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SF風デザインでかっこいい。アメリカ空軍・陸軍の特殊訓練を受けた兵士のみに贈られる、名誉ある「宇宙運用記章」

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 スタートレックのような理想郷的未来ははるか遠い。しかし本物の宇宙艦隊設立という点については、その実現へ向けて小さな小さな一歩を踏み出した。

 アメリカ陸軍と空軍には知る人ぞ知るあるトレーニングコースがある。それを受ければ正真正銘の宇宙記章を授与されるチャンスがあるのだ。

 宇宙へ行ったアメリカの宇宙飛行士は、軍属・民間の別に応じ、バイロット章や勲章が贈られるが、宇宙運用記章(Space Operations Badge)は陸軍か空軍所属の人間にしか贈られない。

1990年代の「空軍宇宙ミサイル運用記章」

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1990年代の空軍宇宙ミサイル運用記章(Air Force Space and Missile Badge)

 未来的なデザインだが、結構前から存在する。最初に採用されたのは1990年代のことで、空軍宇宙ミサイル運用記章(Air Force Space and Missile Badge)という名称だった。

 当初のデザインは今よりもいくぶん標準的なもので、地球と流れ星を象った中央のシンボルを細かい月桂樹のレースが囲んでいるものだった。

 高ランクのものになると、その上に星あるいは月桂樹のレースに囲まれた星がついている。全体的な趣は、1930年代の世界博覧会で採用されていたレトロフューチャー風”宇宙”のシンボルがあしらわれた古典的なミリタリーイメージである。

2005年にリファインされた「空軍宇宙記章」

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 そのデザインは2005年にリファインされ、空軍宇宙記章(Air Force Space Badge)と名称が変更された。

 伝統的なデザインは、流れ星を伴う地球にアールヌーヴォー調の翼でアクセントを加えたものに変わった。

 宇宙ミッションの訓練や経験に応じて3種類が存在し、従来と同じく、上級になると地球の上部に星が、さらに上位のマスターになると月桂樹のレースで囲まれた星が載せられる。

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2006年より陸軍にも贈られるようになり名称も「宇宙運用記章」に

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 旧バージョンと同じく、当初この記章は空軍所属の者しか手にすることができなかった。しかし2006年に陸軍所属の者にも贈られるようになり、2011年、ついに正式に空軍と陸軍共通の記章と認定され、名称も宇宙運用記章(Space Operations Badge)あるいは単に宇宙記章(Space Badge)に変更された。

バッジをもらうには厳しい訓練が

 これは1日やそこらで手にできる代物ではない。空軍と陸軍では取得条件が少々異なるが、いずれの士官も、部門40(Functional Area 40)という宇宙に行こうとする人間向けに設けられたかなりニッチな予備コースを1年間受講しなければならない。すなわち、宇宙作戦はかなり広範な専門分野が関連しているということだ。

 陸軍宇宙人材開発局(Army Space Personnel Development Office/ASPDO)のパンフレットは、宇宙運用軍について以下のように説明している。

各分野のグループ・軍事専門家・一般ミッションの専門家で構成される多様な集団――目的は5つのミッション分野(宇宙状況認識・宇宙軍の強化・宇宙支援・宇宙管理・宇宙軍の応用)のミッション要件を満たす宇宙能力の開発・計画・獲得・運用である。

上級宇宙記章はさらに4年、マスター宇宙記章はさらに7年

 ここへの参加者は、人工衛星の修理にはじまり宇宙から地上への通信管理にいたるまでのあらゆる作業を行う。また上級宇宙記章を取得するにはさらに4年、マスター宇宙記章ではさらに7年の訓練と経験が必要になる。

 部門40を受ける士官以外の者(兵士と民間人を含む)でも、4,400種以上の宇宙関連職務のうちの1つにおいて規定の経験年数があれば、宇宙記章を手にすることができる。

 しかし少なくとも陸軍の場合、宇宙部門の採用人数は非常に限られている。陸軍で2011年以降に贈られた宇宙記章は、通常のものが2,454個、上級が500個、マスターが125個である。

 記章は3種類あるので、このうちのいくつかは同一人物に授与されたものだ。また現段階で部門40を受けるのは330名のみである。

 新デザインの記章はSF風であっても関係者の間で非常に好評で、それを受け取ることは非常に名誉あることである。

 想像力を刺激する名称とデザインであるが、それを受け取った者がいつの日かSF映画のような宇宙戦を繰り広げるようになるのかどうかまでは定かではない。

via:Space Badges Might Be the U.S. Army’s Coolest Award/ written hiroching / edited by parumo

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この記事へのコメント 14件

コメントを書く

  1. スタートレックそのものじゃないか!
    アメリカさんは粋だなあ^^

    • +6
  2. あ、誤字直ってるw
    コメントは検閲喰らったけど役に立ったのならそれで良し

    • 評価
  3. SFで勲章つうと死刑宣告みたいな印象がある俺
    某シューティングゲーム:「貴官の功績をたたえ、勲章と、新兵器の標的になる栄誉を与える」
    某航空SF:「(人間の部隊邪魔だから不和起こして破滅させよう)貴官の雪かき技術を讃えて最高戦闘勲章を授与する。君は英雄だ」

    • +1
  4. 海軍も航空隊があるのにバッチは無いのかな?今は海に落として回収なんてやって無いのかね?

    • +1
  5. ロシアの方でもロシア宇宙軍の歌はSFアニメのアニソンと言われても違和感がないレベル
    歌詞もロマンに満ち溢れてるし

    • +2
  6. 現実に「宇宙軍」と名の付く軍隊を持ってる(た)国はアメリカ・ロシア・イスラエルの3国。

    ・アメリカ宇宙軍(United States Space Command)⇒現在はアメリカ戦略軍宇宙統合機能構成部隊
    ・ロシア宇宙軍(Космические войска)⇒現在はロシア航空宇宙軍(ВКС)
    ・イスラエル航空宇宙軍

    「宇宙軍」といっても宇宙戦艦で艦隊戦するんではなくて大陸間弾道ミサイルからの防衛(大陸間弾道ミサイルは宇宙に人工衛星を打ち上げるロケットと同じで一旦大気圏外に出てから落ちてくる)と人工衛星の開発運用が主な任務だけど。

    大陸間弾道ミサイル運用という意味での宇宙軍なら中国にも人民解放軍火箭軍(火箭=ロケット)ってのがあるし、ロシアにも戦略ロケット軍ってのがあった(今は航空宇宙軍に統合)。

    • +1

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