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あの写真は嘘だった。ネット上に広まった11の偽写真

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(著)

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 インターネットの普及によりめったに見ることのできない写真を手軽に見られるようになった半面、中には手の込んだフェイク写真や、写真は本物でもつけられた解説がまるで違うものなどが混在しており、どれが本当でどれが嘘なのかがわからなくなることがある。

 ここではネット上で信憑性を帯びた説明を加えられながら出回った11の写真を見てみることにしよう。

ジョン・レノンとチェ・ゲバラがギターセッション?

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 ジョン・レノンが、あの世界的に有名な革命家のチェ・ゲバラと一緒にギターを弾いているなんて、信じられるだろうか? いや、信じてはいけない。そんな事実はなかったのだから。

 この写真はフォトショップのいたずら。誰かがゲバラの顔を、ギタリストのウェイン・“テックス”・ガブリエルの顔に貼りつけただけ。下が元になったレノンとガブリエルの写真だ。

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JFKとマリリン・モンローが密会だと?

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 左の写真は、ジョン・F・ケネディ大統領と女優のマリリン・モンローがうっかり無防備な情事の瞬間を撮られたもの? そうではない。有名人のそっくりさんを使った、アーティストのアリソン・ジャクソンの作品だ。

 右の写真は本物。1962年5月19日、ニューヨークで行われた民主党の基金調達パーティでのひとコマ。モンローとケネディが、こっそり抱き合っている写真を撮られたことはない。

スモッグのひどい北京の人々が、偽の日の出を見ている?

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 写真というものは、まさにその一瞬を一発でとらえるものだ。十分な情報がなければ、本物の写真でさえ、嘘に見える場合もある。

 この写真はデイリー・メールによって配信されたもので、「デジタル画面でしか日の出が見られないほど北京のスモッグはひどい。」という噂となった。確かに中国のスモッグはひどいが、その噂は真実ではない。

 天安門広場のこの巨大なスクリーンに映っているのは、山東省の観光案内の宣伝広告である。この日の出のシーンは、長い広告の中の一部なのだ。どんなにスモッグがひどいかは別として、この広告は一年を通して流されている。

1952年のソ連の精神病院?

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 左の奇妙な写真は、ネットではソ連の精神病院の患者たちのものとして広まったものだが、実際はそうではない。これはピナ・バウシュのダンスパフォーマンス『青ひげ(ブラウバート)』の一場面だ。右は1977年のパフォーマンスの画像。とはいえ、写真はどこか不気味なものをかんじさせる。テレビシリーズ『アメリカン・ホラー・ストーリー』のシーズン3では、エピソードとしてこの場面を再現している。

子供たちは本当にアメリカの郵便局によって配達されたのか?

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 子供にスタンプを押して袋に入れて郵送するなんてありえない?だがそうでもない。1910年代の始め頃には、実際にアメリカで子供が“郵送された”事例がいくつか残っている。

 例えば、6歳のメイ・ピアストルフは、1914年2月19日に、アイダホ州グランジヴィルから、鉄道会社で働く親戚のつきそいのもと、17キロメートル離れた祖父母の家に“郵送”されている。子供を“郵便物”扱いにして鉄道で送ると、乗車券を買って列車に乗るより安かったのだという。

 ただし、ネット上で出回っていたこの写真は、実際に子供を郵送しているところを撮ったものではなく、面白写真としてふざけて撮ったものだという。、

 2009年、スミソニアン博物館のキャサリン・シュテインベルグは、ベイビーメールを裏付けるこんな文章を書いている。

“郵便配達員が子供を入れた郵便袋を下げているこの写真には、多くが驚いたことだろう。国立郵便博物館に確認したところ、この写真は単なるやらせで、子供が郵便として送られたことはほとんどないとのこと。ただ、通常の運賃より安い貨物便として汽車に乗せられた事例はあるという”

この少女は死んだ両親の墓の傍らで寝ているのか?

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 左の写真には、“シリアにて、両親の間で眠る”というキャプションがついている。胸をえぐられるような悲しい写真だが、実際はサウジアラビア発のアートプロジェクトの作品のひとつ。撮影したのは、アブドゥール・アジズ・アルオタイビ(25)で、子供の両親への愛は永遠だということを示したかったのだという。

 現在、人道的な悲劇にみまわれているシリアとはまったくなんの関係もない。アルオタイビは、中東にいるオランダの記者にこう話した。「自分の写真がこれほど曲解されて、正直ショックを受けている」

エラ・フィッツジェラルドは、黒人ゆえに1954年のモカンボ・ナイトクラブに出演できなかった?

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 HistoryInPicsによると、1954年、西ハリウッドにあるモカンボ・ナイトクラブは、黒人だからという理由でエラ・フィッツジェラルドの出演を拒否したらしい。マリリン・モンローがフィッツジェラルドショーの最前列にテーブルを予約すると言うまでずっと断り続けていたという。

 この話の一部は本当だ。確かに1954年、マリリン・モンローは、この鼻持ちならないナイトクラブにエラが出演できるよう手助けした。しかし、クラブのマネージャー、チャーリー・モリソンがフィッツジェラルドを出演させなかったのは、実際は人種差別が理由ではなかった。

 1950年代初め、多くの黒人アーティストたちがここで演奏している。フィッツジェラルドにとって残念なことに、モリソンが彼女を魅力的だと思わなかっただけだ。モンローがフィッツジェラルドの大ファンだったため、モリソンは気を変えたのだ。2012年の『モンロー:プライベートと秘密』の中で、伝記作家のミッシェル・モーガンはこう説明している。

“エラが出る前にも、1951年ドロシー・ダンドリッジ、1953年エルサ・キットなど、さまざまな黒人アーティストたちが出演していた。マネージャーのチャーリー・モリソンはあらゆる人種のアーティストを自分のクラブに積極的に出演させ、称賛していたのは確かだが、彼はエラ・フィッツジェラルドのことを客を呼べるほど魅力的だとは思わなかった。マリリンがモリソンの気持ちを変え、エラは出演の機会を得て、見事モカンボで成功した”

 確かに、フィッツジェラルドやのほかの黒人エンターテイナーたちは、1950年代のアメリカでひどい差別を受けた。だから黒人だから出演を断られたという話ももっともらしい。だが、モカンボの場合はモンローの仲介は人種差別には関係ない。

第一次大戦時代、兵士たちのデスマスクを作る職人がいた?

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 壁にずらりとかけられたマスクはデスマスクと勘違いしてしまうかもしれないが、そうではない。これらは戦闘で顔にひどい傷を負った、第一次大戦の退役軍人のためのマスクなのだ。

 1916年、帰還した負傷兵たちのために、マスク製作ユニットを立ち上げたのはフランシス・ダーウェント・ウッド。患者たちはだいたい整形手術が必要なひどい傷を負っていて、完治は諦めなくてはならなかったが、このマスクと整形手術と精神的な効果は同じだ。患者はマスクをつけることで、昔の自尊心、自信、自立を取り戻すことができるのだそうだ。

グエン・クアン・タクサン修道院に彫られた仏陀?

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 左の写真を掲載していたサイト TopDreamer は本物だと主張しているが、これはフォトショップで加工したもの。手を加えていない右の写真は、中国の湖南省にある武陵源の実際の風景。

1922年に世界初の携帯電話?

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 いや、そんなはずはない。イギリスのパテ文書館にある“エヴァの無線電信機”と名づけられたこのビデオが巷に広まったとき、権威あるメディアですら、これが世界初の携帯電話だと大騒ぎした。しかし、実際にはビデオに写っているのは鉱石ラジオだ。

 1920年代、無線電信機という言葉はラジオの技術用語として受け入れられていた。ラジオは大衆にとって比較的新しく、その技術は初期の2点間通信から、電波メディへの過渡期にあった。映像の女性はただラジオを聞いているだけで、機械にはトランシーバー機能もついていない。

スコットランド、スカイ島のフェアリープールの写真?

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via:paleofuture・原文翻訳:konohazuku

 左の写真はフェアリープールではなく、ニュージーランドのクイーンズタウンの川を加工したもの。誰かがどういうわけか岸部の木々を全部紫にしてしまった。右が手を加える前の写真だが、紫バージョンが出回ってしまっている。

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この記事へのコメント 40件

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  1. ネット上に出回ったと言われても、あげられてる写真を一枚も見たことなかったんだが・・・
    ネット歴は10年以上で海外Webも頻繁に見てるんだけど、ネットにもメジャーとマイナーがあって自分はマイナーしか回ってないとかじゃないかと不安になったわ

    • +20
  2. fibs:ささいなうそ だってさ
    FAKEが完全にデッチ上げで作られたものなら、
    FIBSは写真等一部はホント、付属のストーリーが嘘や誤解って事かしら

    • +33
  3. 「戦場跡で泣き叫ぶ中国人の赤ちゃん」が無かったか

    • +7
  4. ここの記事で比較すると
    FAKEは画像に手を加えた「嘘」で
    FIBSは説明に事実と異なる点がある「嘘」だろう
    fibsという単語自体はでたらめ、軽い嘘という意味らしいし

    • +12
  5. 本当のプロのカメラマンは解説不要な写真を撮る。
    見る人全てに状況を説明して回る事なんて出来ないからね。

    • -14
  6. 上海南駅が爆撃され置き去りにされ泣く赤ん坊の写真は有名なヤラセ写真だけど、プロパガンダ系だと山ほど偽写真が有るよ

    • 評価
  7. 鉱石ラジオを知ってるんだ・・・
    俺より年上なのか・・・パルモ
    ショックだよ・・・

    • +10
  8. むぅ・・・知らない写真ばっかりで「あの写真は嘘だった」と言われても分からない。
    もっと日本人に馴染のある写真だったら良かったかも。

    • +3
  9. 中々興味深いな
    人は衝撃的な嘘ほど信じやすいのかもな

    • +16
  10. ジョン・レノンとチェ・ゲバラのフェイク好きです
    FAKE込みで壁紙に欲しい

    • +2
  11. 一個も見たことないのは私がネット始めたばかりってことか、無知ってことだな
    そうに違いない

    • +3
  12. カート・コバーンの遺体写真やダイアナ元妃の事故直後の写真にも、まんまと騙されたっけなあ・・・
    と思って再度調べてみたらどうやら本物だった模様orz

    • +1
  13. やだ、信じちゃってたのがいくつかあるじゃない。

    • 評価
  14. 北京の人々が、偽の日の出を見ている?
    ・・・・・・・・・・・・
    あながちウソでもないかも・・・

    • -1
  15. 日本に深い関わりのあるでっちあげ写真と言えば通州事件の写真だな
    南京大虐殺の証拠として南京大虐殺紀念館に飾られてる
    あれじゃ被害者が浮かばれないよ、可哀想に
    ネットで画像の検索できるけど閲覧注意なので念の為

    • +7
    1. ※21
      知人があの鳥を救出・洗浄に行ってました
      写真に対する意味付けは別として
      「油まみれの鳥が沢山居た」というのは事実です

      • 評価
  16. ナンでも南京には日本に絡んだこの手の写真が展示され、国民を洗脳する道具として使われているらしい。

    • +1
  17. だが、待って欲しい。逆にフォトショで本物の方を消してるとは思わないかい?

    • -1
  18. 「happy baby」こと「赤さん」の日本での使われ方もフェイクじゃないの?

    • +6
  19. ゲバラの伸びやかな若々しさは俺も憧れるけど
    ジョンとのセッションなんて、想像するだけでもなびき過ぎ。
    カストロに絶交された側とはいえ、一国の命運を左右した男だという
    そもそもの、彼のハードな局面を皆忘れ過ぎではないか。

    • +1
  20. 世界のどこかで誰かが蒙っている不正を心の底から深く悲しむことのできる人間になりなさい。それこそが革命家としての一番美しい資質なのだから
    ゲバラかっこ良すぎる

    • +6
  21. >北京の人々が、偽の日の出を見ている?
    >・・・・・・・・・・・・
    >あながちウソでもないかも・・・
    「犯罪者の98%はパンを食べている」レベルの浅はかさ

    • +1
  22. スケキヨマスクって日本でもかぶってた人が多かったのだろうか

    • 評価
  23. 北京のは納得してしまいそうになるなw
    緑化活動として木々や斜面に緑色の塗装するくらいだからwww

    • 評価
  24. フェイクも何もどれ一つとして見たことがない…

    • +4
  25. あと100年したら「フォレスト・ガンプ」も誤解されそうだな。

    • -4
  26. 一枚も見た事がないと、ここにわざわざ書いている人はちょっと恥ずかしいな

    • -2
  27. 最後の行きたい!と思っていたのにFAKEだったんですね。(T_T)

    • +1
  28. 南京大虐殺の合成写真みたいに、これが歴史的資料だと勘違いされて、博物館とかに飾られたら皆信じちゃうと思う。既成事実化は恐ろしい。

    • +2
  29. 木の葉を隠すなら森の中に隠せ
    森がなければつくればいいじゃない
    これで、ネットの画像のすべてが信用できなくなるっていう寸法

    • +1
  30. 日本で有名って言うとネッシーの写真とか?

    • -5
  31. ツイッターでは毎日のようにFIBSもFAKEも行われてるから気をつけないとな

    • +1

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