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まるでバスクリンを入れたかのようなターコイズブルーの川。その正体は錯視だった(コスタリカ)

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49件のコメントを見る

(著) (編集)

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 コスタリカのアラフエラを流れる14キロのリオ・セレステという川は完全に謎の存在であった。そこを流れる水は、まるでバスクリンを入れたかのような、着色したかのようなターコイズブルー色で、なぜそんな色をしているのかその理由がまるで分からなかったのだ。

 だが4年前、その理由が明らかとなった。実は川の水の色はターコイズブルーなどではなかったのである。

コバルトブルーの理由は化学反応ではなかった。

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 リオ・セレステの色についてはかねてから諸説あったが、確かな証拠は得られないままだった。

 高濃度の銅が原因とする説が唱えられたが、水質調査で銅が含まれていないことが判明し棄却された。

 他には炭酸カルシウムと硫黄のような化学物質が原因とする説や、川の付近にあるテノリオ火山が原因とする説が提唱された。

 いずれにせよ、何らかの化学反応により水がターコイズブルーに変わるということについて疑う者はいなかった。

ターコイズブルーに見える区間が限られていることの謎

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 しかし2013年、コスタリカ大学の研究チームがリオ・セレステとそこに合流する2つの支流(ケブラダ・アグリアとリオ・ブエナビスタ)の水を採取したときに真実が見えてきた。

 彼らの注意をまず引いたのは、採取したサンプルが完全に透明で、ターコイズブルーではなかったことだ。

 その謎を解き明かすには、リオ・セレステに流れ込むケブラダ・アグリアとリオ・ブエナビスタの水が完全に透明であり、水質の解析から別段の化学反応が確認されなかった理由を理解しなければならなかった。

 さらに不思議なのは、リオ・セレステでターコイズブルーに見えるのは14キロの区間のみであり、そこから下流は透明になることである。このため、その区間は”エル・テニデーロ(染色)”と呼ばれている。

鉱物の反射による目の錯覚だった

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 化学物質が確認されなかったことと、特定区間しかターコイズブルーにならないことから、研究チームはようやくこれが錯覚ではないかと推測しはじめた。

 川底の岩に白っぽい物質の層があることが判明したため、2つの支流も調査すると、ケブラダ・アブリアではほとんど無視できるごく少量のみだったが、リオ・ブエナビスタからは同じ物質が豊富に発見された。

 この白い物質を電子顕微鏡で調べると、アルミノケイ酸塩というアルミニウム、シリコン、酸素で構成された一種の鉱物であることが判明。これが水中に堆積すると日光を反射し、人間の目にはターコイズブルーに見えるのだった。

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 「日光には虹のように色の全スペクトルが含まれる。他の川では、日光が一定の深さまで進入しても、特定の色を表面に反射したりはしないため、透明に見える。しかしリオ・セレステでは日光の青みがかかった光を反射する。こうして人間の目には青く映るのである」と2013年の地元紙に紹介されている。

どうしてここだけ?残る謎

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 しかし1つ謎が残る。リオ・ブエナビスタはアルミノケイ酸塩を豊富に含むのに、なぜリオ・セレステのようにターコイズブルーにならないのだろうか。

 それは粒子の大きさが原因であるようだ。両方の川のアルミノケイ酸塩を調べたところ、リオ・ブエナビスタのそれは184ナノメートルだが、リオ・セレステのそれは566ナノメートルとずっと大きかった。

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 「サイズが大きくなったことで日光が反射されます。特に可視スペクトルの青い領域においてはこれが顕著です。こうしてリオ・セレステは美しい水色を湛えるわけです」と、ターコイズブルーの謎を解き明かしたマックス・チャバリア・バルガス博士は説明する。

 「一方の川が鉱物をもたらし、もう一方の川がそれを大きくする酸性環境をもたらす。こうして現れた自然のいたずらですよ」

 それにしても面白い。

 世界でもここでしか見られないユニークな現象である。

Rio Celeste (Sky Blue River) – Tenorio Volcano National Park, Costa Rica

via:wikipedia / .ticotimes / odditycentralなど/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 49件

コメントを書く

  1. 写真にも青く写ってるし構造色なら錯覚でないのでは

    • +17
    1. ※1
      え?
      一体いつから錯覚が写真に写らないと錯覚していた?

      • -7
      1. 青く見える水深と粒子の大きさをきちんと調査すれば、レジャー施設とかでプールや庭園の水域の水を青くしたりとか、産業的応用が効きそうな発見だね。

        ※8
        ※11
        アルミノケイ酸塩が特定波長の光を吸収しているなら、見る人側の認識の問題ではなくて、川から反射してくる光は実際にそういう色のスペクトルになっているはずで、それを「錯覚」と呼ぶのはおかしいってことを言ってるんだと思うよ。

        • +14
        1. ※20
          ドレスの青と金の錯覚と同じよ
          これも錯覚の一つ

          • -8
          1. ※22
            違いますよ。錯視、錯覚は周辺の物体や色に対して【人間】の【認識】に変化がある事で、
            今回のは人間は認識に変化があるわけではなく、※20 が言うようなスペクトルの問題。
            実際にその色が目に届いているという事だから、錯覚ではない。

            • +10
    2. ※1
      水自体が青いわけじゃ無いって記事やで。

      • +3
  2. それにしても見事な色だ。掬ったら透明になってしまうのも良いね。

    • +7
  3. 北海道の美瑛町に、恐らく全く同じ原理で青く見える「青い池」という観光スポットがあってだな
    元々人造池ではあるんだが、やっぱり生で見ると物凄く幻想的だし、コスタリカよりは多少行きやすいと思われるのでお勧めしておく

    • +32
  4. バスクリンじゃなくて バス「マジック」リンだったってわけ

    • +14
  5. 北海道の神の子池、福島の五色沼も追加で

    • +10
  6. 静岡県の寸又峡へ行ってみよう!!きれーなブルーの湖が拝めるよ!看板ではしっかりと「チンダル現象により青く見える」と書かれてる。

    • +8
  7. 同じこと思った
    実際に川底にある層によって色が変わって見えるならそれは錯覚でなく必然では?

    • +7
  8. 目の錯覚という言い方はちょっと違うのではないか?

    • +11
  9. 絵の具も顔料が水溶液に溶けてエマルジョンになってるだけで、色がついて見えるけど水溶液自体に色はないよね。

    絵の具に色がついて見えるのは錯視なんかな?

    周りの木々が赤色で、灰色の水が対比して青く見えるとかなら錯視だろうけどね。

    • +10
  10. 空が青いのを空気が青くなってるって思う人居ないとおもうんだけどな

    • +9
  11. 錯視ってのは人間の認知に基づいている問題で、本来科学的に達成されてるはずの結果が人間の目には違って見える事を指すから、本件みたいに科学的に青色が反射してるし、人の目にも青色が見えてるってのは錯視では無い

    • +10
  12. この現象とは少し違うが水質は同じでも砂の色でだいぶ見た目変わるよね例えば白い貝殻が主体の角島の浜はまるで南国の海の様な色に見えるし花崗岩でも同じように見える逆に溶岩主体の黒い砂だと北国の寒い海のように見えてしまう。

    • +4
  13. うーん、どうにも片手落ちの記事のような

    川底のアルミノケイ酸塩の反射で水が青く見える、って理屈は理解できたけど、じゃあなんで、支流のリオ・ブエナビスタから流入したアルミノケイ酸塩の大きさが巨大化する酸性環境が本流のリオ・セレステで作られたのか、までを解説してくれんもんかな

    もちろんそれが研究中であるなら、まだ研究中である、と書いてくれればいいんだけど

    • +1
  14. 原理が分かったら、これを応用して、綺麗な色のプール作れそうやな。

    • +3
  15. 要するにレイリー散乱でしょ?
    錯視/錯覚の一種に含めてるのをどっかで読んだことはあるけど
    あんまり一般的ではないかなあ

    • +3
  16. 化学物質がないのに→アルミノけい酸だって化学物質ですが・・・
    いわゆるゼオライトの一種だとして、洗剤とかに使われまくってるじゃん

    色がつくってのは、そういう可視光を吸収、反射する化学物質によるものなんだから、
    もろ化学物質があることにより色がついているっていうド本命の結果
    なのに、錯視もなにもないんじゃない?

    • +1
  17. 川底の色を水の色と錯覚(錯視)していた、だから何の問題もないかと。元記事も翻訳も光の成分や原因を錯視と表現してる様には見えない。ただ錯覚と色の原因という別々の話が一緒になってるから誤解する気持ちはわかる。

    • +1
  18. よしベルビアと偏光フィルターだ!(アナログ脳)

    • +2
  19. 白神山地の青池は横から見ても透明なのに上から見ると真っ青だったから同じ理由かな?

    • +4
  20. サンゴ礁の海も青く見えても水は透明だしね

    • +6
  21. 日本を含め世界中に色んな色の池や湖や温泉の源泉があるけど、そこもこれと同じで、『その色に見えてるだけ』ってのがあるのかな。

    • +3
  22. 仁淀(によど)ブルーも日本一の透明度だよ。

    • +4
  23. 五色沼もそうだね。
    水底に光を反射する白い成分がある

    • +4
  24. 周囲の環境のせいで実際は青いスぺクトルの光を反射していないのに青く見えるなら錯視だけど水中の環境のせいで実際に青いスペクトルの光を反射してるなら錯視ではないだろう
    空が青いのを錯視とは言わんのと同じ

    • +2
  25. 世界遺産白神山地の青池みたいだね。きれい。

    • +1
  26. もともと波長の長短を色環状に認識しているわけで、
    ここまでおおらかに錯視ということばを使ったら
    色認識はすべて錯視じゃんか

    • 評価
  27. 白浜の白良浜も同じような原理だよね。
    人工的に白砂を運び入れてるんだけど、初めてみたときはこんなメジャーな海水浴場でわんさか人がいるのに、きれいな青でびっくりした。

    • +1
  28. この季節シャワー派が多いと思うけど、昔バスクリンのブルーを試したら、ほんとに爽やかで夏のお風呂が楽しくなったよ!今はブルー系だけで4種もあるんだね。すごい時代。

    • +2
  29. 青く見える水と言えば北海道の青い池くらいしか知らなかったけど、※欄見てると世界どころか日本中にいろいろ面白いスポットがありそうだね
    寸又峡なんて地元だし行ったこともあるのにまったく記憶になかった、また行きたいが恐ろしく山奥でアクセス最悪なんだよなあ

    • +1
  30. 白い珊瑚の砂で海が青く見えるのと同じじゃないの?

    • 評価
  31. 奈良の十津川も追加で。
    あの辺りの川やダムは真っ青じゃないけど、綺麗なエメラルドグリーン。

    • +2
  32. 丹沢のユーシンブルーも忘れてもらっちゃ困るぜ

    • 評価
  33. 家を新築したときに、新しい風呂に入れた湯が青いっつって、給湯器が異常なんじゃないかと業者ともめた。
    しばらく経って、気づけば透明な湯になっていたが、新品の浴槽でこれと似た現象が起きていたのかもな。
    使ううちに、カルキ等?細かい粒子が浴槽表面に付着することで青色を反射しなくなった…とか。

    • +1
    1. ※50
      表面に研磨剤がついていたとか、かもしれない
      経験ないけどね
      これを利用してコーティングすると、湯舟が青くなる浴槽を作れるような・・・
      ハイグレードな雰囲気で人気になるかもしれない

      • +1

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