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心に闇を抱える大人たちの相談相手は11歳の少年セラピスト。ニューヨークの地下鉄構内で毎週日曜日に営業中

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(著) (編集)

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 ニューヨークのとある地下鉄のプラットフォーム、日曜日になるとせわしく行き交う人たちの中に折りたたみ式のテーブルとイスを用意してちょこんと座っている少年がいる。

 そのテーブルの前には「心のカウンセリング $2(235円)」と書かれたダンボールでできた看板がある。

 少年の名前は、チーロ・オーティス。$2で5分間のカウンセリングを提供している彼はライセンスを持ったセラピストではないが、その純粋な心で人々の心の声をしっかりと聞き、的確なアドバイスを与えてくれる。

 日本には新宿の母、銀座の母、原宿の母などの占い師がいるが、アメリカでは「ニューヨークの少年」だ。彼が心から親身になり、真剣に相談に乗ってくれることが噂となり、今ではとても人気となっている。

 チーロ君は毎週日曜になると、L線のベッドフォード駅のプラットフォームへ行き、2時間ほどカウンセリングのサービスを提供する。

 ニューヨーク市地下鉄でも最も混雑するL線、利用者も多く、実にいろんな人が彼にアドバイスを求めてくる。恋愛、キャリアの相談からドナルド・トランプにいたるまで、カウンセリング内容は多技にわたるそうだ。

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自らもいじめをうけていた少年、誰かの支えになりたかった

 なぜ、チーロ君はこのようなカウンセリングを始めたのだろうか?

 チーロ君は現在6年生だが、過去に学校でイジメを受けていたという。

 「自分と同じように考え、行動する人だけにやさしい生徒がいる。だけど僕は、彼らに気に入られるために本当の自分を隠して、別人になることはできない」

 そんなイジメの体験から、自分のほかにも支えを必要としている人はいるのではないかと考えた。そして、ある夜、テレビを見ている時に、ふとカウンセリングのアイデアが頭に浮かんだ。

 「僕もみんなにアドバイスをあげることができるはず」

 そのアイデアに両親も賛成し、翌日チーロ君と一緒にカウンセリングをする場所を探しに出かけた。

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 最初はとても緊張して、本当にできるか不安に押し潰されそうだった。

 「ジロジロ見られたり、笑われるかもしれないと思った。でも、みんな僕が真剣にやってることを理解してくれたみたい」

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的確なアドバイスで人気のセラピストに

 通行人の人気者となったチーロ君はそれ以来、心のカウンセリングを続けているという。多いときで、1日に$50(およそ5800円)稼ぐチーロ君。

 しかし、チーロ君はお金のためにやっているのではないという。実際に稼いだお金は、スナックやランチを買うお金のない学校の子たちにあげている。

 そんな心優しいチーロ君はとてもアドバイス上手で、中には「私がずっと心に抱いていた思いを彼が口に出して教えてくれた」と彼のアドバイスに感動する人もいる。

 今では自信もつき、家に帰ってくると「今日はたくさんのすてきな人たちと会えた。どんどん友達が増えていく」と嬉しそうに両親に話すという。

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人生はシンプル。多くの人が変化を恐れている

 チーロ君にみんなからの相談内容を聞くとこんな答えが返ってきた。

 「人間関係や人生をどう生きるか迷っている人たちがたくさんいる。ドナルド・トランプについての相談も受けるよ。僕の答えはとてもシンプル。悩んでいる人たちには、問題をシンプルにとらえて、シンプルな答えを見つけたら?と教えてあげる。何が必要か、それさえ分かれば案外答えはシンプルなんだよ」

 また、カウンセリングを続けるうちに、多くの人が変化を恐れていることに気が付いたという。

 「過去に執着があり、過去を振り返ってあの頃は今より全然良かったと言うんだ。でも、変化は受け入れなきゃ。だって生きていれば変化は必ず訪れるものだから。人生とは常に変化の連続なんだよ」

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 とても11歳の少年の発言とは思えない。いったい彼の賢さや知恵はどこからくるのだろうか?チーロ君に聞いたところ、それは両親のおかげだという。

 彼の両親はいつも「誰にでも優しく、そして夢を諦めない」ということを教えてくれるそうだ。

 ほとんどの学校の友達たちは、チーロ君がなぜそんなことをやっているのか分からないそうだが、彼は気にしていない。

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 今やチーロ君にはL線で出会った友達がたくさんできた。チーロ君が彼らの話に真剣に耳を傾ける一方、彼らのおかげでチーロ君は自分の居場所を見つけられたという。

 「みんな時には助けが必要なんだ。誰かの助けなしでは人生は生きられないからね」

via:upworthyodditycentral/ written melondeau / edited by parumo

 子どもだからこそ、大人たちが気が付かないような発想や着眼点がでてくるのかもしれない。自らが複雑にし、がんじがらめになっている状況の中、チーロ君がその問題をシンプルにしてその糸口を見つけやすくしてくれているのかもしれないね。

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この記事へのコメント 51件

コメントを書く

  1. ポルポトが見たら涙を流して喜びそうだな。

    • -23
  2. いじめられた自分の経験から悩み相談を思いついた発想が素晴らしい
    悩みって結構大元辿ってみれば案外大した事無かったりたりする時もある
    悩んで不安にかられて悶々としてるうちに自分自身で知らないうちに困難で複雑なものにしてしまってるのかもしれない
    だからこそ子供のシンプルな発想にハッとさせられることもあるのだろうな

    • +37
  3. なろう小説
    「ニューヨークに転生した俺が天才アドバイザーな件」

    • -34
  4. キャバクラでおねーちゃん相手にしゃべるよりよっぽど良いわな

    • +11
  5. 尊敬する行動力だ。この経験は将来ものすごく役に立ちそう

    • +32
  6. >だけど僕は、彼らに気に入られるために本当の自分を隠して、別人になることはできない」

    自分が二十歳くらいに他人に本当の自分を隠しているなと気づいたんだが、
    このガキはその時の自分の半分くらいの年でそういう考えが出来ているんだな

    • +24
  7. ルーシーに5セント払って「忘れちゃいなさい!」って言ってもらうのも割りと効果的だって丸頭の男の子が言ってたよ

    • +31
    1. ※7
      ルーシーを思い出したのが自分だけじゃなくて良かったw

      • +8
  8. > 「自分と同じように考え、行動する人だけにやさしい生徒がいる。だけど僕は、彼らに気に入られるために本当の自分を隠して、別人になることはできない」
    深い、深すぎる

    • +19
  9. 時には、大人に言われたらムカつくようなこともあるんだろうけど
    子供に言われたら気に入らなくても笑って流せるし、
    聞ける人なら素直に聞けるのかもね

    • +7
  10. 黒歴史になるか将来のビジネスのヒントにするか
    わからないけど自分も客も幸せなら続ければいいよね。

    • +1
  11. カウンセリングをやってみたいという彼のアイディアに賛成したご両親がすごい。
    私だったら、トラブルに巻き込まれたり人生経験の少なさゆえに的はずれな答えを言ってお客を混乱させたりするのを恐れて反対してしまいそう。
    でも、そうやって何にでも反対すると子供の可能性を潰す危険があるのかもしれない。

    • +27
  12. 一体どうしたらこんなに聡明で慈悲深い子に育つの?誰にでも優しく、夢をあきらめない。なんてきっとどんな親でも子供に言っている言葉だろうけど、この子の両親は何が違うんだろう。
    言葉だけじゃなくて、親自身が行動で示さないと子供はついて来ないもんね。
    自分にもいつか子供が生まれたら、そんな子育てができるのかと自問しちゃう。

    • +16
  13. いたいけな少年に深刻に悩んでいる事を打ち明けてみて
    シンプルな答えが返ってきたら、確かに視野がひらけそうだ
    シンプルな考えかたっていうのは中々できないもんだよ

    • +13
  14. 売り上げをお昼買えない子にあげるっていうのも優しいんだね…

    • +13
    1. ※20
      イチローやユーミン、宇多田ヒカルなんかもそんな気がします。
      本人達にはあまり自覚は無いのかな。

      • 評価
  15. 大げさな言い方かもしれんが、この少年自身もまた、宿命に抗い、運命に立ち向かって戦っている一人なんだなと思う。俺も彼と相談・・・と言うより、互いに知恵を交換してみたいな。

    • +3
  16. ブルーノ・マーズみたいなイケメンになりそう

    • 評価
  17. 途中で相談するのもされるのも度胸いるよんね

    • +1
  18. 俺の去年の年収より稼いでる件について

    • 評価
  19. スヌーピーに出てくるルーシー・ヴァン・ペルトみたいだ基本料金5セント(最高50セントまで上がったことも)のカウンセラーをしてる

    • -1
  20. 日本の駅でやったらつまみ出されてしまうなぁ。

    • +1
  21. 営業許可とかホーム使用料とかいろいろ気になった

    • 評価
  22. シンプルに到達するまでに、人は長年もがき苦しむのにな。
    すでに覚者だな。

    • +6
  23. なんだかんだいっても親の庇護のもとにある子供だから生まれる余裕に見える
    この活動でトラブっても解決に動くのは親だし、
    自分の稼ぎで住むところ確保して食っていかなきゃならんわけでもないし

    • -10
  24. やっぱりピーナッツ思い出すよねw
    ルーシーの悩み相談ってこういう感じだったのか

    • +1
  25. 私も相談したい。
    なんか癒されそう。

    • -1
  26. 彼が有名になることで、傷つけられないことを願う。
    あるいは、傷ついたことも糧にして欲しい。

    • +6
  27. ルーシーみたいなのってホントにあるんだね。
    感心する行動だし、それを受け入れる社会もまさに「アメリカ」だね。
    しかし日本じゃ無理だね。(営業許可とか商売とかイロイロ)

    • 評価
  28. クリスタルチルドレン世代か
    姪っ子も11歳と思えない程、聡明で大人びてる
    親から虐待されてうちに来たが、悲観的でもなく前向き
    魂年齢的にうんと歳上な感じがする

    見た目は子供、魂は大人!そんな子が増えてきたよ

    • +3
  29. その人が本当に話したいことを聞き分ける能力がないと、話を聞いたうえでシンプルな問題に変えたり、シンプルな答えを見出したりは出来ない。
    「聞き上手」は間違いなく一つの才能。

    • +4
  30. 目立ちたがりなのかな、どうどうとしてるし、スヌーピー見てやりはじめたのかと
    思ったけ土(そういうシーンがあるから)
    こんな大勢の前で深刻に誰にも打ち明けられ ない悩みは話辛いなぁ、、、(誰にでも聞かれるなんてたえられん,w) 自分よりバカだと思ってるやつのアドバイスなど聞けるのか、、まぁ話せば楽になるとは言うし
    自分はカウンセラーは病みやすい職業だし 知り合いや人間関係が増えるとトラブルも増えるしごめんなんだけど、
    本物のカウンセラー的には「仕事なめんな」と言うだろうなぁ、 人間の悩みがその人が悩みたいから悩んでるって事に気がついたときこの子は虚無に囚われないか人間に幻滅しないか心配~

    • -8
  31. アメリカってゆるいというか自由だな
    日本でやったら先ず駅員に注意されて
    その次は警察に補導されて親は呼び出されて厳重注意になるな

    • +1
  32. 偉いなぁ、自分は他人の暗い重い辛い話を聞くと、こっちまで引っ張られてしまう弱い心の持ち主だからとても出来ないわ…

    • +1
  33. どこかの小学生哲学者(自称)とは大違いだな

    • +1
  34. すぐ精神論や根性論、自己責任論を持ち出して的外れなことを言いマウントを取るだけ取って優越感に浸りきったら突き放す奴を見ると
    なにがここまでこの少年と絶望的なまでに埋めようのない差を形成するのか興味が沸く

    • 評価
  35. 話を真剣に聞いてくれるのが一番なんじゃないのかな。アドバイスを求めるというよりは聞いてもらうのがいいんじゃないかな。傾聴ボランティアみたいに。
    子供だから未体験なことに対して聞く姿勢が強いのだと思う。大人になると自分の経験から先読みしたり勘違いしちゃうのもある。

    • +3

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