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ついに公開。電脳化デバイス「Neuralink」の詳細がブタを使った実演で明らかに

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(著) (編集)

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電脳化デバイス「Neuralink」の実演公開 image by:youtube
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 先日お伝えしたように(関連記事)、「Neuralink(ニューラリンク社)」が開発を進める脳直結型装置の進捗状況が8月29日(日本時間)イーロン・マスク氏によって発表された。

 その最新版は「LINK V0.9」と呼ばれ、ブタを使った実演でその詳細が明らかとなった。

Neuralink: Elon Musk’s entire brain chip presentation in 14 minutes (supercut)

最新型「LINK V0.9」はコイン型の新型モジュール

 昨年夏に発表された旧式のものは、耳の後ろに小型のモジュールを装着し、ここから配線を伸ばして脳に移植された電極と接続するようになっていた。

 しかし最新式では、耳の後ろのモジュールは廃止。かわりにLINK V0.9を神経細胞のすぐ上の頭蓋骨内に埋め込み、最短ルートで電極と接続できるようになっている。

 このおかげで、旧式では脳の表面をつたっていた配線がなくなり、よりいっそうシンプルな形になった。

 LINK V0.9の見た目は、透明なケースに包まれたコインのようだ。大きさは幅23ミリ、厚さ8mm。厚みに関しては、頭蓋骨の厚さに合わせて設計されているために、埋め込んでしまえば外からは見えない。

 その内部には、Bluetooth対応のワイヤレス通信などを制御するチップ(主にウェアラブルデバイスから流用)、6軸慣性計測センサー、温度・圧力センサーなど、LINK V0.9を機能させるために必要な機器がすべて詰まっている。

 また内蔵バッテリーはLINK V0.9を1日稼働させるだけの容量があり、ワイヤレス充電が可能であるとのことだ。

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image by:Neuralink

脳活動パターンのテンプレートで処理負荷を圧縮

 しかし最大の特徴は、1ユニット当たり1024本の電極を通じて脳の神経活動パターンを検出することができる専用設計のチップだ。

 個々の神経細胞は、発火することで周囲の神経細胞とコミュニケーションを交わしている。これは電気活動の短い爆発であり、背景ノイズからはっきり区別できるために、「スパイク」などと呼ばれている。

 専用チップには、こうしたスパイクが示すパターンの一般的なテンプレートがプログラムされている。そして電極によって検出されたパターンをテンプレートと比較することで、現在の脳の活動を特定する。

 こうすることで、複雑かつノイズだらけの神経細胞の活動データを、負荷を大幅に軽減した上で処理することができる。Bluetoothのような低帯域インターフェースであっても、外部機器へデータ送信できるのはこのおかげだ。

 また、チップは電極を介して、神経細胞を刺激することもできる。ただし、こちらに関しての詳細は明らかにされなかった。

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image by:Neuralink

ミシンのように電極を移植

 電極やモジュールの移植は、手術ロボットが行う。昨年の段階ではかなり無骨な外観だったが、今回は医療機器を彷彿とさせる清潔感ある白いボディに刷新された。

 マスク氏によると、移植手術は全身麻酔を使うことなく1時間ほどで完了し、患者は入院することなく、その日のうちに帰宅できるという。

神経活動の検出をブタで実演

 実際に電極がインプラントされたブタも公開された。

 手術を受けたのは3頭で、ブタが鼻先で感じた情報を検出する様子や、体性感覚系の活動を2つのインプラントで検出し、足の位置を正確に把握する様子が実演された。

 さらに、そのうち1頭は、手術を受けた後にインプラントを除去されていた。これはシステムのアップグレードを想定して行われた措置であるとのこと。ニューラリンク社のシステムはどんどん改良されていくので、必要に応じて旧式のものを取り外し、新たなインプラントを行えるということだ。

 また移植手術を受けた3頭とも、普通のブタと同じように元気な様子だった。

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image by:Neuralink

脳の病気や障害の克服に

 なお、ニューラリンク社が目的としているのは、脳の障害や病気を治療することだ。脳の損傷、麻痺、記憶喪失、てんかん、うつなど、脳の問題に起因するさまざまな症状があるが、それらにインプラントで介入することで”解決”できるのだという。

 現時点では脳の奥深くに介入することは難しく、さしあたっては脳の一番外側にある大脳皮質がインプラントの対象だ。

 しかし、すでに四肢麻痺の人間の患者に対して初期的な実験を行う予定もあるという。これまでにも、脳にインプラントを埋め込んでロボットアームを操作するという研究があったが、ニューラリンク社の試みはこうした流れに続くものだ。

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image by:Neuralink

 人体を使った実験ではあるが、四肢麻痺の有効な治療は他にないために、承認を得るのも比較的容易であるそうだ。ただし、具体的なスケジュールについては明らかにされてない。

 なお、ニューラリンク社は、米国食品医薬品局(FDA)から「ブレークスルーデバイス」の指定を受けたとのことだ。これによって同社は、当局と継続した協議が可能になり、インプラントを市販するあたっての貴重な助言も得られるようになる。

References:arstechnica/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 22件

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  1. これが失敗したら100年後のカラパイアで
    今のトレパネーションみたいな扱いで記事になるんだろうな

    • +4
  2. ものすごいSF感。
    ただ脳直結の穴を掘るってことなら、なんかものすごい弱点になりそうな…。
    まぁそんなところ突いたら普通でもただじゃすまないか。

    • +3
  3. ハッカーの指先ひとつで発火とかなったら怖いなあと思うから、俺はずっと様子見だろうな
    脳に異常をきたしたらやりたいとは思うだろうけど

    • +1
    1. >>3
      邪魔してくる豚は指先1つでダウンさ。

      • +3
    2. >>3
      ハッカーの指先ひとつで発火…ゴクリ

      • 評価
  4. すごい。
    正直今の段階では恐怖を感じるけど、ALSとか、パーキンソンとか難病患者が救われるなら、成功して欲しいな。
    そのうち、犯罪心理を抑制とかコントロールまで進んだりするとマトリックスみたいな脱機械戦争みたいの起きそうだけど。

    • +10
    1. ※4
      えぇ・・?!
      それらの病気は本当に脳の障害なんです?
      動けるようになっても、操り人形ぽくなってそうw
      攻殻機動隊みたいに、ゴーストの所在が問われる日が・・・!

      • +2
    2. >>4
      ALSは脊髄の横の部分の病気で、パーキンソン病は脳の中心に近い部分の病気やから、アプローチ出来ないね。ただ、外側(大脳皮質)の障害を持っている人の方が多いと思うから、救われる人は多いね。ただ、人が動く時に命令してる部分は、大脳皮質やから、操り人形を作るのは、すぐできそうだし、めちゃ怖いわ。

      • +1
    3. ※4 ※13 ※20
      ジョン・ヴァーリーの「ブルー・シャンペン」や、ウィリアム・ギブスンの「冬のマーケット」で、麻痺した自分の体を脳から直接コントロールする外骨格で操るという描写があるけど、これなら脳からは情報の読み出しをするだけでいいので実現は早そうな気がする。とはいえ、やっぱりなんか痛々しいよなあ。

      • 評価
  5. やっぱり侵襲型は不安感あるなぁ、でも各種のインプラントだって一般的になったのを考えれば……
    とりあえず非侵襲型が出たら起こしてね。

    • +2
  6. 人助け(医療・福祉)だけで終わるわけないよね。次は我々は何を差し出すことになる?

    • +1
  7. ボタン頭の時代が来るのか……
    ニューロマンサーか宇宙消失か、俺も実験台になりたい

    • 評価
  8. しかも脳波コントロール出来る!が現実に…

    • 評価
  9. 攻殻の義体化普及世界の前提技術みたいなの出てきたなぁマジで

    • +3
  10. ここまで来るとワクワクしてくるよね
    早く脳とネットを直結出来るようになって欲しい
    早く
    攻殻機動隊やオルタードカーボンみたいにならないかな

    • 評価
  11. シンギュラリティは近い

    • 評価
  12. 「バルドフォースEXE」にもあったけど、矯正不能な凶悪犯罪者の脳にチップ埋め込んで「善行を積むと快感を感じる」ように「矯正」しちゃう的な技術も可能になるのかな~

    • 評価
  13. ゴーストがささやくのよとか言ってみたい

    • 評価
  14. こういうの見るたびアメリカはやっぱ凄いなぁと思う

    • 評価

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