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Image by esvetleishaya.GlobalP/iStock

 今から4万年以上の昔、オーストラリア南西部には巨大なカンガルーがうじゃうじゃしていた。

 ショートフェイスカンガルーとして知られるシモステヌラス属はいくつかの種類が確認されているが、更新世後期までにすべてが絶滅してしまった。

 『PLOS One』(9月11日付)に掲載された新しい研究によると、彼らと現代を生きるジャイアントパンダにはユニークが共通点があるという。
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巨大カンガルーとジャイアントパンダの共通点はアゴ


 巨大カンガルー、シモステヌラス属は、後ろ足の指が1本(現代のカンガルーは3本)、短い顔が特徴で、巨大な体で草をムシャムシャ食べていた。

 彼らには大きなアゴがあり、食べものが不足するような状況では、成長した葉っぱ・幹・枝といった硬いものをムシャムシャと食べることができたようだ。

 シモステヌラス属が硬い植物を食べられたという点については、これまでもそう推測する研究者はいた。

 そこで、オーストラリア・ニューイングランド大学(UNE)の研究者であるD・レックス・ミッチェル博士は彼らの頭蓋骨がどのくらいの力に耐えられるのか確かめることで、その仮説を検証してみることにした。

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巨大カンガルーの一種、シモステヌラス・ギリー(Simosthenurus gilli)の頭蓋骨 image: Melbourne Museum

 シモステヌラス属の代表的な種、シモステヌラス・オクシデンタリス(Simosthenurus occidentalis)の骨格をスキャンし3次元モデルを作成、その動作をシミュレーションしたところ、大きな筋肉が頬骨によって支えられており、そのために硬いものを噛んでも顎がズレないようになっていることがわかった。

 また頭蓋骨の前部と上部はアーチ型をしており、これが筋肉がねじれ過ぎてしまうことを防いでいる。

 その結果、アゴと筋肉の形状や機能は、現代のカンガルーよりもむしろジャイアントパンダのそれに近いことが判明したという。

全体的に見ると、彼らの姿は現代のカンガルーとはかなり違っていたでしょう。胴体はずんぐりし、長いたくましい腕に長い指が生え、足は大きなつま先がひとつしかないのもしばしばでした

 ちなみに顔の方も、今のカンガルーのような面長ではなく、丸い顔をしている。それがショートフェイスカンガルーと呼ばれる所以だ。

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シモステヌラス属カンガルーの復元予想図 image:Nobu Tamura/wikimedia commons

 研究によると、その生理学的特徴から、現代のオーストラリアに存在するどんな草食動物よりも食べにくい食べ物に適応し、そのアドバンテージを利用していたことが窺えるという。

 一方、現生のカンガルーはそれとは対照的に、草花・シダ・コケといったものを好む。

 「ほかの草食動物が食べられない植物を消化する能力は、厳しい時期における競争上の優位性をもたらしたでしょう」とミッチェル氏は話す。


残念ながら子孫となるカンガルーは残っていない


 2015年の研究によると、残念ながらシモステヌラスの直接的な子孫となるカンガルーは残っていないそうだ。現生の種で一番近い生き物はシマウサギワラビー(Lagorchestes fasciatus)だとのことだ。

 ちなみにこれまで発見された中で最も大きいカンガルーは、プロコプトドンである。直立した状態で3m近い体高、体重は約200〜240 kgあったという。

References:Marsupial giant pandas roamed Australia during the Ice Age/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 11:06
  • ID:NmOR0nvR0 #

この研究者はクジラやシャチを骨格から復元できるぐらいの信頼性があるのかい?

2

2. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 11:08
  • ID:DGEysmRP0 #

パンダの顎が進化止まってるって事でもあるな

3

3. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 12:37
  • ID:PU.RKszO0 #

ひょっとしてでっかいカンガルーというよりウォンバットさんに近いんじゃ…

4

4. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 13:04
  • ID:KmmKz3JN0 #

アイアンフィスト

5

5. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 13:20
  • ID:IYxrhPK90 #

修練進化かい?
似た様な環境で暮らす生き物は、種や時代が変わっても
部分的に形状や機能がとても似ている物になる例が
確かに有るよね

6

6. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 13:22
  • ID:IYxrhPK90 #

あれ、間違えた。
修練進化ではなくて、収斂進化だった

7

7. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 13:35
  • ID:IYxrhPK90 #

※2
もしかすると、この食性の生物には、
この頭骨の形状がほぼベスト…の可能性も有るかもよ?

8

8. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 14:25
  • ID:PqX2Tk3K0 #

なんにせよ騙されやすそうな顔をしているな…
オーストラリアから出たらあかん

9

9. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 15:34
  • ID:Ox28ufUC0 #

プロコプトドン生きてる奴見たいなぁ
すごい迫力ありそう

10

10. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 17:26
  • ID:50n0Q9PJ0 #

こういう巨大生物がいるとそれを食べていた巨大ニシキヘビなんかがいたんじゃないかとワクワクする

11

11. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 17:58
  • ID:evuXoZHd0 #

※6
すぐ帝政したからセーフ!

12

12. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 18:44
  • ID:wq1YzrxC0 #

>>11
すぐ訂正したからセーフ!

13

13. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 19:08
  • ID:IYxrhPK90 #

しかし、足の先のカギ爪は何なのよ?
こんなので飛び蹴りを喰らったら、腹に穴が開きそうだ

14

14. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 19:21
  • ID:IOWFMvuG0 #

そんだけ食べ物の点で優位性があったのになんで絶滅しちゃったんだろうね

15

15. 匿名処理班

  • 2019年09月30日 22:44
  • ID:FQvj4esZ0 #

共通点といえば、パンダの赤ちゃんって
有袋類でもないのに極小の未熟児で胎外へ出てくるよな。

まぁ、パンダだけじゃなく、普通の熊も
生まれたての新生児は大概に小さいが。

16

16. 匿名処理班

  • 2019年10月01日 02:32
  • ID:j5zzRSKT0 #

ちょっと思ったのだけど…
恐竜(角竜)類のプロトケラトプスも、こんな頭骨じゃなかった?
角竜の場合には先端がクチバシ状になっているのが違うけれど

17

17. 匿名処理班

  • 2019年10月01日 02:40
  • ID:j5zzRSKT0 #

プロトケラトプスよりも、更に祖先のプシッタコサウルスの方が
襟飾りが少ない分、形状が更に近いかな?
とにかく『これと似た頭骨は恐竜類でも見た!』と思ったよ

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18. 名無しよん

  • 2019年10月01日 02:49
  • ID:fB4aJl010 #

シモシテヌラス・・・。

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