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海中写真から青緑色を除去し、本当の色を再現するアルゴリズムを海洋学者が開発

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 海の中で自然光で水中写真を撮影すると、まるでフィルターを通したかのように青緑色を帯びてしまうことが多い。

 海の浅いところであっても、そこに差し込む光は吸収・散乱してしまい、赤や黄色といったサンゴならではの色合いはほとんど消えてしまう。

 青みを帯びた水中写真は、フォトショップなどの画像処理ツールで修正することは可能だが、それだと人工的な色合いになってしまい、実際の色とは違ったものとなってしまう。

 そこで海洋学者は、、海底を彩る本当の色を再現できるアルゴリズムを開発した。

This researcher created an algorithm that removes the water from underwater images

海水の青緑色の歪みを取り除くアルゴリズム

 エンジニアで海洋学者、水中写真家であるダーリャ・アッカイナク(Derya Akkaynak)氏は、海底を彩る本当の色を再現する生物学者待望のツールを開発した。

 それは海水による青緑色のやっかいな視界の歪みを取り除くことができる「シースルー(Sea-thru)」というアルゴリズムだ。

 シースルーは大気中の光の吸収と散乱の物理を分析し、それを光に干渉する粒子がずっと大きい海洋のものと比較。こうすることで、海水によって歪められてしまった画像をピクセル毎に修正し、失われた色を再現するのだ。

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海中に広がる本当の色はどんな色?

 ただ青みを取り除き、綺麗に見せるだけならフォトショップなどの画像処理ソフトでもできる。だがそれは赤や黄を均一に強調しているだけであって、人工的な色合いにすぎない。

 光の吸収と散乱をきちんと計算して物理的に正確な色を再現するシースルーは、それとはまったく別次元のことを行なっている。

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 ただし、シースルーで海水に隠されてしまった色を再現するには、距離の情報が必要になる。そのために同じ風景を様々な角度で撮影し、シースルーにカメラと被写体の距離を教えてやらねばならない。

 幸いにも、すでに多くの科学者が写真測量法という技術によって距離情報つきの画像データを持っている。アッカイナク氏によれば、そうした写真であればすぐにシースルーを使うことができるだろうとのことだ。

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written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 80件

コメントを書く

  1. ゆくゆくは水中カメラはこれが標準仕様になる気がする
    白黒写真が戦後あたりまでの写真だと思うように、青っぽい写真だから2000年前後までの写真だねってなると思う

    • +60
  2. なんだか青みないほうが好きかもしれない。
    というより、目に写ったそのままの状態写真のほうがいいな。
    もちろん研究だとか大事な場面ではこの加工必要なんだろうけど、普通に風景撮るんなら加工はないほうがいいな

    • -6
  3. 実際に潜った時にダイビング雑誌で見て
    憧れた幻想的な色じゃなくて
    「アレ?」ってなるあの肩すかし感を
    ついに誰にでも味わえる時代になったのか。

    • +20
    1. >>4
      これが標準になった後のダイバーはがっかり連発だろうな

      • 評価
  4. よく考えたらこんなの簡単なんだけど、やろうと思う発想がすごいと思うし実際に素晴らしい結果が出ていて良い!

    • -13
  5. 水中で見たままに写るほうが
    自然だと思うんだけど・・・

    • +7
    1. >>6
      それは人間の目にとって自然かも知れないけど、実際の自然にある色ではないのだよ
      海中で見る魚と釣って間近で見る魚は色が違う

      • +8
      1. ※24
        そうかな?
        ちょっと距離あれば水に散乱する青緑色なのが視界のデフォなら
        動植物のビビッドな赤や黄色も、自然淘汰の中で
        その青色透過を前提に形成された色合いじゃないだろうか。
        多くの魚の背側が青黒いのも、上から見た海の色がそうだから
        それに似せた保護色だし。

        下から見上げる遠近感を計算して作ってあるダビデ像を、
        「これが本来のダビデ像だ!」と真横から撮った写真で見ると
        かえって頭でっかちの胴長短足で不格好なのと同種の、
        「何が一体『本当』なのか?」って問題だと思う。

        • +4
        1. ※47
          まあ、突き詰めれば哲学の話になっちゃうからね。
          深海魚に鮮烈な赤い魚が多いのも、そこまで深いと波長の長い可視光が届かないがゆえの「存在しない色」だからこそ、ということをどう捉えるか?だよね。
          もっとも、魚本人の視覚には被り補正機構が標準装備されてる可能性が高い、とも思うけど。

          • +2
    2. >>6
      水中で見たまんまでもないからなぁ、写真の青みは。
      むしろ青みを取り去ったあとの写真の方が近いかも

      • +1
  6. つかフォトショにフィルターとして載るか、
    Webで加工ページかなんか置いてくれないと。
    利用できないじゃん。

    • -11
    1. >>9
      せっかく開発した技術なのに他人が気軽に使えたら悔しいじゃん

      • 評価
  7. 少なくともコレで海中の様子がアクアリウムの様に青みを帯びてない色で楽しめるという事だな。

    という事は、コレをヒントに青みを透過させない透明なフィルムを開発して、海底を覗く船のガラスに貼り付ければ、ある程度の距離までならリアルタイムで楽しめそうだ。

    くーじーらーのっおなっかでーーー

    • +6
    1. ※10
      佐賀県人ですか?(福岡とかでもやってるけど)

      • +1
      1. >>15
        福岡県民ですよ。
        ほら、海の中を観察すると言ったらアレを思い浮かべるじゃないですか。

        実はまだアレに乗った事がないんですよね。

        • 評価
  8. すっげえ
    水中ゴーグルに搭載されたりしたらもう空飛んでるみたいだね

    • +18
    1. ※12
      どこがどう変化するかを基準となるもので判断しなきゃ、補正しようにも結局は主観的な嗜好に左右されちゃうからな。
      アートじゃなく記録ならなおのこと。
      しかし、この手の自動処理技術が今までなかったことのほうが驚き・・・
      照明を当てれば同様の鮮やかさは確保できるけど、それじゃ「自然ありのまま」というわけにはいかないから。

      • +9
    2. ※12
      実際にはあの色見本なしでもある程度は色調補正できるアルゴリズムだと思う。
      あれは多分キャリブレーション用。海水は場所によって微妙に違うからね。
      距離情報が必要ということは、カメラから被写体までの距離から、海水による光の吸収・散乱具合を計算して自動補正してるんだと思う。

      • +6
    3. ※12
      キャリブレーションという作業だと思います。
      海や川など場所によって溶けている物質が違ったり、太陽光の具合によって吸収される色が変わるので色サンプルでこれはこの色のハズ→写っているのはこんな感じ→足すべきはこの色はこれくらいとかを調整するわけです。
      同じ仕組みでたとえば夕焼けや朝焼けの中でも正しい色を再生できるハズ。

      • +3
    4. ※12
      水中撮影の場合、光は下のようにカメラにやってくる。

      [光源(日光)] → [海水] → 被写体 → [海水] → カメラ

      Sea-thruは被写体とカメラの間にある海水の影響を除去するためのフィルター。被写体を照らす光源自身の色の影響や、光源と被写体の間にある海水の影響等を除去するのに必要なのがカラーチャート。なのでカラーチャートは必須です。たぶんね。

      • 評価
    5. >>12
      あれを基準に補正するんじゃないの?

      • 評価
  9. >青みを帯びた水中写真は、フォトショップなどの画像処理ツールで修正することは可能だが、それだと人工的な色合いになってしまい、実際の色とは違ったものとなってしまう。

    いや、それは加工の具合でしょ・・・Photoshopでも同じようにできるけど手間なだけ

    • -12
    1. >>14
      アルゴリズム無しには、無理って話だろ。

      • +1
    2. ※14
      海洋学者が求めている
      「人間の想像力のはさまる余地の無い、物理的に正しい色」を、
      手間をかけてもアルゴリズムなしに感覚で再現できるやつはめったにいないからな。

      • +2
    3. ※14
      ※61
      ※63
      ※64
      「フォトショップの画像処理とは次元が違う」の意味を理解してない人がちらほらいるな
      写真の情報と被写体の距離情報を合わせて海水による色調の変化を無くして
      正確な色を再現できるっていうアルゴリズムが凄いって話よ?

      フォトショップでやってる色調補正だと鮮やかになって綺麗にはなるだろうけど
      別に本来の色に戻してるわけでは無いからな

      同じ画像処理だし似たようなものとか言ってる人は
      3Dプリンターによる3DCGの立体構造再現技術を
      原型師の加工と同じだろと言ってるようなもん

      • 評価
  10. 目に映る物は全て環境光の影響があるわけだから「実際の色」っていうのが
    どういうものかによるね。

    あくまで学術的な開発で、海の中の情景から青みがかった部分を全て除去すると
    味気ない景色になりそう。

    • +3
  11. 海水のフィルター込みで「海中の風景」だと思うんだが

    • +10
  12. 逆の、つまり何でも無い写真を海中風にするフィルターがペイントソフトに欲しい

    • +14
  13. 地上も空気の色を除去したら全然違う光景に…

    • +13
  14. 色自体が光が作るものなんだから本当の色じゃなくて
    地上で見た場合の色って言ったほうが正しいような〜

    • +10
  15. ダイビングで潜って見ると茶色いのか、ガッカリ感がすごい

    サンプルは地上での色と並べないと意味ないよね。

    • -4
  16. つまり、水中のジオラマを作るときに、水素材を入れる前の物体の着色に参考資料が出来る、という事やな。

    • +2
  17. ARでも光の処理やらを抑えてくれるのを実装してほしいねー
    普通に生活している間も過剰な電飾や光の反射を抑えてくれるツールが欲しくなる
    そんな生活スタイルがこないかな

    • +1
  18. これができるということは、逆に水中にいるような画像に加工できるってことかな

    • +1
  19. マリオ64な感じ思い出す 水に色付いてないんだよな
    これのほうが好き

    • +1
  20. これ”海水の色”もちゃんとわかるってことだよね。その場所その時刻の。

    海域や季節ごとにいろんな深度の海水の色を調べたら海について新しいことがいろいろわかるかもしれない。可視領域だけじゃなく、紫外や赤外(吸収が強いかもしれない)でもやってみてほしい

    • +11
  21. うちの海水魚水槽黄色く見えるので修正して下さい

    • 評価
  22. 本物の色って何よ??本物の色なんて存在しないわ

    • -11
    1. ※33
      そんなら色なんて言葉を使うべきじゃない

      • +7
    2. >>33
      白色光に照らされたときの色でしょ
      それが少なくとも完全な色調ではある

      • +2
  23. 青くないほうはドンキーコングの海中面みたいだな
    青いのも好きだがそっちも好き

    • 評価
  24. なんか見たことあると思ったらあれだ、クリスチャン・ラッセンの絵
    自分の目でもああいうふうにビビッドに見えたら楽しいな

    • +6
  25. 地上で撮影する場合も、太陽の黄色成分を抜いたほうが自然でリアルな色だといえるか?
    こんなのはただの嘘世界加工だ

    • -11
    1. >>41
      見てどう感じるかとかいう次元の話じゃなくて、生物学などの分野での話だからな。
      たとえば生物の同定には役立つだろ?
      同一状況下においたときの色の判別ができるなら、別に「水の影響がない自然光下」と限定しなくてもいいんだけど、人間は陸上動物なのでそれが一番観察しやすいんでね。

      • +5
  26. 川の写真みたい。海なら海らしい写真のがいい

    • +1
  27. 光の錯乱と吸収を計算して→もしかしたら磨りガラスの向こうも写せるように

    光の錯乱と吸収を計算して→モザイクはピクセルごとの最多色で塗りつぶしてるから無理か……ガックシ

    →あ、ボカシならいける?

    • 評価
  28. ちょっと水深あると赤い魚って見えなくなるのね

    • +4
  29. 海も浅い部分は青くならないけど
    カメラが反応してしまって目では透明、
    写真は青という現象が起きる。
    現実の目視とカメラの画像は少し色が違う。
    人間とイカの目は思ってる以上に高性能。

    • +9
  30. 何で好き嫌いの話してるんだい?
    撮影した生物の本来の色が分かって便利なツールだろ?

    • +12
  31. 水が青く見えるのは一定距離以上での屈折時
    のみだから対象物の目の前まで行くと青みは
    消える。「全ての被写体の目の前まで行くと
    この色合いですよ」という参考画像としては
    使える。「図鑑に載ってる色で見れる」というか。

    • +3
    1. ※49
      遠くのものが青く見えるのは大気でも水中でもそうなんだが
      水中は深くなるにつれ太陽からの光を青色以外大幅カットしてしまうから、どんだけ被写体に近づいても深いと青が強く見える。はず
      間違ってなきゃいいが…

      • +3
  32. 本物に価値はない。意味を持たせることが価値になる。珊瑚にとって地上の時の色なんかに意味はない。彼らの世界は海中である

    • -11
    1. >>52
      人間にとっては大事なこともあるんじゃないの

      • +5
  33. 凄いな、元の色も分かるんだ。
    もとの映像も普通の画像情報じゃないのかな。

    • 評価
  34. もしや?!これを応用すれば水着の色を取り除・ ピンポーン!  誰だこんな遅い時間に

    パン

    • 評価
  35. SCP-8900-EXをなぜだか思い出した。

    アンニュイ・プロトコルの効果が薄れてきたのかもしれない…。

    • 評価
  36. フォトショップと「まったく別次元のことを行なって」いるなんてことはないでしょう。どう修正すればよいかに関しての物理的根拠に基づいて系統的な方法を与えただけであって。

    • -1
    1. ※61
      たぶん、フォトショでカラーバランス弄って彩度上げれば同じような事できるよね

      • -5
      1. ※64
        そこら中にある海中写真で実際に加工してみるとよいよ
        実際はお手本をもとに着色しないとままならないから

        • +3
    2. ※61
      ※64
      既存画像を加工するって意味じゃまさにフォトショと同じ事だけど。
      「カラーバランス弄って彩度上げりゃいい」なんて雑な作業とは次元が違うぞ。
      “物理的に正確な色” が必要なんだ。学術目的だからな。

      • +2
  37. たしかに水族館の水槽で見る風景に近くなるね

    • 評価
  38. ずいぶん前からオリンパスの水中デジカメに水中撮影モードってのがあるんだけど、
    それと同じじゃねーの?

    • -4
  39. ホワイトバランスとガンマ特性を合わせたらいいよ

    • -1
  40. 被写体の位置付近では合っていると思うけど、距離が違うものは多少色が付くね。ホワイトバランスは光源の色温度の補正だから使えないし、色見本を被写体の位置に置かなきゃならないから素人が撮影する写真には使えない方法だ。水質と太陽光の色によって見え方は変わるから海域、海流毎に定数を変えるのだろう。

    • 評価
  41. 複数写真から得られる距離情報(焦点距離とか使うのかな…動画で使用しているカメラはハウジングの名前からパナのGシリーズではないかと思います)をもとにコントロールしたい波長用の選択範囲用マスク版を得るとかせねばならんのかな(ここが一番大切なんだと思う)と想像するので、コントロールしたい波長ごとの分版やそれぞれの選択用マスクが準備できればフォトショでもいけるのでないかと思います。
    いけるのではと書きましたがここまで書いてああフォトショでも現像ソフトでもそのまんまじゃ無理に近い面倒さだわ…とも思います。
    とはいえフォトショとは違うのですよというようなのは言葉のアヤなのでは。チャンネルや色相ごとにカーブいじるような単純なのとは違うのよ的な?

    動画でも現像ソフトを使用しているようですから、フィルタなり自動処理などの方法が著名現像ソフトに供給されれば皆がつかえる日もくるのでは。もちろんアドビライトルームといわずフォトショやエクスプレス用の物が出てくる日だってあるかもしれませんね。

    海上の太陽光下で色コマ(チャート)を撮影してそれも考慮するようにはなってるんだろうか。まあ「本当の色」は難しい言葉なので額面どおりにはうけとっていないのですが、太陽光の色を時間や場所(有名ダイビングスポット別)など設定できたら楽しいですね。

    海上太陽光下で「等間隔に置いた花束セット」を撮影した写真、海中に同じセットを沈めて撮影した海中写真、その海中写真をSea-thru処理した画像。この比較を見てみたいです。学術よりは趣味・アート寄りなのではって気はします。でも参考になる画像があるとないとでは全然違うという強さはあるのでしょうね。
    これたとえばRGBDを扱うカメラが増えるとさらに展開があるんだろうか。

    Sea-thru: A Method For Removing Water From Underwater Images

    • +1
  42. しかし海の中でしか見られない景色であって、
    海の中で見える色こそ正しい色なのではないか。

    • 評価
  43. 面白いなー
    先入観があるから透明に加工した方は海水に見えず
    真水って印象になるんだね

    ・水が透明に見える=淡水もしくは水族館な、プールどの人口的な水中画像
    ・青っぽく見える=海

    みたいな
    この加工が一般的になればそういうイメージもなくなるのかもね
    それはそれですこし寂しいけど

    • 評価
  44. 研究に役立つぜって話で
    別にこの技術を世界基準にして全部のカメラに搭載義務付けられたわけでもないのに
    必死に否定しまくってる奴らは何なんだ?

    • +2
  45. くだらん。
    撮影の基本中の基本だろう。
    昔から、フィルム、デジタルカメラの色は人肌に設計されている。

    • -4

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