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2つの地球型外惑星に地球と似たような安定した気候と季節があるというさらなる証拠「ケプラー186fとケプラー62f」

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 前々から地球によく似ているとされていた外惑星「ケプラー186f」だが、新たなる研究で、少なくとも気候の点では地球に似ていることが判明したようだ。

 さらに「ケプラー62f」でも同じ結果が得られているという。

規則的な季節と安定した気候を持つ可能性が高い

 『Astronomical Journal』に掲載された研究論文では、シミュレーションを行なって惑星の自転軸のダイナミクスを解析・特定した。

 このダイナミクスは惑星の軸の傾き具合や時間経過による角度の変化を決める。自転軸の傾きは惑星表面が受ける日光に影響するために、季節や気候を決める要因となる。

 「ケプラー186f」はハビタブルゾーン内で初めて確認された地球サイズの惑星である。解析の結果、自転軸は、地球と同様、非常に安定しており、そのために規則的な季節と安定した気候を持つ可能性が高いことが分かった。

 さらに地球から1200光年離れたスーパーアース級の「ケプラー62f」でも同じ結果が得られている。

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ケプラー186f

自転軸の傾きと気候の関係

 自転軸の傾きは気候にどれほど重要なのだろうか?

 研究者によると、火星が数十億年前は水の惑星だったのに現在は荒涼とした砂漠に変わってしまったのは、自転軸の大きな変動が主な理由かもしれないという。

 「火星は太陽系内のハビタブルゾーンにあります。ですが、自転軸の傾きが0度から60度と不安定です」と研究チームを率いた米ジョージア工科大学のゴンジェ・リ(Gongjie Li)氏は話す。「この不安定性のために大気が衰え、表面の水が蒸発したのでしょう」

 対照的に、地球の自転軸のゆらぎはもっと穏やかで、22.1度から24.5度の範囲を1万年かけて変化する。

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 主星を周る惑星軌道の方位角(orientation angle)は、同じ星系内にあるほかの惑星との重力的な相互作用によって振動する。惑星の公転軌道が、その自転軸の歳差運動(コマの回転軸の首振り運動と同じ)と同じ速度で振動するなら、自転軸もまた前後に、ときには劇的に振動するだろう。

 火星と地球は、水星や金星と並んで、強く作用し合う。その結果、その自転軸はひとりでに軌道の揺らぎと同じ割合で歳差運動を起こすようになり、これが自転軸の傾きに大きな変動を作り出す可能性がある。

地球では月が変化を食い止めている

 幸いにも月が地球の変化を食い止めている。月は地球の自転軸の歳差運動率を大きくし、公転軌道の振動率とに違いを作る。一方、火星の場合、月のように自転軸の傾きを安定させられるだけ大きな衛星を持たない。

 「どちらの外惑星も兄弟惑星との繋がりが弱く、火星や地球とはかなり違うようです」とリ氏は話す。「そこに衛星があるのかどうか不明ですが、計算からは衛星がなかったとしても、ケプラー186fと62fが数千万年は安定していられたことが示されています」

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ケプラー186fの場合

 ケプラー186fは地球の半径よりも10パーセント未満大きいが、質量、組成、密度は謎のままだ。公転周期は130日である。

 NASAによると、ケプラー186の明るさは、正午に186fに立っていれば、地球から見た日没直前の太陽の明るさと同じくらいに見えるだろうとのことだ。ケプラー186ははくちょう座の方向に位置し、186fを含め、5つの惑星を持つ。

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ケプラー186f

ケプラー62fの場合

 ケプラー62fは、2014年に186fが発見されるまでは最も地球に似た外惑星だった。

 地球より40パーセント大きく、岩石か海に覆われている可能性が高い。こと座の方角に位置し、ケプラー62を公転する5つの外惑星のうち最も外側にある。

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ケプラー62f

生命は存在しているのか?

 どちらもハビタブルゾーンに属しているが、だからといって生命が必ず存在するわけではない。それでも比較的有力な候補である。

 今回の研究は、外惑星の気候安定性に関する初の調査で、生命の居住可能性についてさらなる理解をもたらしてくれる。

 「惑星の季節が不規則だからといって生命の可能性を否定できるほど、生命の起源について十分な理解はされていません」と研究チームのユートン・シャン氏は話す。「地球上でさえ、生命は驚くほど多様で、過酷な環境でも信じられないような弾力性を示します。気候が安定していれば、いっそう快適に始まれるでしょう」

References:iopscience / newatlas/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 33件

コメントを書く

  1. 全球凍結すらかつてあった地球はハビタブルゾーン真ん中ちょっと外側って気がする。
    もうちょっと安定して全体平均気温が18~20℃で安定し、海の比率は8割くらい、比較的小大陸の多い星ならまぁほぼ間違いなく生物が居ると思う。
    因みに地球の平均気温は14度の筈。

    • +1
  2. 金星も最初はマイアミみたいな場所だとか言われてたよな

    • +1
  3. 気のせいかな? 水が無さそうな画像。

    • 評価
  4. 知性を持った生物はいないとしても細菌やウイルスのような微生物は確実にいると思ってる
    地球上の極端な環境でも適当な熱エネルギーさえあれば大抵の場所に微生物がいるし

    • +5
  5. 1万年後、ワープ航法が確立されていて地球との間で毎日定期便が運航されてるなんてこともあるかもしれない

    • +9
  6. 仮に動植物がいたとして、地球の動植物とは全く違った進化を遂げてるはずだから想像するだけでワクワクがとまらねーぜ

    • +14
  7. なんか・・・そのうちワープ技術とか開発されてアメリカ人宇宙飛行士とかが飛行チャレンジしそうに思えるわw
    ただ予想としては、”近いところはワープ出来ない”とかオチがありそうな技術なんだけどね(宇宙空間でしか使えないとかで)。
    なんというか…新幹線みたいな超高速列車があってもローカルの各駅電車としては最大限に使えないみたいなイメージというか…
    以上、単なる週末の妄想でしたw

    • 評価
    1. ※9
      ありそうなのは、重力源のそば(要するに恒星とかブラックホールみたいなの)だと、到着位置がずれるから、なるべく太陽から離れたところからスタートして、現地着もなるべく重力源から離れたところへとなる可能性はありそう。
      そのせいで、ワープするけど、往復にはとても時間がかかるとかね。
      ってのは、私がむかーし考えたお話のネタでした 🙂

      • 評価
  8. 地球には強い磁気圏があって、大気中の酸素が宇宙空間に逃げていくのと、
    太陽風プラズマや、銀河宇宙線の侵入を防いでるんだが、
    ケプラーで見つけた惑星にもそういった磁気圏があるのか?

    • +3
  9. 向こうでも地球を観測し、同じ事を考えてる生命体が居たりして

    • +12
  10. 宇宙空間って実は球体で、たまにこうして出てくる
    何光年先に地球そっくりの天体発見とか言ってるニュース
    実はコレ、過去の地球の姿そのものを観測してるだけなんじゃね?

    • +3
    1. ※12
      この手の話題は妄想が止まりませんなw

      • +10
  11. 数百光年先の惑星が
    よくここまでわかるなという事に驚く

    • +8
  12. ケプラー186fとケプラー62f・・・
    これで月の様な自転軸を安定化してくれる
    衛星があれば生物が住める環境かもな

    でも大きさと公転軌道が理想的でも
    「惑星の構成素材」が何で出来てるかも
    重要だよな水がまったく無いなんと事も
    ありえるわけだし・・・

    あと重要なのは仮に
    恒星間ワープ航法が確立されて
    その惑星に行けたとしても
    もし生物がいたら
    その惑星に移住して良いのか?
    と言う事免疫系の問題もあるし
    下手したら侵略行為そのものだ

    • 評価
  13. 日本には四季があるうえに、水道の水を直接飲むことができます(ドヤァ)

    • -6
  14. 今あると、思う心の仇桜 千二百年前の姿成り

    • 評価
  15. 月がいてくれることへの幸運と他惑星の生命へのロマンが、溢れる!!

    • +1
  16. せめてこの2つの惑星にたどり着けるまで、地球の人類が頑張って存続してなきゃいけないね。

    • +2
  17. 宇宙人にあったら聞いてみたい
    ここから来たんですか?って

    • +1
  18. 地球から1200光年離れたケプラー62fと500光年くらい離れたケプラー186f
    現代の技術で観測するには遠すぎて、生命はおろか液体の水が存在しているのかすら解っていない
    ケプラー452bという更に「地球に似た」惑星も発見されたけど、これも1400光年離れてる
    科学の進歩に期待するしかない

    • +3
  19. 記事の中で「外惑星」とあるのは、
    「系外惑星」の誤りです。外惑星
    とは本来、火星や木星など、地球
    から見て、太陽とは正反対に来る
    ことができる、太陽系内の惑星の
    ことです。この記事の場合には、
    「太陽系外惑星」「系外惑星」が
    正しい。ま、いつもカラパイアを
    読んでる人ならすぐわかると思う
    けど。

    • +2
  20. 1200光年・・・・あるのは解っても現実的にと調査出来ないのは
    夢に近い人類は光速を超えることはできるのか・・・

    • 評価
  21. そして、この手の記事でいつも問題にされない重力
    スーパーアースはいいけど、明らかに重力大きくなるだろうし、
    万が一いけたとして人間が活動できるかは別問題だよな

    • +1
  22. 地球や太陽は、大昔の超新星爆発の残骸から生まれた、三世代目くらいなんだよね。その残骸の兄弟が近くにあるはずだから、1200光年は、わりと宇宙的に近いから、構成素材はあまり変らない可能性もある。生命の起源すら、同じという可能性もある(前の世代で生命が誕生して宇宙に散らばっていたとしたら)

    • 評価
  23. 実は世界線の違う次元を超えた地球とか
    遥か昔の時間を超えた地球かもしれない。
    って想像を膨らますと映画一本できそう

    • 評価
  24. 一度生まれた生命がかなり過酷な環境にも適応するのは地球を見ても事実だけど、その肝心の生命が生まれるための環境は何なのかが分からないと、何とも言えないんだよね。その条件がどれぐらいの許容範囲を持つかで、生命が存在する可能性のある惑星の数も変わってくる。

    • +1

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