メインコンテンツにスキップ

突然変異遺伝子の研究で将来叶うかもしれない10の素晴らしい能力

記事の本文にスキップ

59件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 中2病を患っていようがいまいが、一度はスーパーヒーローのような能力が欲しいと考えたことはあるだろう。怪力、瞬足、ゴムのように伸びる体、毒に強く電気を通さないからだなどなど。

 だがすでに一部の人はこれらの能力を持っているという。その能力はどこからきているのか?それがわかりかけてきた。遺伝学者は素晴らしい能力を発揮する突然変異を特定しつつあるのだ。

10. 折れない骨

この画像を大きなサイズで見る

 骨折したら数か月が台無しになる。骨は人体で最も硬い物質でありながら、案外よく折れる。が、LRP5という遺伝子の突然変異があれば心配無用だ。

 LRP5は骨密度に関連する。これまで、この遺伝子の突然変異が骨粗鬆症を引き起こすことは知られていた。しかし最近になって反対の効果を生むことも判明した。アメリカに住むある家族はLRP5に突然変異があるが、ほとんど折れないくらいに骨密度が高いのである。脊椎、頭蓋骨、骨盤まで、この一家は地球上で最強の骸骨を持っている。

 専門家によると、この突然変異が骨の成長シグナルを出しすぎるのだという。将来的に骨に関連する疾病の治療に応用される日が来るかもしれない。

9. 瞬足

この画像を大きなサイズで見る

 人には走るという基本的な能力がある。中にはこれが大得意な人もいるが、その源はトレーニングやステロイドなどではない。

 ACTN3という遺伝子がごく稀に突然変異して、特殊な物質を作り出しやすくすることがある。それはαアクチニン3というタンパク質で、筋肉繊維の素早い動きを助けるものだ。これが増えるほどに、筋肉の力を爆発させやすくなり、走りをはじめとするあらゆるスポーツのパフォーマンスを改善してくれる。

 この突然変異には2種類存在し、両方を持つアスリートの方が優れた成績を残す傾向にある。肉体強化の新時代がもうすぐ幕を開けるかもしれない。

8. 毒耐性

この画像を大きなサイズで見る

 たった1滴のシアン化物やリシンで人体はすぐさま崩壊する。うっかり口にしてしまえば、抵抗することは非常に難しい。

 しかしアルゼンチン、サンアントニオ・デ・ロス・コブレスの住民は、大昔から安全基準の80倍ものヒ素が混ざる湧き水を飲んで暮らしてきた。危険な物質に大量に暴露しているにもかかわらず、彼らはけろりとしている。その秘密は突然変異遺伝子にある。

 AS3MTには人体のヒ素を処理し、危険なレベルまで蓄積しないようにする機能がある。これがあれば、その毒を好きなだけ飲むことができるのだ。現在6,000人ほどがこの遺伝子を持つと見積もられている。

7. ショートスリーパー:短時間睡眠

この画像を大きなサイズで見る

 短時間の睡眠に適した突然変異があるという。

 睡眠に関連する遺伝子は数が多く、非常に複雑だ。しかし特にDEC2という遺伝子が毎晩の睡眠量を制御する役割を担っている。ほとんどの人間は毎晩8時間の睡眠が必要だが、その突然変異を持つ5パーセントの人はずっと短い睡眠時間で済む。

 実験からは、彼らが毎晩4~6時間の睡眠で十分であることが明らかになっている。常人なら数日で不調をきたすような睡眠時間だが、彼らはまったく通常通りに生活できる。

6. 耐電皮膚

この画像を大きなサイズで見る

 普段意識することはあまりないが、電気は私たちが日常扱っているものの中で最も危険なものだ。下手をすると一瞬で絶命する危険すらあるが、セルビア人のスラヴィサ・パジック(Slavisa Pajkic)には当てはまらない。

 一般の人間は無数の汗腺に覆われている。電気にとって、濡れた汗腺は皮膚内へと侵入する格好の経路だ。しかしパジックには稀な突然変異のせいで汗腺も唾液腺もない。このため電気は体内に侵入できず、皮膚の上をかすめるだけだ。

 このユニークな能力ゆえに、パジックは”バッテリーマン”というニックネームで呼ばれる。体に電気を通過させて、料理したり水を沸かしたり、火をつけたりもできる。地元では、この能力を使って偏頭痛や腰痛などの治療を行なっているそうだ。

5. アルコールやドラッグを分解する能力

この画像を大きなサイズで見る

 成功したロックミュージシャンのライフスタイルは人体に大きな負荷をかける。ドラッグやアルコールの濫用で無数の才能が若くして失われた。が、それすら克服する者がいる。

 メタルの帝王オジー・オズボーンが長生きしているのは、幸運以外にも原因があるだろう。彼の体を解析した結果、アルコールなどの化学物質の分解に関連する突然変異遺伝子がいくつも見つかったのだ。例えば、ADH4は体からアルコールを除去するタンパク質の量を増やす。このおかげで、彼が認めているような大酒、コカイン、モルヒネ、LSDなどのプールで泳ぐ日々でも死なずに済んでいるのだろう。

食べ物以外を食べる能力

この画像を大きなサイズで見る

 ミシェル・ロティートという人物は日々を食べることに費やしており、”Monsieur Mangetout(ミスター完食)”の異名を持つ。テレビ、買い物カート、ベッドはおろか、飛行機までスーパー胃袋の中に収めてしまう。常人がガラスの破片やねじれた鉄のスクラップを飲み込めば死んでしまうが、ロティートは美味しく頂ける。

 彼には遺伝的な欠陥があり、胃や腸の内壁が異常なまでに分厚い。このおかげでとんでもない美食家になれたわけだが、食前酒代わりの潤滑油が一応の安全対策だとか。

3. ゴム人間

この画像を大きなサイズで見る

 ワンピースのルフィは内臓や器官、骨など、全身を自在に伸縮させられる「ゴム人間」だ。超柔軟なルフィが見せる荒業はビジュアル的に大きなインパクトがある。だが、これには及ばないが、ちょっと近い能力を持つ人が存在する。

 マルファン症候群の人は腱や靭帯がゴムのようになる。フィブリン1というタンパク質の先天性異常が原因で、人間を超えた柔軟性が獲得される。関節を外し、体を捻る能力はマルファン症候群の患者によく見られるものだ。

 むろん代償もある。手足が異常に長く、相貌にも異常が見られる。遺伝子疾患のために骨格、神経系、心臓にも致命的な問題が発生する。

2. 怪力

この画像を大きなサイズで見る

 スーパーヒーローに必須の要件が怪力だ。強大な敵と戦うには不可欠な能力であるが、素晴らしいことにそれを備えた人間が実際に存在する。

 ミオスタチンというタンパク質を作り出す遺伝子に突然変異がある人は、スーパーヒーローの如き怪力を発揮する。ミオスタチンは、十分な筋肉が作られるとそれ以上いらないと人体に告げる役割を担うが、突然変異によってそれが起きなくなるのだ。結果、脂肪が半減し、平均サイズの2倍もの筋肉が出来上がる。

 この能力を持つ人は世界でも一握りだ。研究を進めれば、筋ジストロフィーなどの筋肉関連の病気の治療に役立つ可能性がある。

1. 痛み耐性

この画像を大きなサイズで見る

 足の小指をドアにぶつけたり、髭剃り中に肌を切ってしまったり、何かと煩わしいのが痛みという感覚だ。各種の痛み止めが販売されているが、遺伝子の中にも鍵があった。

 SCN11Aは細胞内のナトリウム量を決定する遺伝子だ。実は神経細胞は、ナトリウムを使って痛み信号を送るタイミングを決定している。だがこの突然変異遺伝子はナトリウム濃度を下げて、神経細胞が痛み信号を送らないようにしてしまう。

 痛みを感じないとは一見羨ましい体質だが、こうした人は骨折したり、自傷行為をしたりする傾向がある。警告になる痛みがないと、怪我をしやすいのである。幼児では特にそれが顕著だ。それでも、この突然変異は痛みの治療に革命を起こす可能性がある。

via:10 Mutant Genes That Could Make You Superhuman

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 59件

コメントを書く

  1. オジーオズボーンはコウモリの首を噛み切って悪魔の力を手に入れたのだろうか?

    • +5
    1. ※1 いや、鼻からアリを吸い込んだ件の方かもしれんぞ。

      • +2
  2. 痛み耐性とショートスリーパーきぼん。
    それと、風呂に入らなくても髪や肌がべとつかない、臭いがしないように。

    • +6
  3. 痛み耐性というほどでないが、割りと強いようだ。
    鎖骨が折れてても動けたり、拳が折れてても(ボクサー骨折てやつ)叩けたりしたし、
    合気道などで使う急所を押されてもそれほどでもない。
    もちろん痛みを感じないわけじゃなくて、頭痛持ちだし、捻挫とか痛いのもわかる、ただちょっと鈍いだけだなんだが。

    • +4
    1. ※3
      私も似てるかも。
      ただし痛いのには弱い(笑

      どういうことかというと、 100 の刺激で普通の人が 100 痛いとすると、私はたぶん 25 痛いとか、かなり少ない。 でも痛みに弱いので、普通の人が 25 の痛みなら 25 の痛み並みに痛いというけど、私は 25 の痛みなら 50 くらい騒ぐ。 ……結果、ほかの人がびっくりするくらいのこと(骨折や裂傷、擦過傷など)でもあんまり痛そうでなく、でも頭痛とかそういうのはほかの人の半分くらいには痛いと訴えるかな

      ※34 それって、トシなのでは……

      • +1
    2. ※3
      折れてる状態で動かしてると変形治癒起こして機能障害とかになることもあるから気をつけたほうがいい
      骨折箇所をがっちり固定したり安静にしろと釘を刺されたりするのは後遺症予防のためでもある

      • +1
  4. 遺伝子異常まではいかないだろうけどこの記事のおかげで痛みに鈍い事と幼少期から異様に塩分摂取する事が結びついた

    • 評価
  5. セロトニンが分泌しやすい体質になりたいよ
    あと痛覚と恐怖を感じずに済む遺伝子を取り込みたい

    • +9
  6. テラフォーマーズでは人間の品種改良によって究極の人間が作られていたっけ

    • 評価
  7. 骨が折れなくとも、脳は豆腐並に柔らかいのはどうしたら?w

    • +1
  8. 将来奇跡的にすべての要素を兼ね備えた人間も出てきたりしたら凄い。

    • +4
  9. 折れてもくっつければ再生する骨より一回虫歯になったらアウトな歯の遺伝子を改変してほしい

    • +23
  10. 特に要らん。
    それより、経年劣化しない美肌と食べでも太らない体質とサラツヤ髪が欲しいわ。

    • +9
  11. ショートスリーパー欲しいな
    夢を短くしたい

    • 評価
  12. 麻酔系が効きにくい、すぐ覚醒する体質は本気で辛い。
    都市伝説にある、手術中に目が覚めかけて(らしい)医者が慌てふためいた事がある。
    こういう体質は遺伝するし。

    • +5
  13. >>最強の骸骨

    最強だけど骸(ムクロ)なのか…アンデッドかっこいい

    考えてみれば遺伝子というのは魔法の呪文じゃなくたんなる体内の生産工場の制御系みたいなもんなんだからその動作と生産物や働きを外部で補ってやればだれでも超人になれるんだよな

    • +3
  14. 迂闊に弄って副作用で絶望するまでがセット?

    • +4
  15. ミオスタチン異常って、あのムキムキウィペットとかムキムキ肉牛のやつか
    生活し辛そう

    この一覧にはないけど、個人的に全人類に獲得して欲しい能力としては
    宇宙進出に備えて放射線への耐性強化と
    戦争で自滅しないように他人にもっと優しくなれる遺伝子

    • +10
  16. アレルギーは遺伝子とは無関係なのかね?
    特定&改善出来たら世の中助かる人が山程居そうだが

    • +4
  17. 最強の骨遺伝子と筋肉ムキムキ遺伝子をください!

    • 評価
  18. ほとんどの能力が恩恵を得ると同時に何かしらの悩みの種の原因になるでしょ

    • +2
  19. 例に挙げられてる人の遺伝子採取してキメラ作るんだろ、知ってる

    • +1
  20. テトロドトキシン耐性ができれば釣りの外道がいなくなるね

    • +1
  21. 生え替わる歯と書こうとしたらすでに同志がいて嬉しい。
    あとは、出産直後の赤ん坊の無力さを何とかして欲しい。ウミガメ並みとは言わないから、せめて草食動物並みに。

    • +2
  22. え、みんな8時間も寝てるの?
    俺小さい頃から5時間くらいしか寝てないわ

    • 評価
  23. >ほとんどの人間は毎晩8時間の睡眠が必要だが
    日本人殆どこんな寝てないと思うわ

    • +9
  24. 人造悪魔の実とかどうでもいいからノイマン級の脳みそ手に入れる薬作ってくれ

    • +1
  25. 6時間でショートスリーパーだと日本人の何割がそれに当てはまるのかと

    • +6
  26. そうか、すなお(27) は、突然変異遺伝子を持ってたのか

    • 評価
  27. 平均寿命がのびてきているから、すり減った永久歯を補うような
    第二永久歯とかが出てきてもおかしくは無いと思う。

    • +4
  28. 放射線に対する耐性が出来ればいいのだが。

    • +2
  29. ショートスリーパーって1日2~3時間の睡眠でも
    平気な人だと思ってた。
    目覚まし時計に頼らずとも5時間で目覚める俺は
    ショートスリーパーってことか。

    • +2
  30. 脳の処理能力がものすごい早い能力ください

    • 評価
  31. 日本の社会人はむしろ睡眠時間4~6時間はデフォだろ。
    平日なんて6時間寝れることなんて稀だし。

    • +2
  32. いくら遺伝子改良したってスポーツ競技には出られないでしょう
    ドーピングで失格になるんだから

    • 評価
  33. 皆さん年取ればショートスリーパーになれるよ
    長く寝るのが辛くなる
    そうなるとロングスリーパーに憧れる

    • 評価
  34. ミオスタチン異常
    嘘喰いで知ったけど満腹でもカロリーとらないといけないのは辛そうだ

    • 評価
  35. オジーは正にミラクルマンだったんですね。

    • +1
  36. 自分はショートスリーパーの遺伝子があるかもしれん
    最近、4時間とか睡眠していないし、でも全然眠くならない

    • 評価
  37. 遺伝子プールに超人の遺伝子が流れてこないのは、通常の生活をする上でその遺伝子を持っていても生存に有利になることが少ないからなんだけどな。と言うか、むしろ不利だったり無駄だったりすることの方が多い。

    >耐電皮膚
    耐電と言うわり(もしくは耐電のためか)に、皮膚がボロボロになってますけどね。

    • +2
  38. 日本人は別にショートスリーパーじゃないよ。
    だって、それで他国より能率悪い仕事してるでしょう?

    それはともかく、私は血中コレステロールが異常に低いです。
    マヨネーズ一ヶ月に2本は使うし卵も大好き、脂っこいもの大好きでギトギト至上主義者なのに、平均の半分程度までしか上がらない。

    • +3
    1. ※47
      最近では、食物中のコレステロールと血中コレステロールに因果関係は無いと言われています。

      • +3
    2. ※47
      逆に考えると、コレステロール値が上がりづらいから体がなんとかしようとして油好きになったんじゃない?

      • 評価
  39. ひとつ訂正というか、補記。
    ミオスタチンは筋肉の成長を“抑制”するタンパク質だ。
    ミオスタチンは筋肉を作るタンパク質ではないぞ。まちがっても薬局に問い合わせするなよ。
    このミオスタチンが欠乏すると、平均サイズの2倍の筋肉が出来上がる。

    ちなみにミオスタチンの存在理由には、こんな説がある。
    昔は現代ほどカロリー摂取が確実に行えるわけでもなかったため、生存の可能性を上げるために、カロリーを多く消費する筋肉の発達を抑制する必要があったのではないか、とのこと。

    • 評価
  40. 骨密度高すぎたら骨髄あたりに問題抱えないのかしら・・・。全部良さそうに見えるけど、それぞれデメリットありそう。

    • +3
  41. 足がつるとかなら平気だけど、痛いはやだな…
    鉄食べる人セスナ機食べた人じゃないですかー

    • 評価
  42. 何でも食べるという人、内臓の壁が厚いのは良いとしても消化出来るのかよ
    パフォーマンスとして食べてるんだろうけど大便が大変そうだな

    • +1
  43. 汗腺が無いってデメリットも大きそうだなあ
    夏場は常人以上に気をつけないと簡単に熱さで倒れてしまいそうだ

    • +1
  44. オジー・オズボーンのモルヒネも麻薬も分解してしまうって手術が必要な時に麻酔の類が使えないんじゃないの!?
    筋肉二倍になっても骨が耐えられないと意味無い
    唾液腺や汗腺が無いって口腔内も肌も乾燥して辛そう
    痛みが無いと人体からの警告に気づかないよ
    関節外せるほど柔らかいと言うけど筋肉を使って力強く動く為には筋肉の硬さも必要だからな
    と問題多い

    • +1
  45. 遺伝子操作のデザイナーズベビーが当たり前の時代が来るのかな。不老不死とかも叶っちゃったりして。
    無敵のベビー達が次に望むのはなんだろう。

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

人類

人類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。