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新たに発見された大気現象「スティーブ」、高速で移動する熱いガスの光の弧。

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(著) (編集)

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 ここ3年の間、アルバータ・オーロラ・チェイサーズというフェイスブックグループが空に描かれるゴージャスな光のアーチの写真を撮り続けてきた。

 アーチはカルガリーやエドモントンのような中緯度地域の北の空に弧を引く。印象的な紫と緑を呈する色合いで、らせんを描くこともある。

 当初、緑紫に輝くリボンを飛行機雲やプロトン(陽子)オーロラだと思われていたが、高速で移動する熱いガスの筋であることが判明したという。

飛行機雲?プロトンオーロラ?いいえ違います

 同グループは当初、緑紫に輝くリボンを飛行機雲だと勘違いしていた。カメラのシャッター速度をゆっくりにして、さらに画像編集ソフトで彩度をいじったとき、ようやく光のアーチが発光しており、地上の光を反射する飛行機雲とは違うということに気がついた。

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Photo credit: Vanexus Photography

 そのときはプロトン(陽子)オーロラと推測された。これは電子ではなく、地球の磁気圏に侵入してきたエネルギーを帯びた陽子によって作られるオーロラだ。

 しかし昨年、カルガリー大学の天文学者エリック・ドノバンに写真を見せたところ、即座にプロトンオーロラではなく、何か別のものであることが判明した。

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image credit:Catalin Tapardel
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image credit:Catalin Tapardel

この大気現象を「スティーブ」と呼ぶ動き

 写真家であり、チェイサーズの管理人でもあるクリス・ラッツラフはフェイスブックのページでこの現象を「スティーブ」と呼ぼうと提案している。

 これはアニメーション映画『森のリトル・ギャング』の中で、動物たちが巨大な生垣に怯える中、リスが「スティーブと呼ぼう」と言ったことで安心するというワンシーンにちなむものだ。

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image credit:Paul Zizka

スティーブの正体は高速で移動する熱いガスの筋

 一方のエリック・ドノバンは欧州宇宙機関と地球の磁場を調査する人工衛星「スワーム」に照会した。そして地上からの光景とスワームの動きを一致させることで、スティーブの測定に成功した。

 明らかになったことは、スティーブが高速で移動する熱いガスの筋であるということだ。幅は25~30キロ、東西に数百から数千キロも伸びている。

 スティーブ内の温度は3,000℃で、ガスは秒速6キロで西へ流れているが、それに対して片側は秒速10メートルである。

 スティーブは1時間以上続くことがあり、また季節的なもので10月から2月にかけては観測されない。

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image credit:Elfiehall/Wikimedia

実は一般的な現象だった

 意外にも非常に一般的な現象であるが、今日にいたるまで気づかれることはなかった。今のところスティーブと呼ばれているが、きちんとした説明とそれに相応しい名称が考案されれば、いずれ改名されることだろう。

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image credit:Paul Zizka
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image credit:Philip Granrud
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image credit:Paul Zizka

 だが、案外ずっとスティーブのままかもしれない。

 NASAのエリザベス・マクドナルドは「Sudden Thermal Emission from Velocity Enhancement(速度増強による突発性熱放射)」、略してSTEVE(スティーブ)にしようと提案している。

via:Space.com / NY Times / Canadian Geographic/amusingplanet/ written hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 49件

コメントを書く

  1. マックイーンと呼ぼう。
    ジャンセンと呼ぼう。

    • 評価
  2. 無理やりそれっぽいアクロニムにしててわろたw

    • +12
    1. ※5
      アニメの主役ロボットに名前つける時の無理やり感

      • +1
  3. それにしても3000℃ってエライ高温やな、すぐ近くに太陽があるみたいな感じの怖さを感じる

    • +5
  4. 3000℃か
    熱圏が平均2000℃だったはずだから、それを超えるのか・・・
    まだまだ地球は謎が多いな

    • 評価
    1. ※14
      熱圏の気温が2000℃になるのは太陽活動が活発な時だね。
      普段は500℃くらいなはず。

      • +2
  5. 3000℃つーても真空に近い密度なのでこれに接触したものが溶けることはないす

    • +9
  6. だがわたしはそれを、霧の古城と呼ぼう
    というわけで、貴殿が見たのは霧の古城だ

    • +4
  7. 温度の高さもだが高度が気になる
    飛行機や衛星の飛行時にこれまで気にならなかったってことはたぶんオーロラより高いとこなんだろうけど

    • +2
  8. この現象の漢字名の表記はどうなることやら

    • +3
  9. 3000℃はヤバいな。宇宙旅行が一般的になったらスティーブ注意報とか発令されんのかもw

    • +2
  10. 正式名称もスティーブにしようと働きかけてるのは粋だな

    • +4
    1. ※22
      粋かなあ?
      もっと物事の本質を表す名前をつけようよと思うけど

      • +5
  11. 例えば虹のちょっと変わったタイプとか
    大気光象のスーパーレアなやつとか
    「こんなのを見たよ」って記録とか不正確なイラストとかは残ってるんだけど
    他に見たって人がいないせいで見間違い扱いされてた現象が
    みんながカメラ持ち歩くようになってあれはほんとだったんだってなることが最近増えてるんだよね

    • +12
  12. スティーブ・・・
    すてぃいいいいいいいいぶ!!!

    • 評価
  13. 発見というより解明ってかんじかな
    こんなん空にあったら怖くて上見んように歩くわ

    • 評価
  14. グラハム・カー「何を言ってるんだいスティーブ、こんなの一般的な現象じゃないか」

    • +2
  15. >そのときはプロトン(陽子)オーロラと推測された。これは電子ではなく、地球の磁気圏に侵入してきたエネルギーを帯びた光子によって作られるオーロラだ。

    エネルギーを帯びた光子????光子に電荷?????えええええ?
    とおもってオリジナルみたら

    >assumed it was a proton aurora, a rare kind of aurora caused by energized protons

    「エネルギーを帯びた光子」ではなく、「エネルギーを帯びた陽子」の誤訳ですやん。しっかりしてください。

    • +3
  16. スティーブ…前の職場で、仲間とふざけて名づけたデッキブラシの名前ですわw
    なお、他にも複合機のルーク・脚立のステファン・南京錠のサイモンなど…
    鬼くだらない事ですけど、名前付けるとそれだけでもちょっぴり愛着が湧くんですよ?
    「サイモンちゃんとロックした?」みたいな

    …全然関係ない話題で何だかスミマセン

    • +7
  17. おいスティーブ!この野菜しなびてるぞ! まぁたスーパーのねぇちゃんから貰ってきたんだろ!

    • +2
  18. そのうちアニメとかアメコミ映画とかで飛行中に「スティーブだ!避難しろ!」という風に使われるようになるんだろうなあ

    • +3
  19. 高熱ガスの帯とか、原理違うけど巨大なビームサーベルみたいなもんよね。

    • 評価
  20. たまに夕方に空の遠いところに飛行機雲や彗星みたいな筋が見えることがあるけど
    もしかしてこれかしら、いや違うか

    • 評価
  21. 仮名を維持しつつ、意味を与えようという発想がええな

    • +1
  22. ちょいちょい単語ありきで名前つけるこのスタイルあるけど

    好き

    • 評価

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