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そこは迷宮のラビリンス。世界最大の竹でできた迷路「メゾン・ラビリンス」(イタリア)

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 イタリア、パルマの小さな町フォンタネッラートには、世界最大の迷路「メゾン・ラビリンス」がある。

 出版者でデザイナー、美術品収集家、蔵書家でもあるフランコ・マリア・リッチが考案した竹の壁でできた迷路を持つ星形の巨大な庭園は、『伝奇集』で知られているアルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスとリッチの1977年の交流がきっかけだった。

 その時ボルヘスは人間の状態の暗喩ともいえる迷宮に魅せられていたのだ。

フランコ・マリア・リッチはこの巨大迷路の作成から公開までをこう語る。

迷路をつくることを初めて夢みたのは、およそ30年前のこと。当時何度か、パルマ郊外のわたしの田舎家で、経営していた出版社の友人で、大切な貢献者でもある、アルゼンチンの作家、ホルヘ・ルイス・ボルヘスを招いてもてなしました。

彼が迷宮好きなのはよく知られていました。目の見えない彼が、わたしのまわりで手探りで歩みを進めていると、幾重にも道が分かれた不可解な迷路の真ん中で動き回っている人たちの心もとない心境が思い浮かびました。

彼らが織りなす奇妙な旅についてホルヘス話していたとき、このプロジェクトの最初の芽が形成され、ついに2015年6月に初めて一般公開される運びになりました

片道3km越え、世界最大の竹の迷路

 メゾン・ラビリンスは、およそ8万平方メートルの広さの土地に、全長3キロにもなる迷路が広がる世界最大の迷宮だ。高さ30センチから15mの20万本もの多種多様な竹林が通路の壁になっている。ここは、我を忘れ、夢想し、熟考するための迷路ともいえよう。

 「ミラノのわたしの家の裏には、高い壁に囲まれた小さな庭があります」リッチは竹を選んだ理由を説明する。

最初、竹をどうすればいいのか、わかりませんでした。でも、あるとき、親切で物知りの日本人庭師が、小さな竹林を植えればいいと勧めてくれたのです。

早速、わたしは竹を購入するためにフランスのプロヴァンスへ向かいました。そこは、ヨーロッパ最大の竹の栽培場で、200種類以上の竹の苗木があるのです

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ミラノの小さな庭ですぐにぐんぐん育つ竹の魔法に、わたしはすっかり虜になってしまいました。再び、プロヴァンスへ向かい、今度はもっと大量に竹を購入しました。

フォンタネッラートの田舎家のまわりに竹の庭を作ろうと決めたのです。この実験は成功しましたが、そのときまでは、まだ竹と迷路を結びつけてはいませんでした。でもある日、ひらめいたのです。竹は迷路を作る完璧な材料になると!

 メゾン・ラビリンスは、プロジェクト全体を設計するところからまず始まった。伝統的な迷宮の形には3つの型がある。

 7本の螺旋をもつクレタ、互いにつながる4つの迷路が合わさった四角いローマン、そして11本の螺旋のあるシャルトルタイプのクリスチャン。

 リッチは2番目のローマンを採用したが、厳密に一筆書き(一本道)のローマン迷路にはない、合流点や隠れた通路といったちょっとしたトラップをあちこちに仕掛けて造り直した。

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中世の城塞都市やルネッサンス風庭園を意識した構造

 全体は、フィラレテ(フィレンツェの建築家)の建築論文で初めて登場した星型をしている。この形は、16世紀にヴェスパシアーノ・ゴンザーガによって建設された城塞都市サッビオネータや、イタリア北東部フリウリ地方のパルマノーヴァの町づくりにも採用されている。

 リッチのこの迷宮プロジェクトは、建築家のダヴィーデ・デュットが時間をかけて入念に進めた。彼はリッチのために、「ポリフィロの夢」(15世紀のイタリア・ルネッサンスを代表する挿絵本)風の庭園を仮想再建して編集し直した。

 この迷路の中には、迷路と信仰の間の古代のリンクを記念するピラミッドのような形をしたチャペルがある。

Get Lost in a Giant Bamboo Labyrinth | The Daily 360

 メゾン・ラビリンスは、ADI(工業デザイン協会)とAIB(イタリア竹協会)の後援を受けている。2019年10月4日と5日の2日間、竹を使った革新的なデザインと創造のための国際コンテストが行われた。   

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References:world’s largest labyrinth: labirinto della masone by franco maria ricci/ written by konohazuku / edited by parumo

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この記事へのコメント 21件

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  1. 道の雰囲気が良くてときめく。
    単に巨大迷路作るなら板とかでもできるけど
    これは歩くの自体が楽しそうなのが素晴らしい。

    • +6
  2. そこにはミノタウロスではなく
     
    パンダ獣人が住んでいた

    • +12
    1. ※3
      お湯かけたら眼鏡のおっさんになるんですか?

      • +8
  3. 新井素子のラビリンスって小説思い出した

    竹林は地震に強いし、タケノコも美味い
    なかなか良き素材だね

    • +2
  4. 迷宮のラビリンスって毎日がエブリデイみたい

    • +5
  5. ヘッジメイズみたいなものなんかね
    竹の根が建物を破壊してしまわないことを
    祈る…

    • +9
  6. なるほど、この迷宮のラビリンスは竹のバンブーで出来てるんだな

    • +4
  7. イタリアにやぶ蚊はいないのだろうか

    • +4
  8. 毎日の手入れが大変そうな迷宮だなあ

    • +2
  9. 竹って植えちゃいけないものトップじゃん!!
    通路に地下茎が出てすっ転んだり
    建物の床からタケノコが出てくるぞ!

    • +9
  10. タケノコ採りに行ったら迷って帰れなくなりそうw

    • +1
  11. 数年後には…竹の生命力にギブアップしてしまいそう。
    そして外来迷惑植物に指定されるんじゃないかな?

    タケノコ食べる日本人でさえ、最近は世話されなくて放置された竹林が
    近隣の住宅地に迫ってるってニュース、知らないんだね。

    • +7
  12. 世話する人がいるうちはいいんだけど
    だれもしなくなったら悲惨だよ
    竹は植えちゃダメ
    もし植えたいなら離島買って、そこで隙にやって

    • +3
  13. 竹は地下茎伸ばして予期せぬ場所にどんどん増えてく印象なんだけど大丈夫なんかな?

    • +6
  14. この迷宮を維持するために毎年大量のタケノコが取れるから、ぜひタケノコ料理も導入してもらいたい。

    • 評価
  15. ゼルダのBotWでこういうダンジョンあったな

    • 評価

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