iStock-849335126_e

 夜空に瞬く不可思議な光――それは宇宙人がコミュニケーションをするためのレーザーなのかもしれない。

 永遠に変わらないかのように思える夜空に浮かぶ星々の姿だが、その中には不意に忽然と消えてしまったものもある。今、天文学者はその正体を解明するべく調査を進めている。

 この研究には、これまでの宇宙の常識を一変させてしまうような、「新しい天体物理学」の扉を開く可能性が秘められているそうだ。

 「発見が示唆するだろう範囲は、従来の天体物理学の分野から、より異端な高度技術文明の捜索にまで及ぶ」と『Astrophysical Journal』(12月12日付)に掲載された研究論文で述べられている。
スポンサードリンク

失敗した超新星か? それとも宇宙人による活動のサインか?


 国際的な研究グループによるこのプロジェクトは、「Vanishing & Appearing Sources during a Century of Observations(VASCO/1世紀の観測において消失・出現したソース)」という。

 そのVASCOでは、1950年代から撮影されてきた宇宙の画像データと現代の観測データを比較し、天の川から消えてしまったらしい星を探している。

 「実際に消えてしまった星やどこからともなく出現した星の捜索は、貴重な発見につながるでしょう。もちろん今、私たちが知っている物理学の範疇に収まらない発見もあるでしょう」とスペイン、カナリア天体物理研究所のビアトリス・ビジャロエル氏は話す。

3_e1
星の消失を示す天文台の赤外線画像。左が1949〜58年のもの、右が1987〜99年のもの
image credit:Beatriz Villarroel et al

 通常、死期に近づいた星は非常にゆっくりと変化し、やがては白色矮星になるか、超新星爆発によって突然の死を迎える。

 ゆえに忽然と姿を消した星は、それとは違う何か別の現象を示していると考えられるのだ。これまで知られていなかった天文学的現象かもしれないし、もしかしたら地球外生命の活動である可能性すらある。

 このような突然の星の消失が自然現象であると考えるのならば、それを説明しうる唯一の現象は「フェイルド・スーパーノヴァ(失敗した超新星)」と呼ばれるものだ。

 これは非常に質量の大きな星が崩壊したときに、爆発を周囲に放出することなくブラックホールになるという理論的に予測された現象である。

 あるいは、それが本当に地球外生命の活動であるなら、星間通信用のレーザーや、ダイソン球である可能性がある。ちなみにダイソン球とは、恒星を卵の殻のようにおおってエネルギーを得る理論上の構造物のことだ。

0_e2


急激に数千倍も明るさを増すダイナミックな天体


 これまで15万個ほどの天体が調査対象として特定され、そのうち15パーセントがすでに分析された。

 中でも注目されるのは、研究チームが「レッド・トランジェント」呼ぶ100個ほどの天体だ。そのうちのいくつかは、燃え上がって急激に数千倍も明るさを増すなど、非常にダイナミックな振る舞いを示しているという。

 もちろん、これらの現象が人工的なものである可能性は否定できないが、ビジャロエル氏は「やや極端ではあるものの、自然な天体物理学的ソース」に由来するものだろうと述べている。

 だが調査するべき天体はまだまだたくさん残っている。ビジャロエル氏は民間の科学コミュニティや人工知能などを利用することで解析を迅速に進めたいと考えているそうだ。

References:Disappearing Light Source [image] | EurekAlert! Science News/ written by hiroching / edited by parumo
あわせて読みたい
「エイリアンの巨大建造物」と呼ばれるタビーズ・スターから再び謎の減光現象が確認される


「地球外知的生命体を探す為の新たなるステップを踏み出した」NASAが宇宙人探査を本格再開


異星人の証拠か!?と期待された10の出来事


異星人は平行宇宙に存在する可能性がある(国際研究)


我々が異星人と遭遇できない理由に新説が提唱される。スーパーアースの重力問題(ドイツ研究)

この記事に関連するキーワード

キーワードから記事を探す

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
カラパイアの最新記事をお届けします
この記事をシェア :    

Facebook

コメント

1

1. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 20:37
  • ID:i9pcOtzc0 #

良いなぁこういう論文を書いて評価されるなんて
羨ましい

2

2. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 21:01
  • ID:c1Wv5KC80 #

個人的にはアルマゲドンやインディペンデンスデイみたいな展開にならなけりゃそれでいい。

3

3. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 21:14
  • ID:Bd9eV2va0 #

よその記事でも読んだが、天文台が拾ったなにかのノイズ説もあるようだな

4

4. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 22:31
  • ID:Bz8Hjw0j0 #

※3
こんな数十年前のと比較してもね。
古い方はだいぶノイズ入ってるし。

てか数十年経っても大して変わらない画像なのが気になるわ

5

5. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 23:02
  • ID:qdjQPgHp0 #

スター・ウォーズ的なアレか。

6

6. 匿名処理班

  • 2019年12月27日 23:25
  • ID:8wVH8auJ0 #

階層都市の建設者が無秩序に暴走を始めたんだ

7

7. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 00:09
  • ID:8oEuG4e70 #

なんだい、ダイソン球が見付かった…という話題かと思った
半年くらい前に『ダイソン球の可能性有り』と言われていた星は
その後は、どういう結論になったのだか?

8

8. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 05:49
  • ID:Pbb90swl0 #

SF映画の冒頭でありそうな流れ

9

9. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 08:29
  • ID:wbhwbZD10 #

宇宙なんてまだまだわからないことだらけなんだからこんなことは普通の現象かもしれない

10

10. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 11:48
  • ID:5tYb5.Kt0 #

吸引力の落ちない…ただ一つの…

11

11. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 12:18
  • ID:VCskrzso0 #

掃除機で吸い取ったのかな

12

12. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 15:02
  • ID:QeO7JESd0 #

素晴らしい!ホラ、見て御覧なさい!
こんなに綺麗な花火ですよ・・・

13

13. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 17:05
  • ID:MRvJkbD70 #

※4
天文学と言うのはとにかく長いスパンでの観測が必要な分野で数十年前と言えども観測記録は非常に重要だから古いデータと馬鹿にする人には出来ない事だよ
90年代まで約百年に渡って使われてきた膨大な数のガラス乾板は、記録する装置としては使われなくなった現在でも、貴重な過去のデータとして天文学では日常的に参照されているんだから

14

14. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 20:33
  • ID:UtaibOB90 #

※4
「否定する俺カッコイイ」か。俺にもそんな時期があったよ。小学生高学年の頃な。

15

15. 匿名処理班

  • 2019年12月28日 21:19
  • ID:ghYsMomF0 #

メーテル、また一つ星が消えたね。

16

16. 匿名処理班

  • 2019年12月29日 00:47
  • ID:fQPksf8v0 #

この銀河だけで最大100億の生存可能な星があるというのが最新の天文学ニュース しかし数千あるらしい恒星系のお隣の惑星の数すらわかってない 氷なら月にすらある

17

17. 匿名処理班

  • 2019年12月29日 01:12
  • ID:muYAytEX0 #

こういう話題は妄想の翼を広げてみたくなるw
光速がカタツムリの歩みにしか見えないほどデカすぎる宇宙だから、どこかに一つぐらいは「反物質爆弾」の製造を完成させた文明があってもおかしくない
消えた星のいくつかはその反物質爆弾の実験によるもの?w

18

18.

  • 2019年12月29日 08:11
  • ID:yqhGBi990 #
19

19. 匿名処理班

  • 2020年01月07日 12:15
  • ID:ybMaX4JH0 #

恒星間戦争なら、相手方の恒星を消したり、増やしたり したら 勝ちだなあ

20

20. 匿名処理班

  • 2020年01月19日 00:21
  • ID:o5sgBZu80 #

※1
良いなぁこういうコメントを書いて評価されるなんて
羨ましい

お名前
スポンサードリンク
記事検索
月別アーカイブ
スマートフォン版
スマートフォン版QRコード
「カラパイア」で検索!!
スポンサードリンク