メインコンテンツにスキップ

廃棄された列車内で生まれたマヌルネコの赤ちゃん。母親とはぐれた為人間の手による子育てが開始される(ロシア)

記事の本文にスキップ

61件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 マヌルネコの赤ちゃん、ダーシャちゃんがロシア、ザバイカル地方に設けられたダウルスキー自然保護区の草原でミャーミャー泣いているところを保護された。まだ生後1ヶ月にも満たなかった。

 マヌルネコはふわふわした被毛と横に平べったい体が特徴的な、シャイで、ついでに少々勝気なところがある小さな猫だ。とても可愛らしいが、滅多なことでは気を許してくれない。

 ダーシャちゃんは困っていた。

 この子は自然保護区内にある廃棄された列車のなかで生まれた。

 ところが、その列車の中に猫の親子がいるなど知りもしない作業員によって動かされてしまい、そのせいで母親が逃げてしまったのだ。

ぼっちで生きのび、ようやく列車の外に出て鳴いていた子猫

 ダーシャは何日か1匹で過ごした後、どうにか列車の外に出て鳴き声をあげた。

 自然保護区のディレクターを務めるワディム・キリリュークさんは話す。

 「おかげで子猫がいることに気がつきました。保護したはいいものの、この子にどうやって食べ物を食べさせればいいか分かりませんでした。」

 「そこでモスクワ動物園の専門家からアドバイスをもらって、注射器で食べ物と水を与えました。脱水症状にならないよう無理やり飲ませましたよ。ちっちゃくって弱々しいから心配しました」

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

はじめてのマヌルネコの子育てにてんやわんや

 スタッフはダーシャちゃんの母親代わりとなった。

 食事をさせた後にお腹をさすったり、ダンボールと古い毛皮の帽子でこしらえた寝床で眠るまで背中をなでたりと、懸命に面倒を見た。

 その甲斐あってダーシャちゃんは元気を取り戻し、子猫らしい好奇心も見せるようになった。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk
この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

瞳の色が青から黄色へ変化

 生後2ヶ月くらいで瞳の色が青から黄色に変わった。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

 生まれて45日から50日くらいだと、野生でもちょうど母猫が外に連れ出す時期だ。そこでスタッフは初めて表に出しててみた。

 最初は怖がってすぐスタッフの方に駆け戻ってきたとという。

 「でも人間に母親を真似るのは大変ですよ。野生で生きる術を教えなければならないのですから。でもあの子が野生で独りで生きていくために絶対必要なことです」とキリリュークさん

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

いつか野生に戻れるように

 飼育チームが願っているのは、ダーシャちゃんを野生に還し、独り立ちできるようにすることだ。

 だが、人間の手で育てられ、野生でのきちんとした訓練がないのだから、そう容易いことではない。

 「3ヶ月になった頃、ダーシャを野生に還す予定です。もちろん、それからも監視は続けますがね。今の段階ではまだ独りで生きてく準備ができていません」

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

絶滅の危機に瀕しているマヌルネコ

 マヌルネコはロシア国内ではザバイカル地域、ブリヤート共和国、トゥヴァ共和国、アルタイ山脈などに生息する。

 しかし生息域の減少や狩猟が原因で、IUCNのレッドリストでは近危急種に定められている。

 幸いにもダウルスキー自然保護区での個体数は、ここ2年間で100匹以上に増えたと伝えられている。

 全体ではザバイカル地域に1万匹以上が生息していると推定されるが、人間の手で育てられたのはダーシャしかない。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:siberiantimes/Vadim Kirilyuk

 マヌルネコは警戒心が強く、人間はもちろん、仲間のネコすらも避けて、通常は単独で暮らす。

 短い爪と平らな顔を持ち、乾燥した山岳地帯にある洞穴や使われなくなった巣穴などに身を隠す。その被毛は、そうした環境に溶け込むカモフラージュの役割を果たしている。

 ロシアではかつて、農家の納屋でマヌルネコの赤ちゃんが発見されたことがあり、イエネコだと思って育てたらマヌルネコでびっくり!という事案が発生している。

・おやおやフワフワな子猫ちゃん、と思って保護したらなんと!マヌル先輩だったでござる(ロシア) : カラパイア

 ちなみに学名のオトコロブス・マヌール(Otocolobus manul)は、醜い耳という意味だ。そんな名前でもとても可愛らしいダーシャちゃんが無事野生に戻れることを祈ろう。

References:siberiantimes/ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 61件

コメントを書く

  1. くぁいいかわいいかわいい〜!おじさんの手の平の上の毛玉感。
    無事に野生に戻ってお母さんに会えるといいね。

    • +38
    1. ※3
      うんうん、そうするとこの子を野生に戻す場所は…
      最初に列車が止まっていたと思われる地点だな
      母ネコはそこで、この子を産んだか、連れ込んだか?
      数年ぶりに出会ったら、どういう風になるのかね?

      • 評価
  2. 可愛くないけど、凄く惹きつけられて見てしまう。

    • +3
  3. 野生に帰れるかなあ・・・
    人間の手がついたら無理っぽいけどなあ

    • +4
    1. ※8
      こんな優しい人たちに囲まれてるんだからきっと大丈夫さ、そう信じよう

      • +10
      1. ※20
        こんなに優しくて甲斐甲斐しく世話してくれる人に囲まれてるから、野生に帰れるか心配

        • +5
    2. ※8
      案外本能というものは馬鹿にできない
      生後二ヶ月くらいで拾ったうちの猫、それからほぼ室内で飼ってきたのにある日廊下に迷い込んできた虫をいとも簡単に捕らえて食べてしまった(毒虫でなくてよかった)
      ダーシャちゃんも訓練していけば自分で獲物を捕らえる術を悟り、自然の中で強く生きていくかも

      でもイエネコを自然に帰しちゃだめだぞ!!

      • +1
  4. かわいさより野性味あふれる凛々しさを感じる猫だな
    飼ってみたいと衝動的に思えてしまうがこの凛々しさは野生だからこそのものだろうな

    • +8
  5. カラパイアさんは昼休みに私に涙を流させるか
    ハナヂを流させるかの作戦なのか?

    • +17
  6. 手のひらに乗ってる写真が可愛すぎて変な声が出たぁぁぁぁぁ

    • +24
  7. 手のひらサイズのかわゆさよ
    可愛さ野性味1匹で二度美味しい。

    • +16
  8. クソカワなんやけど生態観察のために保護し続けるとかできへんの
    野生に帰れるか心配なんやけど

    • +12
  9. マヌルネコ、好きだったけど、こんなちっこい時の映像見るの初めて。
    可愛すぎて変な声が何度も出た・・・。

    • +12
  10. 可愛い!育児中を動画で見たいです。
    瞳孔が丸いのもこの種の特徴ですよね。

    学名はヒドイけど、そんなのどうでもいいです。

    • +8
  11. こんな短い手足で野生にいる種は何食ってるんだ?ネズミとか鳥に追いつけるように見えないのはまだ子供だからか

    • +3
    1. ※16
      基本的にネコ科の動物は追いかけっこの果てに仕留めるんじゃなくて、影からばさーって感じだから寧ろ体高が低いってのはかなりのアドバンテージになると思うんだ

      • +4
  12. いやー列車動かして母逃げたなら作業員に元の場所聞いて母探すのが先じゃないですかねー
    無事野生に帰れるといいですね

    • +3
  13. かわいいなあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!(ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリフ

    • -10
  14. 眉毛みたいな毛のせいか表情がマンガ見たい

    • +1
  15. 飼わないの?って思ったら絶滅危惧種なのか

    • +7
  16. 騙されてはいけません

    皆さんこれは

    NNNの巧妙な罠です

    奴らはこのように

    いたるところに

    さも自然な形で罠を

    仕掛けているのです

    • -7
  17. イエネッコに近い大きさでしょう?
    しかもその長毛は、野生下でもからまないときてる。
    イケナイ事だけど、ペットにしたい気持ちが
    ぐぬぬぬー。。。!

    • +5
  18. こういう絶滅一歩手前の種族も、居なくなって欲しくないな
    ネコ族の一種だからか、やっぱりカワイイものな
    この子も自然に帰って伴侶を見付ける時が来るのかな?
    野生動物を人間が育てる難しさって、やっぱり有ると思うよ

    • +15
  19. 写真ね手に子猫載せてるおじさん、英語だったら絶対オーマイガーッ(*´꒳`*)って言ってる顔だがロシア語ではなんて言うんだろ

    • +11
  20. 野生に戻すとしても関連記事の様に、家猫母さんの手を借りた方がいいのではないだろうか
    んで、もし失敗しても戻ってこられるように態勢整えておいて。

    成長した顔見たら、やっぱ虎とかライオンとかに通じるものがあるなあ。凛々しい。

    • +6
  21. 敬愛心強くて大人しい猫かわいい
    動きや仕草見てるだけで癒やされる
    自分が求めてるまさに理想の猫なんだけど飼えないよな

    • +3
  22. せっかくのほのぼの記事に水差すようで悪いけど、
    誰かが密輸しようとしてて、それが発覚しそうになって放棄したから列車内にいたんじゃないの?

    マヌルネコの場合、中国への密輸が横行してるらしい

    • +2
    1. ※29
      よう読め
      自然保護区内の「廃棄された」列車の中だ
      密輸する奴がレンジャーの目が光る自然保護区内に隠すかね
      しかも今回の発見の経緯のように、いつ撤去されてもおかしくない場所に

      • +9
  23. 保護している施設に
    コタツがあったら
    マヌルさん
    多分
    自然に帰らない

    • +3
  24. 2枚目の画像のおっさん、そこ代わってくれ(鼻血)

    • +6
  25. マヌルネコって大人はまんまるモフモフキュートな体型ながらかなりいかつい顔つきだが
    流石に子供はまんべんなく愛くるキュート
    いい人に見つけられて本当に良かった
    無事野生に帰れるといいねえ

    • +2
  26. 目の色が変わるんだね。確かハシビロコウもそうだったと思ったけど、なんかマジカルな生き物感が増した風。

    • +2
  27. 普通の猫の縦長の瞳孔と違って
    マヌルネコの瞳孔は丸いから、他の猫とは違った印象を受けるね

    • +4
  28. この記事見て気づいたけど瞳孔が丸い!
    なんかイエネコと雰囲気が違うと思った!
    成猫のちょっと気の抜けた顔も瞳孔が点だからだわ~

    • +2
  29. カワイイけどめっちゃ大きくなるよw

    • 評価
  30. 目の色が変わるのは、何の意味があるんだろ。

    • +2
  31. 自然保護区に人工物ってのも驚きだが、廃棄まで放置したあげく、動物の侵入を許し、動物の営みを破壊したあげく、本来種を保存するべき生態を壊して、子供も危険にさらす、本当に自然保護区?、人工物は資材運搬用のものだろうからそこは百歩譲ってもその後はずさんすぎ。この程度の管理なら密猟者の侵入とかも許してそう

    • +1
  32. めがねのおじさん「なにこれ・・・かわいすぎる・・・」

    • +5
  33. 一枚目の画像は、「やだ!可愛い過ぎて笑っちゃう」というシーンにしか見えない。

    • +7
  34. おっさんの「ンフフッかわいすぎてちょっと信じられない…。エッ何これカワイっウッソだろかわいすぎなァ~い?!」感

    • +8
  35. 拾うのも自己満なら捨てるのも自己満
    神様みたいに傲慢やな

    • -2
  36. 自然保護区なら、そのまま無視するのが正しいと思うけど。いちいち目先の情に流されていたら、自然保護なんてできないでしょ。生き物への愛情云々いうなら、自分の国で苦しんでる子どもたちのためになにかしてやれや

    • -9
    1. 米47
      他の国の事情ややり方を考慮しないで狭い正義感振りかざすのはどうかと思う。
      冷たいいい方だが人間の子供はたくさんいて保護する人もいる。マヌルネコは人間が生息地を奪い、乱獲し数を減らしたのだから贖罪のため、一匹の子猫独り立ちされるくらい責任とってもいいと思う。

      • +6
    2. ※47
      ガバガバだよな、本来人間は関わっちゃいけないはずなのに
      なんだかんだ理由を付けて構うw

      • 評価
  37. こういうのは、イエネコの母にマッチングさせればいい感じに育ててくれそうな気がするけど駄目なんかな。
    狩りとか人間が教えるのは難しそうだし。

    • 評価
  38. 野生に返すのも人間のエゴだと思うがね
    家猫だって野良で暮らしてたら平均寿命極めて短くなるし
    この子だって人間に育てられて幸せに育ったのにいきなり野に放たれたら捨てられたみたいでキツイだろうよ

    • +1
  39. ドチャクソかわええやないけえええええええええええええええ

    • +2
  40. マヌルって普通にモンゴル語で野生猫って意味だから、学名の醜い耳が本当かどうかわからん。

    • 評価
    1. ※59
      manulの部分はそうとして、Otocolobusが「醜い耳」だという話ですね。で、東京ズーネットの公式Twitter曰く
      “「短く切った」(cut short)が「変形された」「歪められた」(deformed)や「美観を損なう」(disfigured)などに接近して「醜い」と受け取られるようになったのかも?…と憶測するしだいです。”
      …とのことなので、学名を直訳するとOto(耳)colobus(短く切られた) manul(野生猫)って感じみたいです。

      • +1
  41. こんな可愛いのおじさん手離せるの??

    大人になったら顔は強面になるけど、体は相変わらず3頭身なのが愛おしい。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。