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月の正体は、原始の地球を覆っていたマグマオーシャンが固まったものかもしれない(日本研究)

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36件のコメントを見る

(著) (編集)

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Jonny Lindner / Pixabay
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 月にはちょっと問題がある。それがどのように形成されたのか、本当のところは誰にもわからないのだ。

 一番人気のある仮説は、原始の地球に火星くらいの大きさの天体が衝突したことが原因と提唱する、「ジャイアント・インパクト説」である。

 だが、この仮説は、最近なされた月の化学成分の観察結果とは一致しないようだ。

 『Nature Geoscience』(4月29日付)に掲載された新しい研究では、この矛盾を地球のマグマの海によって解決しようとしている。

月と地球の化学成分はほとんど同じ!?

 昔々の45億年前、太陽系の惑星がまだ赤ちゃんだった頃、火星くらいの大きさの天体が、形成過程にあった地球に衝突。

 砕け散り、吹き飛ばされたこの天体のカケラと地球のカケラが、やがて軌道上で丸く合体した――。

 これがジャイアント・インパクト説が説明する月の起源だ。

 コンピューターシミュレーションによれば、もし本当に月がこのようにして形成されたのであれば、月のほとんどは地球に衝突した天体に由来していなければならない。

 しかし最近なされた月の石の研究は、違う結論を示している。地球と月の化学成分はほぼ同じであることが明らかになりつつあるのだ。

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Lars_Nissen_Photoart / Pixabay

鍵を握るのはマグマオーシャンの飛沫

 この矛盾の謎を解くために、海洋研究開発機構の細野七月氏らは、衝突が起きた時期を太陽形成後の5000万年後(衝突が起きた可能性がある時期のもっとも早い段階)と仮定した。

 この時期のまだ幼い地球は、1500キロもの深さがあるマグマオーシャンで覆われていたと考えられるのだが、シミュレーションによって、ここに岩石の天体を突っ込ませ、ドロドロのマグマが宇宙に飛び散る様子を観察することにした。

 マグマの温度は衝突した天体のそれよりもずっと高く、宇宙に飛び散った飛沫の体積が膨張。最初、マグマの飛沫は衝突天体の破片を追うような感じであったが、すぐに追い越し、衝突天体の破片は地球のマグマオーシャンに落下していった。

 こうして軌道上には膨大なマグマの雲だけが残った。これがやがて融合したものが月である。

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インパクター(青)とマグマに覆われた原始の地球(赤)との衝突を再現したシミュレーション。膨大な量の溶岩が宇宙に飛び散り、周囲に円盤を形成。これがやがて融合して月となった。

Hosono et al/ Nature Geoscience

実際の観察結果と一致するシミュレーションの結果

 研究チームによれば、このようにして形成された月ならば、8割が原始地球に由来する物質で構成されているという。

 旧モデルから導き出された8割が衝突天体に由来するという結果とは真逆のものであり、最近判明した月の化学成分とも矛盾しない。

 これによって月の形成プロセスに関する謎がすべて解決されるわけではないが、もっとも有力な仮説と現実の観察結果を無理なく説明することができるという。

NASA says there’s water on the moon’s surface

References:sciencedaily/ written by hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 36件

コメントを書く

  1. やっぱりな。そうじゃないかと思ってたんだ。

    • +1
  2. 要するに「俺の月は俺の月、オマエの月も俺の月。」。

    うわ!オレ、今日バースデイで年齢いっこ増えた
    のに全然精神年齢成長して令和。

    • -3
    1. >>2
      遅くなったけど、誕生日おめでとう(*^^*)

      • +1
  3. うちゅうじんが、こうどなけいさんにもとずいて こうしびーむをうって できたんだよ

    • -5
    1. >>3
      そうだったのかあ。すげーな、さんちゃん、なんでもしってんなあ☆

      • 評価
  4. >一番人気のある仮説は、(略)ジャイアント・インパクト説
      ↑
    これは間違い
    すでにジャイアント・インパクト説は否定されていて、矛盾点を解決したのが複数衝突説
    複数衝突説はシミュレーション結果が月の組成までほぼ一致してる

    • -4
  5. 衝突があったことは否定していないのですね

    • +9
  6. 月の組成の研究結果が正しいとして、その頃の地球の状態の推測も正しく、丁度いい時期に抜群の角度と速度で計った様に手頃なサイズの惑星が衝突したならばか・・。

    正直、もっとシンプルな正解はないものかと悶える。

    • -4
  7. 月は十個くらいの天体から出来たとか何とか。
    それでもコレと矛盾はしない。
    早い時期、マグマが表面にある頃に起きたというだけ。

    • +3
  8. マグマのスプラッシュが固まったものと思えばいいのかな

    • +5
  9. これは中国さんガッカリだ~
    どんくらい掘れば飛翔体まで届くのかね

    • 評価
  10. あの飛び散り形だと他の惑星にも飛んで行きそうだ

    同じ事が今の地球に起きたら誰も生き残れない微生物まで死ぬ
    火星や金星に起きても大量の隕石で人類滅亡ぐらいにはなりそうだ

    • -2
  11. こうして一生懸命読んで理解に努めたのに来週には話の半分も覚えてないw一月後には読んだこともコメントしたこともスッカラカンwww

    • +2
  12. スラグみたいな状態の星ってことか。
    かなりの数の空洞が確実にあるねこれは

    • +2
  13. 地球と月の成分がほとんど同じということは、月は人にとって成分的には住み心地が良いのかな。

    • 評価
  14. ジャイアントインパクトだけど火星ほどの大きさでもなく、複数衝突だけどそんなに回数も多くない中間の可能性とかも探って欲しいな。
    ただ月の中身が地球寄りに重い物質が固まって月の時点が地球と同期するとなるとそれなり早い段階で核部分が、表層を覆う他の衝突時期もそんなに遅くない物でないと。

    • 評価
  15. ぶつかってきた原始惑星も地球と同じ軌道で形成されたのなら成分も大体一致すると仮定すれば従来の仮説でも矛盾はないのでは

    • 評価
  16. やっぱ地球の環境って奇跡的成因過ぎない?

    • +4
    1. >>17
      巨大な衛星で調べて見た所
      冥王星と衛星カロンが該当しました

      太陽系の中に限定しても変な事は繰り返してるかもしれない

      • 評価
    2. ※17
      奇跡が連続しないと生命が誕生しないからね。
      人間原理で大体説明できると思う。

      • 評価
  17. やっぱ月はスペシャルな地球の子やったわけやな

    • 評価
  18. 地球の軌道に近い起動で生成された惑星がぶつかってきたんだから、もともと成分がそんなに変わらないもの同士がぶつかった、という考えになると思うのだが。

    • 評価
  19. できたての味噌汁の中に猫様がサーブしたカラーボールが落下し味噌汁スプラッシュ。
    ワカメと豆腐が再度お鍋に落下するけど味噌スープはくるくる外側で丸まって冷えながら味噌ボールになる。結果、猫様は味噌味の新しいボールをGETした。
    こういうこと・・・?

    • +3
    1. >>20
      ネコさんそれは潮の満ち引きに影響するので持っていかないで

      • -1
    2. >>20
      やはり宇宙は猫様が創造主であられたか

      • 評価
  20. そうなるとだな
    水星、金星、火星に地球規模の月が存在しない理由の説明が付かないだろ。

    • 評価
    1. >>24
      小さな衛星は惑星の重力に捕まったチリが集まれば出来るらしいよ

      現在の土星の輪が後に衛星になる予測

      • 評価
    2. ※24
      金星は太陽系の中で唯一自転軸がほぼ真逆に傾いてるんだけど
      その理由の一つに巨大天体に当たったからじゃないかってのがあるよ

      • +1
  21. うーん、月の成分が衝突天体に由来しないなら、月の資源も地球とほぼ同一ってことでいいのかな?(量はともかくとして)

    • 評価
  22. ジャイアント・インパクト 馬場さんの必殺技みたいやな

    • +2
  23. たぶん月の形成過程は複数の解があって、どれが本当の正解かは分からないんだろうな。

    • +4
  24. 最近発見された他の恒星系で太陽系の100万倍の塵で覆われているらしいから、古代の地球もそんな中で月が生まれんだと思うから、この記事は納得できる。

    あと惑星を盗む恒星系もあるらしいけど

    • 評価
  25. これ下手すれば隕石が当たった時の水柱(マグマ柱?)が固まってバリみたいに残ってた可能性もある?

    • 評価
  26. この論法でいくと電気的宇宙論の解釈によればマントルはプラズマ状態だからプラズマ状態の太陽から惑星が誕生し、その惑星が木星をはじめとする巨大惑星だったその巨大惑星である木星の高温なマントルから核融合で火の玉が放出して金星やら地球などが生まれる
    ひょっとして月は地球のマントルから生まれた天体なのかもしれない

    • 評価

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