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養護老人ホームの高齢者たちがぼっちになった子猫たちを育てるプロジェクトが発足。

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(著) (編集)

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 子猫はかわいい。とてもかわいい。通常は母猫の庇護下にいるのだが、中には育児放棄や死別などで母親を失い死の淵にある子猫も多い。乳離れ前に母親に見捨てられた子猫の生存率はとても低いという。

 そこで、ある動物保護施設は人間の介護施設と協力して、ぼっちとなった子猫たちを救うべく、こんなプロジェクトを発足させた。

 アリゾナ州にあるピマ・アニマル・ケアセンター(PACC)では、養護老人ホーム、カタリーナ・スプリングス・メモリーケアの老人たちに子猫を託したのだ。

高齢者たちに子猫の世話を託すという試み

 高齢者たちだって生きがいが欲しい。何かを慈しみ、育てるという行為は何物にも代えられなくらい尊く、生き甲斐が生まれる。

 子猫にも、高齢者にとってもWin-Winとなるであろうこの試みは、今年10月に開始された。2匹の子猫、ピーチーズとタートルが、カタリーナ・スプリングスに連れて来られて始動したのだ。

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 それぞれ体重わずか7オンス(198グラム)しかなかった子ネコたちは、24時間体制のケアが必要な状態だったが、そこへカタリーナ・スプリングスの老人たちが強力な助っ人になったのだ。

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 このアイデアは、カタリーナ・スプリングスの健康サービス・ディレクター、レベッカ・ハミルトンが考えついた。

 彼女自身も子ネコの里親になっている。PACCに働きかけて、ケアが必要な子ネコとケアホームの入居者を結びつけて、子ネコも助け、老人たちにも生きがいを与えるという、一石二鳥の効果を狙おうとした。

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子猫も高齢者たちもハッピーなエンディング

 「最初は、自分たちのほうが24時間体制のケアが必要な老人たちが、小さな子ネコの世話という仕事を与えられたことに、奇異な感じを覚えた人もいたようです」というのは、カタリーナ・スプリングスの事務局長シャロン・マーサー。

 「でも、いくら痴呆やアルツハイマーであっても、スキルや情動や欲求は忘れていないんです。なにかを愛し愛されたいという願望は誰にでも残っています。ここの入居者ひとりひとりに残された、こうした人間の特性を再び育む機会をこの子ネコたちは与えてくれました」

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 この試みが成功したことも証明された!

 新たな世話人たちによる愛と抱擁とミルクのおかげで、カタリーナ・スプリングスにやってきてから、タートルとピーチーズは体重が2倍になったのだ。

 「親代わりの彼らがいなければ、子ネコたちはこれほど回復しなかっただでしょう」というのは、PACCの広報カレン・ホリッシュ。「あの子たちは命をつないだだけでなく、すくすく成長しているのです」

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 2匹はまもなくPACCに戻されて不妊手術を施され、正式に里子に出される予定だが、カトリーナ・スプリングスのひとりの看護師が、子ネコたちにぞっこんになってしまい、2匹とも家に連れて帰りたいと言っている。

 カタリーナ・スプリングスの入居者テルマ・ブラッドフィールドも、タートルとピーチーズのとりこだ。「わたしたちは19匹の猫を飼っていたの。納屋の中でエサをやっていたわ。この小さな子はまだミルクが必要ね」

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 PACCはフェイスブックに、この計画は子ネコたちの命を救うのに役立ったと声明を出した。

 PACCは、保護された動物たちすべてを助ける手段がなかった以前のことを説明し、カタリーナ・スプリングスの住民たちに感謝している。

 「去年、わたしたちは2100匹以上の子ネコを保護しました。今回のような独創的で思いやりのある試みなら、できるだけ全部のネコたちを救うというわたしたちの目標を達成することができます」

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 「カタリーナ・スプリングスのレベッカ・ハミルトンや、スタッフの方たち、その統率力に感謝してもしきれません。わたしたちに協力してくれ、このままでは死んでしまう子ネコたちを抱きしめて救ってくれたのですから。」

 「その結果、入居者の方たちの生活に楽しみももたらされたのです。わたしたちは、カタリーナ・スプリングスの入居者の方たちが親のいないタートルとピーチーズに示してくれたの愛情に驚き、大いに啓発されて頭が下がる思いです」

 愛情と思いやりにあふれたすばらしい話である。悲しい話が報告される中、人々が手を差し伸べ、赤の他人、ましてや動物を助ける話はとてもいい。

 うまくいけば、こうした試みがきっかけになって、さらに子ネコたちが生き延びるチャンスが増えるとだろう。カタリーナ・スプリングスの入居者たちにとっても、愛情を注ぐことのできるすばらしい対象を得ることができるのだ。

via:webcmsyahoometroなど/ written konohazuku / edited by parumo

 日本の養護老人ホームでも似たような取り組みが行われている。神奈川県横須賀市のさくらの里山科では、日本で唯一、高齢者たちがペットと一緒に入居できる取り組みを行っており、クラウドファンディングで寄付金を募ったところ、目標額の3倍の資金が集まり、高齢者が連れてきた犬や猫が何不自由なく暮らしていける資金が得られたという。

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 うちの亡くなった父方、母方のおばあちゃんも猫と犬が大好きで、死の直前までペットのことを気にかけていた。そしてペットの方もとにかくすごく懐いていた。今でも目に浮かぶのは、おばあちゃんが猫を膝の上にのせながら、猫のノミを潰していたあの姿である。

 お年寄りたちが家族の一員であるペットとともに老人ホームで暮らせるのならどんなにうれしいことだろう。もちろん動物嫌いの人もいるので、動物好きなお年寄りの人たち専用の、動物を迎え入れることのできる老人ホームができたなら、私はきっとそこに入りたいと思っちゃうんだ。

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この記事へのコメント 62件

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  1. >いくら痴呆やアルツハイマーであっても、スキルや情動や欲求は忘れていないんです。なにかを愛し愛されたいという願望は誰にでも残っています。
    日々の暮らしの中で、必死になればなるほどつい忘れがちになってしまうけど、愛ってやっぱり素晴らしいんだよなぁ

    • +71
  2. これはいいね!
    お年よりは自分がお荷物になった、
    役立たずだという哀しい気持ちがあるから
    こうやって誰かの役に立っている、
    必要とされているという実感は非常に
    大切だと思う

    • +98
  3. 私もそんな老人ホームがあったなら行きたい!「お世話されるだけじゃなくて、何でもいいから役に立ちたい」とじいちゃんばあちゃんが言ってたのを思いだしたよ。

    • +58
  4. 皆さん良い顔している
    認知症の祖母を介護してるけど、この写真のような生き生きした顔はめったに見れない
    アレルギーがなければペットを飼ってあげたいんだけどなぁ

    • +29
    1. ※9
      年をとるとアレルギーが出にくくなるぞ。

      • +2
  5. ぼっちって書くと蔑むようなニュアンスがあるから一人ぼっちって書いてほしい

    • 評価
  6. 子猫はもちろんかわいいし、写真の中のじいちゃんばあちゃんは素晴らしい笑顔!

    • +32
  7. いいね
    これといい、老人ホームの敷地に保育園幼稚園併設したりする取り組みといい、老人と小さいものの組み合わせはどっちにもプラスになりそう

    • +43
  8. アレルギーとか病気などの課題はあるけど、老い先短い人達にとっての生きがいになるだろうし良い試みやね
    いくつになっても犬猫を可愛がるという気持ちは変わらないもんだ
    老人たちの優しい表情がそれを雄弁に物語っている

    • +20
  9. 誰かに必要とされることは、人生においてとても大切なことだと思う。

    • +29
  10. そのまま飼い続けられればいいなあと思いました
    てかなんで里親に出すん?

    • -1
  11. 「今でも目に浮かぶのは、おばあちゃんが猫を膝の上にのせながら、猫のノミを潰していたあの姿である。」
    い、勇ましいお婆ちゃんだったんだね…

    • -5
  12. 素敵な取り組み!私も人生の終わりまでペットたちと過ごしたいなあ。

    • +9
  13. ソファに座ってる婆ちゃん二人が同じ笑顔
    騒がしい子供と違ってあまり動かない老人は猫も好きだし
    仔猫が成長して落ち着いたら良い関係になりそう
    でも、たぶん仔猫より先に逝くのがちょっと寂しくもある

    • +7
  14.  ワニさんは老いたら美少年に囲まれて
    癒されたいものワニよ

    • -3
  15. この施設で子猫が大人になっても暮らしていけるのならとても良い取り組みだと思う。
    ただ動物は介護や育児の道具ではないので、動物を飼えば必ず幸せになると思わないでほしい。
    介護や育児をしてる状況で動物の世話が十分出来るかどうかを良く考えて下さい。

    • +15
  16. 猫もそうだけど、犬がほんとにいい顔してる。
    なにかできることを他の誰かにするのは、生きる気力を出すのに必要なんだなあとあらためて思った。

    • +18
  17. 守るべきものがいると人は強くなるんだよね

    • +16
  18. ここに予約したいが動物アレルギーだと逆にことわられるか?

    • 評価
  19. どんな人間にも楽しいことや生きる希望があるといいよね。

    • +14
  20. 生きがいは重要
    老人になると周りに興味を失い自分自身に対しても興味を失っていく
    それで自分を精神的に見失なう。これがぼけるということ
    生きがいを与えてやれば無理やり外国人の介護人を導入しなくても
    気力を取り戻す可能性はある。こういう介護法もあると政府も気づけよ

    • +17
  21. 良いことばかりで素晴らしいプロジェクトだ。日本でもやってほしい。
    老人ホームに足を運びたくなる人も増えるんじゃないかな。
    なんとなくホームは隔離される悪いイメージがあるからそれも無くせそうだ。

    • +21
  22. これはいい試みだな!
    お年寄りも保護猫もみんな幸せになってる!
    今いる2匹がいなくなったらみんな悲しむだろうから、どんどん保護猫連れてこよう!
    本当は保護猫がいなくなるのが一番だけどね

    • +15
  23. 素敵なんだけど、アレルギー持ちの人はどこか違うホームに移らなきゃいけないよね
    手配とかしてくれるのかな?

    • +3
    1. ※33
      そういう方がいたら引き取らなかったのではないかな
      入居者を移動させたりしてまでの試みではないと思う

      • -2
    2. ※33
      ケアマネージャーさんと相談する事になります。
      でも現実は、御家族が負担する施設料金との兼ね合いもあって、
      そこそこの料金で(利用者を)預かってくれるなら目を瞑る、となると…ね。
      実際、○○セラピーとか介護も様々な試みをしていますが、
      絶対これが良い!というものはないので難しいのです。
      心に寄り添えるものは何でも試し、その方を主体に支えさせていただくのが介護なので。

      • +5
  24. これは、日本でもぜひやってほしい。これが当たり前の時代に、早くなりますように

    • +14
  25. いやこれどうなの。メモリーケア側の発案とはいえ完全看護新生児(猫)病棟の役割…急変とか人間側の身心負担の重さ、看護待ち仔猫たちの数、予想を超えて洗い出される問題も多かろうと思うのよ。
    思うのだけどこういった時・こういうモノのニュース映像は毒物ですね。何も言えなくなってしまう。猫たちより爺さん婆さんの破壊力がデカい。
    PACC saving kittens with the help of seniors,KGUN9(YouTube)
    Catalina SpringsのTwitter(11月16日)に自分のネット記事見るタートルさんの写真あって後頭部愛らしい

    • -3
  26. 刑務所でも犬の世話をさせると厚生率が上がるっていうドキュメンタリーあったな。
    あれはいいドキュメンタリーだった、高齢者にとっても良いケアになるんだね。
    あと「エデン」っていうさらってきた少女達を監禁して売春させる映画で、
    監禁してる男達が少女達の精神が破綻して商品価値がなくならないよう
    世話する子猫を与える嫌なシーンも思いだしてしまった…。
    動物の世話をすることで得られる精神的な安定を悪用するってのが凄く残酷に感じた…。

    • -18
  27. ねこもお年寄り好きだしね。
    自分もホームにはいったらネコかいたい、そんな時代になるといいなあ。

    • +5
  28. いい試みとは思うけど、猫ちゃんたちがもしも急変して…となった場合の入居者の方たちが受けるダメージや、それをケアする介護者たちの負担を思うと諸手を挙げて賛成はできかねる。
    そして私は気管支が弱いので動物と同居はおそらく無理だわ。

    • +3
  29. ただの年寄りならともかく、認知症の 老人に、まだミルク飲ませなきゃならない子猫を扱わせないでほしい。

    • -3
  30. 入るならペット同伴の所が良いな♪
    みんな表情してる。

    • -9
  31. 猫の素晴らしさはよくわかるけど、老人ホームなど公の場所で容認すると増え過ぎてしまう現実がある。子猫を調達するのも産ませないと難しい。つまりブリーダーのように産業化してしまう。やるのなら個別でひっそりとするべきだね。そのほうが高齢者たちのプライバシーも守れるだろうし、猫との一人と一匹きりの蜜月関係も維持できるものと思う。

    • -3
    1. ※44
      ちゃんと本文読んだ?
      猫の保護をしている団体から猫を老人ホームに預け、この後は避妊手術をしたあと里親に引き渡されるって書いてあるじゃない。

      • +6
  32. 猫ならまだいい
    アニマルセラピー付きの特養に勤めてるけどうちは犬3匹。
    施設長の意向でやってるけどとにかく犬臭い!
    犬まで洗う時間なんてないし、ゴールデンとかそこそこの大きさの犬は
    利用者さんの一部は怖がるんだよね
    多分柴犬くらいの大きさならお年寄りも慣れてるんだろうけど
    大型犬は身近にいなかった世代だけに敬遠されたりする。
    たとえ温和な犬でも怖さが先にくるなら癒しにならない
    利用者が主体であって犬が主体ではないからね
    アニマルセラピーはなかなか難しいよ

    • 評価
  33. このたくさんの笑顔を見てもマイナス面しか挙げられないのはちょっと悲しいな
    サポートしてる方々も、デメリットを克服する努力は当然してると思うし
    老いても誰かを慈しみたい、社会の役に立つ自分でいたいという気持ちが満たされた高齢者の方たちは幸せだと思うし、自分もそうなりたいわ

    • +2
  34. ん?
    これ、何年か前にやってる老人ホームあったよね
    あれは犬だったか

    • +17
  35. おじいちゃんとおばあちゃん達の(もちろん最後の日本のおじいちゃんも!)表情が、すごーーーく良い!!

    • +2
  36. 衛生面とか動物が苦手な人とか、問題点はたぶん多いだろうと思う
    でもこういう試みが広がって
    やがてこういった施設にはペットがいるのが当たり前、ってなればいいね

    • +3
  37. ヤバい…目から涙が……(/ _ ; )
    本当に良いアイディアだね!
    子猫にも、老人達にもメリットになって…命を繋いでいくのは素敵な事!
    日本でもやって欲しいなぁ~!

    • +12
  38. 保護猫を譲り受けたいと思っても、60歳以上は不可という団体が多いです。
    お年寄りは猫の世話ができないから飼うなということなんでしょうけど。
    でもこのお年寄り達、子猫達、とても幸せそう。
    こういう施設があってもいいなと思います。

    • -1
  39. 記事を読んだだけで当事者のk所と何も知らないくせに難癖つけてくる人たちって
    そもそも読まなきゃいいのに
    それとも一見問題提起的なことを言いつつ実はいい雰囲気を壊したい人たちなのかな

    • +4
  40. 犬や猫って1匹家に来ただけでその家の空気を一変させてしまうだけの物凄いパワーがあるからね

    • +3
  41. そんな老人ホームがあったら、歳を取っても動物を飼えるね。
    近所の犬猫好きな方々は、年齢を考えるともう飼えないと言っている。
    ご老人にこそ、ペットが必要だと思うし、ペットも可愛がられて幸せだよね。養護施設も、老人ホームと併設されたらいいな。愛したい人と、愛されたい子供達。

    • +3
  42. おばあちゃんたちの笑顔を見て涙が出そうになった。年を取って周りの家族や友人なんかが次々と亡くなったり、ホームに来て家族とも頻繁に会えなくなったりしてお年寄りは寂しいんだろうからね。自分を頼りにしてくれる生き物がやってきたことにの癒しって、計り知れないものがあると思う。

    • +3

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