メインコンテンツにスキップ

シアノバクテリアと有毒湖の問題

記事の本文にスキップ

33件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 シアノバクテリア(藍藻)は、真正細菌であり、生物の進化の歴史の中で、初めて酸素の発生を伴う光合成の能力を獲得した生物である。また、シアノバクテリアが10数億年前に真核生物に細胞内共生したことが葉緑体の起源であると考えられている。

 地球上に酸素という恩恵をもたらした一方で、シアノバクテリアには今だ未知の性質を持っており、極めて毒性が強いという。

ソース:The Problem of Cyanobacteria and Toxic Lakes

原文翻訳:konohazuku

 この奇妙な微生物は、植物のように光合成を行って酸素を作り出すことができる。単細胞で浮遊するもの、少数細胞の集団を作るもの、糸状に細胞が並んだ構造を持つものなどがある。また、一部のものは寒天質に包まれて肉眼的な集団を形成する。

この画像を大きなサイズで見る

 そのほとんどは、ナメクジのように粘液を出し滑るようにして前へ動くが、このバクテリアの中には、空気の入った気泡を膨らませたり、へこませたりして、浮力を変えて移動する奇妙な動き方をするものもいる。

この画像を大きなサイズで見る

 シアノバクテリアはかなり頑丈だ。紫外線、乾燥、高塩分、高温など、多くの過酷な環境でも長時間を生き延びることができ、わたしたちの生きる環境の中で重要な役割を担うこともあり、極寒や砂漠のような地域での窒素固定菌としても機能する。

この画像を大きなサイズで見る

 ここまでは、この奇妙な微生物はそれほど害はないように思われる。しかし、人間が肥料やゴミを流したりして湖を汚すと、湖水が栄養過多になりすぎる富栄養化状態になる。貪欲なシアノバクテリアにとって繁殖にうってつけの環境をこしらえてしまうのだ。

 シアノバクテリアは生空気中、水中、土中すべてから積極的にカリウムを摂取する。カリウムのみならず、科学的性質が酷似しているセシウムまでをも、うっかり摂取して、体内に蓄積し繁殖する性質もあるという。

この画像を大きなサイズで見る

 気温が上がると、このバクテリアは水面全体に広がり、有害なグリーンに変えてしまう。シアノバクテリアの分厚い絨毯が水面を覆うと、太陽光を遮って、水中の酸素が減り、植物や動物が死んでしまう。さらに、このバクテリアは毒素を出して、湖の生物を殺すだけでなく、人間にも影響を与える。

この画像を大きなサイズで見る

 このバクテリアはその時の負荷によって違う毒素を生産し、皮膚、呼吸神経系、肝臓など、それぞれ体の違った部位に影響を与える。出血、嘔吐、癌を引き起こし、死に至ることもある。そのレベルは、日々劇的に変わるので、その毒性を見極めるのが難しい。

 人間はこのバクテリアの毒素で直接死ぬことはないが、汚染された湖の水を飲んだり、泳いだりすると、深刻な病気になる可能性はある。

この画像を大きなサイズで見る

 シアノバクテリアに汚染された湖を浄化するのは難しい。一番いい対策は、湖にごみを廃棄して栄養を与えないことだ。栄養分が枯渇して、いずれはバクテリアは死んでいくが、それには長い年月がかかることだろう。

📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 33件

コメントを書く

  1. どっかに書いてあったが、こういうパクテリアが隕石とかよりよっぽと、地球を破滅させる可能性が高いんだってね
    たとえば、こういう酸素を作り出すパクテリアが一度酸素じゃなく他の元素を作るように進化したらのと、こういう毒素を吸収してしまい、有毒な酸素を作ってしまうなどなど・・・
    ありえないと思うかもしれないが、植物の進化や突然変異は動物よりはるかに高いから、あなどれない・・・
    一言で言うと、環境を復元しょう!!
    いまさら、大切にしょうっつっても遅れてるからね・・・
    自分にできるのは、あんまないけいが、とりあえず産業ゴミを減らすように訴えるしか・・・、産業ゴミは実に一般ゴミの何十倍だからね。まあ、やりたくてもやれないけどw
    もうこりゃ、日本や世界の科学者に頑張ってもらわんとねw人任せだけどw

    • +7
    1. ※1
      単に確率の問題で、人間がどうしていようが有毒化するときは有毒になると思うなぁ

      • 評価
    1. >>2
      マジレスすまんけど, 食えない.
      藍藻類が生産するシアノトキシンは多種多様な毒素で,
      ロクでもない結果にしかならない.
      「シアノトキシン」とか「ハッフ病」でググってみ.

      • +6
      1. >>7
        食えるシアノバクテリアもいっぱいあるよ
        有毒のものもいっぱいあるから、素人はやめとけってだけの話だ

        • +1
    2. >>2
      >>食えるのか?
      なんでもかんでも食おうとするなw

      • 評価
  2. 河豚みたいに食べれるとこ気長に研究するとか…
    毒がなければぬるぬる三杯酢の小鉢になりそう。

    • +3
  3. キバヤシが最終回で言ってたのってこれだっけ

    • +1
  4. なるほど。地球のキラーT細胞か。
    こういうの聞くとガイア仮説とかうっかり信じそうになるな。

    • 評価
  5. 暑いのバクテリアでなんとかならないかしらw

    • 評価
  6. >このバクテリアは毒素を出して、湖の生物を殺すだけでなく、人間にも影響を与える。
    ライフスタイルが動物愛護団体への挑発

    • +1
  7. あーあのキタネェ沼とか溜池にへばりついてる腐ったわかめみたいなのってバクテリアだったのか
    藻かなんかかと思った

    • +1
  8. さすが環境破壊の大先輩っす
    今でも現役っすね!

    • 評価
  9. 水槽に藍藻が繁殖してたとき確かに胸が苦しい感じがした

    • +1
  10. わかめそっくりのイシクラゲは食べれるそうです

    • +2
  11. むしろシアノバクテリアを化学工場として利用すれば、与える栄養素でいろいろなモノを生産してくれるんじゃないか。要は使いようだな。

    • +2
    1. >>19
      与える物質でシアノバクテリアが生産する物質が変わるわけじゃないよ
      あと, シアノバクテリアって相当数の種類あって, それぞれ微妙に生息条件・生産する物質などなどが違うんだそうな
      あとは産生量かな
      もっと大量に欲しいってんなら, その物質の産生能を発現させる遺伝子を特定して, 大腸菌とかそこらの雑草なんかに移入, 大規模培養・栽培する必要があるでしょうな
      とはいえ, 「要は使いよう」てのはその通り
      中には炭化水素を作る種類もいるそうで, 研究されてたりもするし, アナベナが作る猛毒のミクロシスチンa(S)は, 高価なアセチルコリンの代用として, 現に製薬・研究分野でバンバン使われているんだとか何とか
      なかなかアツいよね

      • +4
  12. 人間本位の身勝手過ぎる考え
    遥か昔から存在し 我々が絶滅しても存在するであろう
    存在に対して 敬意を持てないのか

    • +1
  13. 主従が逆。
    シアノバクテリアが毒素撒き散らすみたいな書き方だが、
    有害物質に汚染された池をシアノバクテリアが有害物質を食べて吸収してくれてるって話

    • +2
  14. 有害な酸素っていう言葉に大笑いした

    • 評価
  15. 有害な酸素!有害な酸素!有害な酸素!
    ほらほら、笑いタヒね!

    • 評価
  16. 超古代、生物にとって酸素は有毒物質だ。
    現在の基準で考えないこと。

    • +1
  17. 「清浄な水で育てれば猛毒のシアノバクテリアも毒素を出さないの」ってこと?

    • -1
  18. 酸素って有毒じゃないっけ?
    大気成分上は有毒レベルでないけど、
    純粋な酸素はやばかったっと思うよ。

    • -2
  19. 食える=人口に膾炙する為の適合値最高レベル

    • +2
  20. 浄化作用の暴走の顕著な例だよな、バクテリアの大繁殖による生態系へのダメージって
    やっぱ環境と助け合いながら生きていかないとならんな、エネルギーの消費に関しては敏感すぎる癖に汚染に対しては人間は鈍感すぎる

    • 評価

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

植物・菌類・微生物

植物・菌類・微生物についての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。