この画像を大きなサイズで見るフランス北部にある湾岸都市ダンケルク。現在の人口約9万人のこの都市は、第2次世界大戦後に、石油精製所と主要な製鉄所を備えた産業・工業の中心地として発展してきた。
沿岸の大規模な風力発電所などの経済基盤を構築したダンケルクは、市内中心部を環境に優しいグリーン経済の標識にすべく、去年9月1日から新しい取り組みを実施している。
それは、市内と近隣にある複数の街を繋ぐバスの運賃を、全て無料にするというものだ。
この新システムのおかげで、ダンケルクは大きな変化を遂げた。単にバスの利用者が増加しただけでなく、車を運転する住民が減ったことでCO2排出量が削減され、環境にも貢献できるようになったのだ。
マイカー移動が大半の都心で、バスが無料化
ダンケルクでは、去年9月1日から公共交通機関のひとつであるバスのネットワークが広がったことに加え、その運賃が無料になるという新システムが導入されている。
この画像を大きなサイズで見る新たなネットワークが開設される前は、ダンケルク市内を走るバスは常にほとんど空っぽの状態だった。ダンケルクでは、住民の3分の2が移動にマイカーを利用していたからだ。
しかし、ダンケルクと近郊にある複数の街を繋ぐネットワークが開設され、1日10分置きに5本の快速バスが運行。その他の12本は、密度の低い地域にサービスが提供され、しかもその運賃が誰でも無料になったことで、バスの利用客が一気に増加した。
この1年で住民の生活に大きな変化が
現在、ダンケルク市内のバスが無料化してちょうど1年になるが、この1年間で住民の生活は大きく変わった。
移動手段にマイカーを使っていた多くの住民が、バスを利用するようになったことで、その割合は平日で約60%増しとなり、週末には利用率が2倍以上になった。
この画像を大きなサイズで見る新たな調査では、2000人の乗客のうち半数が以前よりも多くバスに乗っていると回答。更に、新たにバスを利用するようになった人については、その48%が車の代わりに定期的に使用していると答えており、回答者の全体の約5%は、マイカーを売ったり、2台目の車の購入を止めたりしたとさえ答えている。
また33%が、以前には全く行ったことがなかった場所へバスで旅する機会が増えたとも回答している。
バスの無料化は、単にバスを利用する人が増えたというだけでなく、住民の生活習慣にも大きな変化をもたらしたようだ。
この画像を大きなサイズで見る住民に自由と解放をもたらす
ダンケルクの地方自治体が発行する政治雑誌の編集者は、次のように述べている。
バスの無料化という取り組みは、公共交通機関を利用したことがない人たちまでをも惹きつけるという、大きな効果を得ることができました。
また、これまでのようにバスの切符を購入する必要もなく、バス代を心配する必要もありません。バスを利用すれば、車の駐車場に悩むこともなく、ただバスに飛び乗ればいいだけです。
この画像を大きなサイズで見るダンケルクは、都市の大部分に労働者階級の人々が暮らしています。限られた生活しかできない人々が、交通手段を再発見したことで仕事を見つけたり、友情を維持できたり、地元の芸術や文化に参加する人々が増えました。
でも、バスの利用者は労働者階級の人たちだけに限りません。ホワイトカラーの労働者や学生、年金受給者たちも利用しています。それに、他の都市からダンケルクへの訪問者も増えました。
バスの無料化は、全ての住民に自由と解放をもたらしたと言っていいでしょう。
都心の活性化と環境への貢献に大きな効果
バスの運賃を無料にする取り組みは、住民の生活習慣を変えるほどの素晴らしい効果をもたらしているようだが、ではそのためのコストは、どのように賄われているのだろうか。
一部メディアでは、おそらく他の都市からの訪問者が増えたという事実が、経済的利益に繋がる他、あらゆる経済的および文化的活動を市が促進することで、人々の政治サービスへのアクセス方法を効率化させ向上させているのではと推測している。
この画像を大きなサイズで見るしかし、バス無料化の取り組みは、都心の活性化だけが目的ではない。バスの利用者が増えると、マイカーの利用者が減る。
つまりは排気量削減となり、それは環境と気候に大きな変化を与えることになる。ダンケルクのバスの無料化は、重要な環境保護プログラムへの取り組みでもあるのだ。
パリでは、運賃を無料にする対象を広げて実施
去年10月、パリのアンヌ・イダルゴ市長がダンケルクを訪れ、無料バスの乗車体験をしたそうだ。
その数か月後、同市長はパリでもこのシステムを部分的に導入。運賃が無料だった子供の年齢を11歳未満までに引き上げ、更にハンディキャップのある20歳未満の若者も無料になることを発表。
これまでは月収2000ユーロ(約24万円)未満の高齢者のみが無料だったが、それに加えた形になり、今年の9月1日から実施されている。
しかし、パリのような物価の高い大都市では、市内のバスを誰にでも無料にするという取り組みは経済的影響も大きく、困難といえよう。
この画像を大きなサイズで見るただ、環境保護だけに焦点を絞ると、ダンケルクの取り組みは他の都市でも推奨されている。もしかしたら将来、パリのような大都市でも、全ての利用客が運賃無料というアイデアが導入される時が来るかもしれない。
References:France24など / written by Scarlet / edited by parumo














車屋とかスタンドは悲鳴あげなかったん?
>>1
車はいま欧州だと電気自動車への転換を図ってるからなあ。
それを急に進めようとしたんでパリはデモが激化した。
これもそういう政策の一環かもね。マクロンはちょいと下手うつとこがあるなあ。
高齢化してる日本でもいいかも
財源の問題と元々金払ってた人たちに不満が溜まりそうなところは気になる
※2
日本ではすでに老人はバスが無料じゃなかったっけ?
※12
無料ではないかな。
フリーパスを買うと乗り放題、もしくは格安で乗れる。
>>16
私の母親も高齢ですが、それでバスを多用しています。少し遠出もバス乗り継ぎしたり。
車もまだ乗りますが。
>>2
免許返納した人や一定年齢以上のバス賃を無料にする試みはあちこちでやってるらしい
バスは税金での運用だろうし、みんな車乗らなくなったら税収減るだろうし継続できるんだろうか
>>3
車のためのインフラ維持費が減っていいと思う
タバコも税収より医療費のが高いし
東京や人の多い地域って車が多く、その分事故も多い
特に通期時間帯って車も多いし、公共機関であるバスの
定期運行はほぼ不可能
車の税金をこれでもかと上げ簡単に乗せなくするのも手だが
もしやったらまず今回みたいにバスや公共機関の料金低減し
使いやすいダイヤや運行する方法取ってほしいな
料金だけ上げ乗りにくい路線やダイヤでは意味ないって
>>4
東京にも一律料金、高齢者無料、夏休みは子供も無料という区もあるよ。都営と私鉄が並走する区間もサービス統一、ICカードの導入もあってバス利用者が増え渋滞や排気ガスも随分減ったという声もある。これでさらに低料金になったら嬉しいけど、都バスも私鉄バスもハイブリッド車とか燃料電池車とか(2020までに80台目標とかだった気が)新型車両を次々導入してる最中だから、バス代も将来への投資と思うことにしてるよ
※4
都心でバス通学だったけどほぼほぼ時刻表通りだったぞ
稀に早く出発してダッシュで追いかけたのにそのまま行っちゃった
意地悪な運転手がいたけれど
公共機関の無料ないし低価格化は交通渋滞解消も期待できるかもねえ
車販売店は1割くらい売上落ちたのかな
これで高齢ドライバーが減るなら良さそう
欧米には科学はないのか?
植物がなにでできてるかちゃんと教えろよ
地方の実家では本数少なくて使わなかったけど
都内に住んでからバス利用してる。網の目に走っててスマホで運行見られるし便利
こう言うのは、財源や道路等の管理維持を先ずどうするか、が後回しになる場合が多い。
人が行き来するに足る、魅力ある都市や地方創生があって、初めて客足が出来る。
何もない所が、真似したって赤字を垂れ流すだけで、何も生みはしない。
様は、「金が落とせる街」以外、全く無意味な政策。現実は結局、金との付き合い。
※10残念。欧州の街は田舎であっても、それぞれ個性のある魅力的な街が多いのです。多分ダンケルクは港町なので、パリ市民のバカンスとして、フェリーやリール経由で来たエングランドから客で賑わってますよ。人口9万人ほどですが。
日本の街づくりは、住民が住みよい街ではなく、物質的便利を突き進んで気付くと何か似たり寄ったり、どっかで見た様なモニュメントが有ったり、個性がなくなる。私が好きな地方めぐりはスーパーの食品売り場めぐり。これが実に奥深い物。
無料化(100%税金任せ)だからなぁ・・
バス路線が近くにない人は面白くないだろうな
煽りや高齢ドライバーの事故が連日報道される日本も
これは他人ごとではないと思う。
カーシェアリングサービスがエコなのと同じ理屈だね!
ダンケルクっててっきりドイツの都市だと思ってた。だって『ダンケ』だし
※14なるほどそう来ましたか。大戦中にドイツ軍に追い追い立てられた英仏軍32万が包囲されたドーヴァー海峡に面した街です。
日本のバスなんて広告だらけなのに何で無料にならないんだ?
※15
田舎のバスの話だけど、誰も乗らないからアレで燃料費分カツカツだって言ってた。
言われてみると、誰も乗ってないバスが、寂しく山道を走ってたりするし。
東京の渋滞緩和は難しいかな。
郊外から都市部に車で来る人が多いから都市部だけ無料にしたってね。
外国だと途中までマイカーで都市部はバスや電車でなんて所もあるらしいけど、日本なんて駐車場作るスペースないから無理だしね。
日本じゃ無理だろうね
経団連が黙ってないよ
車が売れないで困るのは経団連名誉会長様だもんな
>>18
そうでもないよ。既にトヨタの新経営陣は一人一台マイカーという路線を捨てたとどこかで読んだ。
街から車が減っても、バスの利用率が上がれば結局は車両の消耗が激しくなり新車バス販売数が跳ね上がる。
乗用車が消えても移動車両への需要そのものが消える訳ではないとか、たしかそんな理屈だった。
もちろん都市部に限るけどね
ええな!ジジババの運転で若いもんが轢き殺されるのはもう沢山じゃ
税収云々も分かるが少子化問題抱える日本でジジババに若いの無尽蔵に狩られる方が問題だわ
一部は逮捕すらされてねーしな
まあ諸外国と比べて公共交通機関が高い日本は利益がー、民業圧迫だとしないだろうがな
子供や老人ハンデキャップがある人は
車もタクシーもあまり使わない層だから
外出が増える機会として無料にするのはありだろ
むしろ老人の無謀運転が減っていいかもな
うちの無能な市みたいに無料にしたら朝から晩まで暇な老人だらけで通勤通学の邪魔だしカートやら荷物もデカいし乗り降りがやたら遅くて遅延の原因になるぞ
というか山登りしに行く元気あるなら現地まで歩けよ
※24その話は聞きますね。登山に適した山ある地域に住んでる人が、登山客に遠慮がちに乗る仕事場の上役が言っていた。日本の列車やバスは、なんやかんや言っても通勤がメインと見えてしまう。特に荷物置きの空間が乏しい。
欧州に行くと普通のバスでも、地下鉄でも荷物を持っていても、安心して乗れる・・・。
こういう「頭いいなぁ~」っていう政策は日本政府には無理
車が売れないと企業が儲からないからな
環境より企業の儲け、人々の幸せより企業の儲け
美しい国…
>>26
フランスの事例は小都市がやってることで、政府がやってないし、日本でも地方がそれぞれ工夫してるやん。
あと日本の経団連や政府がが車
※26
票になるなら政治家はやるよ
日本はまだ環境問題への関心も薄く反発する人が多い(ネットは特にね)から、やろうとしない
国民側も本気になってないんだから、政治家が本気になるわけないっつーね…
渋滞による損害は、排気ガスだけじゃないからね。ガソリンの無駄、時間のロス、ストレス、色々あるよ。バスに乗る人が増えれば、路線もより便利に増えるかも知れない。それに車の運転は、疲れるしストレスもあるし、バスに乗ると楽だなと思うよ。日本の新交通システムも、渋滞緩和に向けてのアイデアだと思う。要は、都市を結ぶ幹線網と街中を網羅するネットワークの充実ができるかだと思う。
都心でバス通勤できる人は勝ち組
「ダンケルク」と聞くだけでパンツァーリートが頭の中を流れる……と言う人も多かろう
バス通勤をしてる身としてはこれ以上乗客が増えるのはたえられない…
朝と帰りのあのぎゅうぎゅうのバス…本当に地獄だ…
※33
利用者が増えれば本数が増えると思うよ
一台に一人か二人しか乗ってないのに巨大な重量物で
道路や駐車場を占める一般車両が減ればバスが使える待機スペースも確保できるだろうし
問題はどこが最初の金を出して
成功すれば需要が減っちゃう自動車産業に替わる人と金の行き場が作れるかだよね
※33
日本ではバスの運転手不足が深刻らしいですね。神経を使う、拘束時間が長い等の理由で離職率が高いとか。利用者が多いにもかかわらず減便せざるを得ない路線もあるようです。で、ますます混雑してしまう悪循環。
フランスの鉄道・バス・地下鉄の交通局・・・。たまにやるんですよね・・・。ストライキ・・・。
そういえばフランスの女の子が言っていた。フランスの鉄道運転手の給料約20万。(聞いたのは2年前)年金者より少ないとすれば、ストライキも起こしたくなるだろうが、ただ社宅が有ったり、社員食堂無料やその他福利厚生があるとすれば、悪い給料ではない気がするが・・・。
バス無料とセットで荷物配送も格安になったら買い物がもっと便利になっていいな
ネットショッピングしない年寄りや、まだ手が離せない子連れとか助かると思う
浮いたガソリン代でいっぱい買い物したい!
EUの差別とかCo2排出量とかは行きすぎてると感じる。
しかも他国にそれを無理強いするのがタチ悪い
都内(23区)だけなら渋滞なんてなくなるんだが
23区への流入経路である県境の幹線道路の渋滞が酷いんだよ
都内に税金納めてる都民からすれば都外ナンバーの車が迷惑極まりない
富裕層以外は車持てなくすれば良いから軽自動車なくせば良いんだよ
バス網発達の都市では近年じゃ私のバス利用増えた。理由に
1)乗継ぎ案内サービスをスマホ経由で出先で使えるんで土地鑑無い目的地でも乗継便や停留所に不案内にならない、
2)バス接近サービスにて遅れても何分待てば良いか目処が立つんでストレス感じない、
3)スマホでweb記事や動画を見続けたく自動車運転や自転車漕ぎや歩きで「ながらスマホ」するよりは一日券でバス乗降&バス停で数十分待ちながらスマホ利用する方が性に合ってる(時間を贅沢に使える限定だがねw)
4)タクシー使い倒す金持ちじゃないw
ここ十年位のモバイルIT発達で、バス利用の不便が解消されたと思う。
詳細にダンケルク事情が書かれたこの記事でその辺の事情を想像(妄想に近い?)すると、モバイルIT発達がバスの再評価に繋がるの、フランスの一地方でもあるのでは、と想像する。不便が過ぎたら、只でもサービスは利用されないと思うのよ。
太川さん蛭子さん出番ですよ!