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自然と共に生きる。子ども時代からイヌワシで狩りをするモンゴルの少年・少女の鷹匠たち。

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(著)

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 モンゴルには世界で唯一、イヌワシを使って狩りをする少年・少女がいる。「ほとんどの子供はイヌワシに威嚇され、その姿に怖じ気づく」。写真家のアッシャー•スヴィデンスキーはそう語る。

 西モンゴルに住むカザフ族の少年・少女らは13歳になるとキツネや野ウサギを狩猟するために鷲の扱い方を学び始める。子どもの小さな細い腕に、重量のあるワシを乗せるところからはじめるわけだから容易ではない。

 スヴァンデンスキーは5人の少年と1人の少女、”アショル・パン”がその技術を学ぶところを写真に収めた。これまで、鷹匠は男性の仕事とされてきたが、13歳の少女、バンがはじめての女性鷹匠を目指すこととなる。

 「彼らの中でも少女、”パン”のワシの扱いはとても素晴らしいかった。ワシと一緒にいることがとても自然で、とてもパワフルであった」。彼はその時の様子をこう語った。

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 西モンゴルに位置するアルタイ山脈付近で暮らすカザフ族は狩猟にイヌワシを使う唯一の民族であり、今では400人程の訓練を受けたワシ使い(鷹匠)がいる。有名な鷹匠の娘であるアショル・パンは、将来を期待されている鷹匠訓練生である。

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鷹匠訓練生、アショル・パン

 狩猟は、気温がマイナス40度を下回る冬に行われ、馬に乗りながら雪の山道を登る。ハンターはチームで行動し、まずキツネの足跡を見つけ、そしてハンターがワシをそこへ放つ。そのワシが狩りに失敗すれば、また違うワシを放つ。

 「ワシを使った狩りは、いかに予測できない自然の力をうまく利用するかにかかっている。」とスヴィデンスキーはそう語る。

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バハク・ビルゲンはモンゴルの最年少鷹匠として知られている

 ワシは幼い頃から育てられ、特にメスは身体が大きくなるので狩りには重宝される。大きい成熟したワシだと7キロ程の重さになり、翼を拡げれば230センチ以上になる。

 数年間狩りを行った後、お別れとお礼の挨拶として鷹匠らはワシに羊の肉をプレゼントし、自然に帰す。

 カザフ族の人たちは自分が育てたワシを自然に帰すことで、また彼らが子孫を残し、次の世代に繋がるということを理解している。

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イルカ・ボレンは狩りを学ぶ男性訓練生の1人である

 スヴィデンスキーは少女パンについて「いつも笑顔でかわいくて、シャイな女の子」と表現した。これまで約2000年間、男性の仕事として続いてきた狩りをパンが挑戦するということは21世紀のモンゴルの姿を象徴するかのようだ。

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学校で授業を受ける少女、バン

 「モンゴルの伝統に対して何かを起こそうと決心する世代が、今の世代である」。スヴィデンスキーは言う。また彼はパソコンにある写真をパンの家族に見せ、こう述べた。「全ての物は変化し、再評価される。そしてそのことの可能性は計り知れない」と。

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A 13 year old eagle huntress in Mongolia(スライドショー)

A 13 year old eagle huntress in Mongolia MUST SEE

via: 13-year-old eagle huntress in Mongolia・原文翻訳:Aki

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この記事へのコメント 30件

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  1. 飼いっ放しにしないで、若く健康なうちに放してやるのがすごい。
    自分が見た番組では、一年で返していたな

    • +30
    1. ※2
      「使い捨て」になっている可能性はないのだろうか?
      と思った。
      本当に野生に返っているのか、追跡調査がほしいところ

      • +1
  2. 同じ世界の住人だと思えない
    ファンタジーの世界かのようだ

    • +17
  3. かっこいいな
    シュトヘルのユルールみたいだな

    • +5
  4. ワシって本当に大きいんだなあ、凄い爪だ。

    • +3
  5. モンゴルの遊牧民の人たちや中国の少数民族の人たちの笑顔は、何でだか解らないけどとてもいい笑顔に見える。

    • 評価
  6. 便利に使うだけじゃなく、自然のサイクルを乱さないように考えて繋いできてるんだなあ、すごい。
    鷹匠のこと詳しく知らないけど、どこでもそういうものなのかな?
    それはそうと、授業中の写真、二人ともお洒落。

    • +12
  7. 将国のアルタイル思い出したわ。トルコ系の話で鷹匠一族出身の主人公だから
    このあたりがモデルになってるんかね。

    • +24
  8. 自然と共存していて素敵。
    何年か狩りをしてもらったら自然に返すところから
    鷹や自然をすごく大事にしていることが分かって感動した。
    自然のサイクルを壊さないようにという最大の気遣いと尊重だよね
    都市とかに住んでると
    こういう気持ちや自然のありがたみを忘れていくよね…自分も含め。

    • +1
    1. 米10
      トルコとモンゴルはだいぶ離れているけど、中央アジア全域に鷹狩りの文化があるよ。
      特にトルコにより近いカザフスタンの鷹匠は有名なので、こっちのが可能性あると思うな。

      • +8
      1. ※17
        2000年続いてるのならバランスが保たれてるのだろう

        • 評価
  9. そうえいばイッテQで鬼奴さんが逃がしちゃったワシはどこへ…w

    • +10
  10. はじめての女性鷹匠か、すごい、がんばれパンちゃん
    鷹と写ってる写真は、調和してるというか
    まるで絵画みたいに綺麗

    • +5
  11. こういう文化を持つ民族がいるというだけで、胸にジンと来る。

    • +7
  12. 日本にも鷹匠が居るけど、日本の鷹匠が扱うのはオオタカでイヌワシは絶滅危惧種になってるね。

    • +5
    1. ※15
      イヌワシは赤ん坊や幼児まで殺そうとするから、飼育がとっても大変と聞いたことがある。
      モンゴル辺りでは家畜を襲うオオカミとかまで狩らせるようだから大型のイヌワシである必要があるんだろうね。

      • +3
  13. 「自然に返す」といっても、ヒナのうちに人間が巣から取ったわけでしょ。
    生存率はけっこう厳しいと思うけど…。
    鷹狩りの狩りは知っているのがさいわい。
    日本の鷹狩りだと、使う鷹をヒナのうちに巣から取ってくるのを「巣鷹」、もう親元から自立して日が浅い若鷹を捕まえるのを「網懸」というんだけど、巣鷹にもどの段階で親元から離すかで育ち方が変わる。
    鳥は刷り込みがある。
    私が知っている鷹匠は、ごく幼いころから人間に育てられてヒトにインプリントされた個体は、野生個体にとって危険ですらあると言ってた。
    つまりヒトが刷り込まれているため、繁殖相手もヒトを選ぶし、野生の同族を捕食しようとしたりする。ワシタカ類はメスのほうが体が大きいため、逃がしてしまうと周辺のオスが根こそぎやられたりするらしい。(オスのほうは繁殖期のメスを同種のメスだと思って近づくからね。)

    • -1
  14. 「短期間だけ利用して自然に帰す」
    猛禽類は広範囲なナワバリを要する生き物だし
    (トビなど例外はあるようだが)、
    短期間とはいえ人の手に馴れたものが、
    そう簡単に野生に戻れるものだろうか?
    追跡調査はされているんだろうか?
    まぁ、モンゴルで昔からそうやっており、
    絶滅危惧種でないのならいいかな、とは思うけれど、
    個人的にはいったん鷹狩りで飼育した個体は、
    「半飼育(餌だけ与える等」でもいいから最後まで人が面倒をみるほうがいいのでは?

    • +2
  15. 学生時代にモンゴル行ったときイヌワシ腕に乗せてもらったけどすごい重くて片手じゃ支えられなかった記憶が…それを考えるとこの子はすごい。頑張ってほしい

    • -2
  16. 日本にも女子高生の鷹匠が居るようだね。

    • -3
  17. 皇室の鷹匠は経費等時代の流れでなくなってしまった。技術は形を変えて若干残ってはいるけれど…後継者は絶えた。残念でたまらない。

    • +2
  18. 一人前になる大人としての最後の情操教育のような文化だな

    • 評価
  19. 2000年も続いてるのに
    なんで文句言ってる奴がいるんだ

    • +1

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