メインコンテンツにスキップ

犬は人間と同じ、猫はわりと無関心。7種の動物と音楽に関する科学的事実

記事の本文にスキップ

55件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock
Advertisement

 我々人類と音楽は深いかかわりを持っており、太古の昔から音楽に慣れ親しんできた。では動物の場合はどうなのだろう?中には演奏をできる動物もいるが、それは人間の訓練の賜物であり特殊なケースである。

 人間や自分たちが奏でる音楽に対し彼らはどのような反応をするのだろう?ここでは7種の動物に関して、科学的にわかっている事実を見ていこう。

1.犬は人間とほぼ同じ反応を見せる

この画像を大きなサイズで見る
photo by iStock

 2012年、コロラド州立大学の研究者たちが、犬小屋に入れた117匹の犬の行動、つまり活動のレベル、吠え声、身震いなどを観察した。

 犬たちに、クラシック、ヘビメタなど、さまざまな種類の音楽を聴かせ、まったくなにも聴かせない場合も観察した。

 すると、クラシック音楽を聴かせた場合、よく眠り、リラックスすることがわかった。ヘビメタのような激しいロックの場合は、まったく逆の反応を示し、神経質になっている証拠である身震いが増えたという。

 クラシック音楽に対する反応は、犬も人間も同じで、動揺を抑え、睡眠を促し、気分を改善して、ストレスや不安を減らすことを示している。

2.猫は人間の音楽に無関心だが、猫用に作った曲には一部反応

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 猫は人間の音楽には無関心だが、心理学者のチャールズ・スノードンと、作曲家のデイヴィッド・タイエ、博士号をもつ学生のメーガン・サヴェッジが、猫同士がコミュニケートするときに使うのに近い周波数とテンポで音楽を創った。以下がその音楽である。

Scientists Create Cat Music!

 スノードンとサヴェッジは、47匹のイエネコに、クラシック音楽、猫のための曲を2曲づつ聴かせてみた。後者を聴かせると、猫がスピーカーに近づき、すり寄ったりすることが多かったという。おもしろいことに、子猫と老猫がこの猫曲にさかんに反応し、中間くらいの年齢の猫はそれほどではなかったそうだ。

 追記:メールでご連絡いただいたのだが、人間の音楽に反応する猫の個体もいるという。こちらの動画は演奏ミスると不機嫌になる猫のものだ。

演奏ミスると不機嫌になる猫When miss UKULELE.The cat which makes the feeling bad

3.サルは人間の音楽に無関心だが、メタリカだけは別格

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 前出のスノードンやサヴェッジたちが、動物のために創った音楽はネコが初めてではない。2009年、彼らは同様にしてサル向けの音楽も創った。

 これは、タマリンがリラックスするためにたてる声をヒントに作曲されたもので、この曲を聴くと、タマリンの食欲が増した。しかし、恐怖を感じたときに出す声に似た音を含む曲を流すと、サルたちは動揺し出したという。

 サルたちは、人間の音楽にはほぼ無関心で、ナイン・インチ・ネイルズ(ロック)、トゥール(ロック)、サミュエル・バーバー(クラシック)などを聴かせても、その行動に特に変化は見られなかった。ところがおもしろいことに、メタリカの『Of Wolf and Man』を聴かせたら、次第に落ち着いたという。

4.牛は癒し系音楽でミルクをたくさん出す

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 2001年、レスター大学の研究者が、1000頭の乳牛の群れにさまざまな音楽を聴かせてみた。9週間以上に渡って、テンポの速い音楽、ゆったりした音楽を日に12時間聴かせ、なにも聴かせない場合も観察した。すると、R.E.Mの『Everybody Hurts』や、サイモン&ガーファンクルの『明日に架ける橋』、ベートーヴェンの『田園交響曲』などのゆったりとした音楽を聴かせると、一日に出すミルクの量が3%増えたという。

 研究リーダーのドクター・エイドリアン・ノースは、ミルクの量が増えたのは、ストレスが減ったからではないかという。ジャミロクワイの『スペース・カウボーイ』や、ワンダースタッフの『サイズ・オブ・ア・カウ』はそれほどお好みではなかったようだ。

5.ゾウは自ら音楽を奏でられる

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 ゾウが鼻で絵を描いたりできることは知られているが、音楽にも造詣が深いようだ。タイ北部で、自然保護論者のリチャード・ライアーがゾウのオーケストラを結成した。16頭のゾウが、特別に開発されたスチールドラムやハーモニカを演奏するのだ。

 このゾウのオーケストラの音楽を研究してきた神経科学者たちは、ゾウたちが人間よりもずっと安定したテンポをドラムで刻むことができることを確認した。

THAILAND’S ELEPHANT ORCHESTRA PLAY

6.鳥は音楽に酔いしれる

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 生物界きっての歌い手と言えば鳥であろう。ウグイスの心地良い鳴き声にうっとりとする人も多いはずだ。

 数年前、エモリー大学の研究者たちが、鳥たちが実際にどのように音楽を創り出しているのかを調べた。スズメを使って、オスが鳴く声を聞いているときのメスの脳を調べた。

 人間が音楽を聴いているとき、脳の偏桃体が反応して光るが、オスの声を聴いているときのメスの脳の偏桃体に似た部位も、同じような反応を示していることがわかった。

 一方、人間が嫌いな音楽を聴いているときと似たような反応を、オスの脳が示すことも判明した。

 研究リーダーのサラ・アープは、オスの声を聴く繁殖期のメスの脳と、好きな音楽を聴いているときの人間の脳の同じ神経報酬系が活発化していることを発見したと言う。

6.キンギョは作曲家の違いがわかる

この画像を大きなサイズで見る
photo by Pixabay

 2013年、キンギョを作曲家の違いがわかるように訓練することができるという研究が発表された。慶応大学の研究者が、イーゴリ・ストラヴィンスキーとヨハン・セバスティアン・バッハの音楽を使って実験した。それぞれのグループに分けて、キンギョがその作曲家の曲がかかっているときに、エサを食べられるようにした。エサと音楽の相関関係を一度覚えると、キンギョは違う作曲家の曲がかかるとエサを食べなくなった。

 つまり、彼らは自分の担当の作曲家の曲の音の高低や音質がわかっていて、新しい曲とエサは関連がないという違いをちゃんと認識しているということだ。

7 Scientific Studies About How Animals React to Music・written konohazuku / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 55件

コメントを書く

  1. 動画最後の猫のゴロゴロ音が、私の最高の音楽やね。

    • +3
  2. 象は楽器を奏でるだけでなく踊ってるようにも見えるね
    尻尾も耳もパタパタして体を揺らしリズムを刻んで楽しそう
    いや、立派なアーティストだ
    そしてイエスズメちゃん可愛いー!
    けどやっぱり日本のTreeSparrowが好きだなぁ

    • +7
  3. 鳥は音楽好きで有名だけれど、じゃあ鳥の祖先の恐竜はどうだったんだろう?と思う事は有る。良い声で鳴いていたんかい?是非聴かせて欲しいな。ジェラシックパークみたいな施設まで作る必用はないと思うけれど、恐竜の色彩とか外観、鳴き声は是非とも生で見てみたいものだと思う。

    • +13
    1. ※4
      鳥の祖先は確かに恐竜だけど、
      すべての恐竜が鳥に進化したわけじゃないんで、
      十把一絡げにするのもどうかと思う

      • +2
  4. メタリカがすごいということは分かった

    • +14
  5. >メタリカの『Of Wolf and Man』を聴かせたら、次第に落ち着いたという。
    ベースがゴリラに代わってからの曲を聴かせたら、もっと興味深い結果を得ることができるだろう。

    • +10
    1. ※6
      ロバート・トゥルージロの悪口はそこまでだ

      • +3
  6. この間、テレビでやってたけれど、山に放牧されてた牛が「帰ってこいよ」を流すことで牛舎に帰ってきたのを見た。

    • +8
  7. オウムがロックやヒップホップでノリノリになってる動画がよくあるけど、あれは楽しんでるんかね。

    • +10
  8. なんか意外・・・
    脳とかの大きさじゃないんだね金魚とか・・・
    なにか音楽自体にと言うか、いや違う
    音楽ってそもそも何だろうって感じ
    楽しくなる音楽
    悲しくなる音楽
    熱くなる音楽
    冷静に考えてみると不思議だ

    • +3
  9. 象はすごいね。言葉を持ったら人間を追い越せるかも

    • +6
  10. 面白かったw
    スズメは音楽好きなんじゃないかと思うよ
    ピアノ練習してたら、スズメがいやに集まってきて、チュンチュンしてくれた事がある

    • +16
    1. ※13
      面白いかも
      すでにあるかもしれないけど
      音楽が出す波動に物理的に影響されると思うので
      音波で昆虫の飛行の軌道を変えたりできそうだ

      • +1
  11. 牧場で吹奏楽を演奏したら放牧されてた牛が集まってくる動画を思い出した

    • +2
  12. CGだってわかっちゃいるけど金魚の目!!目!!!

    • +7
  13. クラシック聞かせりゃいいってのは
    間違いだってなってなかった?
    不思議なのはクリアな音を求めていけばいいってもんじゃない
    例えばギターの音は増幅し増幅しすぎて歪んだ音が気持ちいいし
    ロックは声楽家が歌うように譜面追って歌うとパッとしない
    いい曲って何だろうって思うよ
    とあるアーティストのアルバム聴いて
    これいいなと感じる曲はヒット曲になったり
    そのアーティストのライブで欠かせない曲になったりする
    いろんな人が聴いてるのにいい曲はちゃんと選ばれるんだ

    • +2
  14. 音楽って元々は生命の鼓動とかそれらを真似たものだから反応するのは当然でしょう。

    • +1
  15. 象は音楽を楽しむって、アフリカ行った人が言ってた。
    音楽鳴らしてたらわさわさ集団が寄ってきて、やめたら
    もうやめたのって帰っていったって。

    • +8
  16. うちのニャンコは寝るときに音楽かけてたら、その音楽流すと「おっ、そろそろ寝るんか?はよ一緒に寝ようや」ってベッドで待機するようになった

    • +9
  17. 今猫用の曲を我が家の老猫達に聞かせてみたけど、無反応だったわ
    猫がよく反応するのはビニールのガサガサ音、小鳥のさえずり、他猫の鳴き声(特に喧嘩中の声や盛りのついた猫の声)、人の赤ちゃんの鳴き声だね。
    猫用の曲作るなら↑の音源を使うと反応いいと思う。

    • +1
  18. うちの死んだうさ子はFF11のジュノのBGMでいっつもうたた寝してたよwww
    ところでインコやオウムがヘドバンしてるのはよく見るけど、趣味が人間と似てるのかな?

    • +1
  19. 普段クラシックしか聞かないせいで全然ロックを聴く耳を持ってない自分も、昔メタリカを聴かされて、なんとなく別格だと分かったことがある
    だから詳しい事は全然知らないのだけど、この記事を読んで、やっぱり凄い人たちなんだなぁと思った

    • +2
  20. 植物はモーツァルトを聞かせると成長がいいという研究は、確か実用化されてたような。植物でわかるなら、動物はたいがいいけそうな気がする。
    ゾウめちゃめちゃ楽しそう。猫は「飼い主、なに期待してはんのやろ」という顔してるのがおもしろい。

    • +1
    1. ※26
      植物は振動で生育が良くなるってだけやで(自然界なら風とか)
      だから聞かせる曲はクラシックじゃなくてもいい
      人間だって運動しないで刺激与えないと骨が脆くなるのと一緒

      • +1
  21. こういう実験で使われる「クラシック」(ほかの音楽ジャンルも)っていうのは
    具体的には何なんだろう
    クラシックってひとまとめに言ったって、静かな曲も激しい曲もあるんだけどなあ
    そこらへんちょっとはっきりさせて欲しいって僕は思うわけですよ!

    • +5
  22. 魚はエサやる時に水槽を『コンコン』ってやってると
    コンコンしただけで寄って来るようになるよね

    • +2
  23. だからクラシックと一言で纏めるなと…
    勇壮でデカイ音、ていうかやかましい曲だって珍しくないし、だいたいフルオーケストラなのか弦楽四重奏なのかピアノ曲なのかいつの時代の曲なのかも全然分かんないじゃん
    ちゃんと曲名を出してほしいわ
    同じようにロック・メタルでもちゃんと名前出してほしいね
    例えばザッパとメガデスじゃ全然別物な音だし

    • +8
  24. 金魚のヘッドフォンらしきものはそれでいいのか?

    • +2
  25. 所さんの目がテンでやってた
    金魚の餌やりの時間に毎回所さんのCDを聴かせて、スタジオで所さんが生演奏すると金魚が水面に集まってくるってやつ。

    • +1
  26. 昔ピアノ弾いてたらイソヒヨドリが来たり
    横笛吹いてたら近くに鳩が降りてきてくれたりしたんだが
    あれは聞きにきてくれたのだろーか、だったら嬉しいなあ

    • +2
  27. やっぱり犬は人間と同じ感覚なんだね。ヘビメタきかされた犬達は可哀想…
    猫にはヘビメタきかせてないの?他のジャンルと反応が変わらないのかな
    金魚が曲の違いがわかるってのが興味深い

    • 評価
    1. ※36
      基本的に猫はどの曲も「うるさい」としか思わないんじゃないかなぁ

      • -1
  28. 昔飼ってたセキセイインコ(雄)は「和太鼓の乱れ打ち」の音で異常にハイテンションになってたな
    (音を消すとピタッと静かになったw)

    • +8
  29. うちのオカメは、Youtubeで音楽を聞くと、
    それに合わせてよく歌っていることがあるよ。
    特にお気に入りは、女性が歌うアップテンポの曲が多い。
    見ていると、好き嫌いが結構あるみたい。
    オス3羽いるけど。それぞれ、好きな音楽ジャンルが違う。
    様子を見てると、ほんと面白いよ。覚えた限りの言葉で歌うから。^^

    • +12
  30. ご主人がアコギを弾くとニコッてして
    演奏やめると真顔になる犬の動画ありましたね。

    • +5
  31. 子供のころ飼ってたワンコが風邪引いたとき、モーツァルトの交響曲をかけたら次第に震えが治まってきてスゥスゥ寝息を立てて寝だしたのを思い出した。
    CDが止まったらおねだりするような目付きでこちらを見るので次にベートーヴェンの「田園」をかけたら、第四楽章(雷と嵐)で嫌そうな顔してそっぽ向いたのが、ちょっと可笑しかった。
    病気の時に聴いて心が落ち着きそうな曲をチョイスしてかけた(つもり)だったが、ウチのワンコの反応だと、ハイドンとモーツァルトはどの曲でもおおむね満足で、ベートーヴェン(田園)とメンデルスゾーン(イタリア)は楽章によってイヤだったみたいだった

    • +4
    1. 今回の記事の本文中の「人間が音楽を聴いているとき、脳の偏桃体が反応して光るが」という記述は、実はものすごく重要な意味を持っている。
      というのも、「偏桃体」は脳の中心部分にある脳幹の左右についている「海馬」に付属する形で存在する器官であり、この海馬は短期記憶を蓄える、いわばパソコンにおけるメモリの役割を果たしている(ちなみに、ハードディスクにあたるのが長期記憶だけど)。
      それで、偏桃体はたとえて言えば、海馬に入力される記憶信号に対する、「パケットフィルタリング」あるいは、「ファイヤーウォール」の役割を果たしている。
      つまり、記憶力が高まるかどうかは偏桃体の働きに大きく左右されるということ。
      そして、その偏桃体の働きに「音楽」が重要な影響を果たすとすれば、広い意味での「学習」を効率的に行うためにはBGMが必須ということになるかもしれない。
      ただ、音楽といってもほかの人の言う通りで、必ずしも「クラッシックが良くてロックやメタルが悪い」ということにはならないから、注意が必要だと思うけど。
      あと、※42のワンちゃんにはショパンの「バラード 第2番 ヘ長調」を聞かせるとどうなるか見てみたい気もする。
      この曲は、穏やかでスローモーなパターンと激しくて荒ぶるパターンが交互に演奏されていくので、各パターンごとに異なる反応をしてくれると思うけど。

      • +8
      1. ※43
        カラパイアで長文コメント投稿する人って、為になる事しか書いてないからつい全部読んでしまう・・・

        • +2
  32. 岩郷さんのネコの番組で、飼い主さんのギターの音色に熟睡するネコがいたぞ。
    うちのネコは実際NHKの歌番組好きだからな。
    言えるのは、オレは音楽が余り好きでは無い事、それは人それぞれ、ネコそれぞれだろ。

    • +1
  33. 自ら唄を作って唄える動物は鳥と鯨とあとは人間なんだって
    だから人間以外に言語を習得できる可能性のあるのは鯨か鳥からしい
    猿ではないんだねぇ

    • +4
  34. なんでメタリカで落ち着くんだよwww
    犬は人間と同じか…
    だから、歌ってる時は決まって嫌な顔して逃げてったのか…

    • +1
  35. 家の近くの海沿いでリコーダー練習してると気が付くと鳥に囲まれる事が多い、一度ワシタカ目でもカラスでもないバカデカイ鳥が隣で聴いててくれたり、話しかけてきたりする。そういうときは友達になれたようで暖かい気分になったり鳥使いになった気分になる。

    • +5
  36. エポナの歌を聴かせるとミルクをくれるあの牛は科学的に証明されていたのか!

    • +2

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。