では雨が降るという証拠がなかなか見つけられなかった。

 ついにそれを見つけたのは、米アイダホ大学のラジャニ・ディングラ氏とジェイソン・バーンズ氏だ。

 両氏は、カッシーニが2016年に送ってきた画像を調査していた。そのとき、その北極に以前撮影された写真にはなかった明るい反射が写っているのを見つけたのだ。

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mustafasen/iStock

大気がある証拠となる濡れた路面の反射

 これを解析した結果、反射が生じたのは、ごく最近雨が降ったからに違いないと結論された。

 それはちょうど雨上がりの道路のようなものだ。路面が濡れればそれだけ光を反射しやすくなって、キラキラと光って見えるだろう。これと同じことが、タイタンの北極でも起きていたわけだ。

 予測されていたことではあったが、タイタンには分厚い大気があるために、それをきちんと証明することはなかなか難しかった。それがついに確認されたのだ。

有機物の海に生命体が存在している可能性

 だが本当に驚くべきは天候ではなく、タイタンに生命体がいるかもしれないという可能性だ。

 タイタンを覆う大気の煙霧粒子は有機化合物でできている。もし水の氷がこうした有機化合物と混ざり合ったとすれば、それが生命を誕生させるということもあるかもしれない。それは大昔の地球で起きたのとまったく同じようなことだ。

 あるいは今この瞬間に生命が形成されている途中という風にも考えられる。

 それは我々と同じく水を基礎とする生命かもしれない。だが液体メタンの海が、地球の水の海と同じ役割を果たしている可能性もあり、現時点ではどちらの線も否定できない。

Titan Touchdown

探査機による調査が待たれる

 生命が存在しない環境の中で、有機物と水を混ぜ合わせたらどうなるのか? そのとき生命分子の形成までどのくらい近づいているのか?

 もしかしたら、それが地球に存在する生物の前身となった分子とまったく同じものという可能性もあるのだろうか?

 様々な疑問が浮かぶが、こうしたことを実験室でシミュレーションするのはとても難しい。だが、宇宙の少し先にはタイタンという天然の実験場がある。

 バーンズ氏は、NASAのタイタン探査機「ドラゴンフライ」のミッションが認可されるのを心待ちにしている。

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NASA

 もし許可が下りれば、ドラゴンフライの打ち上げは2025年、タイタンに到着するのは2034年以降となる。

 いよいよ未知との遭遇となるか?その答えは15年後以降だ。

References:University of Idaho scientists are learning more about what makes Titan so Earth-like, and why it could contain life/ written by hiroching / edited by parumo

追記:(2019/6/17)本文を一部訂正して再送します。

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この記事へのコメント 51件

コメントを書く

  1. 地球外生命体は火星にいるかもしれないし、水星にいるかもしれない。
    もしくは月か木星、または金星、および土星、天王星、海王星、冥王星にいる可能性がある。

    • -1
  2. ちなみにタイタンは北海道民でもこたつで丸くなるレベルで寒いから人類が住める環境ではない。

    • +5
    1. ※4
      マジスレすると
      呼吸できないとか温度が低すぎるとか
      宇宙人レベルの俺の考えでは
      科学技術でどうとでもなるレベル

      • +1
  3. それで不思議でならないこと。
    1隕石や火山などで、生物が繁栄して以降の地球の石も宇宙に出ている
    2タイタンなどに漂着した石もあるかもしれない
    3地球産微生物が繁殖し、それがもとになってタイタンなどの環境を大きく変えていてもおかしくない
    4むしろそれがないのが不思議

    • -1
    1. >>6
      活動可能な環境が整わないと繁殖出来ないからね
      眠ったまま動かんような生物が届いてもその場所にしか居ない

      • 評価
    2. ※6
      ・地球由来の岩石が宇宙空間に飛び出す可能性はあるが、ふたたび地球の重力に捉えられるか、太陽の重力で地球近傍小天体として周回軌道をとる可能性が高く、そこから逃れて土星軌道まで到達する可能性が非常に低い。

      ・岩石内に休眠状態で保存される生命があるとしても稀。

      ・幸運にもそれがタイタンに漂着したとして、地球型の生命の活動に不可欠な液体の水が存在しない環境で、生命が繁殖できるか疑問。

      と悲観的なこと連ねたけど、それを補って余りある興味深い天体だから、この記事の計画で、なにかびっくりするような発見があるかもよ!

      • +3
  4. 興味深いけど温度が低すぎないか
    有機物の合成に温度は関係ないことはないと思うけど

    • 評価
  5. 水や氷が存在する衛生がたくさん見つかって、そもそも水がなくても成立する生命も見つかった。
    宇宙に生命が地球だけのはずがないよね。

    • +6
  6. タイタンにはトラルファマドール星人もいるし。

    • 評価
  7. 仮に生物がいたら保護とか取り扱いが難しそうだね。有史以来の初の地球外生物との接触となり得るからその点のガイドラインとかの整備が必要になりそう。

    • +2
  8. タイタンには巨人がいるんじゃなかったの?

    • +2
  9. タイタンは太陽系で一番美しい所
    そして、恐ろしい所

    昔は、アンモニアの海に液体メタンの島がういたような、他の星の常識が全く通用しないような自然を持ったタイタン

    それを、人間は長い年月をかけて緑の星に変えたのよ
    血の滲むような努力をして

    • 評価
    1. >>13
      要らぬ1手間に見えるが元のネタがわからん

      • -2
      1. >>29
        銀河鉄道999だったと思う
        999のタイタンは完全なテラフォーミングがされてて殺人強盗も含め何しても許される楽園法ってのがあるのよ

        • +1
        1. >>40
          楽園作るためなら相応の手間をかけて損はない
          しかしその楽園を見つけてそこに留まる事無く他に行くのは旅の途中だからなのか?
          とかなるのかな

          • -1
  10. 太陽系内(の地球以外)に生命がいるかは疑問だけど、
    逆に、宇宙の隅々まで探せばどっかにいそうな気もする。
    でも太陽系外を探査するだけでも至難の技。
    でかすぎるよ太陽系さん。

    • +2
  11. ガニメデも
    生命の存在が有望だと
    聞いたことがある
    海のある多層構造らしい
    おまけに内核は
    木星の潮汐力で熱く
    磁場もあるらしい
    放射線の影響を受けない

    • +3
    1. >>19
      放射線はあった方が良いかも?
      放射線を当てて生物の遺伝子にいくらかの変化があるなら
      何かをデタラメに組み換えて生物の遺伝子に組み立てられる可能性がある

      地球のは生物基準では邪魔な物とは言い切れないよ

      • +3
    2. ※19
      何となくだけど…放射線のエネルギーを活用して生きている生命…なんてのも居る気がする。だって宇宙環境の中では放射線は多く存在するものだと思うし、もし活用できるのであれば長期間に渡って効率的にエネルギーを得る事が可能になると思うから。地球上の生命にとっては、放射線は確かに命に関わる有害項目だけど、でも地球内環境だけを全ての基準にして考えてはいけない様にも思う。

      • 評価
  12. いないよ、そんな近く、それも人類と同時期に。地球外生命がいるとしても、それは天文学的に小さい確率。それに無限大の天体数を掛けるから、可能性は無限大・・・あくまで計算上は。だから、それが近くに同時期に存在する可能性なんて、やっぱり天文学的に小さい。

    • -6
    1. >>20
      それを確認してきたの?
      多分居ないから調べないってのは勿体無い話。生物の痕跡が見つかるだけでも万々歳よ。何よりもワクワクするだろ?

      • +3
    2. >>20
      可能性は無限大・・・、ってそれ確実に地球外生命いますやんか。
      恐らくだけど、この銀河系内で人類とコンタクトできる地球外「文明」の数を計算する、ドレイクの方程式と混同されてるのでは?
      あっちはむしろ、計算上は結構な数なのに地球外文明が見つからないのが謎、って話だけど。

      • 評価
  13. パンクチュアルな意味においてさようなら

    • 評価
  14. ある程度温度が安定してるところなら生物がいるんじゃないかと思うな
    例えば金星なら上空とか、木星土星ならガスの雲の奥深い方とか

    • +2
  15. 虫みたいなのが居れば面白いけど。
    居そうなのは微生物位やろうなあ。それでも凄いけど

    • +3
  16. デンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドン……

    デッデデー↓デッデデー↑デッデデッデデー デデデデ デデデデ デデデデッデデー

    • 評価
  17. どんなに遠くに探査機を飛ばしても、長い間かけて順応してきた地球が人間や動植物にとって一番暮らしやすい。生態系が少々崩れても、核や毒やゴミで汚染されても、地球は自浄作用で立て直す力を備え持っている。末永く人類が地球で暮らし続けていけることを願わずにはいられない。

    • -1
  18. 月の地下だって水と熱源があるんだから微生物レベルならいてもおかしくない

    • +2
  19. 『居るかも知れない』じゃなくて、
    早急に探査機を送って調査をしてくれよ…と思うわ

    まあ太陽系の外縁惑星だから、到達するのも大変なんだろうけど
    私が生きている内には、太陽系内から生物は発見されないかな?
    近くの惑星だと、やっぱ火星での生物探査を本気で進めて欲しい
    火星には、バクテリア的な生物であれば、何かしら居ると思う
    もしかすると、昆虫的な生物ですら、居るかも知れない

    • 評価
    1. >>36
      今から開発して到達するだけで数年欲しい企画になるから焦ってはならんよ

      しくじったらその企画に頼るつもりでいた学者さん達の動きが一斉に止まるからね

      極端な環境ではあるけど大気圏再突入が一回で済むような極小の小惑星はまだ楽な往復コースだったな

      • 評価
  20. 俺 かぼちゃのたいたん好きや 甘からいやつ

    • +2
  21. 京女「 たいたん、たいたんて、お芋さんでも炊いたん。」

    • +1
    1. ※48
      なんかそれ、懐かしい。

      あさりよしとおさんの「宇宙家族カールビンソン」にそういうキャラがいたっけ。

      それにしても、今回の記事は「タイタンに生命体がいたいたん」。という話になるかどうかということね。

      • 評価
  22. 先週行ってフォールンいっぱい倒してきたよ

    • 評価

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