メインコンテンツにスキップ

レゴブロックは最大で1300年、海中で形を変えず残存することが判明(イギリス研究)

記事の本文にスキップ

29件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
ta98mori/pixabay
Advertisement

 歴史上、子供に最も人気のあるおもちゃの1つといえば、レゴ(LEGO)を挙げる人も多いのではないだろうか。

 実は、世界中で人気のこのプラスチック製のおもちゃは、子供たちの思い出をはるかに超えて長い間残り続けるようだ。

 海中にあったレゴをイギリスの研究者らが調査したところ、最大1300年も形を変えず地球環境に残存することが判明したという。

研究チーム、30年前のレゴのパーツを調査

 1949年にデンマークのレゴ(LEGO)社が生産を開始して以来、約4440億個のパーツが製造されたと推測されている。

この画像を大きなサイズで見る
Clovis_Cheminot/pixabay

 そのレゴ社のパーツが入ったコンテナが、30年ほど前に海に沈み、何百万という小さなパーツが海中に散乱するというアクシデントが発生した。

 通常、パーツは海水よりも密度が高いため海に沈むが、海藻に引っかかったり強い陸上風や大波に流されたりすると、浜辺に打ち上げられることもあるという。

 そうして、時をかけてイングランド南西部のビーチに流れついた小さなレゴのピースを調査したのが、プリマス大学の研究者たちだ。

 彼らは、地元組織により集められたレゴが海洋環境でどのぐらい残存するのかを調べるために、アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)と呼ばれる樹脂から作られた50個のレゴの劣化の度合いを分析した。

変色や重量の損失はあるが最大1300年残存する可能性

 ビーチから集められたレゴの各パーツは、特徴のはっきりしている凸部と凹部、そして多くの場合は部品内にあるデザイン番号を用いて分類された。

この画像を大きなサイズで見る
Efraimstochter/pixabay

 ジャーナル誌『Environmental Pollution』によると、海洋中のプラスチックは長時間持続するものの、自然の力によって光酸化による劣化や物理的ストレスを受け、変色や重量の損失を生じるということだ。

 研究チームは各レゴのパーツを洗浄して重さを測り、劣化していないパーツと比較した他、蛍光X線(XRF)分光計を使用して化学成分に基づき、そのパーツがいつ製造されたのかを推定した。

 その結果、個々のレゴブロックは100~1300年にわたって地球環境に残存する可能性があることがわかったのだ。

この画像を大きなサイズで見る
eak_kkk/pixabay

レゴのパーツはマイクロプラスチックに分解する可能性も

 古いレゴのパーツは、そのほとんどのピースが形を変えずに残っていたものの、見た目は色あせて脆く、そしてやや軽くなっており、一部破砕や凸部の摩耗が明らかになっていたという。

 つまり研究者たちは、一部の構造が破損および断片化していたということは、レゴのピースがそのまま残存するだけでなく、マイクロプラスチックに分解する可能性があることを示唆しているのだ。

 今回の研究を行ったプリマス大学環境科学準教授のアンドリュー・ターナー博士は、声明文で次のように述べている。

プラスチックは比較的新しい物質のため、環境に与える長期的な影響や、海中でどれぐらいの期間残存するのかということを見極めるのは困難です。

しかし、海で発見されたレゴのピースは、平均40年経っているものであると推測されました。

環境に潜在的な問題を引き起こさないようにするためには、使用しなくなったレゴを適切な方法で廃棄することが重要です。

この画像を大きなサイズで見る
Efraimstochter/pixabay

 レゴの魅力のひとつとして、常にその耐久性が挙げられていることから、何十年にもわたり海に潜んでいる可能性があったにも関わらず、たいして摩耗していないことは特に驚くべきことではないが、その耐久性の完全性がこれほどだったことには、さすがに研究者たちも驚いたようだ。

References:Iflscienceなど / written by Scarlet / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 29件

コメントを書く

  1. 1300年後の人類も20世紀に棄てられたレゴを踏んで苦しんでしまう可能性があるのか

    • +26
  2. じゃあ、石ころや砂と同じ扱いで良くね?

    • 評価
  3. 1000年後人類が衰退するなか海中から採取されたLEGOが貨幣として流通している事が有るかもしれない

    • +6
  4. 海は将来、クラゲとプラッチックで埋め尽くされる。

    • 評価
  5. タカアシガニ「痛てっ!なんか踏んだ!」

    • +11
  6. この記事の通りだよ
    良い子の皆さんは遊び終わったレゴ(その他おもちゃも)はきちんと片付けよう
    そうしないと深夜に帰宅したパパが踏みつけてえらいことになるからね

    • +8
  7. >>変色や重量の損失はあるが
    だよね。びっくりした
    レゴが海中で1300年残るって話じゃなく、不法投棄されたプラスチックが強度次第では1300年残る場合もあるって事ね

    • +7
  8. そこまで丈夫な必要が有るのか?と言う議論に発展するなコレは

    • +1
  9. いくら硬いプラスティックでも当然削れたりして徐々に縮み、削れカスは微細な粒子などになる
    だがそれって砂粒とかとどう違うんだろうな?

    • 評価
    1. ※13
      記事内にもありますが、プラスチックが砕けて細かくなったものは「マイクロプラスチック」と呼ばれます。大きめのものを海洋生物が誤って摂取して内臓に障害を起こすことはよく知られているが、たとえ砂粒程度のものでも、有害な添加剤が溶け出したり、また海水に溶け込んだ有害物質を吸着しやすい性質があり、やはりそれを取り込んだ生物への影響が指摘されています。

      たとえ仮に今この瞬間に、プラスチックの製造が全面的に中止になったとしても、すでに環境中に排出されてしまったものが、すべて砂粒程度に砕けるまで数百年、そこからその粒子の毒性が消えるまでまた何百年とかかるかと思うと、気が遠くなりますね。

      • +6
  10. 沈んでいれば紫外線が届かないからね。
    カラパイア内を検索すると、バクテリア、キノコ、昆虫が検討されてるけど、これらも海底では…

    • +1
  11. 誤嚥して胃液で溶けたら大変だからこの耐久性も納得

    • 評価
  12. いい 仕事してますねぇ~ 大事になさってください

    • 評価
  13. でもたかだか1,300年間くらいの存在性なのか?
    もし数万年後に…『数万年前の子供はどういう玩具で遊んでいたか』
    とか思っても、現物は残っていない(画像のみ)…の状況になるのか?

    確かにプラスチック製の洗濯ハサミ等は、5年も経つとボロボロになる
    でも直射日光に当てなければ、結構と持つ様にも思っていた

    • +3
  14. 1300年も分解されないとかどんだけ地球に迷惑かけるんだ?

    • +1
  15. 基本 室内でも靴を履いて過ごす欧米人に、素足でレゴブロックを踏む辛さは解るまい。

    • +3
  16. ゴミをポイ捨てする文化圏の人々は猛省すべき
    ヨーロッパに多すぎ

    • +2
  17. 長い年月が経てば削れたりしてマイクロプラスチックになるかもね。
    そもそもそれを心配するほど大量のレゴを海に投棄すんのか?
    レゴに限ったことじゃないって話かもしれんが
    マイクロプラスチックって言いたいだけに見えた

    • -1
  18. で、レゴランドはあと何年間生き残るの?

    • +2
  19. むちゃくちゃ環境にわるいってことだな

    • 評価
  20. 家作れちゃうし、なんならレゴタウンに住めるな

    • 評価
  21. 人間の時間尺度で考えたら途方も無いように感じるけど、
    惑星規模の時間尺度で考えたら瞬きする程度だろ。

    つまり自然環境への驚異でも何でも無いって事だよ。

    • -2
    1. >>31
      その人間の時間尺度と近い生物に対して脅威をばらまく事、いずれその影響が人間に跳ね返るかもしれない事、それらすべてが「惑星規模の時間尺度ならなんでもない」という理由で許されるという事ですか?

      • +2
  22. マイクロプラスチックが有害なら、世界はすでにもっと大変なことになってるだろ。
    どいつもこいつも「可能性がある」とか「影響が指摘される」とかばっかりで、証明した資料が出てこない。
    影響が指摘されるだけでいいなら、ピラミッドパワーが食品の腐敗に影響することも有識者()から指摘からされてるぞ。

    • -2
    1. ※32
      マイクロプラスチック問題に関して、平易な記事が『Newton』2020年1月号に載っています。詳しい証拠や調査結果もあるのでご参考まで。

      一部抜粋すると、添加剤として内分泌撹乱物質ノニルフェノールの影響、海水中の残留有機汚染物質(ポリ塩化ビフェニール、DDTなど)がプラスチックに吸着したものが濃縮し、食べた海鳥が実際に体内に蓄積されていることが判明しています。

      有害物質が海洋生物に濃縮蓄積された結果、いずれそれを食べることになるのは人間です。現在はまだその影響が目に見える形で現れていませんが、例えば発がん性やじん肺など、長期にわたる有害物質の摂取の影響は、当然ながら大きく遅れて発現します。

      過去の水俣病などの環境汚染の例をひくまでもなく、「大変なことになる」ときは手遅れになっている時です。定量的な観測の難しさは確かにあれど、その徴候が多くあるから警告を発していると考えて下さい。

      これは言うまでもないですが、査読付き論文誌に掲載された指摘と、週刊誌などに載っただけの主張とでは、信憑性に天と地ほど開きがありますよ。

      • +4

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

グッズ・商品

グッズ・商品についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。