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ウサギは悪の象徴だったのか?中世の写本に見られる殺人ウサギ

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(著) (編集)

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image credit:Facebook/Sexy Codicology
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 あのかわいらしくて愛嬌のあるウサギが人間を脅かすどころか命を狙うだと?

 現代ではあまり考えられないことだが、中世時代には、ウサギは人間を襲う生き物として描かれることが多かったようだ。

 中世の写本の傍注(ぼうちゅう:余白に添えた注釈)には、奇妙なモンスターのイラストが描かれていることがあるのだそうが、そこに良く登場するのが殺人ウサギだという。

写本の傍注に描かれている殺人ウサギ

 中世の写本には傍注(ぼうちゅう:余白に添えた注釈)によく奇妙な姿をしたモンスターや半分人で半分獣の獣人、サルのようなものが描かれている。

 写本の研究家、マジョリーン・ドゥ・ヴォによると、宗教関係の書物ですら、こうしたイラストが描かれていることがあり、修道士や修道女、司教たちを楽しませるためのものだったと考えられるという。そうしたイラストの中に、良く登場するのが殺人ウサギである。

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普段狩られる側のウサギが逆に狩る。中世のジョーク

 よく出て来るのは狩りのシーン。普通なら、ウサギは狩られる側だが、こうした挿絵はその役割を逆転させている。

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 やはり中世でも、ウサギは一般的に純粋や無力のイメージだ。

 だから、中世のキリストの肖像の余白には、純真で暴力のぼの字もない、白や茶色の小さくかわいらしいウサギの集団が描かれているものもある。

 だが、ジョークとしてユーモラスなこうした挿絵を描き込んだ製作者は別の見方をしていたようだ。

 皮肉をこめたジョークは、滑稽なシーンを描くこともある。例えば、木の脚をもつ床屋が、自分の脚をノコギリで挽いて枝を切り出すといったものがある。

 世界を逆転させることの面白さが、”ウサギのリベンジ”というジャンルの漫画を生み出し、描かれている人間の意気地のなさや愚かさを見せつけるためにたびたび使われた。

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 中期英語の”Stickhare”という言葉は、弱虫につけられたあだ名で、挿絵の中では”ウサギの顔でちぢこまった表情をしている、大きな棒を持ったタフなハンター”として描かれている。

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 かたつむりの背に乗って、攻撃をしかけているウサギの絵もある。

 カタツムリのようなのろのろした生き物を戦争に駆り出すのは、こうしたジョークのもうひとつの人気テーマだ。

 農民の集団が棒を持ってカタツムリと闘っていたり、カタツムリに鞍を置いて乗りこなそうとしているところが描かれている。

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 今日、インターネットの普及により私たちはこうした挿絵を自由に見られるようになった。だが当時こうした挿絵写本は個人の金持ちや組織が所有し、目にすることができるのは限られた人だけだった。

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 現代のコメディ映画『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』には、ばったばったと人を殺しまくるとっても凶暴な殺人ウサギが出て来るが、この映画がウサギのリベンジ挿絵からどれくらい影響を受けたのか、それはわからない。

References: Neatorama / Theophanesavery / TPI

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この記事へのコメント 79件

コメントを書く

  1. キリスト教では元々悪の存在だからね
    ウサギはセイヨクが強い
    なのでセイヨクを悪としてたキリスト教からしたらなんて恥ずかしくてイヤらしく穢らわしい生物なの!って嫌われてた

    • -14
    1. >>1
      イースターバニーのことを忘れないであげて…

      • +23
  2. まずウサギはこんなに大きくないし白目もない。なのでこれはウサギ型宇宙人が侵略してくるという予言だと思う

    • +21
  3. カチカチ山のウサギも容赦ないリベンジだったよね

    • +41
    1. >>3
      懲罰目的とは言え
      じわじわとダメージを与えてとどめを刺すのは
      正義を果たすだけでは無く
      陰湿な計画を楽しんでいるのではないかと
      思えてしまう

      • +3
    2. ※3
      あれでも後代による改変によって復讐劇という正当性のある物語にして残虐性を緩和させられた形態で、元々は「ウサギによる理由のない暴力がタヌキを襲う」だけの話だったそうだよ。

      • +6
      1. ※46
        え、「残虐性を緩和」した結果が「言葉巧みに婆さんに拘束を解かせて撲殺、生皮を被って婆さんに成りすまし爺さんにタヌキ汁だと偽って婆さんの肉を食わせた」っていう話に?
        これを上回る残虐性とか、緩和する前ってどんな話だったんだ??

        • +5
        1. ※72
          もともとはウサギがただ狸をイジメ殺す話だったのを、狸側に殺されてもしかたがない事情を加えたってことだろ

          • +1
    3. ※3
      ババジルの一件を思うとそれも仕方ないとも思える。
      NHKでおとぎ話の有罪か無罪かを決める番組思い出した。(タイトル忘れた)

      • +2
    4. ※3※20※31
      そういえばカチカチ山のウサギという設定で鬼灯の冷徹に出てくる獄卒の芥子ちゃんは
      まさにこのウサギの見た目の可愛さの裏の残虐性を見せつけてくれるキャラだね

      と、まとめてみた

      • 評価
  4. WIZのボーパルバニーは歴史ある殺人ウサギだったのか

    • +37
  5. 一番最後のモンティ・パイソンの映像に登場する殺戮うさぎは
    古典コンピュータRPGの傑作、「Wizardry」に登場するヴォーパルバニーの直接の元ネタだったりするのだが
    そのさらに元ネタがこうした書物のうさぎだったのだなあ

    • +62
  6. ボーパルバニーはモンティ・パイソンが元ネタなのは知ってたけど、更にルーツがあるのかw

    • +21
    1. ※9
      >カエル・・・・・・・カエル、どこ?

      描かれてる人間はフランス人なんやろ

      • +7
  7. あ~るの兎といい、ウィザードリィといい、うさぎが狂暴なのは当たり前

    • +14
    1. >>12
      最近の兎もなかなか凶暴で、笑いながらチキンを冷やす事でオタの首(精神)を刎ねるからなw

      • 評価
  8. 歌川国芳がスズメやネコをモデルに風刺画を描いたようなもんだろか

    • +17
  9. アリアハンで一角ウサギに殺された経験でもあるのだろう(適当

    • +11
    1. >>19
      大ガラスとバブルスライムもヤバイ。

      • +1
  10. 獄卒の辛子さんですね。わかります(鬼灯の冷徹)

    • +10
  11. ウサギは聖母マリアの象徴だよ
    聖母マリアはカトリック派の偉人
    キリスト教はカトリックとそれ以外ではあがめる神が違う
    それ以外の宗派にとっては、ウサギを貶める事が宗教上の鬱憤ばらしになる
    そもそも宗教画で深い意味が無い事こそありえない
    カトリックはメソポタミア神話のエンリル(キリスト教のいう唯一神)とエンリルの後継者イナンナ(聖母マリア)を崇めている
    キリストは神道でいう所の天孫ニニギノミコト的な位置の人
    キリスト教のそれ以外の宗派とユダヤ教はメソポタミア神話のエンキ(聖書に出てくる知恵の実のヘビ)の息子マルドゥク(キリスト教でいう唯一神)を崇めている
    ユダヤ人の派閥の描いた宗教画は皮肉が隠し絵としてふんだんに盛り込まれている

    • +7
  12. 中世のイラストにしてはずいぶん上手に描けてると思った
    当時こういった本を書くのは教会の人間でイラストレーター的な人に挿絵を頼むわけじゃないから、大体へたくそなんだよね
    でもウサギはよく描けてる!人間はやっぱ変なのにw

    • +21
  13. ウサギは悪の象徴だよ。

    ・・・阪神ファンにとってはね。

    • +17
  14. カマキリ拳法の使い手だったよね?ね?!

    オレの記憶にカックラ残ってるモン。

    • +2
    1. ※32
      ラビット関根がわかるやつは年齢がバレるぞw
      そういや、関根勤は実際にモンティ・パイソン関係の映画(エリック・ザ・バイキング)にもでてたなぁ。

      • +3
  15. 兎の前足は幸運の御守り。
    フライフィッシングなどの専門店で手に入るよ。

    • +1
      1. >>42
        調べてみたら手羽先的な意味の前足だったみたいだ。
        だから俺のラビットフッドも後足だな、間違えてたわ。

        • +1
  16. なんでジョークと決め付けるのか。
    実際に「居た」から多数描かれてるに決まってるだろ。

    • +8
  17. ちょっとした西洋風の鳥獣戯画さ、問題ない。

    • +15
    1. >>38
      うさぎと亀のうさぎも俊足鼻にかけたイヤな奴だし、カチカチ山なんかいくらタヌキが悪い奴でも制裁の加え方が鬼畜過ぎだし、

      • +4
  18. ミッフィーが居なかったらこんなもんだって

    • +5
  19. なんか現代のマンガ的な表現もあるね。しかし、人間の足の皮?を剥いてる絵もある。ウサギの足は幸運のお守りとして使われてたから、実際には多くのウサギが遊びのハンティングや迷信の為に犠牲になったのだろうけど、人間こそ神の子であるという人類至上主義の時代でも、どこか人間がやってることは野蛮なことで、いつか復讐されるのではないか、という不安があったのかもしれない。特に書物なんかを書いてるインドアの人は、現代でもそうだけど、こうした妄想がどんどん発展したのかも。

    • +13
  20. ウサギ恐怖症の自分は正しかったってことだな

    • +1
  21. 狩る側を翻弄すると言えばルーニートゥーンのバックスバニー

    • +2
  22. 恐怖のデスウサギ…

    ウサギが騎士兵になってるやつ、犬は怒ったカオだしその下のウサギは「お前大丈夫かよ…?」って不安げなカオ。
    相手の青い盾の方は「やば…!」みたいなびっくり顔。ちゃんと表情豊か。

    ところで、顔の周りの「パッ」って広がる放射状線なんだろう?汗?

    • +7
    1. >>56
      目が赤いのはアルビノの飼い兎だけだよ。

      • +6
  23. 実際のところ、うさぎって蹴るし引っかくし噛みつくし、わりと凶暴だよね。

    • +6
    1. >>60
      人間も知らない人から触られたり、抱き上げられたりしたら凶暴にならない?凶暴には理由があるんだよ

      • 評価
  24. ウサギは、いたずら者のトリックスターだよね、いたずらが過ぎるけれど。あと、教会への風刺になってないかね。

    • +5
  25. 海洋堂が鳥獣戯画や浮世絵の立体を商品化してるがこういうのも立体化したら面白そう

    • +8
  26. カタツムリもそうだけど中世の写本は謎が多いなぁ

    • +10
  27. てか、ウサギデカすぎん?人間並みの大きさがあるで

    • +1
  28. ヒスパニアがウサギがいる土地って意味らしい

    • +1
  29. ガルパンのウサギさんチームのあのパーソナルマークは正しかったんだな🔪

    • 評価
  30. アシモフの本だったか
    「目の前を黒猫が横切ると不吉」の元を探って行くと
    古代ギリシャの「目の前を白兎が横切ると不吉」に辿り着くと読んだことが有る

    もし、古代の人は現代人とは違う不気味さのようなものを兎に感じていたが
    そうしたイメージは時代と共に変化し忘れられた…と言うことが有ったのなら
    その検証にこれらの写本も使えそうな気がする

    • +6
  31. いやいや、そもそも兎は皆がイメージしてる様な可愛い生き物じゃないから
    すごい嫉妬深くて他の兎を抱っこした姿を見よう物ならトイレをバラバラにし小屋をひっくり返し藁をばらまき飼い主に容赦なく蹴りを入れて、下手したら噛みに来るから

    その兎が特別なんじゃなくて寧ろ穏やかな兎が珍しい方
    そしてひとしきり暴れ回ると飼い主の側を離れなくなる可愛い

    • +6
  32. まぁプレイボーイ誌がモチーフに使うくらいだからな
    実はウサギはかなりスケベで凶暴、あと独占欲が強すぎ

    • +4
  33. 日本でいうと古典の怪談に女の幽霊が多いみたいなもんか

    • 評価
  34. ∩∩
    (*つД:)
    うさぎは可愛くてもふもふでうるさく鳴かないしとてもいいこだよ。
    おとなしくて鼻ぴくぴくして葉っぱたべてるだけの人畜無害な生き物なのに、
    餌としてたべられるばかりの一番可哀想な立場なんだよ。

    その罪悪感から悪者にしたんじゃないのかなあ、
    理不尽な事件が起きるとセット起きる被害者叩きと同じようなかんじだよ
    自分の罪悪感をごまかすためにわざと「こいつも悪いところがあったんだよ」と言い建てて納得するんだ。

    • 評価
  35. ウサギ は、人間にとびかかった
    人間 は、くびをはねられた!

    • 評価
  36. 昔は大きくて凶暴で知能の高いウサギがいた

    • 評価

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