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哲学者が考えた奇妙な10の思考実験

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 知の探求者であるところの哲学者というものは常に何かを考える病に取りつかれているものだ。そしてそれを検証しようにも、倫理的観点から実験できないこともあるし、折角実験の許可が与えられたとしても、単純に現実的にできないこともある。

 そうした場合に頼りになるのが思考実験だ。ここでは哲学者たちが世界を理解しようと考案してきた10の奇妙な思考実験をご紹介しよう。

10. ビュリダンのロバ

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 1匹のロバが2本の分かれ道のそれぞれの先にまったく同じ量の干し草を見つけた。干し草までの距離はまったく同じだ。お腹がすくにつれ、どちらに進むかの決断はますます重要なものとなってくる。どちらの干し草がよりお得だということはない。さあ、どちらを選ぶのか? 決断がつかないままにロバは餓死してしまう。

 これは14世紀の哲学者が考案したとされる思考実験で、アリストテレスも類似の問題を考察している。実際にやってみればいいのだろうが、ロバを入手しても、まったく同じ餌を探すのは非常に難しいだろう。理性や理論を強調しすぎると死んでしまうので、自由意志が必要であることのたとえ話とされる。

9. 洞窟の比喩

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 プラトンが考案した洞窟の比喩は、彼の現実に対する考え方を説明する。プラトンにとって現実とはより高次の現実の影に過ぎなかった。すなわちこうだ。

 あなたは洞窟の中で鎖につながれていたとしよう。見えるのは目の前の壁だけだ。そばに同じく鎖につながれた人々がいるようであるが、姿を見ることまではできない。背後には炎があるらしく、壁を照らしている。炎と壁の間を人が通るたびに、壁に影が映り、音がこだまする。あなたが知ることができるのは、そこにある影だけである。

 あるとき自由になり、後ろを振り向いた。するとそこには炎とそれに照らされ影を伸ばす物があった。また洞窟からも抜け出すことができた。太陽の光で目がくらむが、現実をついに知ることになる。だが、鎖につながれている他の人々に現実の真の姿を伝えても頭がおかしいと思われるだけだ。

8. 中国語の部屋

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 あなたは中国語がまったくわからないとしよう。ふと気がつくと、ある部屋の中に閉じ込められており、そこには1冊の中国語の本とあなたの母国語の指示書が置かれていた。

 すると中国語が書かれた1枚の紙が差し入れられてきた。そこで指示書にしたがって、そこに中国語を書き込み、部屋の外に出した。部屋の外にいた人は、まるであなたが中国語を完全に理解しているかのような印象を受けるだろう。

 これはジョン・サールがチューリングテストを発展させて考案したものだ。もしコンピューターを相手に私たちがまるで会話をしているかのような感覚に陥ったとしたら、それは知性があるということなのだろうか? 部屋の中の人はコンピューターと同じ働きをしている。わけがわからないままにただ文字を書いているだけなのだ。

7. パーフィットの分離脳

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 デレク・パーフィットは心身一元論を研究した人物で、永続的に安定したアイデンティティという概念を疑った。

 たとえば、完全な脳移植が実現したとしよう。そこで、あなたの脳を取り出して、2つに切り分け、それぞれをクローンの体に移植した。2人のクローンが目覚めると、あなたの記憶を思い出し、あなたであるかのように考え、感じるようになった。どちらもあなたであると主張している。今やあなたは2人いるのだろうか? それとも、あなたを半分にしたことであなたは破壊されたのだろうか?

6. スワンプマン(沼男)

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 まるで古典美の響きを持つ「自心を知ること(Knowing One’s Own Mind)」という論文で、ドナルド・デイビッドソンは心身一元論を発展させた。

 ある日、男が沼の中を歩いていた。そして不運にも雷に撃たれて死んでしまう。神の悪戯か、さらに沼に2度目の落雷があり、そこにあった原子に化学反応を起こし、その男とまったく同じ構成のものを再現してしまう。この新たに誕生した沼男は沼から這い上がり、死んだ男と同じようにそれまでの生活を送るようになった。自分がまるで違う存在であることなどつゆも知らず。

 はたして死んだ男は本当にひどい目に遭ったのだろうか? 沼男は死んだ男と同じ存在なのであろうか? この問いに答えるには、転送器の発明を待たねばならない。

5. 水槽の脳

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 実はあなたは自分の目でこの記事を読んでいるのではないとしたらどうだろうか? 本当のあなたは水槽の中に沈められた脳なのだ。

 あなたは様々な状況を認識していると思い込んでいるが、それは剥き出しの脳に感覚データが与えられている結果だ。あなたが見聞きし、触れるものすべては灰白質に流れる電気信号でしかない。このシミュレーションシステムが完璧なものであれば、あなたの存在の性質を反証することはできない。

4. 功利の怪物(Utility Monster)

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 功利主義とは、最大多数の最大幸福を旨とする規範だ。いかにも完璧に聞こえる教条の限界を示すのが、この思考実験である。

 ある科学者が普通の人よりも物事から功利を引き出せる存在を作り出したとしよう。私たちはケーキを食べれば、一定の幸せを感じるだろう。しかし、功利の怪物はその1,000倍の幸せを感じることができる。もしケーキが1つしかなかったとしたら、最大の幸福を得るためにそれを功利の怪物に与えるべきだ。ケーキが2つであっても、2つとも与えるべきだ。功利の怪物が一般人よりも多くの幸福を得ている限り、功利主義では大多数の人々を不幸にすることになる。それでも世界全体で見た場合の幸せの総量は最大のものなのだ。

3. ヴァイオリニストの比喩

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 功利主義については、個人の権利を重視する立場からも批判されている。今、臓器移植を待つ人がいるとしよう。あなたは臓器の入った歩くバッグのようなものだ。あなたは幸せかもしれないが、数名の患者に臓器を与えれば、それ以上の幸せが生まれることだろう。したがって、功利主義に従えば、あなたを殺して臓器を与えるべきことになる。

 ジュディス・ジャービス・トムソンは次のような思考実験を考案した。ある朝、あなたが目をさますと、ある意識不明のヴァイオリニストにつながった状態であることに気がつく。その人物は病気で、生かし続けるにはあなたの血液が必要だった。そこである音楽の愛好家の一団が前日の晩に医師に金を払い、あなたの循環器を利用できるようヴァイオリニストにつなげさせたのだ。

 ヴァイオリニストが完治するには9ヶ月かかるという。もしチューブを引き抜けば死んでしまう。さて、あなたとヴァイオリニストを離したら、それは殺人になるのだろうか? あなたが手術に同意していない場合でも、ヴァイオリニストに対して責任を負っているのだろうか?

2. カブトムシの箱

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 各人に自分だけが中を見れる箱が1つ与えられているとしよう。箱の中には”カブトムシ”が入っている。誰もが箱の中身をカブトムシと呼んでいるが、それを他人のカブトムシと比べあわせたことはない。各人は自分が持つ箱の中だけを見て、それがカブトムシであると考えているのだ。他人の箱の中身がまったく別物であるということもあり得る。実は箱には何も入っていないということもあり得る。

 この実験の肝は、他人が知ることのできないものについて言及しているということだ。どんな子供でも、ある時点で彼らの目に映る青い色が他人が見ているものと同じであるかどうか疑問に思う。あなたが痛みを感じたとき、それが他人の感じる痛みと同じであるとどうしてわかるだろうか?

1. メアリーの部屋

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 メアリーは世界でも超一流の科学者だ。色に関して、彼女はありとあらゆることを知り尽くしている。色について、彼女が知らない物理的、化学的、神経生理学的な事象はない。が、1つだけ欠けているものがある。それは彼女がこれまですべての研究を白黒の部屋の中で行ってきたということだ。

 ある日、彼女は部屋から外に出て生まれて初めて色を目にした。知らなかった事象はない。前から知っているものばかりだ。ところで、実際に色を見たことで何らかの知識を得たのだろうか?

 この思考実験はフランク・ジャクソンが「メアリーが知らなかったこと(What Mary Didn’t Know)」という論文で発表したもので、哲学で最も深い問題の1つを扱っている。すなわち、知識とは何か、である。純粋な思考実験の領域においてさえ、私たちが知っているものとは何か知ることができないのだ。

via:10 Weird Philosophical Thought Experiments

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この記事へのコメント 92件

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  1. 1について
    たとえば赤色を実際に見ず辞書や百科事典の文字情報のみで調べ尽したとする
    また赤以外のプリズムを観察し光の性質を調べ尽したとする
    だがそれでは赤色がわかったとは言えない
    逆が保証されたフィールドでない以上
    そこでは背理法を使えないのだ
    だが現実の物理(科学)では背理法的証明(検定)によって
    物質の存在を保証している
    この物理(化学・科学)に対する皮肉だろう
    社会はそこまで厳密なものを要求していない(予算を付ける理由は検定で十分)

    • +2
  2. 少なくてもこのどれもわからんので自分に
    哲学者は向いてないことがわかった

    • +5
    1. ※2
      一所懸命書いた文章にマイナスついてると悲しいからプラスしておくよ

      • +5
  3. この手のことは考えだすと夜寝られなくなる

    • +10
  4. いろいろあるんだなあと分かって勉強になった

    • +12
  5. 理屈として考えれば面白いが、追い詰めすぎると恐怖と化す。

    • +7
  6. 6に関してはライプニッツって人が不可識別者同一論というのを唱えてる

    • +7
  7. 4番は特定少数の最大幸福になってないか?

    • +4
  8. 5のやつは、その後の2人の自分を考えると他の思考実験にもあるように他人の感じ方は理解不可能なんだから
    経験も時間経過と共に違うものがそれぞれに蓄積されるはず。別れた時点から徐々に別人格が育っていく。
    全く同じ過去を持つという異質な点も、記憶の改ざん等が個々に起きるとすれば…
    そうなると感じ方や考え方がよく似ている一卵性双生児のような感じになるとおもう。
    仕事や財産、家族などの問題が平和にクリア出来れば。ケーキウメエ

    • +8
  9. >ジョン・サールがチューリングテストを発展させて考案したものだ。
    これ、全く逆。チューリングの考えを否定するための思考実験みたいです。

    • +1
    1. ※10
      「単語」に対する思考実験でもある。複数人で使う単語が実際に同一であると言えないという事

      • +10
  10. 8. 中国語の部屋
    >もしコンピューターを相手に私たちがまるで会話をしているかのような感覚に陥ったとしたら、それは知性があるということなのだろうか? 部屋の中の人はコンピューターと同じ働きをしている。わけがわからないままにただ文字を書いているだけなのだ。
    この話は毎度毎度思うんだが『中国語の部屋』が思考していないのは、人間の脳細胞1個1個が思考していないのと同様だと思うんだが。でも脳細胞が集まった脳は思考してるんだろ?なら『部屋』と『1冊の中国語の本』と中にいる『人間』の3つの統合体が中国語を理解してるとは考えちゃアカンのか?

    • 評価
  11. 最大多数の最大幸福は数学的に見れば二重最大となっていてありえません。
    じゃあ何故この言葉が有名になったかというと、単にそういうことを目標に生きていこう!と言い出した人がいて、それが広まったからです。
    つまり「今日も笑顔で生きよう!」とかと本質的には同義です。
    4の功利の化物も農奴などの犠牲の上に成り立っていた王侯貴族のまろやかなメタファーだと裏を読むと、人間の歴史の中ではこのような生き物も実在していたのだとわかって面白いですね。
    実のところは今もまだ、生きているのかもしれませんが。

    • +4
  12. ビュリダンのロバって、人間がなんらかの問題解決のために複数の選択肢からどれかを選ばないといけないとき、一番決断に時間がかかるのはどの選択肢を選んでもメリットもデメリットもほぼ同じ場合であるっていう心理学じゃなかったっけ

    • +7
    1. ※13
      中国語の部屋が問うているのは
      君のいうような「『部屋』と『1冊の中国語の本』と中にいる『人間』の3つの統合体が中国語を理解してる」という考え方が妥当かどうかだよ

      • +4
    2. ※13
      実際にそういう批判はされてる
      ここで挙げられてるような思考実験はそれ単体でも面白いけど、それに対する無数の批判や別解釈も含めるともっと面白い

      • +2
    3. ※13
      この場合は指示書がある事が問題では?
      指示書を書いたのが人間で、指示書はプログラムと考えると
      コンピュータは実際には思考しておらずただプログラム通りに動いているだけ。
      でも頭の悪い人間より、コンピュータの方が役に立つとは思うけど。

      • +3
      1. ※26
        武士道なんかも世は太平、働かなくても家禄が保証されていて他にすることがない連中の産物だと勝海舟が言ってた。晴耕雨読の哲人がいないわけではないけれども人間の知識階級は大体そんなものなんだろう。

        • -4
        1. ※36
          哲学をわかってる人って、なぜか分かってない人に説明してやろうという気はなく、
          ただ「いや君の考え方は間違ってる」としか言わない人が多いのよね
          だから哲学って嫌い

          • +1
    4. ※13
      他の問題の場合でも同じことがよくあるけど、それは「理解」という言葉の定義論に話を逸らしてしまっていて問題の本筋とは関係がない
      悪く言えば詭弁

      • +6
  13. メアリーの部屋
    色について完璧な知識を得るという前提ならば、色をみた時の自らの反応も知っているだろう
    但し、色以外の知識についての言及はないので冷理冷徹に色があるなと感じるか、感動にうち震えるか、色の奔流に恐怖し二色の部屋に戻るか、は知ったことではない
    あそこのベンチに座ってる彼女はどんな娘なんだろう?という質問と大差ない実験だな

    • +2
  14. 1番はクラピカ理論ってのがあるんすよビュリダン先輩!

    • -9
  15. こんなの子供のなぞなぞじゃないか。幼児の頃や小学生の頃に考えたことは無いのかい?

    • 評価
  16. 個人的思考実験(妄想)
    アーサーCクラーク曰く 科学が進みすぎると魔法と見分けがつかなくなる
    じゃぁ 科学が進みすぎると魔法も科学的に説明が出来るようになるか?
    未来を変えられるってよく言うけど 
    未来を変えたらその未来を過去にしている もっと未来の人に迷惑ではないか?

    • +4
    1. ※21
      そもそもなぞなぞにはすでに答えがある。
      答えを導き出すこと、それが哲学なんじゃないかな

      • +2
      1. ※71
        水槽の脳、みたいな話は藤子不二雄の漫画で子供のころに読んだ記憶があるような。あるいは、自分が例えば「赤」と呼んで感じているものが、他人がそう呼んで感じているものと同じかどうか証明する術はない、みたいなのは、多湖なんとかっていうの「頭の体操」で中学のころ読んだ気がするし。胡蝶の夢とか、マトリクスとかも、思考実験と結構ネタ的に被ってる気がするし。
        自分でも同じようなこと考えてたとか言っても、今になって思うと、まあ、似たような話をすでにどこかで見聞きしてたんだろうな。

        • 評価
  17. もし私の脳が水槽の中にあるとしたら
    既に科学者に叩き潰されているはず

    • +1
    1. ※22
      今じゃ、杖じゃなくて箱というか、薄い板だけど、それに問うと世界中のあらゆる知識から「それは、○○で、××な……」と答えてくれたり、腹が痛いから救急コールと指示するとソの筋の人とつながり、どこからともなく運んでくれる人が現れ、病院へ連れてってくれる。
      そんな、二十年前から見ても魔法の板(スマートフォンともいう)を多くの人が持ち歩き、その魔法の板は知性(を持っているかのように一例は siri とかいうアプリ)を持っていて、あなたの魔法の手助けをしてくれる。
      きっと 100 年も経った状態を、今の私たちが見たら、やっぱり魔法を使っているように見えるでしょう。
      そういうことです。

      • +2
    2. ※22
      正直に言って、「未来を変えた」場合、それよりも「さらに未来の人間」が迷惑を被ることは有り得ない
      なぜなら、もし現在から「未来を変えた」としても、「さらに未来の人間」からすればそれは「確定された過去」でしかないから
      もし過去を改変出来たとしたら、その過去に基づいた「改変された現在」ができあがるだけで、「改変される前の現在」は消失してしまう
      実際には、過去を改変するのは現状不可能だから机上の空論にすぎない

      • 評価
  18. 人間は可視光線しか見ることができないわけだから白黒の部屋にいるようなものだな。

    • +1
  19. 歴史の授業で先生が「昔の哲学者は生活のすべてが奴隷任せで自分は暇で暇で仕方なかったからひたすらわけの分からないことを考え続けるしか無かった」って言ってたのを思いだした

    • +2
  20. 中学くらいに勝手に色々思考実験してたなー。
    水槽の脳、世界五分前仮説、スワイプマンや哲学的ゾンビ・クオリアの問題、ラプラスの悪魔……。
    勿論完全一致じゃないけど、後から知って、皆似たような事を考えるんだなぁと思ったっけ。

    • 評価
    1. ※28
      記憶媒体なり意思決定なりを有機的か無期的かを問題にしてるんじゃなくて、統合したものを一つとして扱って総体として理解してるって考えたらアカンのかってことを聞きたいんよ。
      脳細胞一つ一つは記憶もしてなければ意思だって持ってないし、理解だって出来ないはずだろ?でも、それが数を増やして統合すれば(脳として機能すれば)記憶もするし意思を持つし理解もできるんだろ?それと何が違うのって話よ。

      • +1
  21. いくつかはちゃんと人間の程度を悟ってるが、ほとんどはせっまい人間の常識の枠組みに囚われていて滑稽だな

    • -1
  22. 哲学系記事のコメ欄には他の記事のコメ欄よりも難しい単語が増えるカラパイアの法則

    • +2
    1. ※30
      そんな天才的な30さんが考えた思考実験の中で
      まだ他から聞いたことはないものが聞きたいな。
      そんなに色々考えてたなら一つぐらいあるよね?

      • +1
  23. 哲学者って漫画原作やらせたら面白い物つくりそうだな

    • -3
  24. 2.カブトムシの箱。
    北海道から東京に転校してきた小学生が、珍しい見たことのない、角のないカブトムシを捕まえたと学校に持ってきたそうだ。その箱の中には、挿絵にそっくりな奴がカサカサ動いていた。

    • +2
  25. ロバに限らず、ABどちらかを選択できずに両方失うってのはあるねぇ

    • +1
  26. パーフィットの分離脳
    これ読んでてふと思い出したんだけど。
    一時期話題になった人間の首から上を挿げ替える手術を実際に行うってやつはあれからどうなったんかな?
    実行されたのかな?まだしてないのかな?

    • +2
  27. 「6. スワンプマン(沼男)」の何が問題なのかオレには判らない。悩む要素などないだろう。
    >はたして死んだ男は本当にひどい目に遭ったのだろうか?
    落雷で死ぬことはひどい目でしょう。死の直後にコピーが製造されようとされまいとひどい目に遭ったことには変わりない。
    >沼男は死んだ男と同じ存在なのであろうか?
    再生前の男と再生後の男が組成も記憶も同じで区別できないならば同じ存在だ。
    そりゃあオレが目の前で泥から人間が再生される過程を目撃したら従来人間と泥人間が同じには思えない。でもそれは無知による偏見であって結果が同じならいずれ認識が現実に追従する。
    現実の生殖技術がいい例だ。体外受精や遺伝子操作が公表された当時は非道とかそれで生まれた人間は人間じゃないとか言われてた。現代ではそんなことを言う者はいない(言うのは宗教家とバカだけ)。

    • +3
  28. 8のようなAI関連のものって、要は人間と同レベルの思考を求めたいわけでしょ?
    人間がコンピューターにより人間性のある共感性の高い反応を求めるなら
    コンピューターに人間と同じ知覚と本能と肉体のシステムを再現しない限り、人間の納得するAIは実現できないと思うんだけど
    それを分かっててそれを目指してる人っていないの?

    • 評価
  29. ヴァイオリニストのやつは功利主義云々じゃなく女性の権利としての妊娠中絶の是非を考える材料としての例じゃなかったか?
    ヴァイオリニストの例そのままだと「いくら人ひとりいのちがかかってるからったって同意もなく他人に自分の循環器系つなぐとかありえんだろ」と考えるのにはそんなに抵抗感ないと思う
    しかしこれが妊娠中絶だと基本的にクッソ叩かれるという矛盾を考えるとっかかりとしての比喩
    ヴァイオリニストの例で「9ヶ月も他人と繋がれっぱとかキャリアが終わるどころか普通に無職になるじゃん無理」「この音楽関係者とか何の権利があってこっちの自由をそんなに制限するんだよ」と思うなら、中絶は女性の権利として認めるべきですよね、という理屈
    職種によっては女が妊娠すると仕事なくす社会である以上「せやな」としか言いようがない
    (なお「いや避妊しなさいよ」というのは指摘として的はずれ。備えがあっても失敗するときゃ失敗する)

    • +1
  30. 3.4は功利主義を誤解してないか?
    最大の公益をもたらす社会が望ましいと言うだけで個人の権利を否定してる訳じゃないんだけど

    • +1
    1. ※47
      >そりゃあオレが目の前で泥から人間が再生される過程を目撃したら従来人間と泥人間が同じには思えない。
      そうそう。これが理由でやっぱり泥男は自分自身じゃないんじゃないかと思う。これに似た思考実験にこういうのがあって,,
      ――地球から火星への遠隔輸送が実現された。それは「その人の全身体を完全にコピーして火星で再現すると同時に地球の身体は破壊する」というもの。それで輸送されることになるが,機械が故障して地球にいる自分は破壊されなかった。係員に抗議すると,心配はいらなくてすぐに地球の身体を破壊するという。さらに要望があれば火星にいる「彼」とテレビ電話で話してもいいという。(永井均『存在と時間 哲学探究1』p78)(ネタ元はパーフィット『理由と人格』)
      これ読んで思ったのは,絶対こんな転送機使うもんかってこと。笑
      永井氏の話では,「その人」をきめるのに二つの尺度がある。一つは身体的な同一性で,もう一つは「今,この私」という感覚。

      • +2
  31. 4. 功利の怪物
    肥え太った怪物がいつか死を迎えて(殺されて)、その肉を皆でおいしく頂きました、ならばハッピーエンドかな。

    • -1
  32. 沼を歩いて雷・・ってやつは
    別に連続していないので、本人がひどい目にあいました・・じゃね?
    (似た話に即死性のどこでもドアの話があったよね)
    脳みそ割るやつも別に全く同じにはならないだろうが、仮に並列化出来たとしても
    別に以前の自分が破壊されるのと、2人に分裂したのでは2つの事象に対立や矛盾はないよね

    • +2
  33. メアリーの部屋の答えを俺は20の頃に解いたよ。
    知識とは「変化」なんだと思う。
    どうだろうか。

    • +3
  34. 「変化」では元の知識が無くなってしまう
    「知識」が変化ならば記憶も変化する

    • +3
    1. ※58
      残念だが、こういうのは最後に功利の怪物が自分そのものを食らいだして、最後には何もかもが完全に消え去るというのがオチ

      • +4
  35. メアリーの問いについては、前に色盲の人が色が認識できるようになる眼鏡をかけて涙する動画があった、だからそうゆう事だと思う。
    どれだけ知識を手にした所で、初めての経験は新しい知識を連れてくる

    • -3
    1. ※59
      わたしは※30じゃないけど、似たようなことは考えていたことがありますねぇ。別に天才でもなくて、どっちかというとデキは悪いほうでした。
      私の少ない見識で、他から読んだことも聞いたこともない思考実験は、たとえば……テレパシーというか感覚を他者に体験させるために、自分の脳と同じ場所に同じように電気信号を流させたら、他者も同じことを体験できるかというのを考えたことがあります。
      それは、最近、義手や義足を腕や脚に来ている神経から取って義手や義足をコントロールしようとするのに似ていて、というか発展させて、脳から直接に義体へと電気信号を送ってやればというモノの発展型(飛躍していてすみません)です。
      こういう装置はたぶんフィードバックが必要ですが、神経系を介さずに、直接脳同士が感覚を共有し、思考を同調することってできるのかなーとか、そういう方面への妄想(哲学というほどのものはなにもありません)が進むと、過去の哲学者が考えたようなことや、当時からは想像されないような別の思考実験に突入することになります。
      ま、でも、ほかにどんなのがあるか?という質問はスルドいですね、私も知りたいです

      • 評価
      1. ※64
        知識(記憶)は一瞬一瞬で再構築され続けてる。
        記憶は不変のものではなくて、アナログ情報として更新され続けているだけ。
        人間は未来と同様に過去も見ることはできない。
        過去は主体的に未来によって変化し続けている。

        • +2
  36. 思考実験は、問題の本質を考える為のきっかけにすぎない。
    実験内容の詳細に固執してしまう人は、哲学に向いていない。

    • 評価
  37. 功利主義の最大多数は、「可能な限り多くの」という意味だから功利の怪物という命題は誤解に基づくもので最初から破綻している。

    • +3
    1. ※62
      私も※2にプラスしておきました。私の意見とは違うけど、マイナスをつけるほどでもない

      • -3
  38. 中学生ぐらいで思いつくよねこういうの
    逸話として残るほどに誰も思いつけなかったことが当たり前に誰しもたどり着けてしまうほど価値観等が変化したってことなんだろうか
    ただどこかで目にしたのを忘れて自分で思いついたと思ってるだけってオチかもしれないけど

    • +2
  39. 哲学はものすごく深淵なイメージがあるけど、物理学の深さに比べたら軽いなあと思う。

    • 評価
  40. ここで意見交換以外を論じてる人は哲学には向いてなさそうだね
    って言う※を打ってる私も向いていなそう。

    • +3
  41. この手の話?アイディアって映画とか小説のモチーフになるよね。
    水槽の脳ならマトリックスもだし、アドバードなんか思い出す。脳分割と沼男はコンピューターに自分の思考を写して…って無かったっけ。
    こういうのって大人になるとどうでも良くなってくるように思う。
    洞窟に繋がれたまま逃げられないなら、いかに快適に繋がれるかが大事だし、脳があるのが水槽だろうが首の上だろうが大した問題じゃなくなってきちゃう。
    でもこうやって考えてると子供の頃に戻ったみたいで懐かしい。

    • 評価
  42. スワンプマンの話は2年くらい前にニュートンでよく似た話を読んだ。物質が素粒子の配列の違いでしかないなら、数学的には物理的に全く見分けがつかない素粒子の同じ並びで構成された世界=ドッペルゲンガーが実在するらしい。これは哲学の話ではなくて本当にありえる話らしい。確率的はどれほど少なくても、理論上はゼロではないからというのが理由。ただし計算したところ、お互いに絶対に到達できない距離だが。他にSF小説でオルタードカーボン(リチャードモーガン)てで同じようなエピソードが出てきたな、、。

    • 評価
  43. 過去が変わる可能性は否定しないけど、
    知識が変化ならば記憶のみならず知識の記録も変化してしまうって事だよ?
    記録の更新、積み重ね、過去としての情報自体が無くなり今としての知識のみになる

    • +1
  44. スワンプマンについて興味を持った方は、下のリンクを読んでみるのを進める
    ドラえもんが登場する、自己同一性についての思考実験
    ttp://www.h5.dion.ne.jp/~terun/gakuFrame.html

    • -2
    1. ※72
      哲学は自然科学の端緒であり、物理学は自然科学や哲学から分離したものだから。
      つまり、哲学から発展して、改めて学問として学び直そうとしているのが物理学。
      実験を伴う哲学が物理学とも言えるので、哲学よりも物理学が深いのは当然なんだよなあ。

      • +1
  45. 功利主義の言う「最大多数の最大幸福」というのは、
    簡単に言うと、人間の幸福度というものを数値化して、
    人類の総和として幸福度がプラスになるよう努めましょう、という発想。
    例えばある事象によって、
    Aさんは+10、Bさんは-2、Cさんは-3の幸福度を得るとすれば、
    全体で見て幸福度は上がっているのでそれは善いことと考える。
    功利の怪物はこういう考え方を批判するための思考実験。

    • 評価
  46. 結局のところ、
    我々の科学が最後に突き当たるのはクオリアだと思うのだよ

    • 評価
  47. メアリーの部屋は、僕らが映画を見ることに似ていると思う。
    初めて見るけれど、知識の外側にあることは何も起こらない。
    何の知識も増えないけれど、心は動く。
    “情報”と”知識”の境界線がどこにあるのかって話だと思ってる

    • +4
  48. メアリーの部屋の話は、新しい知識を得てはないけど答え合わせができたってとこだろう。
    強いて言うなら「今まで研究してたことは全て事実だった」ってことが+1の知識なんじゃないかな

    • 評価
  49. 壁に耳あり障子にメアリーつまりそういうこと

    • +2
  50. カブトムシの箱と功利の怪物は、実生活でも使えそうだよね。
    思いこみの激しい人けっこう多いから。

    • +1
  51. どれも古臭い。哲学の領域が科学に侵食されてるんだな。3,4の功利主義はまだ意義はあるか。電車を止めるためにデブを突き落とすべきかという問題が一番面白かったな。これも功利主義絡みだけど。

    • 評価
  52. メアリーの部屋は、そもそも「色を研究する学者」が「色を全く目にしないで完璧な色の研究が出来るのか?」という時点で膨大な矛盾をはらんでいるので「完璧な」という言葉では簡単に言い表せてしまうがゆえに文章の上でだけ成立しうる空論ですね
    たとえば「音楽を一度も聴いたことがない完璧な楽器の演奏者」「この宇宙より巨大で砂粒より小さい存在」みたいな話になってきます。言葉だとそれが言える・書ける、と言うだけで存在としてあり得ないんですよね。
    文章だけだと成立し得ない大きな相克があっても簡単に書けてしまうからです
    「おおいなる小部屋」とか「目を焼くほどの光の奔流の中で美しいグラデーションを見た」とか、どう考えても成立しない状況が文章だとではそれらしく書けてしまいます。
    こういうのはまともな小説でも結構あって、小説の映像化が難しいのは、言葉では現実化が困難な状況描写を一言で「書けてしまう」「成立し得ない状況を文章では描写しうる」、という点があるからです

    • +3
  53. 仮に、哲学者は「定義」の話になると本筋が逸れてしまうと考えるというのが事実だとして
    しかし定義がはっきりしない限り、前提が個人個人でバラバラな話になってしまうと何でもありになってしまいそう
    哲学者はそこをどう乗り切っているのだろう

    相手が考える赤が自分が考える赤と同じかどうか
    この場合は色だけど、感覚、感情面だと人間だけが対象ではなくなる
    猫の考えていることがわからないのは他人が考えていることがわからないのと同じで、逆も然り
    相手の行動や言葉が全く嘘を孕んでいないと証明できない

    • 評価
  54. 中国語の部屋
    テレビで、Aiが最大限に普及した際最終的に人間に残るのは「選択すること」だけになる、と聞いて納得したことがある
    部屋の中の人は指示書に従って教科書から、指示された文言をそのまま持ってくるかどうか選択できる
    コンピューターには「自身で考え選択する」というプログラムが入っていない限り、指示書の言う選択肢以外のものを選ぶことができない
    「選択」できることは知性の証だと私は思う

    • 評価
  55. 1. メアリーの部屋
    白黒の部屋ってつまり灯りがナトリウムランプみたいな単色光のみってことだよね?

    • 評価
    1. ※87
      そうだね
      ※89
      色はどうして色なのか
      分からないよね
      多元色覚すらも答えでないという・・・うーん
      ※91
      その通りなんだよね
      だから完璧な分割脳も答えは「なあなあでいいや」だよね
      つまり50%だね
      そこで登場するのがロバ問題
      なあなあでよくなく決められなかった場合
      この場合は意識が存在できない!

      • 評価
  56. コメントを一通り見たけど理解できてる人ってほとんどいなくて笑ったw

    • 評価
  57. どれも極論すぎて、自分はなあなあでいいやって考える凡人なのだとよくわかる

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  58. どの問題も現実には成立しないような条件の物ばかりなので現実的にはこのような問題自体が起きないが答えだ。
    思考的には定義があやふやすぎるのできちんとした答えは出ないだろう。いわゆる弱い問題、定義をすれば答えを出せるしきちんと考えさせる面白い問題になると思う。
    空想的にはどんな考え答えでも問題ないのでここに紹介されている問題のほとんどはこのままでは個人の空想レベルだろう。

    • 評価
  59. 「これらの実験の意図」って、自分の脳味噌への疑念みたい。
    「何だか信用できない脳味噌」で、「この世界は信用に値するのか」をひたすら考える。
    「頭の中にできた世界」と「それを作った脳味噌」、言葉は違えど「どちらも同じもの」で、一体どっちが信用出来るのか、お腹を空かせたロバと同じ岐路に立たされる。
    考えるほど、「どっちも信用出来ない」と思う。

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