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なんと!木材から透明なガラスのような素材を作り出すことに成功(米研究)

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(著) (編集)

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透明なガラスのような素材を木から作ることに成功 image by:USDA FOREST SERVICE
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 これは木(気)になる木というやつだろう。アメリカの林産科学研究(Forest Products Laboratory)をはじめとする研究グループが、ガラスのように透明なパネルを木材から作り出すことに成功したという。

 この木でできた透明パネルは、現在建物に使われているガラスよりあらゆる点で優れた未来の窓ガラスになるという。そうなったら、窓ガラスという呼び方も「窓木」に代わる日もそう遠くないのかもしれない。

現在の窓ガラスの欠点

 窓枠にはめる素材として現在、もっとも一般的な素材はガラスだろう。現時点では窓の素材として一番優れているかもしれないが、いくつか欠点もある。

 まず熱を簡単に通してしまうことだ。寒い日や暑い日、窓ガラスのそばがスースーと冷えたり、その反対にジリジリと暑かったりするのはそのせいだ。おかげで冷暖房の効率も下がり、余計なエネルギーコストがかかることになる。

 またガラスを製造する際に排出される二酸化炭素も無視できず、年間で2万5000メートルトンにもなる。持続可能な社会を目指すのなら、この点も改善しなければならない。

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Pixabay

バルサ材から作るガラスのような透明パネル

 そこで、成長が速く、密度が低い「バルサ」の木から作られたこの透明パネルの出番だ。

 バルサ材を常温の酸化浴槽で、ほぼ透けて見えるくらいまで漂白。さらに「ポリビニルアルコール」という合成ポリマーを浸透させると完成する。

 ほぼ透明な素材で、そこに含まれる天然由来の「セルロース」とエネルギーを吸収するポリマーのおかげで、ガラスより軽く、しかもはるかに丈夫だ。

 ガラスよりもずっと大きな衝撃に耐えられるだけでなく、バラバラに砕け散ったりはせず、曲がるか裂けるだけなので安全でもある。

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image by:USDA FOREST SERVICE

持続可能かつ再生可能な素材

 性能だけでなく、コストの面でも優れている。熱効率がガラスの5倍高いので、ガラス窓にはつきものの冷暖房のコストを削減することができる。

 持続可能かつ再生可能なリソースから作られ、生産プロセスで排出される二酸化炭素も少ない。さらに生産には既存の加工機器を使えるので、メーカーも採用しやすいだろう。

 まさに未来の窓にぴったり。この透明な木なら今の混迷の時代をはっきり見通すことができるかもしれない。

 この研究は 『Journal of Advanced Functional Materials』に掲載された。

A Clear, Strong, and Thermally Insulated Transparent Wood for Energy Efficient Windows – Mi – 2020 – Advanced Functional Materials – Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/adfm.201907511

image by:usda/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 79件

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  1. 目を見張る技術だと胸が躍りますが、二点疑問があります。

    まず、「熱効率がガラスの5倍高いので、ガラス窓にはつきものの冷暖房のコストを削減することができる」とありますが、肝心の、この透明パネルを製造するコストそのものはどうなのでしょう?
    けっこう手間がかかるので、製造コストではガラスよりかなり高くなってしまいそうに思えるのですが。
    人間は目先の損得で行動しがちですから、普及のためには、冷暖房コストのことよりも、製造コストをいかに低くできるかが重要ではないかと思います。

    それから、「ガラスを製造する際に排出される二酸化炭素も無視できず」とありますが,ガラスの原材料の入手そのものは、ほとんど環境負荷がありません。地球上にほぼ無尽蔵にありますから。
    しかし、バルサ材となると、現在のガラスに代わるほどの普及をはかるためには、大量の植林を行わなければならず、例えばパーム油を大量生産するために森林の大量伐採を行ってしまったと同じように、地球上の植物環境に対する負荷が生じてしまうのではないでしょうか。

    そのような問題までも解決できるのであれば、本当に素晴らしいのですが。

    • +31
    1. ※2
      あと、エネルギーを吸収するってことはガラス様物質が熱を溜め込むってことだろうから・・・

      • 評価
  2. 透明度はまだガラスには及ばない感じかな。厚くするとかなりくもりそう。
    でも画期的な素材みたいで今後に期待。

    • +16
    1. ※3
      今後に私も期待ですね。
      ガラスの良いところは圧縮に強い(引張には弱い)ところ。基本的に鉱物なので紫外線にも強い。
      一方今回のモノはおそらく樹脂分が多そうなのでおそらく紫外線に弱く、圧縮に弱い。
      性質からすると補完はしそうだけど代替は難しそうかな。
      ただ、エンジニアリングプラスチックが現在の地位を確保したように素材の改良がキモで、でき始めの現在はまぁ仕方ないかな。

      • +2
  3. 丈夫ならスマホの画面にぴったり!と思ったけど、熱効率が高いということは排熱に難ありかな?
    うーむ

    • +2
  4. 木のスポンジにビニール染み込ませたってことかな?繊維の入ったプラバン?耐候性無さそうだし、すぐに透明度無くなってボロボロになりそう。室内利用ならいいんだろうけど。素人にはガラスより優れているのか分からない。

    • +11
    1. ※5
      研究の概要を読む限りそんな感じ。
      繊維入りのプラバンというよりは、パラフィン紙の仲間かも。

      • +1
  5. すぐ傷がついて磨いても磨いても落ちない
    すりガラスですな

    • +4
  6. 出来たばかりの頃はどんなものでも多かれ少なかれ欠点があるもんよ。これから洗練されていけばもっと化けるかもしれないぞ。

    • +18
    1. >>11
      まだ開発途中だしそう思います
      将来性は十分あるから期待したいですね

      • +3
  7. 一番ヤバそうな点は

    紫外線による劣化だろうな
    雨風と紫外線をダイレクトに受けながら
    ガラスと同じ環境耐久性を維持するとなると
    結局表面に何かしらコーティングしないと実現しないでしょこれ。

    • +19
  8. そこら辺に生え、しかも育てるコストゼロの雑草から
    作れるようだったら理想の材料になるかも

    • +7
  9. 耐火性や衝撃に対する強度はともかく紫外線による劣化が問題になると思う

    • +6
  10. 断熱性ガラスの5倍て性質的にポリカーボネート(プラ板)と大差ないな。コスト面で流行るとはおもえない。耐久性弱そうだし、すぐ傷まみれになりそうだ

    • +6
  11. セロファンとかセルロイドとは別物なのか

    • +1
  12. 耐久性もそうだが紫外線の耐性や湿気によるカビ耐性も課題になるな
    特にカビ耐性は笑い事ではすまない事多いから

    • +7
  13. まぁセルロイドと似たようなもんじゃね?
    火事に弱そうで、建材としてはアレな感じw

    • 評価
  14. 断熱効果は魅力的だなぁ~
    防音はどうなのかなあ

    • +3
    1. ※21
      プラスチックも一枚岩ではないからな……
      (間違いなくプラスチックの一種だし、特徴の多くは既存の樹脂素材と共通ですね)

      • 評価
  15. この記事に書かれていない耐用年数、直射日光の下での劣化速度が気になるね

    素晴らしい発明なのは間違いないので、今後の研究が楽しみだ
    軽量が売りなら、航空機や車両にも向いてるし!

    • +11
  16. 詳細は分からないが
    透明度に限界があり「簡単に燃える窓ガラス」となると
    イメージが悪い方になってしまうから
    そこを解決すれば最強の素材なのでは?

    • +1
  17. 「ポリビニルアルコール」という合成ポリマーとやらはガラスより自然に優しいんでしょうかね
    自然に帰るか如何かが問題に成ってる昨今ですし気に成りますね

    • +1
  18. 普通にセルロースナノファイバーで良いじゃん

    • 評価
  19. セルロースナノファイバーとは違うのかね

    • +2
  20. ガラスの代用というより、アクリル・ポリカと性能・価格面で勝負できるかがキモやな。

    • +5
  21. ガラスって優秀なんだなと再確認してしまった。数百年間科学実験の容器やってるだけあるなあ…
    でも新しい素材が生まれるのはいいことだね!

    • +12
  22. 風化してマイクロプラスチック排出しないならいいと思う。あと途上国で森林伐採してプラント開拓しないならね。

    • +3
  23. ガラスでこの新素材をサンドイッチすれば傷の問題は解決できるんじゃないか?
    単体で使うのに比べると利点は半減するが。

    • 評価
    1. これ結局、樹脂に透明化した植物繊維を混ぜ込んで「木を利用しているからエコ!」って言ってるだけだよね?
      もうここまでするなら単なる樹脂でよくね?って思うわ
      つか、PVAって温水に弱くスグに溶けるから、この製品単体は利用価値はあまりなさそうだな
      ※33
      既に樹脂でサンドイッチするガラスは有るから有りっちゃありだけど
      それなら、わざわざ木を透明化してまで混ぜ込む意味無くね?って思うわ
      この素材の利点ってグラスファイバーと同じく、繊維を混ぜ込むから張力などに強いってのが一番だと思う(と言うかそれしかない)

      • -1
  24. 数年前に似たような話題を見聞きした覚えあるんだけど、それとは別物なんかな

    • 評価
  25. いや、ただの透明な繊維強化プラスチックなので、アクリルやポリカなどと同様、ガラスよりずっと柔らかくて傷つきやすい。割れないというのは柔らかいからこそ。そして長期間日光にさらされれば黄ばむし、もろくなる。だから、窓ガラスの代替品になんて使えないよ。

    それにこういうのは研究室で少量作るなら「できることはできる」が、商売しようとなると、既存の製品より「安い」か「高いけどそれを上回るメリットがある」ものじゃないと売れない。

    • +2
  26. 年輪が無くて軽いからバルサかな?
    でもバルサじゃなー。

    ジャングル切り開いてバナナ、枝豆植えてるのと変わらない。
    材木の大きさが窓の大きさを決めるなら、自生の大きな木を切り出して使うだろうし(そのほうが早い)。
    もし他の材木が使えるなら、例えば繊維にして透明にして紙すきのようにあるいは吹き付けて整形することが出来るなら素晴らしい。
    あと防犯上はどうなの?割れて音がしないのはマイナス。

    値段が今のガラスより安いとして子供のいる場所にはいい、高層ビルの窓にも良い。
    携帯する機器のミラー部に使えたら…鋭利に割れなくて軽いのを生かして
    あるいは室内の仕切り、コロナの時代アクリル板が売れてるところの食い込めれば。

    中学の頃やった葉っぱの葉脈だけ残す実験を思い出した。
    この技術でやればほぼ透明なやつができるじゃん、強度もあるし。
    インテリアとかアクセサリーに使えそう。

    • +1
    1. >>37
      >割れて音がしないのはマイナス
      なるほど!

      • +3
  27. うわああ!!って言いながらガラス殴って縫ったけどそういうことも無くなるんかな!

    • -1
  28. 木の繊維で強化した合成ポリマーってだけ?
    未来感は無いな。ステンレスを透明化とか出来たら凄く未来感あるけど。

    • 評価
  29. バルサ材だからこそ可能な技術なのかもしれないけど、
    この技術を多様化して元々は木だった再生紙から透明素材を作れたら
    ペットボトルに代わるエコな容器も出来そう。
    それがリサイクルも出来れば尚更良し。
    その場合完全に透明じゃなくてもいいし。

    • +3
  30. ポリビニルアルコールはWikiによると「アラビックやまとのり」の主成分。
    となると耐水・対候性はちょっとやばそうだ。
    分解されることを逆手にとって医療方面や、造形性を利用する方面に需要ある……かな?

    • +4
  31. ♪模造ガラスの少年時ぃ~代はぁ~♪

    う~む。ジャニーズの曲には出来ん。

    • -2
  32. 研究室で少量作っても、それが商業ベースになるかはわからんな
    研究室で10cmX10cmのものを作りました
    制作費用は、機器を含めて1億円です、生産力は、月産10枚までならとかだと、普及以前にいろいろ解決しなければいけない事が多そうだよね

    • 評価
  33. 各国(日本も)に研究がある既報の木・紙の透明化紹介のなかではじめて見るクリアさ
    ポリビニルアルコールは水溶性ときくからそれを使うならコーティングなど対策無しだと屋内使用なのかな。硬さはアラビアのりがガチガチに乾いて固まった程度?

    • +1
  34. 実質的には「木」じゃなくて「ポリビニルアルコール」のような気が
    本当に製造コストやランニングコストの点で優れているのか微妙だな
    経年劣化が起きやすそうな組み合わせだし

    まあ、ここをスタートにして将来的には使えるものができるかもという
    期待感はそれなりにあるかな

    • 評価
  35. 将来はスマホのパネルに使われたりするかも

    • 評価
  36. >なんと!木村から透明なガラスのような素材を作り出すことに成功(米研究)

     空目した。人体実験かな?

    • +2
  37. 「メートルトン」 メガトンのことかな?

    • 評価
    1. ※55
      おそらく SI 単位系(ホントは MTS 単位系)のトン= 1000kg のことじゃないかな。
      他にも米国で使われるトン→約 907kg とか、英国で使われるトン→約 1016kg とかあります。

      • 評価
  38. セルロース自体は透明(セロファンが透明なのと同じ)なので酸性下で木材をセルロース骨格だけにして近い屈折率の樹脂を含浸させて安定させたものっぽいね
    特に新しいものではない気がする

    • 評価
  39. 日本のセルロースナノファイバーと
    同じものだね。日本が売り込みが下手で
    モタモタやってる間にアメリカに
    シェア奪われる歴史の繰り返しかな。

    • 評価
  40. 木材が「木村」に見えた
    もうだめだな。。

    • 評価
  41. ガラス自体は十分熱移動しにくくて厚くしたり二重ガラスにすればいいから
    サッシの材料の代わりになる半透明素材とか出たほうが画期的なんだよなあ
    ガラスと複合して薄くて丈夫にできるならワンチャン?今更?

    • 評価
  42. 木材の漂白の廃液の環境への影響とかも気になるな~

    • 評価
  43. この素材をガラスで挟めばいいのではないだろうか

    • 評価
  44. ポリビニルアルコールって、化学的な名前だと凄そうに感じるけど、これって要するに洗濯のりだよね。
    木の繊維を漂白という事は、つまりセロハン作って、洗濯のりで固めてみましたという事だと思うんだけど、雨とか大丈夫なんだろうか?

    • 評価
  45. ガラスの代用品ってよりは樹脂製パネルの強度改良に使えそう

    • +1
  46. なんてことない、脱色した自然素材を骨材にしたFRPじゃん

    • 評価
  47. ガラスの代わりにアクリルがあるじゃないか…と思ったが
    アクリルは燃焼すると強力な有毒ガスが発生するので
    そう考えるとこちらのメリットがありそう。

    • 評価
    1. ※72
      アクリルはC5O2H8だから燃やしたら二酸化炭素と水になって毒ガスは出ないんじゃないかね?

      • 評価
  48. こういう物は作っておくと後々使う用途が出てくるから実験出来る時にやっとく方が吉ですな
    何に使うかは他の人が考える

    • +1
  49. 紫外線に対する強度はどうかな…
    透明な樹脂の多くは(日光の当たらない)屋外で長期間おいとくだけでぼろぼろになるし。

    • 評価
  50. セルロースってことは火には全然駄目じゃん

    • 評価
  51. >「窓木」に代わる日も
    どっちかといえば新素材の方が「○○ガラス」って呼ばれるようになって
    窓ガラスはずっと「窓ガラス」だと思う

    • 評価
  52. 太陽光に長時間当たると黄色くなるんでしょコレ

    • 評価
  53. 熱効率が高いのは植物由来で熱伝導率が低いからかな、割れないはいいけど燃えそうだ植物由来なんでUVカットもしてくれそう

    • 評価

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