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脳の前頭前皮質の領域が大きい人ほど、ストレスから身を守れるよう楽観的な考え方ができるという研究結果(米研究)

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(著) (編集)

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  脳の前頭前皮質という領域の体積が大きな人は、ネガティブな出来事をポジティブに受け止め、感情に受けるストレスから身を守りやすい性格である傾向が明らかにされた。

 研究を行ったのは米イリノイ大学ベックマン高等科学技術研究所の研究チーム。85人の健康な大学生を対象に、うつ病や不安神経症といった感情的苦痛の症状から脳を守りやすい性格について調査した。

ストレスからの回復力を調べるためにMRIを使って脳を調査

 じつは脳の体積と特定の性格とに関係があることはこれまでも知られていた。

 そこで今回は、心が受けたストレスから回復する弾力性を確かめるために、構造的MRIを使い、脳、特に前頭前皮質の体積を検査した。

 また同時に調査対象となった大学生にアンケートにも答えてもらい、それぞれの性格についても調べた。

 そして、これらによって得られたデータを確証的因子分析(confirmatory factor analysis)という、共通点があるかどうかを調べるために使われる統計手法で分析した。

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前頭前皮質の体積が大きいほど楽観的な考えができる

 この結果明らかになったのが、この領域の脳の体積が大きいほどに、楽観主義のような心を守りやすい性格的傾向が強まることだ。

 特定の性格と脳領域との関係が明らかになれば、不安神経症やうつ病の患者が病気と戦う術を見つける役に立つかもしれない。

 研究チームの一員、サンダ・ドルコス博士によると、彼らが特に関心を払っているのは認知行動介入療法だそうだ。

 今回の研究では、前頭前皮質の各部位に関連する弾力性因子が特定された。ならば、認知行動介入療法を行うにあたっては、この脳領域をターゲットにすればいいということになる。

 脳の体積は、楽観的なものの見方のようなスキルが上達するにつれて変化する。このことは脳の訓練を行うことで、感情的苦痛を和らげるクッションを作り出せることを意味している。

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右大脳半球の外側面。色のついた部分が前頭前皮質。上側の紫色の領域は前頭前皮質背外側部、下側の青色の領域は眼窩前頭皮質。

image credit:wikimedia

脳の体積は変えることができる

 「脳の可塑性がとても高く、それがどれほど自由に変化できるのか、ほとんどの人が気づいていません」とドルコス博士は話す。

 「私たちは経験や訓練を通じて、脳の体積を変えることができます。つまり、新しいスキルを身につけられるということです。たとえば、もっとポジティブなアプローチで実際に脳に影響を与える新しいコントロール戦略などが考えられるでしょう」

 今回の研究では、重要な脳領域とそれと同じく重要な性格が互いに関連していることが明らかなった。

 次のステップは、もっと詳しくそれぞれの領域が持つ可塑性を調べ、ネガティブな結果に対抗するための訓練方法を考案することだそうだ。

 研究は『Personality Neuroscience』に掲載された。

References:psychcentral/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 38件

コメントを書く

  1. >脳の体積は変えることができる

    希望がありますな~

    • +11
  2. 将来的に神経の構造を操作出来るようになったら、犯罪者なんかはここを強化する改造をすれば良いのか。独房に閉じ込めて更生なんて無駄に時間を掛けて、場合によっては全く効果のない(コンクリ事件の犯人みたいな)対処の仕方からのブレイクスルーになることを期待してやまない。

    • +9
  3. >>ネガティブな出来事をポジティブに受け止める<< ことは、「合理化」と呼ばれる心理的能力の一つだと 習った。 合理化能力はひらめき力の一種である。ひらめき力は人類 で特別大きく進化した能力だ。 前頭葉の大きさに関係するのはまさに理屈が通っている

    • +11
  4. ワイもやが、禿というストレスを
    浴び続けストレスに強くなった模様

    • +10
  5. ネガティブはそもそも脳が小さいんだから諦めろ、という話かと思ったら、ポジティブ思考で脳が大きくなるのか。これは嬉しい知らせ!

    • +22
  6. ゲームは前頭葉を委縮させるんだよね

    • -6
    1. ※11
      マイナス大量についてるけどコレ事実だぞ
      正確に言えば対人関係、運動、勉強に取り組まずにゲームばかりプレイしている人間に限定される研究結果だけどね
      勉強も対人関係も正常な人間に一日一時間だけゲームをする習慣をつけさせたら逆に前頭葉が拡大したというデータが同じ研究機関から発表されている
      前頭葉は経験の豊富さによって拡大するということ

      • +3
  7. >楽観主義のような心を守りやすい性格的傾向
    この表現いいな
    楽観的というとストレスを跳ねのけるとか躱すイメージだった
    言われてみればその通りなんだけど、心を守ってるって発想がなかったよ

    • +10
  8. 前頭前野って、脳幹から伸びているいわゆる「快楽中枢」であるA10神経系の終着点なんだよね。

    そして、A10神経系は快感(喜び)を感じるようなことを体験すると発達して、それに応じて前頭前野の体積も増えるんだろう。

    逆を言うと、「子供のころから虐待を受けたりいじめられ続ける」。こういう体験をした人は、A10神経が未発達であり、前頭前野の体積も不足することになる。

    こういう人は、どうすればいいかというと、
    1、できるだけネガティブな出来事ではなくポジティブなことにフォーカスを合わせる。
    2、できるだけ「わくわく」できそうなことに着目してみる
    3、過去のつらい記憶を「クリーニング」する方法を考えてみる。
    こんな感じになるだろう。

    けど、いわゆる「ポジティブ思考」はだめだと思うよ。

    たとえば、5Wの電球を買ってきて「くらい、明るくならない」とか言っても始まらないし、「明るくないから、明るくならないと」とかいうのがいわゆる「ポジティブ思考」だから。

    5Wの電球は何をやっても明るくならない。その場合には電球そのものを最低でも60Wのものに交換する必要がある。

    けど、こういうことをまじめにやろうとすると、勢い「スピリチアル」な方向に行ってしまうんだけどね。

    • +8
    1. ※14 一昨日深夜まで停電でまさに暗かった。でも暗くても震源地からの距離かなりあって不自由は停電断水だけの地域だったから、6日に隣家が星空ジンギスカンで楽しみ始めてさ。BBQセットない我が家もつられて楽しくなって、台所のガスコンロで闇鍋ならぬ闇ステーキ大会開催してた。
      ポジティブは伝染するし、もらったポジティブは次の1日への気力保つのに有効だったよ。
      こんな危機を祖先はもっと頻繁に乗り越えてきたから、普段ネガティブな人間にもポジティブの回路は消えずに残って危機に備えてるのかも、ってしみじみ思った。

      地震被災地も台風被災の関西方面も、早く電気といつもの日々が来ますように。
      今年はとんでもない年だけれど、みんな、一緒に来年も生きようね。

      • +1
  9. ストレス受け過ぎると
    脳🧠は萎縮するって言うから
    適切ではない環境で育った子供は
    暴力的だったり精神が不安定なのは
    当然の結果なんだろうな

    • +20
  10. 帯状回や扁桃体、ロボトミーの場合は脳梁の切断によって認知や感情のゆがみが生じるのは知られているけれど、事故で右脳しかない人や、脳を一部欠損した場合、非人間的な行動を示すかと言ったら別にそうではない。SSRIが代表例だけれど神経伝達物質が一番ストレス耐性や感情にかかわってくる

    • +1
  11. 前頭葉は計画を立てたり先の見通しを立てて決断する部位だから、現時点で嫌なことがあったりストレスがあったとしても、将来的に明るい未来になるよう計画を立てて行動することで精神を守れるんだろうな。先を見ることで、現在の不幸な状況がいつまでも続くわけじゃないと確信できる。
    でもどうやっても絶望しかない詰んだ状況だと、下手に先の見通しがついてしまうほうが先に参ってしまうかもしれない。

    • +6
  12. 人間が他の動物とは違う明らかな違いというのは、この前頭部が発達してることだ。
    じゃあここは一体何を司ってるんだってんで切除してみたが特に知能や動作に異常がない、しかし凶暴な犯罪者や拘束するしかない精神病患者がすっかりおとなしくなったというんで、これは画期的な「精神外科」を発明した!!と喜んでどんどんやった。
    これが悪名高いロボトミー手術ってやつだ。
    んで何を司っていたのかというと「壁にぶつかったとき、それに立ち向かおうとする、戦おうとする気持ち」なんだと。
    「困難な場面になるほど絶対にやってやる!と燃えてしまう」という人は人間として発達している、ということだ。

    人間の歴史が戦争の歴史なのはそういうことじゃないかね~というのをむかーしの本で読みました。昔すぎて今じゃ説が間違ってるかもしれません。

    • +5
  13. 要するに普段から感情の起伏に慣れてるって事かな
    鍛えるとなったら色んな経験積んで多少の事で揺らがないようになるとか、そんな感じだろうか
    それなら今迄持ってた認識通りだが

    • 評価
  14. 親に虐待された子供は前頭葉が平均より小さいらしいからな

    • +6
  15. 筋肉の電気刺激トレーニングみたいに簡単に鍛えられる治療法が確立されればなぁ

    • +1
  16. *6 *7
    ユーモアに出来るのがハゲのカッコいいところだと思う。
    感情に振り回される生活が嫌なので早くハゲになりたい。

    • +2
  17. ネガティブというが、変に希望を持たない方が身の為と経験から学習した結果、
    防御反応として前頭葉を小さくする方向に「発達」したとする。
    そういった人間を、外圧によって無理矢理ポジティブにしたりすればどうなるか。
    恐らく次から次へ、際限無く余計な事を思いついては実行に移すだろう。
    本人はおろか、周囲により甚大な損害を与える未来が容易に想像できる。

    見たか!これがネガティブ・シンキングだ。
    直してもらおうじゃないか。

    • +5
  18. お前ら!

    言っとくが、楽観的と知能が高いは別物だからな、勘違いするなよ

    • -2
  19. なるほどな
    脳の体積が多い俺がストレスに強いわけだ

    • 評価
  20. 偉大な前頭葉の解明はまだ始まりにすぎない

    • +1
  21. ストレスに対して、体制を付けたいと思う人は、日常的に「感謝と喜び」を感じるようなことをしよう。

    「そんなの何もないとかいう」人は、とりあえず、「エア感謝、エア喜び」をするといいと思う。

    そうすることで、A10神経系が活性化して、少しづつでも前頭前野の厚みが増して、ストレス耐性が身につくと思う。

    • +2
    1. ※30
      「体制」じゃなくって「耐性」だったは。失礼しやした。

      • 評価
  22. ちなみに、このツイッターの連騰を読むといろいろと面白いかもね。
    「学生の頃 なんで嫌な思い出を反芻して死にたい黒歴史スパイラルに陥ったりする人と、パリピみたいにすぐに気分転換できる人がおるんや!?」で検索。

    • 評価
  23. ハゲに欝無し、バカに欝無し が心理界隈定理だそうだが

    • 評価
  24. よい楽観とはリスクの勘定もせず無責任に前向き…て事とは全然違う
    見通しの明るさは、多分現状をどれだけ把握して受け止められているかに掛かってくる
    人間、現状や三歩先の未来も分からずにその進退に楽観も悲観も正しくできないから

    • 評価
  25. ソシャゲでは次は出るさと前向きに考えています

    • 評価
  26. 36
    「ゲームで前頭葉が萎縮する」「人の気持ちがわからなくなりキレる」
    は、自閉症を誤解してる専門外論陣と捏造論文の森教授のゲーム脳って言われた典型的なトンデモ科学だから間違っても信じないように。
    学常識としてはこれを信じる奴は無教養な奴でしかない。

    • +1
  27. 運動(特に有酸素運動)の習慣で脳に酸素と血液を回して
    Bdnfタンパク質のような栄養を
    届けられるから神経伝達物質の
    増加と神経ネットワークの強化で脳が正常化するのは分かるけど、脳の復活で体積が増加するかどうかは知らなかったから、希望が持てる。
    おでこ触ったら昔より小さく感じてて怖い。
    後頭葉は骨ごとつきぬけてるのに😭
    神経ネットワークの方が大事なんは知ってるけど、仮に脳小さくなってたらいややでぇ。

    • 評価

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