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吾輩はフランスの猫である。インターネット猫ビデオ祭で金賞を受賞した黒白猫「アンリ」のアンニュイなつぶやき

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(著) (編集)

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 2013年、エントリーされた猫動画から優秀作品を決める「インターネット猫ビデオ祭」が開催された。1万もあったエントリーの中から栄えある金賞に輝いたのは、黒白柄の猫、アンリ氏の作品だ。

 アンリ氏がフランス語で話すという設定の動画だが、そのぼやきにも似たフランス的エスプリが効いたアンニュイなつぶやきが人気となった。

 実際にはアメリカ・シアトル在住で、ウィル・ブランドン監督が飼っているらしいが設定上はあくまでもフランス的猫である。

 全部で11本の動画が公開されていてる。今回はそのうちの私のお気に入りの1本と最新のものを見てみよう。

アンリのブルーなつぶやきパート3:獣医編

Henri 3, Le Vet

なにも変わっていやしない。

インターネットで有名になっていると言われるが、なにが有名なのか?

わたしの苦しみか?

彼らはわたしのフランス語をバカにするが、なぜだろう?

わたしのフランス語は完璧なのに。

なにも変わらない。

それぞれの日々は次の日に溶け込んでいくだけ。

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キャリーの中に入れられて

だが、このときだけは違う。

あそこに連れて行かれるときだけは。

獣医などなにも治すことができず、またいらっしゃいと言い続けるだけ。

まわりは知らない連中ばかりで、誰も信用できない。

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イヌにちょっかい出される

あまりにも屈辱的だ、耐えられない。

奴らは犠牲者となったものたちの絵を壁にかけていやがる。

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わたしはまず、市民としての不服従運動を試みてみた。

医者に対して自分はうつ状態で、

世間に対する幻滅をつのらせていると訴えてみる。

だが、彼はただわたしの耳垢を調べただけ。

いつものように、わたしは健康そのものだと宣言する。

おそらくそれは策略なのだろう。

わたしの世話人は自分の楽しみのために、

わたしをいじめるつもりなのか?

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人間になでられるほかのネコを前にして

あの白の間抜けは、世話人に譲歩するのをなんとも思っていないようだ。

人間と共謀して、わたしを恥ずかしめているのか?

裏切者め。

今から、わたしは自分の運命に身を委ねるだろう。

もはやこれ以上、世話人の気まぐれに服従などしない。

わたしはわたし自身なのだから。

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わたしの運命はいったい・・・・ああ

(抱っこされて連れて行かれる)

 最新の映像は2018/05/18 に公開された。

 動画の最後にでてくるキャプションを見ると、もしかしたらこの映像が最後になるのかもしれない。寂しい気分だ。

アンリのブルーなつぶやきパート11:ああ、また会おうぞ

Henri 11 – “Oh, revoir”

もうこれで終わりと思った。

長年にわたる自分の洞察と哲学は、

盗っ人のような映画製作者の愚かな心に少しずつ浸透した。

ついに、わたしは引退できて、やっと悩まされなくて済むようになる。

わたしの人生はまだまだだ。

まだ白髪にもなっていない。

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わたしが求めてきたのは、

自分の仕事を成し遂げるためのプライバシーだ。

わたしは白の間抜けにいろいろな考えをぶつけてみようとした。

だが、なにも跳ね返ってきやしない。

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どんなに懸命に努力しても、

人間はまだわたしの提案をどれも実行していない。

ネコはいまだにテーブルで同席することが許されていないし、

相変わらず自分で檻に入らなくてはならない。

だがどういうわけか掃除機にはいまだに特別なこだわりがある。

もう、映画に出なくて済むのなら、

やっとわたしの真の作品

「年老いたネコとノミ」にとりかかることができる。

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名声もナイトの称号も、隠遁地も、真実を追い求めることも必要ない。

孤独と自立だけが威厳と名誉にいたる唯一の道だ。

このおぞましいおさわりが終わったら、

さあ、始めるとするか。

(アンリはすべてのファンや崇拝者の支援を感謝している。

彼は健康で生産的な引退を楽しみにしている。

もしかしたら、膝の上に乗ってくれるかもしれない)

 アンリ氏のアンニュイなつぶやき動画は全てYOUTUBEチャンネル「HenriLeChatNoir」で見ることができる。

written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. 難しい御仁だねえ。
    白みたいにもっと自由に気ままに生きればいいのに。

    • -2
  2. これがエスプリと言う奴か・・・
    よくわからんが首尾一貫してるのは良いかもしんない!フランス語ほぼ無いけど!

    • +3
  3. おフランスな猫だな、ってか我輩は猫の猫らしいな

    • +3
    1. 米12
      ドイツ版は、飼い主に餌の時間を厳格に守らせる方法、そして自分がいかにナワバリチェックの時間を正確にしているか、チェックの方法などを列挙、
      イタリア版は、餌の時間に隣の美人ミケを誘うかなー、いやワンブロック先の長毛サビ娘も捨てがたいよねーってはしゃいでるかとw

      • +4
  4. へたな人間よりよっぽど落ち着いてる

    • +7
  5. 悟り開いたり、ゴルゴ13になった猫など多くいるけど
    ここまでだるーんも珍しい

    • 評価
  6. うちの猫に会ったら何て言うだろう
    やっぱり裏切者かな
    そしてうちの猫は、人間に腹をなでられながらニヤリと笑ってこう言うだろうね
    気持ちいいのにって

    • +7
  7. ドイツ語版やイタリア語版とかも見てみたい
    同じ猫でも全然違うキャラになりそう

    • +3
  8. 実にじわる。おっかしいなあこれw 終始ケラケラ笑いながら見てました。ちゃんと短編映画な体裁なのがまたたまらない。ミニシアターのパイプ椅子で見たい雰囲気。
    存在しない国の老歌手のリーディングのようでもあり、セルジュ・ゲンズブール・ボーカロイドで聴きたくもあり。
    日本の人でやるとしたら誰の文体で読みたいかな。百鬼園、風太郎、夏彦翁…

    • 評価
  9. このタイプのフランス映画を昔うんざりするほど見ました。
    おかげで、あの時間に打ちつけられていたまま、忘れていた
    記憶に一気に引き戻された。

    • 評価
  10. 白の間抜けって表現がじわじわと面白い

    • +4

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