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大きさは全然違うけど、お互いに惹かれあい、ぴったりひっついて離れなくなった2匹の保護犬物語(アメリカ)

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(著) (編集)

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Rocket Dog Rescue/Merrill & Taco
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 犬は人間にだけ深い愛情を示すわけではない。犬同士でも、時として他の動物に対しても相手を慕う気持ちから強い絆が育まれるようだ。

 アメリカの保護施設で出会った2匹の犬は、犬種もサイズもまるで異なったが、出会ってすぐに仲良くなり、絆を深めていったという。

 いつでもどこでもピッタリと寄り添っている2匹を引き離すことなんてできない。施設側は2匹を一緒に引き取ってくれる飼い主を探していた。

 そしてようやく2匹の飼い主になってくれる家族が現れたのだ!

 2匹は新しい家でもやはりぴったりとひっついているようだ。

保護施設で出会ったピットブル・ミックスとチワワ

 ピットブル・ミックスのメリル(3歳 メス)と、チワワのタコ(オス 8歳)が出会ったのは2014年のこと。別々の場所から同じ施設に引き取られてきた2匹だが、すぐに絆を育みあった。

 長い間飼育放棄されてきたメリルは、尿路感染症を患っていて手術を要した。手術後、メリルが回復段階にある時も、タコはぴたりとメリルに寄り添い、片時も側を離れることがなかった。

 犬種もサイズも違う2匹が安心感や仲間を求めて互いの絆を深めることは決して珍しくはないという。しかし一方で、このように強い絆で結ばれた犬の新しい引き取り先を見つけることは容易ではなかった。

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絶対に離れたくない2匹。2匹一緒の飼い主探しが始まる

 引き取り手がなかなか現れないとなると、安楽死させられるリスクも高くなる。

 そこで保護施設のスタッフは、サンフランシスコ拠点のDog Rocket Rescueという別の保護施設に2匹を連れて行った。そこは、引き取り手がなかなか現れない犬たちの特別保護施設だった。

 Dog Rocket Rescueに引き取られたメリルとタコは、ここでも困難にぶつかった。

 ある日、この施設を訪れた1人の男性がメリルを引き取りたいと言ってきた。スタッフがメリルをタコから離そうとすると、2匹は互いに鳴き声をあげ始めた。一時たりとも離れたくはなかったのだ。

 この時、スタッフはやはり2匹一緒に引き取ってくれる飼い主を探す必要があると実感したという。

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 結局、その男性は2匹一緒に引き取ることができなかったため、スタッフの1人が仮の里親となり、メリルとタコを一時的に預かることにした。

 早速スタッフらはフェイスブックに2匹のことを告知し、一緒に引き取ってくれる飼い主を求めた。

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ついに!メリルとタコ2匹を引き取りたいという飼い主が現れる

 ぴったりと寄り添ったキュートな2匹の写真はSNSで拡散され、多くの人が2匹一緒に引き取りたいと申し出てくれた。

 そしてついに、メリルとタコに新しい飼い主が決まった。それは、中央アメリカ、コスタリカのサンホセに住む一家だった。

 アメリカからコスタリカへと移動した2匹だが、ずっと一緒に暮らせる安住の地で、今もぴったりひっつきながら暮らしている。

 メリルとタコのその後が気になって仕方がないというユーザーの要望から、一家は新しくフェイスブックのアカウント『Merrill & Taco』を作り、その様子を伝えている。

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タコの体調が悪化するも、メリルの愛情に支えられ危機を乗り越える

 そこには、タコの体調悪化も綴られた。肺に水が溜まり心臓が肥大したタコは、医師に回復の見込みがない可能性を告げられたようだ。

 しかし、メリルは自分が過去にタコから受けた思いやりを忘れておらず、タコが治療から回復する際には、いつもタコに寄り添い決して側を離れなかったという。

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 幸いにもタコは回復した。生涯、抗発作薬を飲まなければならなくなってしまったが、それでも、新しい家族のもとで幸せに暮らしている2匹の姿が更新され続けていた。

2018年5月、タコが天国へ

 だが、やはり小さな体のタコは、老いもあり体力が続かなかったようだ。2018年5月6日、一家はタコが旅立ったことをフェイスブックで告知した。

 そこには、生前のタコとメリルの仲睦まじい様子が撮影された思い出の写真が投稿されており、このようなメッセージが綴られてあった。

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昨日、タコが旅立ちました。タコは小さな体でしたが、私たちにはとても大きな存在でした。引き取った時は、もって1年かもしれないという思いもありましたが3年も生きてくれました。タコを家族に加えることができたことを、とても幸せに思っています。

 これを知った多くのユーザーが、一家と共にタコの死を悼んだ。

 そして、タコの死から2か月。一家は久しぶりにメリルの写真を更新した。タコが亡くなってから暫くは落ち込んだ様子を見せていたそうだが、メリルは元気にしていることが伝えられた。

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 いつもそばにひっついていた小さなタコはもういない。メリルの悲しさを思うと胸が張り裂ける思いだが、メリルは1匹ではない。あたたかい家族に囲まれているのだ。

 一足先に旅立ってしまったタコだが、きっと虹の橋からメリルのことを見守ってくれていることだろう。メリルがくるまで、そこでずっと待っていてくれるはず。うん、きっとそう。

References:Rocket.Dog.Rescue / Merrill & Taco/ written by Scarlet / edited by parumo

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この記事へのコメント 20件

コメントを書く

  1. こんなん泣いてしまう。電車の中で読んでしまってヤバイ。寂しいけど幸せになるんだよメリル。

    • +30
  2. どっかでニンジャが玉ねぎ刻んでやがるぜ…

    • +14
  3. 馬が合うじゃなくて、犬が合ったんだね(肯定的な意味で)

    • +10
  4. タコノマクラ…いや、タコが枕!

    なんて書きにきたら悲しいラストにしょんぼり。
    あちらで平穏に暮らしてるといいね。

    • +9
  5. ぶわ(;ω;)

    自分にはこんな存在自体
    存在しない

    寂しいよお

    人と手を結ぶなんて事も
    何十年もないよお

    • +9
    1. ※6
      こんな絆をもっている人なんてごく少数だと思うよ
      誰かと手をつないでも、必ずしも心が通い合っているわけではないしね
      寂しいけど身の回りで小さないいことを見つけつつ、愛でつつ、とりあえず前を向いて進んで行きませんか
      お互いにね

      • +7
  6. 涙出た
    リンク先のFBページを見にいったけど
    幸せそうな写真ばかりであたたかい気持ちになったよ
    いい人たちに引き取られて本当によかった
    今は会えなくて寂しいだろうけど、必ずまた会えるから
    タコの分まで幸せに過ごしておくれ

    • +13
  7. そもそもチワワ自体が規格外な生き物だからねぇ…
    色んな意味で人間の業の深さが伺える記事だ
    2匹のワンさん達が生涯幸せだった事がせめてもの救いやね

    • +2
  8. 胸がいっぱいになる話
    この二匹の写真だけで
    どんな言葉も意味をなさないよ

    人間なんかより犬のほうがよっぽどわかってる

    • +2
  9. チワワはテチチという原種からほとんど人の手が加えられずに今まできた犬種だという話が浸透しないのはなんでだろう
    品種改良に品種改良を重ねられた被害者みたいな物言いをされるのはチワワの外見があまりにオオカミと離れてるからなんだろうか

    • +8
    1. ※11
      チワワの祖先は齧歯類で、他の犬とは違うのです。
      世間では小さい犬が好まれるので、原種より小型化されてそう。

      • -7
      1. ※13
        チワワがげっ歯類って話、元々ジョークですよ。

        • +3
    2. >>11
      テチチがどの程度弄られた犬かってのはもう分からんよ。さらに外見重視で弄られ、難産かつ遺伝病に水頭症まで持つチワワは人のエゴを感じるには十分じゃろ

      • +3
    3. ※11
      テチチは人間の乱獲に依って絶滅し
      チワワも小型犬愛好家によって更に小型化されてるの知らんの?

      • +1
  10. よりにもよって凶暴犬×凶暴犬なのに
    なんだかとっても愛らしい

    • +1
  11. メリルがくるまで、そこでずっと待っていてくれるはず
    きっとそうですよね、パルもさん。

    • 評価

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