メインコンテンツにスキップ

スイスのヤマネコ、セクシーすぎて絶滅の危機。イエネコのメスがメロメロになり交配が進む(スイス研究)

記事の本文にスキップ

62件のコメントを見る

(著) (編集)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
スイスのヤマネコ、セクシーすぎて絶滅の危機/iStock
Advertisement

 スイスに生息するヨーロッパヤマネコが絶滅の危機に瀕しているという。ヤマネコのオスのセクシーでワイルドなイケメンぶりに、イエネコのメスがメロメロになってしまい、交配が進んだ結果、純粋なヤマネコが減ってきているというのだ。

 「据え膳食わぬは男の恥」ともいうし、ヤマネコ先輩のオスの場合にも、イエネコのメスの誘いを無下に断るわけにもいかないのだろう。

スイスのヨーロッパヤマネコの純血種に危機

 ヨーロッパに生息する野生種、「ヨーロッパヤマネコ」は、スイス西部のジュラ山脈からほとんどいなくなってしまっていたが、50年前に行われた再導入計画により、再び繁殖し始めた。本来なら喜ばしいことなのだが、思わぬ事態が起きた。

 ジュネーブ大学の生物学者と、チューリッヒ大学とオックスフォード大学の共同研究チームが、このヤマネコとイエネコの交配状況を調べた結果、新たな脅威が浮上していたのだ。

「モデル化されたさまざまなシナリオからは、進化のスケールとしては非常に短期間である次の200年から300年のうちに、異種間の交配によって不可逆的な遺伝子置換が起こるだろうことがわかった」と、ジュネーブ大学が発表した。

 つまり、すでにスコットランドやハンガリーで起こっているケースと同様、近いうちにヤマネコとイエネコの区別ができなくなるということを警告している。

この画像を大きなサイズで見る
ヨーロッパヤマネコ/iStock

ヤマネコのオスがイエネコのメスを魅了。交配が進む

 学術誌「Evolutionary Applications」によると、現在、ヤマネコとイエネコははっきりふたつに分かれた別々の亜種だと考えられているが、これらの交配が続くと、繁殖力の強い混合種の子猫が増える。

 野生と家畜化された生き物のこうした交配は、とくに野生種の遺伝子的特徴を脅威にさらすことが知られている。

 例えば、スイスではヤマネコは数百匹しか生息していないのに対して、イエネコは100万匹以上いる。

「こうした交配を厳しく制限しないと、すべてのシナリオにおいて、ヤマネコの個体群への急速なイエネコの遺伝子移入が予測されます」

 現在の交配率と個体数がこのまま変わらないなら、100年以内にヤマネコとイエネコの間の遺伝子的差異が失われてしまうという。

 しかし、例えばヤマネコの数が急速に増えるなどの別のシナリオがあれば、こうした懸念はまだ先のことになるかもしれない。

 研究によれば、ヤマネコとイエネコが5~10%の割合で接触すると、交配種の子どもの誕生につながるという。

この画像を大きなサイズで見る
image by: Michael Gabler /Wikipedia Commons

2種の交配を防ぐために必要なこと

 ジュネーブ大学の遺伝進化学のファン・モントーヤ=ボルゴスは、このままだと、元に戻すことのできない遺伝子置換につながり、やがて純粋なヤマネコがいなくなってしまうことを研究は示していると、懸念する。

「2種の交配を止めることだけが、ヤマネコという種を保護するための唯一の方法なのです」

 森との境界付近にいるイエネコのメスすべてに不妊手術を施し、交配のチャンスを劇的に減らすことが必要だと研究者は強調する。

 イエネコのメスにとって、ヤマネコのオスのほうがすいぶんと魅力的らしい。同胞のオスの存在が邪魔になるどころか、積極的にどんどんヤマネコのオスになびいてしまっているようなので、この問題を解決するにはイエネコのメスをどうにかするのがカギになるといえる。

 早く行動を開始することが重要だという。手をこまねいていると、ジュラ山脈のヤマネコが直面している脅威が取り返しのつかないものになってしまう可能性がある。

References:courthousenews/ written by konohazuku / edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 62件

コメントを書く

    1. >>2
      人間を自然と見なすか否かで変わる。
      ヤマネコエリアに人間の侵入がないなら同時に家ネコはそこに存在しなかった。出来る限り人の影響を排除しておきたいと考えるのは自然だよ。

      • +5
    2. >>2
      ほんとそう。
      程度問題だけど、絶滅しようが何だろうが保護する必要ないと思う。
      ましてやこういう、消失でなく置換なら生態系の問題も無いでしょ。

      • -3
  1. 『ぬこ様』関連は荒れがちだけど
    1日で100万羽の野鳥を殺しているというオーストラリアの研究もあったように
    「雀やトカゲを自慢げに持ってきちゃうのよ〜」というのを頭数で考えると
    強力なハンターぶりと繁殖力&愛嬌で物凄い脅威だと思う
    外来生物駆除の話が出るたびに思うのです

    • +18
  2. メス猫の気持ちはわかる
    そこらにいるダラダラしたオスより、ワイルドでしなやかでタフなオスがいい
    よーくわかる

    • +48
    1. ※6
      ドメスティックバイオレンスとかは、そういう思想がうまくいかなかった例なのではと思う。
      俺の父親が暴力ふるうことはなかったけど、父と母の関係がうまくいってないように見えたのはちょっとしたトラウマかもしれない

      • -1
  3. むしろイエネコのメスがセクシー過ぎるのでは…

    • +23
    1. >>7
      これ
      ヤマネコのメスに魅力があれば、ヤマネコの子孫は残せる+野良がヤマネコ傾向になるだけ
      ヤマネコの雄の魅力ではなく、イエネコの雌の魅力が高すぎるのでは…

      ヤマネコの雄に魅力がありすぎる問題なら、「この辺の野良がみんなゴツくなってる件」のほうが問題になると思うんだ。それとも、いわゆる猫なんて無限にいるから純粋なイエネコ野良じゃなくても心配されないのかな

      • +3
      1. ※32
        一般的な性淘汰と同じように、
        オスの側が選択される対象になってると思う

        • +3
    2. >>7
      メスが数少ない良いオスを奪い合うのはヒトだけだと思っていた。
      イエネコにしろヒトにしろ、自分の弱さをメスのせいにしてんじゃねーよ。

      • +3
    3. ※7
      そうねぇ。
      『あそこの家に居る令嬢だが、体は華奢なんだが、凄くエロいんだよな』
      『栄養が行き届いているのか、凄く健康的で、肌も張りが有って最高!』
      とか思っていそうな予感…(これ人間でも有り得そうな展開か?)

      • -1
  4. 山猫の遺伝を残すルートが減っちゃわないかな

    • +3
  5. ちょっと前も、捕獲された野生のオス鹿を動物園に連れて行ったらメスたちにモッテモテになってた事があったよね。何だかんだワイルドな男はやっぱモテるんだな

    • +50
    1. ※9
      強い個体の子供を産みたいのは本能だものね。
      でもこのイエネコは飼い猫ってわけじゃないんだよね?

      • +6
    1. >>12
      ヤマネコのメス「女子力磨いて“モテかわ愛され女子”になろう!」

      • -6
    2. >>12
      逆にイエネコのオスがヤマネコのメスと交雑するパターンは皆無なのか。やはり強い女は軟弱男子にはハードル高いか。

      • +4
  6. イエネコは人間に寄り添う事で種を反映させてきた勝者だろ
    ソレと混じって行くのだって種の道筋と言えなくもない
    抑々イエネコだって元は山猫だろうに

    人間が少しでも介在したら全て自然じゃない?猫達が選び取った道なのに?
    此処に人間が介入する方が遥かに自然じゃないぞ

    • -2
  7. まあ現実問題として混血とかまで管理しようとなると到底人の手が回り切るモノじゃないし、そもそも混血も適応・進化の一環なのだからそれを人為的に操作するってのも逆に自然に摂理を乱してる気がするなぁ…。
    タンポポの綿毛が風にのって彼方に飛んでいくのと、動物が人間の活動に付随して違う環境に導入されるのに、いったいなんの差があるんだろう。

    • +6
  8. 昔、地元の地方新聞で、養豚場に野生の雄のイノシシが来て、雌豚と交配してしまい、商品にならないイノブタが生まれて困るという記事を思い出した。
    この場合、豚の雌がセクシーという書き方だったけど。

    • +13
    1. >>17
      普通の豚肉よりもイノブタの肉の方が高値がつく筈だが

      • 評価
      1. ※52
        そうです、そのニュース覚えていますが
        メスも業者さんも大喜びでした
        ふてくされていたのは種豚だけ、というオチがついてた

        • 評価
      1. ※25
        地球が貧しくなるという表現は詩的に美しいと感じ、同時になるほどそうだな、と納得してしまった。

        • +16
  9. ヤマネコ自身が消えるわけじゃなくイエネコ遺伝子と混ざり合うなら
    それはヤマネコが居なくなったわけじゃないと思うな
    人間が勝手に切りとった瞬間を永遠にしようってったってそりゃ無理だよ
    何のためにオスとメスが別の個体として存在してると思ってるの?

    • 評価
  10. もはや保護じゃなくて種の固定化
    傲慢そのもの

    • +5
  11. イエネコ♂を男塾にでも放り込んで鍛え上げるか

    • +5
  12. いやぁ~セクシー過ぎてごめんなさいねぇ~

    • -1
  13. 雑種防ごうとしてる人たち、そもそも進化を理解してなさそう

    • -5
  14. 餌の環境が良いから、イエネコ雌の繁殖効率が良くなるのでは
    家畜化されたロシアの狐も発情期が曖昧になったし、
    北海道の鹿の問題も、年2回出産可能の、栄養十分な雌の増加

    • +8
  15. 例えばイリオモテヤマネコが、
    イエネコと交配して交雑化が進むようなもの

    • +11
  16. 箱入りのお嬢様が不良に惹かれるのは、人間だけじゃなかったってことか。

    • +9
  17. 「野生のメスが放し飼いのオスの子を孕む」なら
    純血の野生種が減っていく原因になるだろうが、
    「野生のオスが飼い猫のメスに種つけする」場合も
    やっぱりそうなのか…?

    イエネコがヤマネコの子を孕むだけなら
    その子も飼い猫として育つんだろうし、
    「飼い猫の品種にヤマネコ混血が増えた」って程度のものな気が。
    そんだけイエネコが自由にヤマネコの生息地で行動できる放し飼いなら、雑種の子が再びヤマネコと交雑するかも知れないが、
    いずれにせよ「イエネコ系のオスが山猫のメスに種つけすること」
    が問題のポイントなのでは。

    一回の交尾で死んでしまうとか、
    一夫一婦的な特定のパートナーとのみ子作りする
    みたいな生態の動物ではないし、オス側は
    イエネコとも交尾する・ヤマネコとも交尾する
    でいけそうな気もするけど、未妊娠の発情期メスがいても
    放置されるぐらいヤマネコ側は家猫メスに割を食ってるの?

    • +4
  18. 交雑はネコ白血病やネコエイズをヤマネコにも伝播させちゃうからお勧めできないなあ
    コヨーテと犬の雑種だっけ?みたいに人間の領域を荒らして最終的に駆除されるオチもあるし

    • +19
  19. 体格が良かったりスペックが高いメスは同種のオスから嫌厭されがちなのはどの種族も同じか・・・

    • -1
    1. ※43
      それは違うのでは?
      そもそも雌の方が大柄な種は多いよ(昆虫が顕著だけど)

      このケースの場合は、雄のヤマネコがモテたので正解だと思う
      雄同士の争いが長引くと雌は飽きてどこかへ行くこともあるから
      交尾の相手を最終的に決めるのはこの場合でもメスネコ

      • +5
    2. >>43
      まあ、そういう事にしておいたほうがカドが立たないんですよ
      実際は高スペックな雌(女性)はモテる

      • -2
  20. そりゃなよっちぃオスよりワイルドなヒゲの方が。

    • +2
    1. ※44
      なよっちいというより、
      コメ6さんのレスの通りにダラダラした体なのかと

      • +3
  21. 発生してる異種カップルは♂ヤマネコと♀イエネコだけなのか?
    ♀ヤマネコと♂イエネコの組み合わせは出来てないの?

    • +1
  22. 人間だってネアンデルタール人との雑種なんだから気にしすぎじゃないか?

    • 評価
  23. この場合イエネコが飼い猫とは限らないし、ワイルドさというよりも、外国人が魅力的に見えるのと同じ感覚か?

    • 評価
  24. 既に日本でもオオサンショウウオは中国から持ち込まれたチュウゴクオオサンショウオとの雑種だらけになっているし、ニッポンバラタナゴは同じく中国から持ち込まれたタイリクバラタナゴによって雑種交配が進んでいる、そう遠くない将来純粋なオオサンショウウオもニッポンバラタナゴも遺伝子的な地域の固有性は失われて絶滅してしまうだろう。遺伝子の固有性が失われて交配が進むことにより、種族的に強くなることもあれば、逆に特定の病気等に脆弱性を抱えてしまう可能性もある、一種が絶滅したり変異するということは何かしら生態系にも変化を与えることになり、例えば最悪の場合を想定すると食生活が変化したりすることにより別の生物の生息バランスを崩して農作物に影響を与えたり、新しい感染症の媒介者になる可能性も無いとは言い切れない。変化は緩やかに訪れるかもしれないが、そのリスクを簡単に測ることは出来ない。だから軽率にそのくらい大丈夫だろ、関係ないなんて言うことは出来ないよ。

    • +8
  25. 日本ではニホンザルとタイワンザルが交雑した結果、タイワンザルと交雑種が捕獲され安楽死させられている
    他人事ではない

    • +3
  26. そもそも数千年、あるいは数万年前から生息してる生き物なら、いま現在の形も
    交雑の結果だと言えないのかな?
    だとしたら現在のヤマネコを保護隔離する意味は無くなるけど

    • 評価
  27. 交雑の可能性のある地域で貴重じゃないほうの種を積極的に処分するとかいう保護策はこれまで散々やってきただろうけどさすがに猫にその仕打ちは無理だな

    • -1
    1. ※59
      イエネコを外で遊ばせるなら去勢避妊を義務づけたら交雑は避けられるだろうが、喧嘩で病気がうつるのはどうしようもないなあ

      • +2
  28. 絶滅じゃなくて交雑じゃんただの
    人間が勝手にヤマネコという種を残しておきたいというエゴでしかない
    ヤマネコの遺伝子自体は猫と混じって残るんだからいいだろと

    • -3
  29. ヤマネコの父とイエネコの母を持つ子供がヤマネコとして生活するから問題なんだろうな。DNAが混ざることと生活習慣は無関係ということ。半分ヤマネコならイエネコみたいに人類の生活圏に入り込むことはストレスフルだろうが、ハーフのヤマネコが山で縄張りを確保すると純血種のヤマネコの生活圏が脅かされ、さらに数が減る。数百年後に残るのは「人類の介入によって進化(遺伝子汚染)されたヤマネコモドキ」ということが問題視の本質。

    • 評価
  30. ヤマネコが絶滅したら、日本のトキみたいに復活させたらいいのでは。
    ヤマネコの種を残したいから個体の自由恋愛禁止となると、ヤマネコにとっては国も、純血統を尊重するブリーダーも何も変わらなくなるよね。

    • -6
    1. ※63
      日本の朱鷺は復活してないぞ。
      絶滅して、どこにも存在しなくなった。
      今、保護センターで繁殖させて再導入しているのは中国の朱鷺。
      DNA分析で種として同一なことは確認されているが、
      地域レベルの固有の遺伝特性などまでは分からない。

      あと、「復活」って一体どういう方法を想定しているんだ?
      その「復活」に使われる個体の生殖にまつわる自由恋愛は
      保証される方法なのか?

      • +5
  31. 間接的に人間の影響で絶滅危惧、ってのは分かるんやけどね
    アタマでは
    それでも・・・、そこまで悪い事とまでは感じないよね

    • 評価
  32. 一流アスリートが美人モデルとばっかり結婚した結果父親と比べるといまいちな二世が生まれる、みたいな感じだろうか

    • 評価
    1. ※66
      実際にはヤマネコの方が足はずっと長いし顔も小さいし、
      いわゆるモデル体型はこっちの方でしょ

      • 評価
  33. 俺たち人間も、顔が良いとかなんか能力が優れているとかそういう人が選ばれて、その子孫が今現在のはずなのに、うまくいかないよなぁ・・・。

    • +1
    1. ※68
      現代社会で人口が増えてる国は識字率が低いところばかりだぞ。

      • 評価
  34. 錬金術ってあるだろ?今となっては時代おくれだけど、さまざまな学問を総合的にあつかった学問として画期的だったみたいな説を見たような気がする。
    今現代も、科学という間違いがない正確なものを求める学問と、人の精神とか自然とか、不確定な要素を合わせる学問が必要なのでは

    • 評価
  35. ヤマネコのオスとイエネコのメスという組み合わせなのは、
    オスの行動範囲がメスよりかなり広いからだと思う。
    特に発情期は。

    • +2
  36. 何故雌だけ?
    雄も去勢しろよ
    あと室内飼いの徹底もな

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

動物・鳥類

動物・鳥類についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。