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恐ろしい伝説がある、オーストラリアの呪われた滝「デビルズ・プール」

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(著) (編集)

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image credit:Lincoln Cooper/wikimedia commons
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 「デビルズ・プール」はオーストラリア・クイーンズランドのバビンダという町にある観光名所の一つであり、ケアンズに向かう観光客が立ち寄れる場所の一つだ。

 見る者を魅了する非常に美しい場所だが、同時にオーストラリアで最も恐ろしい場所の一つである。

 デビルズ・プールには若い女性の霊が地縛霊として徘徊しており、当時の恋人であった若い男性を探し続けているという伝説が古くから伝わっている。

 実際に、若い男性ばかりが次々にこの場所で命を落としているのだそうだ。

多くの人が命を落とす危険な滝

 もちろん命を落とした理由を霊的現象ではなく、ただの偶然や事故にすぎないと言う人も多いが、どちらにせよこの場所が極めて危険な場所であることに変わりはない。

 デビルズ・プールは水流の激しい滝であるため、水泳を楽しむ人々を時折水流で水底に叩きつけ、浮上できなくさせてしまう。

 水底には多くの流木や岩があり、一度こういった岩や流木の間に挟まれると抜け出すことが不可能となる。

 また酸素濃度の高いこの滝では浮力が無いに等しいため、自然に浮き上がってくることが非常に困難だという。こういった経緯から1959年以来、17人もの人々がこの滝で命を落としたのだ。

The Mystery Of The Cursed Devil’s Pool Of Australia

 今では注意書きと看板が立てられているが、2008年にはこういった忠告を守らない若い男性が命を落としている。

 救助隊が彼の死体を発見したのはその三日後の事であった。こういった救助を行うダイバーもいつ水流に捕らわれ命を落としてしまうかわからない為、救助活動は何時も命がけの任務となるという。

 ちなみに記録されている最古の被害者は1933年6月10日のケアンズポストという新聞に掲載された記事に登場するウィンターボトムという人物である。

 彼の死は新聞では「不慮の事故」として書かれており、「1週間たった今でも死体が見つからない」という事が報告されている。

デビルズ・プールに語り継がれる伝説

 デビルズ・プールでは事故が多発する前から、オーストラリア原住民のアボリジニの人々によって、とある伝説が語り継がれている。

 伝説はイディンジ部族の美しいウーラナという女性と、彼女と結婚した同部族のワルーヌという人物の話である。

 ウーラナは結婚後すぐに別の部族の男性と恋に落ち、新しい恋人と共にイディンジ族からの逃げ出した。

 部族の長たちはすぐさまウーラナとその恋人である男性を捕まえた。イディンジ族の捕縛から再度逃げ出したウーラナは当時まだ水流の穏やかだったデビルズ・プールに飛び込んだ。そして恋人の名前を呼び、彼もまた水の中に飛び込んだ。

 しかしウーラナだけが生き残った。彼の姿を二度と見ることはなく、おそらくおぼれてしまった彼の名前をウーラナは泣き叫んだという。

 その鳴き声はやがて水流を激しいものに変え、流れゆくウーラナの声はデビルズ・プールの滝の音にかき消されていったという。

 おぼれかけた人によると、この場所で泳いでいると突然足を引っ張られるような感覚に陥るというが。ウーラナに足を引っ張られた、とでもいうのだろうか?

HAUNTED DEVIL’S POOL | AUSTRALIA

 恐ろしい経緯もあるこの滝では、注意書きを守って泳がない事が賢明な判断といえるだろう。

References:Australia’s Dangerously Cursed Devil’s Pool/ written by riki7119 / edited by parumo

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この記事へのコメント 40件

コメントを書く

  1. もし幽霊だとしても、そこまで惚れぬいた男と別の男を間違うなよ。

    • +15
  2. 酸素濃度が高いと浮力が無くなるって何❓
    水の中の酸素濃度の事❓

    • +4
  3. >>この場所で泳いでいると突然足を引っ張られるような感覚に陥る

    これって海なんかでもあるんですが、2つの流れがある場所で、体の一部が別の流れに入るとこういう感覚にとらわれる気がします。ただ、そういう場所に入っても必ず感じるわけじゃないのが不思議といえば不思議ですが。

    • +7
    1. >>3
      浅瀬の離岸流なんかも足を人に引っ張られたような感覚がして動けなくなるらしいね
      だから水が膝の高さでもずるずると引っ張られて溺れてしまう

      • +6
    1. ※4
      若い女は、それでも飛び込んでさらに浮いてきた者を男として認める。

      って話だったらどうする?
      飛び込むか?

      あ、今ちょっとでも躊躇したりそんな女はと考えた者は失格だから帰っていい。

      • -11
    2. ※4
      こういうとこ大好きなタイプの男の子いるもんね
      日本でも水難事故で亡くなるのは男の子ばっかり

      • +9
  4. Ω<わしはアボリジニの伝説の原型が水の女神のために若い男を生贄として沈める古代の祭祀にあると考えておる!

    • +1
  5. いわくつきの…ってやつですね。

    しかしいつの世も行くなという所に行きやるなということをやる人種って必ずいますよね。

    「やめとけ」「大丈夫大丈夫w」「危ないから」「全然平気だってw」「やめろって」「問題ない全然大丈夫だからw」「まじでやめろ」「びびってんの?w」
    こういうタイプとは距離を置きたい。

    • +9
  6. いつだってこういった伝説は人をワクワクさせてくれるが、タネが解明されたらつまらなくなるだろう。

    • 評価
  7. たぶん滝で攪拌されて気泡を多く含んでいるから比重が軽いという意味じゃないかな
    海でも泡立っていると水より軽いはずの船が沈んだりするね

    • +9
  8. 排水処理施設で働いています、実際、曝気(ばっきと読みます、巨大なスクリューで汚水に空気を送り込みます)された水には浮力がありません、その証拠に曝気槽とよばれる泥の池にはコンビニ袋ひとつ浮いていません、我々が作業時に着用する救命胴衣も通常の倍ほどもあるあつらえ品です、さらに、これは古い人に聞いた話ですが、夜中に「頭にヤの付く自由業」の方々が、訳ありの仏さんを沈めに来ることがあるとか(絶対に浮いてこないので)、それは冗談だと思いますが、とにかく「滅法危険」であることは保証します。

    • +60
    1. ※10
      コメントありがとうございます。おかげで今まで全然知らなかったことを今日学びました。これだからカラパイアのコメントを読むのをやめられないんです!

      • +21
    2. ※10
      実際に現場で見ておられる人の観察だから現象としてはそうなのかもしれないが、他のコメントの疑問にもある通り、酸素が多少溶け込んでも水の比重はほとんど変化することはないはずなので、物理としての浮力が弱くなるというのとは違う原因なんだろうなあ…
      たとえばコンビニ袋も、穴があけば空気が抜けてやがては沈むし、個々の事例にそれぞれ理由はあるはず。

      • 評価
  9. 原文のHighly oxygenatedって言葉の使い方がおかしい気がするけど
    高酸素濃度という意味では使ってない気がするな

    ちなみに本当に酸素が水に溶け込んで酸素濃度が高くなった場合は
    水の比重は高くなって浮力は高くなると思うね

    • -1
  10. オーストラリアでも地縛霊って概念はあるの?
    なんか日本ぽいものだと思ってたけど

    • +4
  11. 酸素濃度と浮力の因果関係がわからない…。酸素が余計に溶け込んでるなら、比重が重くなってむしろ人は浮く?
    滝がまさに落ちている真下なら、浮いて来づらいのはわかるけど…。
    アホな私にもわかるように教えてーー!!

    • +1
  12. ワルーヌが一番悲惨。嫁に逃げられ、その後の物語も蚊帳の外という。

    • +10
  13. 滝「むむ!!良い男が来たわ!!」
     「今日はアイツをいただくわ!!」

    • +2
  14. 霊とか非現実的な。
    もう溺れる原因わかってるやん。
    泳ぐなと言われてるところで泳ぐやつがアホなだけ。
    「DQNの川流れ」やろ。

    • +1
    1. ※21
      まあその「川流れ」を防ぐためにどうするかって
      昔の人の知恵が生み出したのが怪談話なんだと思う
      本物のDQNはそんなこと気にせず流れちゃうんだろうけど
      周囲ができることなんてそのくらいだし注意書き置いとくより少しは有効なのかもよ

      • +9
      1. >>28
        昔の部族の若者も沢山ここで無茶して、ちらほら死者が出たから警告としてお話作ったんでしょうね。
        んで、今度は移り住んできた人たちが知らずにどぼんと。

        いつの時代も無茶が好き人たちは一定数いて、皆違ってみんないい!でも流石にここは死ぬからやめとけ!ってことなんだろうなーと。

        • +4
  15. 下手な幽霊話だ
    なんで生き残った女性が幽霊となって男を襲うんだよ
    死んだ男が襲うのならまだ理屈が通るけどな

    • +4
    1. ※23 ※39
      溺れた男の方はあえなく亡くなったけど、
      嘆き悲しむ女の方の未練はいつまでも
      残り続けているというお話では

      • 評価
  16. 浮気女の逆恨みじゃねーか、と思ってしまった私は悲恋モノを読む資格が無いのだろう

    • -1
  17. >浮気女の逆恨み
    まぁ普通に元から望まぬ結婚だったのかもしらんし
    伝説だから真相は絶対に解らないままだな
    身投げだの殺人だの水場の怪談には恋愛話はつきものって感じ

    • +2
  18. 確かに、男の子の冒険心をくすぐる景観してるわ。変わった形してる岩肌を触ったり弄ってみたりしたくなるだろな~。しかも、水が透明じゃないから底の様子も見えないから普通の川だと思って。好奇心旺盛なタイプや体力の自己評価が高い男達は注意書き無視して入っちゃうだろうな~。

    • +3
  19. マクロな視点で説明すると、この場合の「酸素が溶けている」は、液体の酸素が液体の水と混在しているのでは無く、目に見えない微細な気泡の形で、水の中に混在している状態を指す(酸素を液体の状態にするには、常温なら高圧下、常圧下なら極低温にしないと達成されない。溶存酸素などの分子間の結合の話は、化学屋さんにお任せします)。つまり、液体と気体(微細気泡)の混合体と捉える事ができる。水(液相)と酸素(気相)とで、密度のオーダーは1000異なる。酸素の混合率(単位体積における気液の割合)が上がれば、水+酸素の混合体としての密度は下がる。よって、浮力も下がる。
    「溶けている」という表現が、適切ではないんだろうね。

    • +16
  20. うん、水流が均等に一定で渦巻いていていて気泡が大量に含まれる砂防ダムなどの下は、捲き込まれると浮力が無い上に外にも出られない極めて危険な場所と聞いた事があるよ。
    通称デッドマンフォール、溺死者製造機。
    きっとここもそんな条件が揃ってるんだろう。

    • +12
  21. これは河童ですわ、河童が足引っ張ってますわ。

    • +2
  22. もうなんかすでに岩がスベスベしてて見るからに危険そうなんだが…
    若い野郎ほど遊泳禁止ってのを自己ルールで無視して、挙げ句溺れてさもありなん、って事によくなってるなー…

    • 評価
  23. 浮力のない水ってどういう事?って一瞬思ったけど、水中の酸素濃度が50%だったら人間の身体と浮力同じだもんな
    そりゃ浮かないわ
    滝つぼから浮きにくいのは濁流って事以外にも浮力が関係してたのか

    • +1
    1. >>33
      有ってるけど違うような。
      正確には、溶け込み方に種類があると言うこと。
      所謂物理的溶解か化学的溶解の差。
      化学的溶解の場合、液体中の成分と結合して酸素分子は保たれ無い。
      物理的溶解の場合、酸素分子は保たれる。
      この場合体積は気体に近い(密度が小さくなる)ので、浮力が小さくなる。

      例えば、血液なんかは酸素の物理的溶解量が0.29ml/Lなので非常に小さい

      • +1
  24. 酸素がじゃなくて空気が気泡として沢山含まれてるから浮力が少ない+水流が水面下の壺状の地形で水の力が立体的にぐるぐる回って居るから飲み込まれると大変+岩壁はつるつるで掴む所がないっていう事だと思う(´・ω・`)怖いね

    • 評価
  25. 「激しく真下に落ちる滝よりも
    一見緩やかだけど斜めに滑り込むように落ちる滝
    の方が危ない」ってのは聞いた事ある。
    縦方向の反転流だかで上がって来れなくなるって。

    • +1

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