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味を感じる舌の味蕾に新しい細胞が発見される(米研究)

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味を感じる味蕾に新たな細胞が発見される/iStock
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 人間の味覚には、「酸味」「甘味」「苦味」「うま味」、「塩味」の5つの基本味があると言われており(最近では第6の味覚として、「脂味」や「でんぷん味」があるともいわれている)、それらは、このたび舌乳頭中に多数存在する味覚受容器「味蕾」の味細胞が味覚刺激を受容することで感じられる。

 そしてこのたび、「塩味」以外の「酸味」「甘味」「苦味」「うま味」をすべて感じることができるマルチタスク細胞が発見されたという。

美味しいだけでない。生きるために欠かせない味

 口の中に備わった味蕾が伝えてくれる味は、私たちの生存には欠かせないものだ。おいしさを判別するのはもちろん、食べ物がきちんと栄養のあるものかどうか、毒など入っていないかどうかを判断するヒントを与えてくれる。

 そんな味蕾は、「I型細胞」「II型細胞」「III型細胞」の3種の味蕾細胞が集まってつぼみのような形になったものだ。

 味蕾の半分を占めるI型細胞は、周囲にある神経細胞を支えるのが主な役割だが、単糖類やアミノ酸に反応し、甘味やうま味の感覚を作り出すこともできる。

 またII型細胞は苦味・甘味・うま味のいずれかを検出。III型細胞は味蕾の中で5分の1未満しかなく、酸味か塩味のいずれかを検出する。

 そうした味蕾細胞からの信号は、口の中のものの性質についての情報を携えるコードとなり、脳に伝えられる。しかし、味のコーディングがどのように行われているのかあまりよく理解されていない。

 これまでは、それぞれの細胞は1つ1つの味に対応しており、苦味・甘味・酸味・塩味・うま味のいずれかを選択的に検出すると考えられてきた。

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Pixabay

幅広く反応する味覚細胞の発見

 だがこのほど、改変マウスの味覚情報を脳に伝える信号経路の研究から、これまで知られていなかったIII型細胞の小集団が発見されたそうだ。

 ニューヨーク州立大学バッファロー校(アメリカ)の研究グループによると、その細胞はさまざまな刺激に反応することができ、塩味以外の味を伝えることができる。そのために研究グループはこれを「広範囲反応性(BR)細胞」と呼んでいる。

 BR細胞はかならずしも4種の味すべてに反応できるわけではない。だが、どの細胞も少なくとも2種以上の味刺激に反応することができる。また8割は、3種以上の味刺激に反応する。

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image by:Jhanna Flora and Kathryn Medler

想像以上に複雑な味覚の世界

 哺乳類が幅広い味覚刺激に反応する細胞を持つであろうことは以前から推測されていたが、今回の研究によってようやくそれが実際に単離・特定された。

 この発見は、味覚がこれまで考えられてきたよりもずっと複雑な構造をしていることを示唆している。またこうした味蕾の複雑さは、脳内で味覚情報を処理する細胞にも似ているという。

 「味覚細胞は刺激に対し選択的に反応することも、全般的に反応することもできます。その点は、脳内の味覚情報を処理する細胞にも似ています」と、研究著者のキャスリン・メドラー氏はコメントしている。

この研究は、『PLOS Genetics』(8月13日付)に掲載された。

A subset of broadly responsive Type III taste cells contribute to the detection of bitter, sweet and umami stimuli
https://journals.plos.org/plosgenetics/article?id=10.1371/journal.pgen.1008925

References:medicalxpress/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 14件

コメントを書く

  1. 辛味はどうやって感じてるんだろう。痛みなのはわかるが

    • +4
  2. 下の感度やバランスは、産まれた場所や人種によってかなり変わってくる傾向があるので、お客さんを見て味付けを変えたりするシェフは結構いる

    • +1
  3. >>美味しいだけでない。生きるために欠かせない味
    納得。経験とも一致

    関連して「身体が補充したがってる成分を美味しい」と感じるメカニズムを解明していただきたい。例えばのどが乾いたときに飲む真水やビールが、そうでないときより一層美味しいのは何故か。子供の時苦手だった苦みのある野菜が大人になって美味しいのは何故か。仮説として大人になって抗酸化力が落ちたからポリフェノール成分(苦み)を美味しく感じ、子供の時はそもそも抗酸化力が強くポリフェノール不要状態だっただからその時マズく感じたのでは。逆に子供なのにトマトやニガウリが美味しいという子供は抗酸化力が弱いのでは?

    • +1
  4. 脂っこさだろうかね
    口内の粘度に反応してるのかなとも思うけど
    モチや片栗のあん系の粘りと油脂系の脂っこさは
    系統違うって感じるし

    • +1
    1. ※10
      トライポフォビアにとってはカラフルなグロ画像だよ…

      • +2
  5. マルチな細胞だけを刺激したら何味になる?
    味覚ごとに重みが違うのかな

    • +1
  6. 約50年前からそこまでははっきりわかっている
    今更感の強い話だな

    • 評価
  7. ワイ味覚障害で塩味だけ分からない勢
    マックのポテトは酸味が強くレトルト食品は酸化した古い油味

    • +1

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