メインコンテンツにスキップ

アライグマはすごく賢い。都心部での暮らしにすぐに適応し、生息圏を広げている理由

記事の本文にスキップ

35件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 野生生物が暮らしているのは、自然豊かな野山の中だけとは限らない。都会の真ん中にも、カラスやネズミはもちろんのこと、ハクビシン、タヌキ、そしてアライグマが暮らしていたりする。

 北アメリカ原産のアライグマは、今やほぼ世界中に生息しており、日本でも例外ではなく、特定外来生物として指定されている。

 つい先日も大都会東京・赤坂でアライグマが出没し、その捕獲劇が話題となったが、アライグマは都市部での暮らしに適応しやすいのと言われている。

 それには、こんな理由があるのだ。

Raccoon’s Secret Superpower (ヘビ出演中 – 0:42~0:47)

生息域を広げるアライグマ

 この動画によると、アライグマの生息数はトロントで1平方km当たり100匹以上、ワシントンDCでは、同じく1平方km当たりに300匹以上と見積もられている。

 また、いまでは世界中に生息域を広げているが、なぜか、特にドイツと日本に多いそうだ。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

都会に適応するアライグマの食性

 さて、アライグマが都市に適応しやすい理由はその食性だ。

 人間と同様に雑食性であり、したがって、様々な場所でエサを手に入れることができる。野生ではカニや貝、昆虫、鳥の卵、野いちごを餌としているが、人間の残飯があれば生きていくことができるのである。

 都会で暮らすアライグマの餌場はゴミ箱だ。そこには和洋中華、ピザやパスタの残飯がふんだんに残されている。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

器用な手がものをいう

 エサを探すのに有利な特徴は、その「手」だ。アライグマは夜行性だが、猫のように夜目が利くわけではなく、手の感覚を用いて「見る」のだ。

 また、アライグマの「手」はモノを掴むことができる。サルの仲間とは異なり、親指が他の指と向かい合っているわけではないが、指と指の間に皮膜がないのだ。

 アライグマは、モノを掴んだ際に、それが何であるか、あるいは食べられるかどうかがわかるらしい。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

都会にアライグマの天敵はほとんどいない

 その他にも、頭を180度回す、頭を下に木から降りてくる、などの身体能力を持つ。

 そして、都会にはアライグマを捕食するような生物はほとんどいない。一番の「天敵」は自動車なのである。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

アライグマの知能の高さ

 20世紀前半には、科学者たちは動物の知能を計測することに興味を抱き、様々な実験が行われた。

 例えば、ウォルター・ハンターは、エサのありかを記憶する能力を試している。このような実験だ。

 3つのドアのうち、1つのドアの向こうにだけエサがあるのを見せてから、すべてのドアを閉める。しばらく時間をおいた後に、実験対象の動物は、ドアを1つだけ選んで開けてもらうことができる。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

 この実験では、犬とネズミは正しくエサのあるドアを選ぶことができたが、待っている間に気を逸らされることがなければ、という条件付きだった。

 それに対して、アライグマと人間の子どもは、気を逸らされた後でもご褒美のあるドアを選ぶことができている。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

 アライグマの知能を示すこのような実験結果は、複数の研究によって補強されている。例えば、この動画では、アライグマは複数の異なるタイプの鍵を知恵と手先の感覚で開けられることが示されている。

Racoon Demonstrates Problem Solving Skills | Earth Unplugged

飼育には適さない、かつ、日本では違法

 春に生まれてくるアライグマの子どもは、とても可愛らしい。そのため、飼いたいと考える人も出てくる。クーリッジ大統領も、レベッカという名のアライグマを飼っていた。

 しかし、アライグマの飼育が違法ではないアメリカであっても、飼育すること自体に問題が多く、勧められるものではない。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

 まず、野生のアライグマには寄生虫が多い。特に糞の中には多く、また悪臭もひどいのだ。

 さらに、アライグマの成長は早く、数ヶ月もしないうちに家中を破壊されることになるだろう。アライグマは簡単に訓練ができるほど賢くはあるのだが、それ以上に野生が強いのである。

この画像を大きなサイズで見る
image credit: YouTube

 アライグマの子どもを見かけても、家の中に入れてはいけない。

 まして日本でなら、飼育は違法なのである。農作物や家屋への被害、あるいは病気が発生する前に、お役所、あるいは保健所へ連絡だ。

References: Ever Widerning Circles など / written by K.Y.K. / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 35件

コメントを書く

  1. わいシンジュクだけど1年に1回の確立で深夜に見たことある
    犬にしては動きが変だな・・って思った。

    • +1
  2. 日本で多いのはラスカルのせいだろうけど…
    ドイツは何だろう?

    • +9
    1. ※2
      ドイツはWWⅡ時、毛皮用に輸入したのが脱走したりで繁殖しちゃったみたい

      • +16
  3. ヨーロッパは毛皮目的に輸入した、典型的な人間のエゴ外来種やね

    • +6
  4. 害獣ってイメージしかない。外来種で大繁殖してる生き物がいるのは全て人間のせいで、勝手過ぎる意見だけど、可愛いとか可哀想だとか言ってられんと思う。生態系崩れるから抹殺すべき。

    • 評価
  5. 猫とか平気で(生きたまま)取って喰うし
    狂犬病は媒介するし
    危険な害獣なのだ

    • +10
  6. 見た目可愛らしいけど
    アライグマやハクビシンは厄介な害獣ですね

    • +7
  7. 狂暴なんだっけ
    ラスカルも最後は手がつけられなくなってスターリングが森に放したんだよな

    • +15
    1. ※15
      ちゃんとアライグマの厄介な面も強調されたアニメだったのに
      その後ブーム来ちゃったんだなぁ…

      • +15
      1. ※16
        Wikiより:1977年に岐阜県可児市で住民がアライグマを捕獲し、野生化が正式に確認された。そのアライグマを捕獲した住人は、アライグマの繁殖を試み始め、1982年には30-40頭を野外へ放している。。。って、おい!

        • +12
  8. 北アメリカなら、もともとの生息域だから森に放してもよいでしょう。
    しかし日本には、もともといなかった動物なので、日本で放すと天敵がいないので増えまくる。作物を荒らすし、他の動物を襲って殺す。
    北アメリカとは事情が違いすぎる。

    • +7
  9. 俺は気をそらされたらそのまま忘れっぱなしだから、
    俺の脳はネズミレベル

    • +6
  10. ラスカルって「ならず者」「ごろつき」とかそんな感じの意味の言葉だよね

    • +2
    1. ※28
      人間は自然から外れているというのは一種の驕りだけど
      まあそれはそれ、これはこれ

      • +2
    2. ※28
      外来種は駆除すべきなのか?というギモンを持つ
      識者もいる事を最近新聞で知った。
      また保護した動物が増えずぎると、こんどは駆除となる
      悩ましいケースもある。ソース→ナショジオ。
      アライさんはヒトの生活に害を及ぼすという点で
      駆除も仕方ないかな。。。

      • +2
  11. 今日見たツイートによるとアライグマに冬眠中のカメを掘り出されて食い殺される事件がかなり多発しているらしい…やっぱりちょっと他の種と平和共存は難しい生き物なんだな

    • +4
  12. 外来種の中でも知能が高く手先が器用なぶん生態系に対する被害も大きいからね・・・
    駆除しようにも罠を見抜いたり簡単にはいかないだろうし本当に悩ましい問題だな・・・

    • +4
  13. アライグマは「気性の荒さ」さえ克服できれば犬や猫に次ぐ人間のパートナーになれそうなのにな。
    これだけ遺伝子組換えや品種改良の技術が進んでもやっぱ難しいのかね。

    • +2
    1. ※33
      そこまで組み替えちゃったらもうアライグマじゃないような気がする

      • +3
    2. ※33 ※44
      ん?ひらめいたぞ。
      最近蚊を遺伝子組み換え/編集して大量に放流して根絶しようとする計画があったな。

      その応用で気性を友好的でかつ穏やかに改造したアライグマをどんどん放流すれば、
      いずれ純粋な気性の荒い捕まえにくいアライグマは数を減らしていき絶滅し、
      残った友好的なアライグマは簡単に捕獲できるから野生にはいなくなり、
      最終的には犬猫につぐ優秀なペットの完成・・・そううまく事は運ばないかw

      • +1
  14. 確か体に占める脳容積の比率もアライグマは極めて高かったよね

    • +1
  15. 実家のあたりで増えてるらしいが、こいつら気が強くて
    見つかっても逃げずにケンカしてくることがあるそうだ。
    女子供や老人、小型犬だと逃げずにケンカしてくるので危険だって。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動画

動画についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。