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隕石に生命の種が!地球外の有機物を保持した隕石が落下(アメリカ)

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(著) (編集)

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隕石に地球外有機物を発見 / Pixabay
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 宇宙から飛んできた隕石には、地球上には存在しない物質が付着していることがある。そういった物質が地球上に最初の生命をもたらしたというのがパンスペルミア説の1つ、リソパンスペルミア説だ。岩石パンスペルミア説ともいう。

 2018年にカナダ、オンタリオ州からアメリカ中西部にかけての夜空を照らした火球は隕石となって地表に落下したが、そこには、数十億年前に形成された無数の有機物が含まれていたという。これは地球上の生命の起源について手がかりになる発見になるかもしれない。

凍結した湖に落下した火球

 火球の正体は、2018年1月16日に地球の大気に突入した隕石だ。大気圏への推定突入速度は秒速数キロ。その衝撃は6ヶ所の地震計で検出されたほどだった。

 隕石の軌跡は気象レーダーによっても捉えられており、すぐさまミシガン州ストロベリー湖に落下したことが突き止められ、くるみ大の隕石の欠片が回収された。

 大気圏突入時の凄まじい熱によって9割は溶けてしまい、どうにか地上にまでたどり着いた隕石の欠片は、厚さ1ミリほどのガラスに包まれていたという。

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隕石から2600の有機元素を発見

 そしてそのガラスに包まれた隕石の中に、宇宙の地球化学に関する手付かずの記録が閉じ込められていたのだ。

 落下地点は凍結した湖であり、速やかに回収されたおかげで、隕石の隙間に水が染み込んでしまうことはなく、地球上の胞子や微生物によって汚染されることもなかった。

 米フィールド自然史博物館をはじめとする研究グループの分析では、そこに2600もの有機化合物が含まれていることが判明している。それらは数十億年も前に宇宙で形成されたものだ。

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Copyright Heck et al., Field Museum

45億年前の岩石の様子を今に伝える

 隕石に含まれていたウラン(同位体238と235)と崩壊して鉛になったもの(同位体207と206)の比率から、その大元の岩石が形成されたのは45億年前と推定されている。

 当時、宇宙をただよう岩石は700度の高温にさらされて「熱変成」を起こしていたが、これを経た後、化学組成はほぼ安定して30億年が経過しているという。

 また宇宙線への暴露を分析した結果からは、およそ1200万年前、何らかの衝撃がくわわったことで岩石が割れたらしいことも分かっている。2018年に地球に落下したのはその欠片だ。

 過去に熱にさらされて変化したために、隕石は「H4」に分類されている。Hはイオンが豊富であることを意味し、4は熱変成で本来の組成が変化しただろうことを意味する。地球に落下した隕石の中で、H4に分類されるものはわずか4%のみだという。

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Pixabay

有機物を含む隕石と地球内生命体の関係

 地球の生命の起源は宇宙からもたらされたと説く仮説を「パンスペルミア説」と言い、その中でも他の惑星に由来する隕石や彗星に付着して地上に飛来したとする説を「リソパンスペルミア説」いう。ただの与太話などではなく、この説の正しさを裏付ける証拠はいくつも見つかっている(関連記事)。

 もちろん、宇宙からもたらされた有機化合物から生命が誕生するまでには、「大きな一歩」が必要になる。それでも、今回の調査結果は、有機物を含む隕石が一般的であることを示唆するものだ。

 太古の地球では、今よりも頻繁に隕石が落下していたことだろう。その中に、ミシガン州の湖に落下した隕石と同じようなものがあったとしてもおかしくはない。

 生命のタネ播きには「隕石による有機物の注入が重要だったと確信してます」と、研究グループのフィリップ・ヘック氏は語っている。

 この研究は、『Meteoritics & Planetary Science』(10月27日付)に掲載された。

References:space.com/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. ただ、その隕石にある有機物がどうやって作られた…か、だよね
    そりゃあ昔の人は神様が作ったとしか思わないだろう

    • +2
    1. >>1
      何億年も前に割れた欠片、って書いてあったから、有機物の土壌になった惑星が割れたんだろう。

      有機物を埋め込んだ隕石を、遊星爆弾のように送り込んでいる何者かがいてもロマンあるけどねー。

      • +1
    2. >>1
      最近この手の記事が多くなってきたね
      科学の進歩か発表が近いからなのか…いずれにしてもワクワクするw

      • 評価
  2. 隕石って高温で落ちてくるんでしょ有機物って高温で残るの?

    • +3
    1. ※2
      隕石が高温になる(燃える)のは大気圏での断熱圧縮が起こるからで、
      断熱圧縮っていうのは簡単に言えば空気と物質がぶつかり合うから起こる。
      当然、電子レンジみたいに物体全体が均一に熱くなるわけではなく、
      基本的には隕石なんかの前方表面が高温になるピーク(よどみ点)で
      それ以外の部分は、特に隕石の内部なんかはほぼ温度は変わらない。
      そこに有機物があれば、当然燃え尽きること無く地表に落ちてくる。

      • +5
    2. ※2
      高温になると言っても表面近くだけだよ。
      大きさにもよるけど、中心付近は冷たいまま。

      • +4
    3. >>2
      唐揚げが200度の油で10秒でできるかって言ってるようなもん
      いくら表面がアッチッチでも中までしっかり熱が通るとは限らない

      • +4
    4. ※2
      良い疑問だと思う。
      地球の大気に突入する前の大きさで変わる。
      小さいと高温になって溶けたり、バラバラになって燃え尽きる。これが所謂流れ星。
      ある程度の大きさになると、表面が高温になって溶けて剥がれるのを繰り返すので中まで高温にならない。けど、かなり剥がれるので大分小さくなる。
      ただ、地球に落ちてから汚染される事が多いので、地球外の有機物みたいな物を探す時には汚染されにくい地域から見つけた物か、落ちて直ぐの物しか使えない。
      その手の研究に使える良質の隕石が捕れる所は、砂漠とか南極だそう。発見しやすく汚染されにくいんだとか。

      • 評価
    5. ※2
      世の中変わりものの有機物もいて高温でないと生きていけない奴もいる
      宇宙のどこかにもそういう妙な奴いても不思議じゃない

      • 評価
    6. ※2
      地球に落ちて来た当時は大した大気が無かったかもね
      どの道過酷で無限にも等しい宇宙の旅を終えて来たのだから
      大気圏突入は産湯みたいなもんでしょう

      • +1
    7. ※2
      それが難しいところだと思う。可能な方法が起きるとすれば、

      ①.いくつかの礫が微小重力下で集合体となり、有機物が付着した面がその集合体の内部に来る。
      ②.結果、大気圏落下時の圧縮熱が内部まで届かず、有機物は分解を免れる

      という形で進行した場合だろうか。
      確率はかなり低いとは思うが、宇宙での現象は文字通り「天文学的」数字の年数の経過が許されるから、極めて稀な確率でしか起きない現象でも起こることはあり得るかも

      • 評価
  3. スターシードだ!
    やはり昆虫は宇宙から来たんだ!!

    • 評価
  4. エヴォリューションって映画を思い出すな~

    • 評価
  5. 地球の生物は4本足だった。
    その後の隕石が6本足の虫類を落としていった。
    各脚に思考回路のあるタコ8本足も宇宙生物
    楽しいだろぉ~!

    • 評価
  6. 時間の単位についていけねえ。
    たった80年で消えていく人間の儚さよ。

    • 評価
  7. 宇宙人がいるかは別として地球外生命体はいると思ってる

    • +3
  8. パンスペルミア説を初めて知ったのはパトレイバーだった

    ロマンよりリスクに気が行くようになったのは老いたからか?

    • 評価

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