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歩くことのできない子猫の母代わりとなった犬。その愛情を受け元気に育つまでの物語

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(著) (編集)

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 生後3週間の子猫、ハーパーは、アラスカのある民家の庭に置き去りにされた。

 といっても、人間に遺棄されたわけではない。野良であるハーパーの母猫が、何かに驚きその場から逃げ出し、そのまま戻ってこなかったのだ。

 その場からまったく動かない子猫。このままだと危険である。心配した民家から動物保護団体へ連絡がいき、保護してもらうことができた。

 保護してわかったことなのだが、ハーパーは、下半身が麻痺していて後ろ脚が動かず、歩くことができなかったのだ。

後脚が動かない子猫

 ハーパーを最初に保護した団体は、自分たちの手には負えないと判断して、”Alaska’s KAAATs” という別の団体に託すことにした。ハーパーには特別なニーズがあったのだ。

 ハーパーの下半身は麻痺していて後脚が動かせず、また、自力で食べることもできなかったのである。

 X線写真によると、麻痺の原因となったダメージはかなり前の段階で治癒している。母猫の産道を通る時に何か起こったのだろうというのが、獣医の見立てだ。

 しかし、ハーパーには生きることを放棄する気は全くなかった。

 ハーパーが健康を取り戻すまでの数週間、何人ものボランティアが付き添って2~3時間おきに栄養を摂らせたのだ。

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お母さんが恋しいハーパーに「犬のお母さん」

 健康を取り戻すにつれて、ハーパーの性格も明らかになってきた。好奇心旺盛で、とても甘えん坊なのである。

 ボランティアの人々は、ハーパーに抱きしめるためのぬいぐるみや毛布などを与えたが、ハーパーはそれでは満足しなかった。母親の毛皮のぬくもりと愛情が欲しかったのだ。

 そこで、”KAAATs” の創設者であるシャノン・バスナーさんの脳裏に浮かんだのが、自宅で飼っている3匹の犬のことだ。

 3匹とも猫が好きなのだが、特にシンダーは、子猫の世話役にふさわしい、特別な魂を持っている。

 シンダー自身も、屋外で過ごしてきた時間の方が長い保護犬だが、保護されてからは、何匹もの子犬や子猫の面倒を見てきたのである。

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 「ハーパーが、毛皮の友達と触れ合う時間を確保したかったのです」とシャノンさん。「ですから、これは非常に重要なことでした」

 はたして、シンダーにハーパーを引き合わせると、シンダーはすぐさま子猫を自分の前脚の下に抱え込んだのであった。嵐にあった親鳥が翼の下にヒナを隠すように。

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犬母さんの愛情をもらい、足代わりとなる車椅子にトライ

 シンダー母さんの元で心身ともに元気一杯になったハーパー。そんなハーパーに、シャノンさんが次に用意したのは、猫用の車椅子だ。

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 最初のステップではただ見せるだけ、次のステップでは、ハーパーの気が済むまで触らせる…、というように、シャノンさんはそれぞれのステップに十分な時間をかけ、ハーパーが警戒心を抱かないように慣らしていった。

 好奇心旺盛なハーパーは予想より早く車椅子になじんだ。そしてシンダー母さんは、毎日の練習が終わるたびにハーパーの後脚を丁寧に舐めてやるのだ。

Special Needs Kitty Finds Loving Foster Mom Husky Dog

 ハーパーは現在6ヶ月になるが、今でも子猫のようにシンダー母さんに甘えている。シンダー母さんも、ハーパーが甘えるのを喜んでいるようだ。

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 「ハーパーがシンダーに寄り添って喉を鳴らし、シンダーの顔にあのやさしい表情が浮かぶのを見ると、世界が全て上手くいっているように思えて、私たちも微笑みます」とシャノンさん。

 「ハーパーはインスピレーションの塊で、とっても可愛い子に育ちました。シンダーの子育ての労は完全に報われたのです」

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written by K.Y.K. / edited by parumo

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この記事へのコメント 34件

コメントを書く

  1. 心温まるイイハナシダナー( ;∀;)

    • +41
  2. 親子や…ほんまもんの親子がここにおる…

    大事なのは種族でも血の繋がりでもない。
    愛こそが、家族たらしめるのだと強く感じさせられるね。
    素晴らしいよ(泣)

    • +49
  3. かーわーいーいーなー

    こういう話を聞くたび思うんだけど、子供はいつか親と同じサイズになるものなのに
    いつまでも大きなお母さんのまま、といつまでも小さな子供のままという
    異種族の親子はお互いをどう思ってるんだろう?

    • +7
  4. 「ハーパーがシンダーに寄り添って喉を鳴らし、シンダーの顔にあのやさしい表情が浮かぶのを見ると、世界が全て上手くいっているように思えて、私たちも微笑みます」

    ここすごく共感できる

    • +57
    1. >>7
      ドルルルルルル!!!!みたいな暴走でクソワロタ
      そのあとのおだやか~にペロペロしてもらうのと相まっておかしいやらほっこりするやら…

      • +1
  5. 車椅子で走る子猫、子猫の面倒を見る犬、諦めなかったボランティアさんたち
    全てが素晴らしすぎる

    • +50
  6. 優しい世界にありがとうの気持ちでいっぱい(*´ω`*)

    • +13
  7. 最初見てて
    えっ、、止まれるの?っていうぐらいの勢いで走ってるね
    器用に方向転換も出来てて心配無用な様子に安心したけど

    あと、前足でお母さんの口を引き寄せて
    すりすりするところが悶絶クリティカルな可愛さでした

    • +18
  8. ノラでは育たない子を母は養育をあきらめたんだ
    野生では普通にあること
    ノラの世界は本当に死と隣り合わせ、全くの健康体か死しかない

    おっきなワンコって本当に母性が強くて優しい目をしてるよね

    • +14
    1. ※12
      このケースの場合は何かに驚いて逃げたままみたいだけど
      産まれるときに障害おったみたいだし
      ずっと育ててたんだろうね

      • +2
    2. ※12
      昔、なにかの動物番組で(どうぶつ奇想天外だったような)ライオンの子育てに密着したドキュメンタリーを見たんだけど、生まれた子の中に一匹だけ体が小さく弱い子が居て、母ライオンはその子を必死に育てたのだけどその子は衰弱する一方で、他のオスライオンに追い回されたりしてとうとう母ライオンはその子を殺して食べてしまった。
      やむなくそんな選択をした母ライオンの気持ちはわからない。
      でも、その子だけ見捨てて長期間飢えと恐怖と寂しさに耐えながら苦しませるより、一思いに死なせてやろうという愛情だったのかなと思う。
      それを見て野生で生きるってこういう事なんだと子供ながらに衝撃だった。

      • +2
  9. シンダーが甘えるハーパーを見る目のなんと優しいこと・・・

    • +17
  10. 足舐めてもらってるのに、ネコパンチw

    • +9
  11. 生まれ時点で障害を持っていたのに
    生後3週間位までは母猫もこの子を一生懸命に育てていたんだろうな

    • +53
  12. 後ろ脚を舐めている時におもっきしパンチするハーパーさんなのである

    • +5
  13. 足を舐めるってことは足が悪いことをちゃんと理解していて
    一所懸命治療してくれてるんだよね
    足が動かないと悪い毒がたまるから舐めてマッサージして散らしている
    凄い頭がいいよね
    本能かな?

    • +32
  14. おかしいな雨なのに花粉が飛んでいるようだ(´;ω;`)

    • +9
  15. 犬は時折、本当にびっくりするくらい人間の様な慈しみの表情をするな

    • +3
  16. 「JIN」で沖田総司が同じような器具作る話があったねぇ

    • +1
  17. このワンコうちの故愛犬にそっくり! 
    うちの子ももらってきた犬で
    何と何の雑種だとこんな風になるのかと思ってたけど
    洋犬の血が入ってたのかな

    • +2
  18. 真面目なハナシ、我が家の動きたくないでござる系お嬢様より、ハーパーちゃんのほうがずっと活動的なんですが…

    • 評価
  19. 日本にも有名な下半身の不自由な猫ちゃんがいます。
    彼の名は幸(さち)男の子だけど飼い主さんが幸多かれと願いを込めて付けました。
    さちも家のワンちゃんが身体を舐めてあげます、少しだけど良くなってるみたい。
    そしてゴローというカッコいいボディーガードの猫もいつも傍で彼を助けていますよ。

    • +3
  20. ワンコさん用の車いすは結構普及している気がするけどニャンコは3D機動だからなあ
    高いとこや隅っこにいないと落ち着けないのが猫の本性
    地表を動き回れるだけでも全然違うんだろうけど高いとこにも登れるようにしてあげたい

    • 評価
  21. ああ~疲れた心が本当に癒される
    ずっと見ていたい

    • 評価
  22. 動物の場合、愛というよりいたわり・お助けになるのだろうか。
    何が大事なことなのか。人間は同じ生物として知能は
    犬、猫に優越しているかもしれないけどそれ以外は同じなのだ。

    • 評価

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