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現代の風船おじさん、風船100個で空を飛ぶことに成功(イギリス)

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(著) (編集)

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 風船おじさんというとあの事件を思い出すだろう。

 さかのぼること1992年、ヘリウム風船で海を渡ることにトライした鈴木嘉和氏は、多摩川で飛行実験をするも失敗。だがめげることなく今度は琵琶湖からリトライ。アメリカに行くといったまま現在も行方不明となっている。

 風船で空を飛ぶというのは人を引き付けるロマンがあるようだ。

 でもって最近の話だ。アドベンチャー企業を経営するイギリス在住のトム・モーガン氏が、およそ100個の風船で空を飛ぶことに成功したそうだ。

 行方不明にはなっていない。ああよかった。

Man Strapped to 100 Helium Balloons Flies 8,000 feet up in the Air in South Africa

100個の風船で南アフリカ上空を飛行

 先月10月20日、イギリス・ブリストル在住の38歳の冒険家トム・モーガンが、ヘリウムガスを入れた色とりどりの風船100個に吊り下げたキャンプ用の椅子に腰かけ、南アフリカの上空約2400mを2時間半飛行して約25km横断したそうだ。

冒険家のトム・モーガン

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image credit:Richard Brandon Cox

 高度はおよそ2438mに達し、「カールじいさんの空飛ぶ家」のワンシーンを連想させる光景が実現した。

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image credit:youtube

 風船飛行で重要なのは天候と風船の保護で、良い風が吹くタイミングを見計らうことと、風船を破裂しないよう保つのが難しかったという。

2日かけて風船を準備。突風で飛行地を変更

 この奇妙な冒険にあたって、彼は友人の助けを借り、2日かけて風船を膨らませ続けるなどして準備をすすめた。

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image credit:youtube

 最初はボツワナを飛行地にしていたが突風に見舞われて風船が破裂。ヘリウムも尽きたため、予備がある南アフリカのヨハネスブルグの北にある拠点に移動した。

 そこには一度飛べる分のヘリウムを残していたため、最後のチャンスになった。動画の飛行はその1回に望みをかけた結果だった。

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image credit:youtube

 モーガンは当時の体験を振り返り、実に素晴らしかったと語っている。また、空中に上がったときの感覚は、「恐怖と喜びの間」にあったと明かした。

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image credit:youtube

逆転層で風船が加速したため飛行終了

 飛行を終えたのは、大気の逆転層(高度の上昇に伴い下がるはずの温度が上がってしまう層)に向かって風船が吹き流され始め、速度が急激に加速したせいだ。

 彼は過去の事故例からいくつかのことを学んでいた。

 例えば2008年に冒険家でスカイダイバーだったブラジルの神父が世界記録を目指し、1000個の風船で飛んだものの、高度が上がりすぎた上に悪天候の強風で沿岸に流されて遭難、海で帰らぬ人となった事故も彼は知っていた。

 また、2015年にカナダでクリーニング会社経営の男性が宣伝目的で110個の風船で飛び、航空ルートまで流されたのち、パラシュートで降下して足を骨折。生命を脅かすいたずらとして逮捕された事件もあった。

 だが日本の風船おじさんのことをモーガンが知っていたのかどうかはよくわからない。

 こうした例から流されれば命取りになると判断したモーガンは、冷静を保ちながら風船を徐々に切断して高度を下げ、ヨハネスブルグ空港の敷地内に安全に着地した。

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image credit:SWNS:South West News Service

夢はアフリカで風船レース

 アドベンチャー企業を経営する彼の夢は、アフリカでヘリウムガスの風船レースを行うことだ。

 だがそのためには天候や風船の保護だけでなく、棘がある植物の茂みがたくさんある場所を避ける必要もある。

 一見のんびりしてて楽しそうに見える風船飛行にはさまざまなリスクが伴う。彼がその夢を叶えるには相当な工夫や試行錯誤が必要になりそうだ。

via: / bbc / thesun / independent / youtube / odditycentralなど / written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 25件

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  1. もっとほんわかした話かと思ったらそりゃ怖いよな…って意外と現実見せられる話だった
    低空でも乗れるならちょっとやってみたいかも

    • +8
  2. 風船おじさんは消息不明(残念ながらもう・・・)だし、
    同じようなことしてたブラジルの人は普通に死んでしまったぞ。

    • +5
  3. 大道芸人の風船太郎さんは空を飛ばないのかな?
    風船から首だけ出して飛んで欲しい

    • -4
  4. めっちゃ怖そう。風船だけなんてあまりにも心許ない。

    • +4
  5. 上空で気圧が下がり、自分が風船に成りそう

    • -2
  6. 風船おじさんはどこかで幸せに暮らしてるんだってば

    • +5
  7. 風船おじさん、って知らなかった。。。同じくらいだと思ってたけど、パルモ姐さんの歳が時々わからなくなるわ。

    • +1
  8. 毎度思うが、貴重なヘリウムではなく、水素じゃ駄目かね?
    早々燃えるとも思えないのだが。

    • -1
    1. ※13
      ちょっとでも穴開いて漏れた水素が空気と混じったら
      摩擦の静電気くらいでもあっという間に引火・爆発するぞ。

      きっちりと密閉管理できる頑丈なタンク等ならともかく
      ゴム風船みたいなのじゃ不安定すぎる。

      • 評価
  9. のんびりなんかしてられねえだろ・・
    命綱無しでクライミングしてるようなもんじゃん

    • +1
  10. 「正直、迷惑なんだよねー、12海里越えられると面倒くさいんだよー」
    って、海保のお友達が申しておりました。

    • +6
  11. 観測用の風船でも普通に地球の丸さがわかる高さまでの飛べるんだよなあ。カメラだけ飛ばした奴見たけど、風船侮り難し。
    一定の高度で自壊するのを見たけど、航空機との風船ストライクとかは今んとこないのかな?まあぶつかっても流石に大丈夫そうだけど。

    • 評価
  12. ちゃんと前例を研究して、それを元に的確な判断してるのに好感
    プロの風船おじさんだな

    • +5
  13. 「風船おじさん」の件は、テレビ局が煽ってたね。
    本人もちょっと変わった人ではあったけど、
    色々無謀っぽいのに、テレビ局が煽ってやっちゃった感が強かった。
    あれは酷いと思ったな当時。

    • +4
  14. こういうの見てると、空高く舞い上がるほどじゃなくていいから
    体が軽く感じる(地面を蹴るとふわーっと上がって降りてくる)ぐらいの
    弱い浮力でなら経験してみたいなって気になる

    • +1
  15. 風船で空飛ぶって一見メルヘンだけど、方向も高度も不安定な風任せで、高度が上がるほど寒くて想像よりもずっと怖いと思う。
    背にパラシュートくらいは背負うんだろうけど、それでも陸に着陸できるようにしないと周囲が海のところまで行くと命を落としかねないよね。
    今なら海に落ちてもケータイ等のGPSである程度追えるだろうけど、風船おじさんの頃はそんなのもなかったからなぁ…

    • 評価
  16. Wikipediaではハッキリと死亡となっています。そりゃあんな状態ではど素人から見ても無理でしょ?

    • 評価

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