メインコンテンツにスキップ

DNAを改変し、カエルの突然変異体を自宅で作れるDIYキットが販売されている件(アメリカ)

記事の本文にスキップ

94件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 「でっきるかな でっきるかな ハテハテふむ~ん」と言いながら、自宅で簡単に試せるようになってしまったのは、カエルの突然変異体の制作だ。

 アメリカ・シカゴ大学の生化学・生物物理学者がカエルのDNAを改変するために必要なツールを一式揃えたDIYキット(βテスト版)の販売を開始した。このキットにはカエルも生体も同梱されてくる。

 もしかしたら、カエルにスーパージャンプ能力を目覚めさせることもできるかもしれない。いや、それどころか人間とカエルのハイブリッドすら作れるかもしれなくもない?

発売元は、自分の体で遺伝子実験を行っているあの男性

 このDIYキットの発売をもくろんでいるのは、あの、ジョサイア・ゼイナー博士である。

 元NASAの職員で、世界初の合成タンパク質ナノテクノロジーを利用した楽器クロモコードChromochord)の発明者で、ついでに昨年、筋肉の成長を促すためにミオスタチン遺伝子を攻撃するようプログラムしたCRISPRツールを自らの体に注射してしまった御仁だ。

・自らの体を実験台に遺伝子編集を行う元NASAの生化学者。腕の筋肉の質量を変化させる注射を打つ : カラパイア

 ゼイナー博士は、ムキムキのマッチョに変身してはいないが、今のところとりあえず無事だ。

 かつて自身の会社「オーディン(The Odin)」社から人間をバイオハックする遺伝子エンジニアリングホームラボキット(ヒトDNA同梱)を発売しようとしたところ、食品医薬品局(FDA)に止められたという過去を持つ。

 個人向け遺伝子セラピーキットの販売については安全性の懸念があるとしてFDAに許可されなかったのだ。

この画像を大きなサイズで見る

人はNG。ならばカエルは?大丈夫そうなので販売

 そこでゼイナー博士は、FDAがカエルを人間並みにおもんばかっているかどうかを確認した。FDAはカエルに対して何の配慮も行っていなかったし、動物福祉法も守ってはいなかったことが判明する。

 ならばと、ゼイナー博士はカエル遺伝子エンジニアリングキットβテスト版(Frog Genetic Engineering Kit Beta Test Version)の販売を開始したのだ。

入手方法

 このDIYキットのお値段は399ドル(約44,740円)。ネットで注文して、6つの安全対策に関する質問(餌やりの頻度は? カエルに適切な飼育温度は? 等)に回答すれば入手することができる。

Frog Genetic Engineering Kit – Learn to Genetically Modify Animals – The ODIN

 小包が自宅に届けられたら、それを開封すると中には生きたアマガエル6匹、飼育カゴ2個、麻酔用のベンゾカイン1g、生きたスズムシ、トランスフェクション試薬が混ぜられたDNA20ug入りの注射器10本、リン酸緩衝生理食塩水入りの注射器10本などが詰められている。

 生体であるカエルが同梱されてくるのでアメリカ国内のみの販売となっており、注文したら次の日に届くそうだ。

カエルを使った遺伝子改変実験は既に実証済み

 このキットの販売されるに至ったのは、6ヶ月の研究成果によるものだ。

 ゼイナー博士自身は、ヒト成長因子IGF-1を含んだDNA混合物をカエルに注射した。その結果、体重が平均よりも23パーセント増加し、さらにカエルの肝臓の中でそのDNAが存在することを確認した。

 つまりカエルがそれを複写しているということだ。

打倒FDAなどとは言いたくありませんが、効果のある新しいモデルを究明せねばなりません。大勢の人が必要な薬を得られずに死んだり、苦しんだりしています。

そうした状況は打破せねば。そうしたことがいつどのようにして起きるのか私には分かりませんが、状況を改善するお手伝いにはなるでしょう

 とゼイナー博士。

この画像を大きなサイズで見る

 ゼイナー博士は、カエル用のDIYバイオハッキングツールのことを官僚主義、医療制度、保険の不備に不満を感じている人たちを助ける気高き表示行為だと弁護している。

 カエルの遺伝子を改変することで、その影響を学ぶ――そしていつかは自分自身の遺伝子も改変できるようになるかもしれないという希望をつなぐものだ。

  このキットを注文し、優れた研究結果が認められれば、自分の名前がDIYバイオハッカーの殿堂に掲げられるかもしれないし、そうでもないのかもしれない。少なくとも自由の国、アメリカ在住者に限った話だが。

 そして、自分の体を張って遺伝子改変を行っているゼイナー博士の今後にも注目したいところだ。思ったのと違う変化が現れたらどうしちゃうんだろう?

References:the-odin / bloomberg/ written by hiroching / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 94件

コメントを書く

  1. 恐ろしい

    というよりも、ちんぷんかんぷん
    何がどうなるのやら

    • +19
  2. 理化の時間にやった蛙の解剖よりこっちの方が面白そうだ

    • +5
  3. とりあえず倫理的な問題はおいておいてこういうチャレンジ精神のある人は社会に必要不可欠

    • +24
  4. 遺伝子改変されたカエルの体内で繁殖する細菌やウイルスのことなんて、全く気にして無いんだろうな、この人

    • +30
  5. かわいい動物は保護動物愛護とかいうけど、キモい動物はスルーする人間に対しての最高の皮肉だよな

    • +53
    1. ※8
      ハエの遺伝子組み換えに反対運動は起きたし、オバマ大統領は動物愛護を掲げながらハエを叩いたことで批判されてるよ。
      ハリウッドは昆虫に組合があって、撮影で使われる生き物は殺すのNG。撮影終了後は全部いるか数数えて確認してる。もちろんゴキブリもだ。

      • +4
  6. そんなカエルが逃げだしたらどうすんの~ちょっと科学者として無責任すぎない?

    • +75
  7. あかんだろこれ
    精神論じゃなくてこれが捨てられて繁殖した場合だ
    中国の夜行メダカが日本に持ち込まれそうになったが同じことにならないでほしいわ

    • +63
  8. いや…カエルがかわいそうなんで今まで通りご自分の身体でやってて下さいよ…。

    • +33
  9. トップの🐸がかわいい。

    模型で突然変異を表現するのかと思ったら。
    すごいなー。

    • +12
  10. ゴキブリの遺伝子組み換えキットなら買うかも
    こいつならためらいなくいじめること可能だ

    • -34
    1. ※15
      …間違って+クリックしちゃった。
      繁殖能力上げないでね…。

      • +1
    2. ※15
      最強のGが誕生するからやめた方がいいよ!

      • +24
    3. ※15
      いやいやGのがやばいでしょ
      あんな繁殖力強くてどんな環境でも生きられる生き物

      • +9
    4. ※15
      ゴキブリはあの状態で完成されてるから下手に遺伝子いじると弱体化しそう。してくれ。

      • +2
  11. 超やばいカエルの作成に成功する天才キッズとかいたらどうすんの?
    ヤドクガエルの数億倍の致死量の毒を噴霧しまくるカエルとか
    巨大化して東京湾から日本上陸してきてビーム放ちまくるカエルとか

    • +26
  12. バイオハザードにカエルのゾンビがいたけど
    あんな感じにならなきゃいいが

    • +8
  13. 注入したDNAがあるとわからないと意味なくね?

    • +3
  14. 購入層はそれなりに知識や技術がある人達なんだろうけど、全てが研究室並みの設備があるわけじゃないだろうし…
    万が一、遺伝子改変されたカエルを捨てたり逃がしてしまったりしたら、色々とまずいのでは?

    • +25
  15. 公序良俗に反する、気がしてならない。

    • +10
  16. キットは至れり尽くせりだけど4万5千円は高すぎじゃない?
    生理食塩水なんてほぼ塩水じゃん
    カエルと餌と虫かごは自分で用意するから半額以下にしてくれ!
    (私はいらないけれど欲しかったらこう思うだろう)

    • -7
  17. 何ていうか…
    マッドサイエンティスト養成キットだよね、コレ。

    • +21
    1. ※30
      まさに。
      「マッドサイエンティスト養成キット」だなw

      まあカガクノシンポニギセイハツキモノですから、ありっちゃありや

      • +1
  18. >ゴキブリの遺伝子組み換えキットなら買うかも
    カエルが可哀想とかゴキなら可哀想じゃないとか、そういう問題ではないんだ

    その例でいえば、遺伝子操作によって予期せず「殺虫剤が効きにくいゴキ」やら「毒を持ったゴキ」やらを生み出してしまい
    しかも逃げ出して自然界で交雑して大繁殖されたらどうするの?という話

    研究所で隔離管理するならわかるけど、個人の家でどんな人間かもわからない素人が遺伝子を弄るなんて危険すぎる

    その時になって、この学者を非難しても例え死刑にしても、もう取り返しはつかないんだよ

    • +49
  19. まずこの無法者に博士だなんだという肩書をつけてやる必要などあるまいに

    • +10
  20. だって、ヤバいDNA持ったカエルが逃げ出して自然交配して増える危険あるんでしょ?
    なんでそんなの一般社会に放り投げちゃうのよ。それこそカエル以外に、人に対して実験するアホが出るわけじゃないの????

    • +17
  21. ちょっと・・・・・これこそ神への冒涜第一歩だろう・・・・・。
    クジラやイルカと同じように愛護団体が抗議しないのは何故なのか。

    • 評価
    1. ※38
      抗議してる人達が居ないと確認したの?
      アメリカは創造論信者も多いし、批判されないとはとても思えないが

      • +13
  22. 逃げ出したり飽きたから捨てたりして突然変異種がアウトブレイクする可能性がありすぎて怖い
    個人にやらせたらダメなやつじゃないだろうか

    • +23
  23. 手軽さを売りにして良い題目なのかなぁ
    少しは敬虔さを持って挑んで欲しいジャンルの様な

    • +8
  24. ところで、その成長因子って、どなたの遺伝子から採取したものなんでしょうね?

    • +5
  25. てっきりサムネイルのメカエル製作キットとその拡張だと思ったんだがこれは怖いよ

    • +9
  26. 人間はスポーツとして狩りをしたりするし
    自然界でも食べる訳じゃないけど狩りの練習で命を奪ったりする
    けどこれはもはやそのレベルすら越えてる、手軽に個人が神の領域に踏み込むなんて
    ただ、生物が神なんて関係無く自分達の意思で形を変えてきたのなら
    人間が科学を使って生物の形を変えるのも自然?いや、やっぱやり過ぎだよね
    進化と呼べるか分からない、望んでない変化を与えるなんて
    この博士がハルクに成ったり、ゴジラみたいなカエルが大繁殖したりしたら恐ろしいと俺は思う

    • +8
    1. ※45
      生物の姿かたちを決めるのは神でもそれ自身でもなく、それと相互作用する世界そのものやぞ
      人間も世界の一部というならそれは何ら不自然なことでも非倫理的なことでもない
      それはそれとしてリスク管理の観点からするとヤバそう

      • -1
      1. ※90
        人は世界の一部であってもとっくの昔に自然の一部ではなくなってるよ

        • 評価
  27. いくら名前がカエルだからって勝手に…🐸

    • +2
  28. キットを普及させることで遺伝子実験の裾野を広げる→実験データが大量に集まる→遺伝子治療の知見ウハウハ、ってのを目指してるのかねえ

    頭いい人にありがちな夢見すぎ行動じゃないかと思うわこれ

    • 評価
  29. いや絶対野生化するっしょ。一般人でもわかりきってるのによく許可下りたなぁ。

    • +11
  30. B.O.WをDIYするキット(カエルvar)だね、コレ。

    欲しいなぁ…

    • -5
  31. やばいのが産み出されてやばい事になって、やばい状態になりそうだ

    • +9
  32. 日本も医療制度におかしいとこあるよ
    値段や成分の都合で海外の薬欲しくても
    法律で禁止されてて買えないとか
    誰のための何のための法律なのかと
    保険使って3千円の薬も海外から買えば送料込みで千円

    現状かるい風邪薬すら医者にお願いしないと手に入らないのも
    スーパーで売ればいいと思うよ、血圧とか糖尿、腰痛程度の薬は
    アマゾンが配達すりゃ節約にもなる
    本当に医療費を減らす気があるのだろうか

    • -9
    1. ※54
      アメリカではなぜ、薬局で買える薬の種類が多いのか、理由を考えた方がいいよ。
      アメリカは金持ってない人は保険払えなくて病院に行けないから、市販薬でなんとかするしかない。

      新薬の認可についてはどっちも一長一短だとおもう。

      • +6
  33. こわすぎ。
    責任感ない、、
    自分が何してんのか、わかってるの?

    • +14
  34. 人類はこの時想像すらしていなかったのだ。
    まさか、一匹のカエルからゾンビパンデミックが広がり、世界が滅びるなどと。

    っていうB級映画が作られるのに5万ペリカ賭けるぜ。

    • +7
  35. 致命的な欠陥を遺伝させるカエルが自宅から逃げ出したら、生態系が変わってしまうね。

    • +14
  36. おれたちもこんな感じで昔にいじられて造られたのさ

    • +4
  37. 夏休みの自由研究でカエルの遺伝子組み換えとか出てきたら、世の中についていける自信ないわ。

    • +4
  38. それが逃げ出したり買うのが面倒になって放逐するんだろうなー

    悪い意味で進んでるね

    • +9
  39. 某えもんじゃないんだから
    簡単にキット出さんでください

    • 評価
  40. いいね。ぜひともがんばってほしい。
    自分の体を好きに改造できる時代が早く来てほしい。

    • -9
  41. みんな言ってるけどこれは色々な意味であかんやつや
    販売中止の続報はよ…((((;゚Д゚))))

    • +8
  42. いやあぁああああカエルちゃぁあああん!
    科学的に重要とか今後の未来に役立つ実験でもないのにそんなことしないでよぉおおお!!

    • +2
  43. この博士はシミック連合のひとかな?

    • 評価
  44. つまり、「人間のため」なら人間を使ってやるべき。
    すべての実験もね。ゴキブリだって使うべきじゃない。
    念のため、私は「気持ち悪い」と言われている生物も殺さない。

    • 評価
  45. ティーンエイジミュータントニンジャなんちゃらになる可能性 🐢 🐸

    • 評価
  46. DNAの混沌を望み!
    世界の支配構造を覆す狂気のマーッドサイエンティスト!

    • 評価
  47. この人のそもそもの目的は人間用だったのを考えると、送られてきた注射器を人間にも打ってほしいと考えているのではなかろうか

    っていうかこの人、自分にも注射したらしいけど、まさか子供は作ってないよね?

    • +2
  48. トップ画のカエルちゃんのフィギュア?がほしいです。。。

    • +6
  49. カエル抜きのセットは売ってくれないのかな

    • 評価
  50. ・・・何かまどろっこしいな
    自宅でそんなことさせて、何になる?
    禁止した上での自己責任で、人体実験してくれるのを望んでいるのか?

    • +5
  51. 時に科学者は自分の願望で研究を進め、
    結果思いがけない内外からの影響でその研究は取り返しのつかないことに用いられたりもする。
    自己の利益の為に研究を重ねる科学者は罪だ。

    • +2
  52. 遺伝子というのはよく出来ていて環境に適応する最良の選択を常に繰り返してる
    適当に弄った程度で優れた個体ができる可能性はごくごく僅かだろう

    • -4
  53. 実験用生体販売は私は容認できないな…
    もし逃げ出したら環境に影響出そうだし

    • +2
  54. 変な生物が生まれるとか心配してる人には朗報
    このキットはカエルの筋肉量を増やして体重を増やすことができるだけの道具しか入ってない
    だから超危険生物が生まれるとかは多分ない

    • -4
  55. これこそ命を弄ぶという大きな見本
    いつか手痛いしっぺ返しを食らうぞ

    • +2
  56. まあ遺伝子改造個体が逃げ出して自然界に定着するなら、
    それはそれで生命進化の一部だろ。
    いいんじゃないか?

    • -2
  57. 一般販売はイかれてるけど大学とかで研究する分にはいいんじゃないかな?
    一般販売は本当にイかれてるけど

    • -3
  58. 残念ながら、うちの家にBSL-2の部屋はない。

    • 評価
  59. ストレッチ(ヨガ?)カエル写真が可愛い

    • 評価
  60. 組み替え体を扱うルールで,移動以外は絶対外に出すなっつうのを取り決めたカルタヘナ議定書っつうのも,結局ただの口約束みたいなもんなんかねぇ…

    • 評価
  61. 人間は自然だし、人間がしたことも自然だ。
    だが一般的に言う自然は、”人間に都合の良い今の環境”のことだ。
    そういう意味では自然が崩れる懸念がある

    • +2
  62. 世界レベルの違法犯罪者でしょ
    あかんわ

    • +2
  63. いや肝臓にDNAが蓄積するって遺伝せんやろ
    コメント欄の人間が何を憂慮してるのか分からん
    取りあえず倫理とか意味不明なことを言ってみて進歩を妨げるのはやめようや

    • +1

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

サイエンス&テクノロジー

サイエンス&テクノロジーについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。