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犬ってやっぱ賢いんだわ。犬がチンパンジーよりも長く記憶できる理由

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(著)

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 ワンちゃんの飼い主なら、犬がどれだけ賢いかよくご存知のことだろう。命令に従ったり、隠したオモチャの場所を忘れなかったり、一緒に生活していれば彼らの賢さはすぐ分かる。

 科学者は、かねてからこうした動物の認知プロセスにおける賢さを不思議に思っていた。そしてヒト以外の霊長類を対象に研究をはじめ、今では犬を含む、他の哺乳類にも驚くべき認知能力が備わっていることが明らかにされている。

明らかとなってきた犬の能力

 2000年代初め、一連の研究から、犬に高度な概念化能力が備わっていることがはっきりと示された。例えば、犬は指差しジェスチャーに従うことができる。これはかつて人間だけに独特の能力と考えられていたものだ。

 やはり人間にしかないと思われていた計算能力を有していることを示したものもある。2002年の研究では、犬が見ているスクリーンの後ろに1つ1つおやつを置いて、最後にスクリーンを開いて合計いくつあるのか見せた。

 しかし時折、数をごまかして、犬が見た数とは違う数のおやつを置いてみた。すると犬はまるで予想とは違う数だったかのように普段より長くおやつを見つめていたという。このことは、犬が計算結果を予測するだけでなく、数の記憶があることを示している。

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犬の持つエピソード記憶能力

 2016年11月の研究では、犬の記憶がこれだけに留まらないことが明らかにされた。心理学用語でいう”エピソード記憶”があることが判明したのだ。

 これはただ2つの物事の関連性を記憶(連想記憶)するのではなく、いつ、どこでといった詳細など、過去の特定の事象を記憶する能力だ。これまで人間をはじめとする霊長類でしか確認されていないものである。

 人間以外の動物にエピソード記憶があるという証拠を得ることは難しい。動物に憶えている内容を訊くことができないからだ。そこでこの研究では、人間のトレーナーが行なった行動を真似するよう犬を躾けた。例えば、トレーナーがジャンプして「やれ!」の命令を出したら、犬は見た通りの行動を再現する。

 そして、やってのけた。

 実験ではさらに、犬が動作を真似したご褒美がもらえないと予測しているときでも行動を憶えていることが明らかになっている。つまり犬は、ご褒美が欲しいという理由で、トレーナーが行う動作とそれに対応する反応との関連を単純に憶えているのではないということだ。

 これは霊長類以外でも事象を記憶できることを示した初めてのものだ。しかし、そうした犬の記憶が維持される期間は定かではない。それが数か月なのか、それとも数日なのかを示す証拠は今のところ得られていない。

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犬はチンパンジーよりも数倍も短期記憶力が高い

 ある最近の研究では、動物25種の記憶能力を比較しつつ、犬の短期記憶が約2分であることがわかった。動物全体の平均時間27秒、最も賢い動物の1種と考えられているチンパンジーですら20秒なのだ。

 ほとんどの動物に比べると、エピソード記憶、短期記憶能力とも、犬は特に優れていると言えそうだ。

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猫にもエピソード記憶がある

 なお2017年1月には京都大学の研究者が、猫にもエピソード記憶がある可能性を示している。この研究では48匹の猫を対象に、15分後にも食べ終わったエサ皿と食べていないエサ皿を憶えているかどうか調べたものだ。結果、エサ皿とエサのような”何”を見たかだけでなく、食べていないエサ皿といった貴重な情報も猫が記憶していることが判明した。

 また、開けるのに創意工夫が要されるドアを開ける猫も存在する。

 猫の能力も徐々に明かされていくことだろう。

via:Why your dog never forgets (particularly if there’s food involved): Researchers find canines have longer memories than chimps

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この記事へのコメント 26件

コメントを書く

  1. 昔読んだ小説で犬の兵隊が出てくる奴があって、高度に遺伝子操作されてて、能力としては、部分的に人間の兵士をうわまわり、特に斥候(偵察)の任務では、時に、戦局を左右するほどの成果をあげる。って言う設定で。その兵隊が、上官に偵察の報告をする場面で、頭蓋骨の形状ゆえに、I(アイ)の発音ができなくて、独特のイヌ語になってしまい、その犬訛りを、人間の兵士にバカにされてケンカになるシーンを思い出したよ。今で言うと、アイルランド系の奴が、イタリア系の奴をバカにするみたいにね、良い意味でも、悪い意味でも、完全に対等なところがとても面白い本でした。

    • +5
    1. ※3
      そうだね
      でも今カラスの話してないよね

      • +8
  2. 人間はほかの動物を見くびりすぎている

    • +24
    1. ※4
      自己中で傲慢で思い上がった馬鹿な生き物が人間だからな

      • 評価
  3. 我が家で飼っていたメスワンコは一度だけ出産した。
    その内1匹が近所に引き取られていたんだけど、悪戯小僧のワンコを我が家のお母さんワンコは何時も叱っていたなあ~子供もお母さんワンコには弱くてシュンとしていました。

    • +1
  4. 猫を馬鹿にしすぎ
    あいつらの賢さはほとんどが自身のためだけに使用するから気がつかない
    そして10歳くらいになると人間の言葉を理解する
    毎日定時に起こしに来る猫に「明日は朝起こさなくていいよ」って
    前の夜にいうと起こさない猫もいる(最初は冗談で言っただけなんだが)

    • -12
  5. >>犬はチンパンジーよりも数倍も短期記録能力が高い
    短期記憶と短期記録が混ざってますよ。

    • 評価
  6. たまにしか行かない病院とか幼少期1回だけしたお仕置きの事とかずっと覚えてるよ
    認知症が始まるまではね・・・またあいつに会いたいなぁ

    • +5
  7. 子供の頃飼ってたわんこは
    毎日の散歩はもちろん欠かさなかったけど
    ほんの時々だけど車で遠出をして雪山に行ったり一緒に川遊びをして
    わんこも色んな刺激に大喜びで凄く楽しんでた
    そういう特別な記憶って覚えててくれたのかな
    大抵の事はすぐに忘れるアホの子だったけど
    楽しかった思い出を覚えててくれたらいいな、と、いつも思ってた
    ウン十年たった今でも思う

    • +12
  8. 犬は優しい
    チンパンジーは人が思ってる以上に残酷

    • +6
  9. ぼくの最近の研究では、科学者も科学者らしからぬ必然性や現実的認知と無縁なバイアスに左右されており、一般に想像されるよりも賢くないことがわかった。彼らにもエピソード記憶があることがわかっているが、それらが情緒反応や無意識によって現実的な思考、理解を著しく妨げられており、更には政治的、宗教的信念による汚染により、知的活動全面に渡る問題が生じていることが判明した。今後の科学の発展のため、科学者となる者には自分自身と知的活動に関する論文の提出が不可欠であると結論した。

    • -5
  10. 人間の場合、誰でも笑えるエピソード記憶を2つや3つは持っているものだ。

    • -1
  11. この記事を読んで、わんこに眼鏡をかけると天使になることがわかった

    • +3
  12. 犬の認知能力について興味があったら、“あなたの犬は「天才」だ!”っていう本がオススメ
    色々な研究から、ほんの少しづつ犬の考えてることや物事への感じ方がわかりつつある
    そばにいる愛犬がますます愛おしくなるよ

    • 評価
  13. 飼ってる人はわかるだろうけど、犬って小さい子供みたいだよね。
    こっちの言葉や身振り手振りを一生懸命追って、
    どこにでもくっついてきては「遊べ」っておもちゃを脚にグリグリしてk…
    ごめんちょっとうちの犬もふってくるわ。

    • +3
  14. 個々の能力についての命題でなぜ比較をしたがるんだい?
    それが無駄だとは言わないが、比較するからにはそのデータをきちんと役立てる事を考えるんだよ。
    手段を目的化しないようにね。

    • 評価
  15. 飼ってたシーズーに、うたた寝しかけたら吠えて起こされた
    見るといたずらっぽく微笑んでるように見えた。
    普段シーズーが寝かけてる時に、撫でまわしすぎて嫌がられてたから
    それの仕返しかと
    記憶力が2分てことはないと思うな

    • +3
    1. ※23
      ご主人と同じ遊びをしたかったのかもね
      にんまりとした笑顔で見下ろされるのを想像したらうふふwってなったw

      • 評価
  16. >これは霊長類以外でも事象を記憶できることを示した初めてのものだ。

    これは事実ではない。
    動物がエピソード記憶を持つと証明されていないのは、それを万人が納得するように証明する「方法」が見つからないからだ。
    この研究だってそこは不十分だし、動物のエピソード記憶についてはすでに様々な動物で研究されている。
    もっとも有名な(多くの研究者が納得している)ものは貯食をするタイプのカケスの研究だが、類人猿代表のチンパンジーはもちろん、ミツバチのような昆虫でも研究されている。

    上記のカケスの研究では、いつ、どこに、何を隠したかを覚えているだけではなく、時間の経過によって隠したものがどのように変化しうるのかの予測すら考慮していることがわかっている。
    (ピーナッツと幼虫を隠したとき、一度、長期間埋めた幼虫が腐ったという経験をすると、その後は隠したのが最近のことならおいしい幼虫を優先的に掘り出すが、2週間まえなら幼虫がすでに腐っていることを予測してピーナッツを優先的に掘り出すようになる。さらには、腐る時期を人間が人為的に調節することによって、カケスの記憶に基づく予測が変化する。)

    • +1
  17. 犬も猫も空気を読む能力は凄い気がする。

    • +1
  18. 犬猫の祖先同じだから、こういう根幹部分は共通してるんじゃないかな。
    種として分化したので無論得手不得手は有るでしょうが。

    両方飼ってた経験では、ワンコの方は「中に人入ってる?!」と思わせる事があったが、ネコの方はそういうのは無かった。

    まあワンコは四世代位前が英国というビーグルだったからなぁ。。。

    • 評価
  19. 狩りをする動物は、狩りを成功させるために記憶力が良い方が狩りの成功率が
    上がるだろうから食べ物から得た栄養やエネルギーのリソースを記憶力向上が
    し易いように脳に振り分けて記憶力を進化させても不思議ではない。
    霊長類や象の記憶力が良いのも、季節によって果物や植物の生える場所が変わるので
    その場所を確実に記憶することが生存に直結するからだろう。
    そうやって得た記憶力は食事以外の他の用途に使えることを覚えると・・・という感じか。

    • 評価
  20. 集中力の問題じゃないんかな
    人間だってテレビ見てる最中になんかされても覚えられないし

    • 評価

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