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知ってた?世界のマカダミアナッツの70%はオーストラリアの一本の木によってもたらされたものだった

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(著) (編集)

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RiomarBruno / Pixabay
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 マカダミアナッツというとハワイを思い浮かべる人も多いだろう。マカダミアナッツがチョコに包まれたあのお菓子はハワイの定番のお土産だ。

 だが、世界中で取引されているマカダミアナッツの大多数は、オーストラリア・クイーンズランドのギンピーという小さな町にある19世紀から生きているたった一本の木から始まったことがわかった。

マカダミアナッツの木のルーツを求めてDNA調査

 クイーンズランドの野生のマカダミアナッツの木から、たくさんのDNAサンプルを集め、ハワイで商業用に栽培されているマカダミアナッツのDNAサンプルと比べてみた。

 その結果、世界のマカダミア種の70%を占めると言われているハワイのマカダミアナッツのすべてが、ギンピーの小規模な野生種と固有のマーカーを共有することがわかったのだ。

 つまり、現代のハワイ産マカダミアナッツのほぼすべてが、オーストラリアのたった1本の木からのクローンである可能性があるということだ。

 言い換えれば、世界の70%のマカダミア種は、ギンピーのたった一本の木にできたものが源になっているのかもしれない。

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lightfast/iStock

ハワイにもちこまれた一握りのマカダミアナッツから始まった

 クイーンズランド大学でこの研究を進める園芸家でもあるクレイグ・ハードナー博士は、こう説明する。

19世紀末、マカダミアナッツのひとにぎりの種がハワイに持ち込まれた。記録によると、1896年、ロバート・ジョーダンという人物によって、ホノルル郊外の兄の家の裏庭に苗が植えられ、そこから6本の木が成長したという

 多くの樹木作物と同様、マカダミアナッツも接ぎ木によって繁殖していく。商業用の果樹園には何千本という木があるが、個体の特性はほとんどない。

 このように遺伝的な多様性が際立って乏しいと、多種多様な種に比べて、マカダミアナッツの収穫が病気や気候変動に負けてしまう危険が高くなる。

 それに比べて、オーストラリアの野生のマカダミアナッツは、亜熱帯林という狭い生息域にもかかわらず、豊かな多様性を誇る。

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Ken Holmes/iStock

オーストラリアのマカダミアナッツの歴史

 マカダミアナッツは、クイーンズランドにとって決して小さな関心事ではない。1860年代、ローガン川の一族だったアボリジニの長老キング・ジャッキーが、世界初のマカダミアナッツ企業家になった。初めてこのナッツを居住者向けに売り込んだのだ。

 世界で最初に栽培用にマカダミアナッツの木が植えられたのは、1858年のことだが、その木はいまだにブリスベーンの植物園で育っている。

 2017年、マカダミアナッツはオーストラリアの園芸輸出品の14%を占めていた。

 クイーンズランドは、ビッグ・マカダミアナッツという形で、ナッツが広まった遺産にふさわしい敬意を表した。15メートル以上あるでっかいマカダミアナッツが、ビッグ・バナナやビッグ・アボカドのようなフルーツと同じように、オーストラリアの50のビッグなものの仲間入りをした。

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sunnysun0804 / Pixabay

絶滅の危機にあるマカダミアナッツの野生種

 今日、クイーンズランドに自生するマカダミアナッツの4つの野生種は、3種はその生存を脅かされていて、ひとつは絶滅を危惧されている。

 サンプルを集めて、ハワイで育った一本の木にたどり着いたが、野生種にさかのぼることはできなかった。

 欠けている遺伝子多様性をもっている可能性がある、昔の野生のマカダミアナッツの木を識別するのに、地元の潜在的ナッツスポッターを巻き込んでいる。

 もし、近いうちにクイーンズランドでそれらしいグリーンのナッツが木から下がっているのを見つけたなら、葉のサンプルを送って欲しいとハードナー博士は呼び掛けている。

 それが、オーストラリアの濃厚な野生のマカダミアナッツの種を保存する助けになるかもしれない。

 この研究論文は『Frontiers』に掲載された。

References:uq.edu/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 29件

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  1. ハワイのマカダミアナッツはガーナチョコやブラジルコーヒーみたいなことか

    • +2
  2. うーむ、人類の祖先も…、
    アフリカのたった一人の母親に行き着くとか何とか?

    • 評価
    1. ※2
      それはミトコンドリア・イブに対する典型的な誤解です。

      • 評価
  3. 二個目の見出し、「マ」が抜けてるよ。
    …マ抜け?

    • 評価
  4. タイトルだけ読んで、とてつもない巨木を想像した

    • +19
  5. 昔、ハワイかグァムの土産のマカダミアナッツチョコがベルギー産で笑ったわ

    • +1
  6. 記事にもあるが、こう異常気象が続くとある日突然全滅しそうで怖いな
    マカダミアナッツ食べられなくなったら泣くぞ

    • +8
  7. はじめて木になってるトコ見た
    ホントに鈴なりなんだな
    味がそっくりなヘーゼルナッツはどうなんだろ?

    • +5
  8. 日本で栽培されてるお茶も
    DNA調べたらすべて中国の一本の茶ノ木に行きついたりして……

    • 評価
    1. >>12
      チャノキは古くから時代ごとにちょこちょこ種を輸入したり持ち帰ったりしてるから、
      すべて同じとは言えないと思う

      ちなみに野生のチャノキを売りにしてる自治体があるけど、
      日本において本当の野生のチャノキは存在しないというのが有力な説
      どんなに古くからあっても昔植えられたものから種ができて増えたものしかないそうな

      • +2
  9. 美味いよね。ビールが横にあれば最高w

    • 評価
  10. 日本のお茶のかなりの割合が「やぶきた」という品種だよ
    1990年代は生産量の95%だかを占めて業界がその事に危機感を持って今はかなり他品種が盛り返してきてる
    やぶきたの原木は移植されてまだどこかで植わってるはず

    • +8
  11. 馬でいうところのゴドルフィンアラビアンみたいなものか

    • +1
  12. ナッツ類の中で一番好きだけど値段も一番高めなんだよね。マカダミアナッツ
    オーストラリアの歴史が私の好物と繋がっているんだなあ…としみじみした

    • 評価
  13. 農産物のほとんどは一つの原種株に行きつくんじゃないの?
    という思う俺はイチゴの品種改良に携わってた。
    みんなの食卓に並ぶ野菜はどれも、何千万株とも何億株ともいえる改良品種の頂点に立つ奇跡の野菜だよ。

    • +6
    1. ※19
      現官房長官殿がご実家イチゴ農家だそうで、道理で栽培品種盗難疑惑に厳しいと思ったんだ。品種開発大変だもんな。

      • +2
  14. ギンピーってギンピ・ギンピと関係あるのかな?

    • +1
  15. ギンピーギンピーというお尻の穴にジャストフィットする葉っぱもあるからな

    • 評価
  16. >知ってた?世界のマカダミアナッツの70%はオーストラリアの一本の木によってもたらされたものだった

    ハワイに持ち込まれたひとにぎりの種が1本の木から生まれたという証明がないので
    一本の木によってもたらされたものとはいえない

    • -1
  17. 接ぎ木じゃなくて挿し木な。
    クローン[clone]て元来「挿し木」の意味だったけど、今じゃ細胞培養とかで同一DNAの個体を増やす意味のほうが一般的になっちゃんたんだな。

    • +1
  18. 極稀に「殻付き」のマカダミアナッツを貰うのだけど、みなさんこれどうやって割って食べてるの?
    胡桃用のナットクラッカーじゃ歯が立たず、コンクリの上に置いて金槌で渾身の力で叩いても割れません。

    最近は漬け物石を50センチぐらいの高さから落として割っています。

    • 評価

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