この画像を大きなサイズで見る2年前、太陽系を訪れた天体観測史上初の恒星間天体「オウムアムア」――当時、その正体は宇宙人の船ではなかろうかとまことしやかに囁かれたが、最新の研究によってもその線は捨てきれないそうだ。
太陽系外から飛来したというオウムアムアは、まるで葉巻のような細長い形をしており、さらに回転していると推測された。
だが特に奇妙だったのは、何かに押されているかのように加速していたことだ。その原因はよく分かっておらず、だからこそ宇宙人の船ではないかという説は、いまだに宇宙物理学者たちの間で議論されている。
彗星に似ていながら、コマや尾がない謎
もちろん大多数の専門家は、オウムアムアの加速は自然現象であると考えている。たとえば、『The Astrophysical Journal Letters』(6月9日付)に掲載された研究によれば、水素が表面から噴出しており、そのせいで加速しているのだという。
水素推進力仮説の提唱者の1人、シカゴ大学のダリル・セリグマン氏によれば、太陽系に飛来してから飛び去ったことや加速しているという事実から、オウムアムアは彗星であると考えられるのだという。
普通、小惑星よりも遠いところからやってくる彗星は、表面が氷におおわれているため、太陽に接近するとそれが気化して、彗星らしいコマや尾ができる。
こうしたガスの噴出は、彗星の動きにも影響する。太陽に照らされて温まった部分からガスが噴出するために、彗星を太陽から離れるよう加速させつつ押し返すのだ。
この画像を大きなサイズで見るだが、オウムアムアには彗星ならあるはずの肝心のコマや尾がない。
そこでセリグマン氏は、オウムアムアは水素(H2)の氷なのだと考えた。水素がようやく氷になるのはマイナス259.14度という極端な低温だが、宇宙ではそうした”水素の氷山”の存在が以前より予測されてきた。
仮にそうした水素氷が気化して噴出したとしても、地球からは見えないだろう。ならば、オウムアムアが彗星であるにもかかわらず尾がないように見えたとしてもおかしくはない。
水素の彗星は非現実的か?
一方、ハーバード大学の理論物理学者のアヴィ・ローブ氏らは、同じく『The Astrophysical Journal Letters』(8月17日付)に掲載された研究で、水素推進力仮説は現実にはありえないと反論している。
彗星は、氷を含んだ塵の粒子がぶつかりあって成長し、それがさらに塵や粒子を集めることで形成される。ちょうど雪だるまのようなもので、解けてしまえば跡形もなく消えてしまう。
彗星を成長させる結合力は、冷蔵庫の製氷機で作られた氷のキューブ同士がくっつく力と同じだ。だが氷のキューブを製氷機から取り出して1、2分放置しておけば、表面が解けて、くっつかなくなる。解けた水が膜となり、滑ってしまうからだ。
ローブ氏らによれば、それと同じように、宇宙のもっとも寒いところでは、星の光すら水素を温め、結合を邪魔するのだという。それゆえに、水素がオウムアムアほどの彗星になるようなことはない。
より重要なのは、水素氷山が形成されると考えられている塵やガスが充満する領域(巨大分子ガス雲)は、地球から一番近いものでも遠すぎることだ。そこから太陽系までは数億年もの時間をかけて旅せねばならなず、そうこうしている間に星の光によって彗星はバラバラになってしまうのだという。
オウムアムアは4000万歳?
この水素氷山がそれほどの長旅に耐えられないだろうことについては、セリグマン氏も同意している。だが、4月に発表された「ある研究」に言及して、オウムアムアが4000万歳程度だと考えれば筋が通る主張する。
そのマギル大学のティム・ハラット氏らによる研究では、天の川の中を移動する太陽系が通過した領域を、最近通り過ぎたと考えられる天体に着目。それがりゅうこつ座移動群とはと座移動群の2つであることを明らかにした。
それらは3000万~4500万年前に小さなガス雲の周囲で形成されたもので、そこでは水素氷山が形成された可能性もあるという。
セリグマン氏は、オウムアムアの起源をはっきり特定することは不可能だと断りつつも、それがりゅうこつ座移動群かはと座移動群のいずれかに属するものならば、年齢はまだ4000万歳程度で、太陽系までの旅路に耐えられるかもしれないと述べている。
この画像を大きなサイズで見るオウムアムアは地球外文明が起源か?
ローブ氏は、これについても距離が短くなったところで問題は残ると反論する。なぜなら水素氷山は、数十億年前にその親である惑星系が形成されたときに誕生したと考えられるからだ。
どれほど近いところで形成されようが、数十億年という月日を水素氷山が生き延びることはできないという。
さらにローブ氏によれば、水素氷山が形成されたのは、りゅうこつ座でもはと座でもない巨大分子ガス雲であろうとのこと。だとすると、やはり距離的に考えて、水素氷山が太陽系まで生き延びることはできないということになる。
このようにオウムアムアの加速が自然現象であるという可能性を排除すると、やはりその正体が地球外文明で作られた宇宙船という説は依然として有力なのだそうだ。
References:Did alien tech visit our solar system? The natural explanation for ‘Oumuamua may have an important flaw | Live Science/ written by hiroching / edited by parumo
















こんなに大騒ぎになるなら
宇宙望遠鏡や人工衛星で確認すればよかったのにねー
※1
観測は当然できる限りしたんだよ
こんなの天文学者にとっても世紀の大イベントだから向けられる衛星や望遠鏡はほぼすべて向けられた
それでも詳細にはわからない程度の技術しか持ってないんだ、現在の人類は
発見された時点でこれのために新たに衛星作って飛ばすだけの時間はもうなかったからできなかったし
役目を終えたボイジャーみたいなもんか
多分ヤン提督がアルテミスの首飾りを破壊した時の氷だよ
単なる細長い隕石です。
船名はシャピアロン
※5
ガニメデの優しい巨人だね
オウムアムアに幸運を、長い旅路になるだろうから
※6
Side by side. Heart to Heart し~~ぬまでの 長い 足袋ぃ~だぜぇ~♪
私は何かしらの人工構造物であったと信じたい。
惜しむべきは太陽系の田舎種族には、コレを精密に調査できるほどの技術がなかったことである。
この天体が金属なのか岩石なのか、それすら我々の科学力では分からないのだ。
もうちょっと宇宙開発が進んでいたら、あるいは間近で調査することもでき、ただの彗星か「何ごとも、三つ一組にしないと気がすまない」異星人の産物かハッキリしたかもしれないが……。
人工物だったら人類にとって大きな変革になっただろう。
少なくとも地球人がこの宇宙で「独りじゃない」ということは証明される。
はやぶさに調査してもらいたかったね。
もう通り過ぎたのか
探査計画とかなかったのかな
※10
見つかった時点でもう通り過ぎてたし。
>>10
すぐ探査に向かえる訳じゃないからね
探査機作って、ランデブー軌道計算して、タイミングを計算して打ち上げ、目標に向かう
残念ながら、オウムアウアを見つけてから、それを行えるだけの時間がなかった
ハレー彗星の核の写真を撮影したジオットもハレー彗星接近の半年前に打ち上げられてる
※10
速度が速すぎ(太陽系から飛び出して行ってしまうほど)て、見つかったのも計画を立てる暇(数年数十年単位で計画するハズが、見つかったのは月単位な上に異常な高速というのも近傍に来てからわかった)もなかったの。
※10
SLSかファルコン・ヘビーでニュー・ホライズンズ(冥王星を接近観測した探査機)ぐらいの大きさのを、太陽+木星(もしくは複数の惑星)のスイング・バイで加速させて探査するというような研究と論文はある。
だからシドニアだって
追いついて確認するしかない。難しいけど。
まだ地球外文明がどうとか揉めてるのか・・・
ウチクダケー!( ゚Д゚)
宇宙怪獣説
水素生命体ということで妥協しとこう
神のビリヤードの玉や
こんどはもっと細長くてツルツルなやつが来ないかなぁ。
別のどこか遠い銀河内で起きた恒星間戦争のときに打ち出されたレールガン等の実体弾兵器の流れ弾だよきっと
ステラリスでそう言うイベントあったから分かる
表面が氷か…やっぱシドニアやん。
鳥みたいな名前だな
どこかの移民船かな
でもかりんとうみたいだな
ロマンも大事だと思うけどさ・・・
なんでも宇宙人のせいにする思考停止状態はいかがなものかと思うぜ
まずオウムアムアとはなんなのかだが、4000万年前に生まれ太陽系外から流れてきた変な特徴を持つ珍しい恒星間天体。オウムアムアの生まれた場所か恒星のそばだったという事でほとんどのの疑問は解決してる。
一般的な説としてはオウムアムアが恒星付近で誕生した際、オウムアムアの元となった天体は恒星による高温にさらされて水分などの揮発性の物質はほとんどが蒸発したと考えられている。なのでオウムアムア自体はカラカラに乾いたパッサパサの天体。だから彗星みたいに尾は引かない。
だが、内部にはごくわずかに水分が残っていてこれが噴出することで不自然な加速をする面白い特徴を持つ。この特徴が原因で宇宙人説と結び付けられることが多い。
変な形をしているのは恒星に近づいたときに重力で破壊される潮汐破壊という現象が原因。潮汐破壊と再集積を繰り返して変な形になったと聞いている
※25
正しいことを書いているのにマイナス付くのはおかしいよね
マイナス押してる人って科学に関して否定的な人なのかな?
※39
ガリレオは地動説を唱えて異端審問で有罪くらったが
まさかカラパイアでガリレオの気持ちを知ることになろうとは夢にも思わなかったよ(笑)
>>39
そりゃオカルトネタ扱うまとめブログのコメント欄だしな。正しいことを突き詰める議論がしたければ論文書いて学会に行ってどうぞ。ただ面白い科学ネタに耳を傾けてワイワイしたい人達との温度差が凄いのよ君。
※55
オカルトは間違っているということを暗に書いてますが、それは自虐ネタ?
あれはどう考えてもどう観測しても自然物でしかないし、細長い形状から宇宙船に見えるというのも身勝手な憶測でしかない、っていうよりも、そうであってほしいという妄想と幻想だよ
※25
様々な可能性を考えるのが思考であって、
誰かの考えた可能性を無下に否定するのは思考じゃない。
あなたが言っていることも、どんなに現代天文学で正しかろうと可能性でしか無い。
※25
その程度で解決するんだったら世界中の天文学者が君よりとっくに考え付いて解決してると思うよ
ハワイ大学などの国際チームは天然起源の天体だと言ってるが、ハーバード大学ではその意見に否定的な考えを持つ。天才たちでさえ意見が分かれてて、正しい物証を持ってないのに※25や※39のように一方だけの情報を信じることこそ思考停止だと思う。
断定できないからこそ、あらゆる可能性を模索するのに。
覆される事だってあるし、その上にあるのが科学なんじゃない。
イオン・ファゼカス号の残骸ですね
鶴竜「あうあうあー」
葉巻型UFOのフライバイ。
南の島の大王は その名も偉大なオウムアムア♪ と思わず頭に浮かんでしまう
>>30
ハワイの天文台で見つけたとかで、大王様っぽい名前になったんじゃなかったっけ
アホなコメントですまん
※30
※44
「斥候」とか「遠くから初めて来た者」みたいな意味だよ。
姿勢制御されていれば、人工物(宇宙人の乗り物)
されていなければ、タダの隕石。
回転しているらしいから、隕石ですね。
それとも、乗員が全員死亡した幽霊船かな?
どこへ行ってもラーマ派ばかりでスナーク派がいないのが哀しい…
※32
ボイジャーやパイオニアだってスイングバイだけで飛んでいったんだが。
回転も、あった方が向きが安定するから、人工天体でも回転する。
※39
正しいかどうか確定なんかしていないんだが。
ライト兄弟が飛ぶまでは、「機械は空を飛べない」と「理論的に証明されていた」んだぜ?
1970年ごろは「世の中はわかっていないことだらけである」「『幽霊』も、『現在の科学では証明できない』だけだから、積極的な否定をする方が非科学的」という思考が主流だったものだが、最近の人は、どうも、「世の中の事はすでに全部わかっていて、wikiに書いてある」と思っているフシがあるなぁ。
科学って、実は仮説でしかないことの方が多いんだぜ?
(グーグル先生とwikiのせいだな、多分)
宇宙人版のボイジャーみたいなもんなんじゃない?
「地球外文明で作られた宇宙船」
地球も4000万年後こうなる?
次にまた、同じようなのが来たら
地球外人工物かも・・
※40
ボリソフ彗星という恒星間天体が見つかってる。
他に太陽系にとらわれた可能性のある天体もいくつか
※42
人工天体の可能性があると考えるのなら、ちゃんと反論しましょう
どんな根拠があって、そう考えるのか
「どんなに現代天文学で正しかろうと」
と言うのですから、相当の自信ががるのでしょうし
でなければただの妄想です。
※45
まず、「※25も可能性の一つに過ぎない」という事を理解した方が良いかと。
記事の文章をちゃんと読んでいないのかな?
※52
全く意味不明。
「地球で起きた事が宇宙の他の場所では起きなかった」とする方が不自然。
細長い形は、不思議な形ではなく、むしろ彗星型天体としてはありがち。
(ここまで細いのは珍しいが)
※57
いやだから、「どう考えてもどう観測しても自然物でしかない」という根拠は?
ロクなデータが取れていないんですけど。
記事の文章をちゃんと読んでいないのかな?
形状については、むしろ彗星型天体としてはありがち。
この辺からも、科学的知識を持たない反オカルト信者が、科学的(に見える)可能性の一つにすがりついているだけに感じる。
映画アニアーラを見てみろ答えは出ている
僅か数日で通り過ぎるくらい超高速な移動速度だったからな
どう見てもゼントラーディの砲艦です。
なんだか、大切なことを見落としている気がするよ。
こいつが太陽圏外からやってきたとして、そもそもこいつがそんな高速で動いているわけじゃないのかもしれない。
太陽系の方が超高速でこいつにぶつかり、なんらかの理由で偶然、太陽系が加速した、という可能性だって十分残っている。
そもそも、宇宙のことなんかまだ何もわかってない人類が「そんなことはあり得ない」などと宇宙現象を断定するのは傲慢極まりないし、滑稽だと思うけどな。
※50
オウムアムアが元々の恒星からはじき出されたものであれば、脱出速度としてのスピードは持っている。対してご存知のように太陽系も銀河系内を猛スピードで突き進んでいる。銀河という系においてはどちらも高速で運動しています。そこでお互いに接近してオウムアムアがコースを変えましたが、それは確かにお互い運動エネルギーをやりとりした結果です(人工衛星のスイングバイと同様)。しかし彗星に比較して太陽(太陽系)の重力が大きすぎるため、太陽が失う運動エネルギーは無視できるほど小さい。そしてその場合太陽系は「減速」するはず。
おっしゃるようにまだ宇宙には不明なことがたくさんありますが、これまで積み重ねた知見をもとに推論することが無意味なことであれば、科学の立場がないですね。個々の主張も現在のデータから考えられる可能性を示しただけです。
「断定=広く合意を得た結論」という意味としても、この彗星に関しては全くそこに至っていないことは明らかです。
宇宙に生物なんて居ないから安心しろ
生物という概念自体が地球の稀な環境が生み出した独自のものだから
あとこれが葉巻に見えるとかそんなの人間基準で見てるからそう思うだけ
無重力の宇宙空間なら幾らでも不思議な形の自然物が存在する
※52
系外惑星が数多く発見されたことからも、地球のような環境が実はどこにでもあるかもしれない、とは思えませんか?
物理学はあくまでも人間が作ったものでそれがどういう訳かうまくいってるから今でも確立されてるんだいと思う。