メインコンテンツにスキップ

水不足に対応するため。トイレの排水を利用したビール「フル・サークル」が誕生!しかも意外とうまいらしい。(アメリカ)

記事の本文にスキップ

46件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 今月半ば、アメリカのあるビール会社が再生水を利用した全く新しいビールを発表し、いろんな意味で話題になっている。その再生水とは、なんとトイレの排水である。

 ビール本来の色がアレな色なだけに微妙な気分になる人もいるかもしれないが、これは最近まで長期間の水不足に悩まされたカリフォルニア州サンディエゴを拠点とする醸造所が開発した大真面目な製品なのだ。

 そうまでしてビールが飲みたいという心意気はたいしたものだし、しかも意外とうまいという。

Stone Brewing uses wastewater to brew beer

飲めるのか?トイレの排水を使ったビール

 今年の3月半ば、カリフォルニア州サンディエゴを拠点とするビール会社、ストーン醸造所がお披露目した「フル・サークル」はトイレの排水を再生処理し、その水を使って醸造したビールだ。

排水の再生水で作られたフル・サークル

この画像を大きなサイズで見る
image credit:facebook

 これ以上ないほどの徹底循環を示すネーミングからもわかるように、この醸造所は “はたして飲んでも大丈夫なのか?”という世間の不安を承知で開発に取り組んだ。だが、その結果は思いがけない成功につながったようだ。

クリーンなオリエンタルテイスト

 フル・サークルは、フロリダ州ミラマーにある純水実証プラントで処理された再生水を100パーセント使用。醸造の際その水に加えたのは少量の塩のみ。あとは3つの麦芽と3種のホップを使い、うち2種にはトロピカルな芳香のニュージーランド産ホップが含まれている。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:youtube

 となると断然気になるのは具体的なお味のほうだが、フル・サークルは排水のイメージとはかけ離れた非常にクリーンな味わいだという。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:youtube

 また、恐る恐る試飲をした人は「ちょっと変わった味というか、他のビールとは違うというか、ずば抜けた味」と答え、同州のサンディエゴ市長は、「きれいな水を際立たせる最高の方法。素晴らしいビール」とコメントしている。

半信半疑で作ったビールがイケる味に

 開発を担当した醸造長は、自分も排水の使用に疑いを持ち、とにかく分析結果が気になったと正直に告白。だが意外にもフル・サークルの出来は素晴らしく、これまで作ったビールの中で3本の指に入るほどの良い仕上がりになったそうだ。

試飲するサンディエゴ市長とストーン醸造会社の役員パット・ティアナン

この画像を大きなサイズで見る
image credit:youtube

 そしてストーン醸造会社の役員は、人々の思いは複雑かもしれないが、フル・サークルに使う再生水は、うちの醸造所が現在使っている水よりも良い、と太鼓判を押し、長期的な干ばつ時に天然水の代わりに使える信頼性の高い水は非常に重大だ、と語った。

一時は節水命令も。干ばつに苦しんだカリフォルニア州

 実はカリフォルニア州は、2012年頃から2016年の冬にかけ、記録的な干ばつによる深刻な水不足が問題になっていた。主な原因は降雨量の不足だが、2014年から世界的規模で問題となっている極端な気温の上昇により水源の河川や地下水の貯水量が激減したことも影響している。

この画像を大きなサイズで見る
image credit:Ymaup/Wikimedia Commons

 現在はその後の降雨や嵐のおかげで水不足は解消したとみられているが、干ばつ時のカリフォルニア州では州全域に25%もの節水令が下される事態に陥った。こうした経験から同州では水のリサイクルが重要視されつつあるようだ。

異常気象時に需要?店頭に並ぶ可能性ありの次世代ビール

 なお、このビールはお披露目のために5樽分用意されただけで、まだ商品化には至っていない。しかし評判が良ければ近々店頭に並ぶ可能性は十分あるという。

フル・サークルの試飲会は好評で、ビールはたった20分でなくなった

この画像を大きなサイズで見る
image credit:youtube

 予期せぬ干ばつに苦しみ、限りある水の大切さを実感した醸造所が取り組んだ新ビール。国際宇宙ステーションではすでに排水を飲料水にする水再生システムが存在するが、予期せぬ水の枯渇に備え、こうした再生水の飲料を開発しておくのは重要なことかもしれない。

追記:ビールの名称をフル・サークルに訂正いたしました(2017/3/30 10:08)

via:odditycentralfacebookyoutubenewsroom・written D/ edited by parumo

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 46件

コメントを書く

  1. ただ酒飲めばなんでもいいって人が多いだけで、値段だして買うって人はいるのかはわからんな

    • +3
  2. 日本では枯れ気味の川の嵩増しやトイレ用水や洗車用なんかに使われる、というかまあ大抵の先進国でそんな感じだと思うけれど、わざわざ飲料用に使うってすごいな
    それくらい綺麗なら他の何に使っても大丈夫だよねと思わせるためのアピールだったりするのか

    • +6
  3. 大丈夫なのはわかってるけど…なんとなくこう心配になるわ

    • +13
  4. 宇宙ステーションだと廃水を飲み水に使ってるけど
    それの応用か。いいアイデアだけどコスト的に利益が
    出るのかちょっとだけ気がかり

    • +17
  5. 綺麗になった水から作ってるとは思うけど
    よーく泡立ってるなあ・・・

    • +17
    1. ※5
      しかもめっちゃ黄色いですねぇ・・・
      匂いはどうだろう・・・・w

      • 評価
  6. 生まれて一度も水不足や節水になったことのない地域で育ったんで
    なんというかなんとも言えない気持ちになった
    そこまでしてビール飲みたいのか・・・

    • +2
    1. ※7
      むしろ生水よか安全なんじゃね?中世みたいに。

      • +10
  7. 人々が干ばつで苦しんでいるときに、
    本当にビールが必要か?と考えるのは野暮というもの。
    排水のリサイクルを考えた結果、
    「アメリカはトイレの排水でビールを作った」、
    この事実がなんとも彼の国らしい。

    • +5
  8. 変わった味のモノができたっていうのは、なんかやだなぁ。。

    • +3
  9. 排水の成分を利用してないのか
    一旦純水にまで処理するコストかけるメリットあんすか

    • +4
  10. 普通に下水処理した水で作っただけでしょと思ってたんだけど
    アメリカって下水処理施設が少なくて汚水をそのまま海へ流してるんだな

    そら注目もされるわ

    • +7
  11. 排水処理施設から出る放流水は、意外ときれいなんだぜ。

    • +6
  12. 地上にいながら宇宙船のクルーの気分になれるビールとして売り出そう!

    • +3
  13. カリフォルニアの水不足って同州に住む多くのセレブや富裕層がプールと庭の芝生さえ諦めれば苦労しなくて済むんじゃないかと思うんだが

    • 評価
    1. 2012年より以前も夏のカルフォルニア州は定期的に水道止められてた
      学校や仕事で在宅の人間が少ない昼間の数時間とかね

      ※23
      最近はプールを埋め立てて転用する人も増えて来たって何年か前にネット記事で読んだよ

      • +1
  14. 土などの浄化力で綺麗になった上で蒸発、雲をへて雨になるのなら「かつてはUNK,しっこだったときもありました」な水分を飲んでないはずはないし抵抗もないが・・これは・・

    • 評価
  15. 高校生の頃だからもう15年は前だけど、当時授業で購読してた英字新聞で、シンガポールは近隣から水買うくらい慢性的な水不足だから下水をリサイクルした水を作ったよ!みたいな記事を読んだの思い出した。
    ペットボトル入で売られている写真があって、飲用として売られてるから当たり前なんだけど、汚れも全然なくて普通のミネラルウォーターだった。見た目は。
    水不足に悩む地域では似たような取り組み結構やってるんだね。

    • +5
  16. 将来、食料不足になったらこういう食事が普通になるんだろうな

    • +3
  17. なんでビールなの?
    子供や酒がダメな人が飲めないじゃないか

    • 評価
    1. ※29
      元々は、サンディエゴ市が都市の生活用水として使用するために作った再生プラント産の水で、その安全性を実証&話題性による宣伝効果を目的として
      ビール『も』作ってるというだけ。

      • +5
  18. ストーンのIPAはイオンでも売ってる
    苦いの好きな人にはおススメ

    イヤお前ら水道水飲んでるやん?同じだから

    • 評価
  19. 出来れば飲料水からスタートして欲しかったかも…
    濁りも泡もデフォのビールからなのが少々気になってしまう

    • +4
  20. 干ばつで悩んでるんならまず飲料水だろうという考えは野暮なのか

    • 評価
  21. なあに日本なんか既に…
    滋賀県民捨てる

    宇治川で京都府民が拾う

    淀川に捨てる

    大阪府民が拾う

    同じだ

    • +6
  22. 見た感じだと汚水そのものに見えてしまう
    ビール飲みだけど買わないなぁ

    • 評価
  23. うどん県に設置すれば夏の渇水にも対応できるな

    • +3
  24. よりによってビールかよ・・・
    実質「カレー味のウ●コ」と同じやろ、俺は嫌や

    • -5
  25. ビールだと水分補給とは逆に体内の水分出す方に働いちゃうから
    平時ならいいけど水不足の時に役に立つかというと微妙な気が…

    • +1
  26. 雑排水(手洗い・流し台の排水)のほうかと思ったら汚水(排泄物を含む便器の排水)のほうなんだな・・・

    • 評価
  27. 愛媛と香川県は、真剣に検討したほうが良さそうだね。うどん作りは水使いそうだし。

    • +1
    1. ※46
      周辺全ての県に恫喝をきかせている香川県のAAが浮かんだw

      • 評価
  28. お前ら、宇宙開拓時代になったら自分のションベンやクソから再利用して食料にするの当たり前(というかそうでもしないと生き残れない)の時代になるから今のうち慣れろ

    • +1
    1. ※47
      サイクルがひどく複雑なだけで地球でもそうですw

      • +2
  29. 真水で飲むのではなくビールにするんだな。

    • 評価
  30. 排水というか浄化水だろ
    それより材料がかなり贅沢だと思う
    この原材料使ったビールなら飲んでみたい 水とかどうでもいいや

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。