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約10,000年前。世界最古のものと思われる先史時代のクレヨンが発見される(イギリス)

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(著) (編集)

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 イギリスの考古学者がノースヨークシャー州の古代湖から世界最古のものと思われる中石器時代のクレヨンを発見した、というニュースが話題になっている。

 およそ10,000年前の先史時代の「クレヨン」は、黄土と砂でできたもろい粉状で、表面には削ったたような跡がついており、内側は鮮やかな赤色をしている。

 現代のクレヨンと同様に使われたとみられるこの出土品は、当時の狩猟採集民が重要視していた色彩の手がかりになるとも考えられている。

先史時代の人が使っていた「クレヨン」

 これは今年1月、ノースヨークシャー州スカーブロの古代湖を覆う泥炭から発掘されたもので、およそ10,000年前の黄土と砂の塊とみられている。

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image credit:Paul Shields/University of York

 大きさは長さ22mmで幅7mmほど。この物体は粉状で壊れやすく、外側の赤褐色に比べて内側は明るい赤色をしている。

着色や描画、顔料に使用されていた可能性

 その表面には傷のような跡があり、赤い色素を作るために削り取られた跡である可能性が高い。

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image credit:Paul Shields/University of York

 また、片方の端が丸みを帯びている一方で反対の端が尖っていることから、クレヨンのようにそのまま着色や描画に使用された可能性があるという。

 それを裏付けるかのように、前述の古代湖の向こうでは深い溝が何本も入った赤褐色の石も見つかっている。

クレヨンの色がついたような赤い石

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image credit:Paul Shields/University of York

 考古学者たちは当時の人々がこの石で黄土のクレヨンを削って赤色の粉を作ったと考えており、この発見が、彼らが人の目を惹きつける鮮やかな顔料を使用した説を補強するものとみている。

狩猟採集民が重要にしてた色の手がかり

 ヨーク大学考古学学科のアンディ・ニーダム博士は、この発見が中石器時代の狩猟採集民が重要にしていた色を知る手がかりになるとして、以下のように語っている。

 「これは非常に重要なものであり、より大きな見地からこの地域の中石器時代を考察するのに役立ちます。当時そこはとても色彩が豊かな場所だったかもしれない」

 「色彩は狩猟採集民にとって非常に大切な暮らしの一部だった。黄土は非常に鮮やかな赤色を発色します。黄土は中石器時代において極めて重要であり、多様に使われていたようです」

動物の皮の着色やアートにも使われた可能性

 黄土は世界中の先史時代の狩猟採集民が使用していた重要な鉱物顔料だ。考古学者たちは当時の人々が黄土で動物の皮を着色したり芸術作品を作ったとも考えている。

 また、この最新の発見は彼らが黄土を収集し、異なる方法で処理したことも示唆している。

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image credit:Paul Shields/University of York

 今回見つかった「クレヨン」と石は、ヨーロッパで有名な先史時代の遺跡発掘場内から出土しており、その辺りでは過去に英国内最古の工芸品であるペンダントも見つかっている。

 また他にも、30頭以上の鹿の角でできた頭部用の赤い飾りも見つかっていて、狩猟用のカモフラージュもしくは動物と交信するシャーマンの儀式に使用されたと考えられている。

References:thisiscolossal / wikipedia / yorkなど /written by D/ edited by parumo

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この記事へのコメント 18件

コメントを書く

  1. もともとの黄土は名前の通り黄色いので、この出土品はなんらかの原因で焼成されたものだではないだろうか。古代人がこの赤を焼け跡から発見したのか、赤い色を得るために火にくべたのか。それは分からないが、どちらにしても興味深い発見だと思う。

    • +8
    1. ※1
      赤は鉄分が多ければ出易い色だとも思うので単に埋まっていた石かもね?
      もし焼けてできたにしても、山火事跡で拾ったとか、落雷跡で…とか、
      溶岩の噴出時に隣接した粘土層が有った…とか、自然にできる条件も有りそう

      • +8
    2. ※1※4※5もアカデミックなコメントは勉強になるなあ
      あ、※2のコメントも好きよw

      • +4
  2. 10,000年前でも『芸術は爆発だ!』と言っていた人が居た!
    (多分)

    • +6
  3. これはたまたま赤いのが集まった塊を利用したのか、それとも意図的に集めて練り固めてあるものなのか知りたいなぁ。壊れやすい粉状ということは油とかは使ってないのかな。
    #1 焼いてはいないんじゃないかな。

    • +8
  4. 固めた粘土に見えるけど…
    ヒンバ族とか酸化鉄の赤い泥を身体に塗っている部族がいるよね。
    獣油やバターと混ぜて肌の保湿と保護(日焼けに虫刺され)、鉄分の補給にも役立つという。
    コレに有機成分は含まれてないかな? 分析したろうに。

    おそらく同様の使い方に加えて、呪術的なボディペイント、壁画(コレも本来呪術的、狩の成功や獲物の増殖を願う)に使ったのだろう。

    • +11
  5. ノースヨークシャーつったら、「スカボローフェア」のスカボローかな?

    • 評価
  6. 当時の民から愛された神様の神器だよ。
    民は親しみを込めて「神ちゃん 神ちゃん!」呼んでた。
    よく お尻をフリフリするのがタマにキズな神様。

    現在 千葉県春日部市在住。

    • -4
    1. ※9
      なぜか千葉県と打ったのか・・・猛省。
      埼玉県だった。マイナス評価をポチっと押した。

      • -2
  7. これがクレヨンってわかることがすごい
    ふつうのんなもの、ゴミとしてすてるだろ

    • -4
  8. このクレヨンを得るために遠くまで交易したりしてたのかなあ。産地が気になる。縄文時代の日本列島人は黒曜石を得るために遠くまで交易したから、黒曜石産地ってことで潤ってるムラがあったらしい。

    • +8
  9. 真偽は兎も角いい色だ
    彼方此方に残ってる洞窟壁画の赤銅色まんまって感じする

    • +1
  10. サムネ画像が一瞬牛タンに見えた人… |_・)ノソッ…

    • +2
  11. 黒糖かチョコのパウンドケーキかと思った

    • 評価
  12. チョークの様に使うのかと思ったけど
    少量の粉を削って使ったみたい
    これだけの固まりだとロウかなんかでかためて創ったものだろうか

    • 評価

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