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恐竜絶滅の謎を解くカギとなるかもしれない、隕石衝突時期の化石が発見される(米研究)

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(著) (編集)

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image credit:Alan Boyle/twitter
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 岩場だらけの場所で大量に発見された生物たちの化石は、地球に隕石が衝突し、恐竜の時代が終わったその日の出来事を明らかにしてくれるかもしれない。

 メキシコ・ユカタン半島には、約6600万年前のものと思われる「チクシュルーブ・クレーター」が残っている。これは、小惑星衝突の跡であり、当時地球史上最大の破壊的なイベントが行われていたことを意味する。

 その日、巨大な隕石が地球に衝突。その凄まじい天変地異によって、当時地上を支配していた恐竜が絶滅したと考えられているが、今回、ノースダコタ州から発見された化石はちょうどその時期のものだ。

 これにより、恐竜が絶滅した理由が小惑星衝突によるものという説を後押しすることになるかもしれない。

陸と海の生物が入り乱れた化石を岩場で発見

 アメリカ・ノースダコタ州にある化石発掘場であるタニス付近で発見されたのは、陸と海の生物が入り混じった化石だ。約6500万~6600万年前のものと思われる

Stunning discovery offers glimpse of minutes following ‘dinosaur-killer’ Chicxulub impact

 ここを調査したカンザス大学の研究チームによれば、ごちゃごちゃと入り混じった海と陸の生物は、「静振」という巨大な定常波によって運ばれてきたのだという。

 だが、それは津波とは違う。むしろ隕石の衝突から数分後に生じた地震波が犯人であるようだ。

 ロバート・デパルマ氏によれば、津波ならクレーターから現場に届くまでに17時間以上はかかるはずだという。しかし地震波とそれに続く大波なら数十分で到達できる。

 噴出物スフェルール(隕石の衝突で形成される小さな球状の堆積物)のタイミングと、地震波の到着時間の試算結果が一致していることから、隕石の衝突によって、この大波が生み出された可能性は十分高いことが示唆されている。

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タニスの堆積層で発見された魚の化石。数匹が重なってい

image credit:Robert DePalma/University of Kansas

すべてを吹き飛ばす10メートルの水の壁

 隕石の衝突によって発生した放射状に広がる地震波は、10メートルもの水の壁を作りながら、水生動物、陸生動物、木々や土砂など、すべてを一気に内陸へと押し流した。

 タニスで発見された化石には、腐食動物によって食い荒らされた痕跡がほとんどない。つまり大波によってほぼすべての動物が一掃されてしまっただろうことが窺える。

 また化石は浅い場所に埋まっていたにもかかわらず、それが地面に落ちたときと概ね変わらないまま保存されているように見える。それは潰れておらず、中には木にぶつかって真っ二つになった魚の化石まで発見されている。

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半分だけ露出した6500万年前の魚の化石

image credit:
 つまり堆積がそれだけあっという間だったということだ。このことは、爆発によって排出され、波で内陸まで運ばれた瓦礫に、岩石と灰の雨がさっと降り注いだことを示している。

 また魚の化石の半数以上のエラからは、巨大な隕石の衝突の痕跡と考えられるガラスの小さな”水滴”が発見された。

 さらに化石は金属イリジウムが高濃度で混ざった物質で覆われており、こちらも地球の広範囲でこの大量絶滅イベントが起きたサインだと考えられている。

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隕石起因による恐竜絶滅説の裏付け

 こうした調査結果は、30年前に提唱された恐竜の大量絶滅理論の正しさを裏付けているかもしれない。

 今から6600万年前にあたる白亜紀から古第三紀にかけての時期に、巨大な隕石が地球に命中し、当時地上を支配していた恐竜の時代を終わらせたと考えられている。

 デパルマ氏らは、このタニスの化石層を詳しく調べることで、恐ろしいカタストロフで何が起きたのか、最後の日の状況を具体的に知ることができると考えている。

References:iflscience / eurekalert/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 36件

コメントを書く

  1. 白亜紀末の生物大量絶滅の原因よりも
    恐竜が一種類も残らなかった原因が
    知りたいな。哺乳類、鳥類、爬虫類、
    両生類は残れたのに。それこそが
    恐竜絶滅の真の原因では?

    • +2
    1. ※1
      鳥類は恐竜の一種ですから
      恐竜は生き残ってますよ

      • +5
      1. ※2
        言葉が足りなくてすみません。
        鳥類に進化しなかった種の恐竜類が
        絶滅した理由です。コウモリ以外の
        哺乳類が絶滅するとしたら相応の
        理由があるはずです。そう言った
        原因の事です。

        • +1
        1. >>17
          コウモリでイメージしたら寝床を洞窟に限定してれば生き残れる確率は上がりそうだ

          しかし 水の中に居た奴まで絶滅するとなると生き残れる条件は体が小さくて少ない食料と水でも生存可能な生き物かもしれない

          色々居たはずなのに滅ばなかったのなら運だけの話しじゃないとは思う

          • +1
    2. ※1
      ある説によれば、恐竜はこの衝突イベントの前から徐々に数を減らしており、隕石はダメ押しの一撃になったとも聞くな。
      ただ、それでも比較的環境の変化に敏感な両生類すら生き残っているのに、およそ竜と名の付く全てが一掃された理由としては弱いと思う。

      素人考えで、選択的に特定の種のみを狙い撃ちできるのはウィルスなどの病原体だと思うんだけど、只の一種も残さずというのが解せないよねえ。
      ともすれば、ある種の知性体が恐竜の絶滅に血道をあげていたとする説にすら飛び付きたくなるけど、いくらなんでも広大な地球上を膨大な時間と労力を掛けてまで恐竜類の絶滅に執着しなければならない妥当な理由が思いつかない。

      • -1
      1. ※8
        >只の一種も残さず
        鳥類が生き残って繁栄しています
        全ての恐竜は鳥ではありませんが、鳥はゲノム解析で恐竜だという結果が出ています

        • +1
        1. ※12
          分岐種なり派生種なりが生き残っていれば絶滅したとは言えないといった議論には関心が持てないんだ。
          極論すれば、地球上で絶滅した種など存在しないという話になってしまいかねないから。

          • 評価
          1. ※25
            分岐とか派生っていうか、恐竜の一部が鳥類。

            ワニよりニワトリの方がティラノサウルスの近縁。
            さらに言うと、
            トリケラトプスよりニワトリの方がティラノサウルスの近縁、
            ってくらいがっつり恐竜に分類されてる。

            • 評価
      2. ※8
        腐肉を食べる事が出来る種が生き残った。
        (恐竜は食べれなかったのか?)
        生き残った小型獣脚類の2足歩行が不利だった。
        (エネルギー等のコスト的に)
        鳥類を宿主とするウィルスが恐竜類には致死ウィルスとなり
        大陸を越えて渡る鳥類が僅かに生き残った恐竜にトドメを…。
        恐竜の気嚢は餌が豊富な環境では有利だったが
        餌が少ない環境では無駄にエネルギーをロスし
        生存競争に敗れた。等々色んな説がありますが
        証拠の存在する説は無し。
        早く解明して欲しいですね。

        • +2
        1. ※19
          選択性の有無からほぼ確実に病原体が絡んでいるとは思うんだけど、孤島の数種が絶滅するならばともかく、あれだけ繁栄していた多種多様な種全体を絶滅に追い込むなんてことが特定の病原体に可能なのかが納得できない。
          必ずそれを克服してしまう個体や影響の範囲外に居た種が生き残ってしまうと思うんだよね。
          なにしろ、数が数だから。

          • +1
        2. ※19
          ※25
          ゲノム解析の結果で鳥類は恐竜そのものですよ
          まず恐竜の概念が間違ってます

          • +1
          1. ※27
            分かった分かった、非鳥類型恐竜と言えば文句は無いだろう?

            で、そろそろここの本題である非鳥類型恐竜の絶滅原因について、貴方の見解を一つ示してはもらえないだろうか。

            • -1
          2. ※32
            発想が逆だと思いますよ
            今まで誕生した種のほとんどは絶滅しています
            生き残った種が環境に適応できていただけ
            小型の獣脚類の一部、つまり鳥類は羽毛等の優れた特徴があったから生き残っただけだと思います
            絶滅なんて”偶然”です、偶然環境に適応した進化をしていれば生き残るし、偶然環境が変わって生き残れない種もいる、偶然の要素は隕石であったり植生の変化だと推測されてます
            そこに大いなる意思や思想などありません

            • +1
          3. ※33
            そうそう、そういう議論をしたかった。

            しかし、今回は時間を浪費してしまった。
            では、続きはいずれまた何処かで。

            • -4
        3. ※19
          あー、面白い説ですね。
          少なくとも草食の恐竜は一種類も残らなかったようですし、核の冬のような植物の枯死が大量にあったならありそうな話に思えますね。

          • 評価
      3. >>8
        爬虫類の脳には特殊な領域があって事前に危機を察知できる。絶滅の気配を察知した恐竜はその脳を使って異次元に新天地を見出した

        • +1
  2. ドラえもん「地下に空洞を作って
    逃げ場を確保しておいたからね」

    • +1
  3. 隕石衝突説なんて
    小学生の頃には習わなかったからなw
    クロマニヨン人もネアンデルタール人から進化したと習った
    科学は日進月歩だね

    • +6
  4. 8年前の津波の上をカモメが飛んでいるのを見て鳥っていいなと思った
    隕石衝突後食料に乏しくなった世界で、鳥類は本家の小型恐竜及び遠縁の翼竜を駆逐してしまったんだと思う

    • +4
    1. >>5
      鳥にも明確な弱点がある

      毒性のガスに対してものすごく弱い

      それよりも恐竜の方が更に弱かったとしたら種が入れ替わる為に十分な理由になるかも知れない

      • +3
      1. ※14
        鳥が有毒ガスに弱いのは高効率の肺と全身に張り巡らされた気嚢によるものだけれどそれらは恐竜から引き継いだ形質。おそらく翼竜も同じだった。そしてそれら主竜類の祖先は火山性ガスが増加し酸素濃度が低かったペルム紀末に躍進したからそこまで不利な形質ともいえない。もし鳥類がいなければ新たな恐竜時代が開幕していたと思う。

        • +2
        1. >>15
          なるほど
          どっちも同様の被害を受けるようになってるのだな

          • +1
  5. 化石からここまでの情報を推測可能になった技術進歩に、ものすごく感心してしまった

    • +7
  6. す、すごい…
    恐竜絶滅の原因の研究は、推理小説の犯人捜しに例えられたりするけど
    これほどまでにみごとに、犯行直後の現場が保存されていたとは…

    • +1
  7. 巨大隕石衝突という大イベントで、衝突そのものの痕跡である
    K-T境界層は世界各地で見つかっているのに生物大量死の
    痕跡が今回初めて見つかったというのは何故?という疑問が。

    • -2
    1. ※11
      第一に、K-T境界層は、衝突から何年も経ったあとの痕跡であって衝突直後だけの痕跡ではありません。
      第二に、化石として残るのは非常にごく希な一部だけです。隕石衝突による大量死によって地下に埋封された亡骸も、地熱や圧力と言った地質学的変動により化石になる前に消失する事が多々あります。
      第三に、発掘する土地の確保等に色々留意すべき点があり、簡単に発掘出来るわけではありません。どれほど有望であろうと見込まれていても、発掘出来ない場所というのはいくらでもあるのです。

      そして、疑問に思ったなら、まずどうしてなのかを調べるようにした方がよろしいでしょう。
      個人的知識と感覚のみに頼った疑問というのは、大抵既に他の誰かが同じように疑問を抱き解決しているものです。

      • +7
  8. コメント欄に知識がアップデートされてないのかちらほらいる
    古生物の知識や常識って数カ月単位で変わるからな…
    常に知識を仕入れてないとあっという間に取り残される

    • -1
  9. まだ隕石説が出て1世紀程度なのに6500万年と言われていた年代が100万年も進むのってどういう事、この位になると100万年て誤差の範囲なの?

    • -1
    1. ※20
      どういうことも何も、その数字がそもそも「大体そのくらい」というわかりやすさ重視で広められただけのものだったのに、あなたが勝手にその通り「6500万年」というぴったりの数字と思いこんだだけですよ

      最初に隕石衝突説を唱えたアルバレスが根拠とした地層が「約6550万年前」とされていましてですね
      現在では、より精密な測定の結果「6604万年前、誤差は前後2万年」というところまで絞りこまれているそうです

      いずれにせよ、「人間50年」なんて地球の前では本当に一瞬、「千年は一瞬の光の矢」だなあと

      • +5
  10. 鳥類は確かに生き残ったんだけど、意外にも大量絶滅を生きのびた鳥の祖先はキジや鶏のような飛翔能力の弱まった種で、それらがまた飛翔能力を復活させたのが今の鳥類だという説があるよね
    歯の生えた鳥のグループとか原生の鳥によく似た飛翔力の高いのとか色々居たのは一度恐竜と一緒に滅びてるんじゃなかったかな

    • 評価
  11. 海の生き物と陸の生き物がごちゃ混ぜになって死んでる
    って時点で素人でもやべえ話だってわかる

    • +2
  12. サムネ「あっ、ボク泳げなかったん。。。ブクブクブク」

    • 評価
  13. 学者でも未だに超噴火説にしがみついてるやつもいるわけやし、素人に求め過ぎやでコメ欄

    • -1
  14. 水平に積み重なってるから海か湖だったのでは

    • 評価

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