写真家ロルフ・ミーダーが嵐の中、激しい稲妻がグランドキャニオンを直撃する信じられないような瞬間を写真にとらえた。グランドキャニオンでは、高温多湿が原因で、ここでしか見られない驚異的な夏の雷雨が体験できる。
これらの写真は、もっとも偉大な自然の驚異のひとつであるグランドキャニオンが暮れなずむ頃、猛烈な稲妻が直撃したドラマチックな瞬間の物語である。 これらの見事な写真は、息をのむほどの光景をとらえている。1700万年前にこうした形になったと考えられている母なる大地の壁に激しい電流が流れ、火を噴いている。嵐の前の陰鬱な灰色の雲がネヴァダに沈む太陽の前にたちこめ、巨大な真っ白な光の流れがあたりを照らしている。
電気ショック:グランドキャニオンに打ちつける神々しい稲妻
絶景
自然:グランドキャニオンはまさに畏怖を覚える場所。だが、驚くべき稲妻は自然の驚異にさらにドラマをもたらす
ロルフは、低露出の技術を使ってこれらの写真を撮り、“グランドキャニオン、稲妻の夜”と名づけた。「こんな美しい雷雨にうたれたグランドキャニオンを見られるなんて、最高の体験だ」ロルフはナショナルジオグラフィックにこう語った。
また、自身のブログの中にもこう書いている。「その生々しい力に、海風の中を飛ぶカモメの写真と同じような脆さと素朴さを感じて、背筋がぞくぞくした。スコット・スタールベルグとホリー・カートと共にセドナから車で二時間かけて、夕暮れのクランドキャニオンを目指した。かなりもやがかかっていたので諦めて、もっといい場所を気長に探そうと決めた。そしてついにモランポイントから、峡谷の東のはずれを荒れ狂う見事な稲妻を堪能することができた」
不穏:灰色の雲がグランドキャニオンの上に集まり、遠くの雲間から稲妻が光り始めた
背景:ロルフは低露出の技術で、晩夏の高湿気によって起こった稲妻をとらえた
国立公園局によると、グランドキャニオンだけが、年間平均26000回も落雷にみまわれるという。これは夏の終わりの北米モンスーンが原因かもしれない。ここではあらゆる場所で毎日のように嵐が起こっている。
モンスーンが南東から湿った空気を運んできて、高温とあいまって発達し、局地的な激しい嵐を引き起こす。太平洋の嵐が高地に雪をもたらす冬の間でも、この付近にはにわか雨が降る。
グランドキャニオンは長さ445キロ、幅29キロ。20億年近い年月をかけて、コロラド大地が隆起し、コロラド川やその支流が岩の層を切り開いて流れをつくってきた。最近の研究から、グランドキャニオンを貫く今のコロラド川の流れができたのは、少なくとも1700万年前だという。それ以来、川は浸食を続け、現在の峡谷の形を作ってきた。
嵐の前:稲妻がやってくる前の、岩の壁に囲まれた峡谷の大地
雲の集結:嵐の準備を整えつつあるグランドキャニオン上空の不穏な空。晩夏の大気の状態が、ネヴァダ上空に変わりやすい気候をもたらす
黄昏:地平線の向こうに姿を消す直前の太陽
via:dailymail・原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
うつくしい…
2. 匿名処理班
昔の人が「神の怒り」と考えたのはもっともだよな
3. 匿名処理班
まるで地球創成期の一シーンであるかのようだ・・・
崇敬たる景色とは、まさにこのこと
4. 匿名処理班
なんつーか自然現象も日本とはスケールが違うな!
5. 匿名処理班
痛そうだな・・・。
6. 匿名処理班
ロトの末裔はグランドキャニオンにいたのか・・・
7. 匿名処理班
グンマーの日常かと思った