メインコンテンツにスキップ

自分はもう死んでいると思い込む奇妙な病「コタール症候群」

記事の本文にスキップ

32件のコメントを見る

(著)

公開:

この画像を大きなサイズで見る
Advertisement

 コタール症候群は、この世でもっとも奇妙でまれな精神障害のひとつだ。虚無主義的妄想、ウォーキングデッド症候群としても知られており、自分は死んでいる、この世に存在していないと信じ込む病気である。

自分は既に死んでいると思い込むコタール症候群

 ゾンビは、映画やビデオゲームの中にしか存在しないと思っているかもしれないが、この精神疾患をもつ人々は、実際に自分は既に死んでいて、この世のものではないと信じているようだ。

 この病気は、フランスの神経科医ジュール・コタールの名前にちなんで名づけられた。1880年、彼は初めてこの症状を病だとして診断した患者を講義で紹介した。

 この患者マドモアゼルXは、極度の自己嫌悪に苦しみ、神や悪魔など存在せず、自分には脳や内臓がないと信じていたという。また、永遠に呪われているため、自然に死ぬことはできないと思い込み、食べる必要もないとして、ついには餓死した。

 他にも、自分のすべての血、内臓は失われている、自分は腐りつつあると信じるコタール症候群の奇怪な症状が報告されている。

コタール症候群となる原因

 コタール症候群の患者たちの多くは統合失調症と診断されるが、ヘルペスウィルスの治療に使われる抗ウィルス剤アシクロビルへの拒絶反応として起こることもある。

 これは、顔を認識する脳の部位に影響を与え、患者はなじみの人の顔を見ている時でも感情を失ってしまい、現実の生活から完全に乖離してしまい、必然的に自分は死んでいるのだと信じるようになるという。

コタール症候群の症状と症例

 この病気は、発症して悪化し、慢性化するというように段階がある。最初はうつや憂鬱症になり、漠然とした不安にさいなまれる。

 進行すると、深刻な妄想や慢性のうつに陥り、すっかり世界が歪んでしまう。神経学的には、コタール症候群は、愛する人がそっくりの別人にすり替わっていると信じ込むカプグラ症候群に近いと考えられている。

 治療法は、抗うつ剤や精神安定剤を使う。時間はかかるが治癒の可能性はある。

 他にも報告されている興味深いケースは、あるオートバイ事故の犠牲者の例だ。彼は回復期に起きた合併症のせいで、自分は死んだと信じた。

 さらに悪いことに、事故のすぐ後、母親が南アフリカに引っ越すことを決めた。彼にとって新しい環境はとても暑く、自分は本当に地獄にいるのだと確信してしまったのだ。よく灼熱地獄という言い方をするが、それが文字通りになってしまう不幸な人たちもいるのだ。

 コター ル症候群ドキュメンタリーショートフィルム

via:odditycentral.・原文翻訳:konohazuku
📌 広告の下にスタッフ厳選「あわせて読みたい」を掲載中

この記事へのコメント 32件

コメントを書く

  1. 凄い病気があるもんだなあ……
    どうしてこんなことになるのか不思議。

    • +17
  2. 昔は基地外の一言で済まされてた精神系の病気も
    医学の進歩で詳しくわかるようになってきたんだなぁ
    逸話や伝承、伝説の類の解明に役立ちそう

    • +40
  3. すごい自己嫌悪で完全にまいってても腹が減るときには減るものだな、
    と思った時期が私にもあったけど、実はありがたいことでした

    • +39
  4. このような病も限定された状況下では種にとって有益なのだろうか。

    • +1
  5. いや、分かる気がするよ
    自分が昨日までの自分である証拠なんて
    自分と他人の記憶ぐらいしかないし
    生きてることだって、“本当に”生きているという
    保証や証拠だって、突き詰めればどこにもない
    当たり前だと信じていた常識の基盤が崩れたら
    見るもの聞くものすべてが虚構に感じてしまうかもしれない

    • +1
  6. 一時期内臓が腐ってるって妄想に取り憑かれてたことがあったけど
    自分もこの病気だったんだろうか
    今でも時々その時の感覚が戻ってきて内臓掻き出したいような気持ちになることがある

    • -6
  7. まとわりつく小バエが、自分が死んでいる証左だと思い込んだり、
    黒人を見ると自分に呪いをかけた魔術師だと恐れたりするのだろうか?

    • 評価
  8. これを”病気”という括りで考える事が自分には出来ない。自己認識が曖昧になって狂わない為に、代替えのレッテルを自身に貼り付けているようにも思う。体の異常が痛みとして発せられる様に、精神を通常に戻す為のプロセスなのかも。出血を止めるかさぶたの様なもんなのかな…

    • -5
  9. いつも面白いエピソードをありがとう!!メンテ頑張ってください!

    • +3
  10. チベット仏教では生と死という言葉は存在しない、け

    • 評価
  11. 死んでると思ってるなら病院で検診してもらえよw
    もしかしたら癌が見つかって嫌というほど今生きてる現実を実感できるかも知れないぞw

    • 評価
  12. >顔を認識する脳の部位に影響を与え
    ただの精神疾患かと思ったけど、脳に損傷ってなると厳しいね。

    • -17
  13. 「何も感じないと感じているこの私って誰?」
    という問いが、日常の気まぐれ哲学ではなく深刻な悩みになるってのは恐ろしい。
    それから、無痛症で身体のリアルを感じてない人が
    この病気になったらどうなっちゃうんだろう、と嫌なケースをふと考えてしまった。

    • +3
  14. 俺これかもしれない!と思う人の中には、0.01%くらいは「本物」がいるかもしれない。
    だから仮に俺はこれだと書き込むほとんどの人間が「偽物」だとしても、
    この記事を見る「本物」の人のためにバッシングはするべきではないと思う。
    その人の味方を減らしてしまうから

    • +7
  15. 脳の複雑さを考えるとたまにどっかで混線したり断線したりして
    情報が文字化けするくらいは普通かもしれないね

    • +6
  16. 上から3つ目のおっさんゾンビの画像にびびって死ぬかと思った

    • +3
  17. 夢の中で地味にゾンビになったときの気分を思い出した。みんなは私が実は死んでることに気づいてないけど、自分にはもうこれから先というものがないのだな、と寂しさと切ない気持ちでやりきれなかった。起きてホッとした。

    • 評価
  18. 「生きる屍の死」を思い出した。
    あれは本当に死んでたけどお医者さんに相談したりしてるのが面白かったな。

    • -1
  19. ケンシロウ「お前はもう死んでる・・・」
    「うん」
    ケンシロウ「・・・」

    • +2
  20. 自身の身体は生まれ落ちたと同時に腐り始めていて、体を流れる血がその現象を緩やかにしているだけなのだ。
    自身の身体は既に死滅の一途を辿っていて、死滅する細胞よりも生まれる細胞のほうが断然に多いから活動できているだけなのだ。
    それは死んでいるといっても過言ではないんじゃないだろうか。
    っていう思考回路なのかもしれないね!

    • +7
  21. ロシアのクロコダイルで君も明日からリアルゾンビに大変身!

    • 評価
  22. 低級霊にとりつかれてるから、エクソシストにお祓いしてもらうべき

    • -26
  23. お前は、ならぬ俺はもうしんでいる状態か。

    • 評価
  24. 同志が多くて助かります。
    アンデッドのキャラ演じてる
    時点でやっぱり厨二ですもんね。

    • -16

コメントを書く

0/400文字

書き込む前にコメントポリシーをご一読ください。

リニューアルについてのご意見はこちらのページで募集中!

知る

知るについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

料理・健康・暮らし

料理・健康・暮らしについての記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。

最新記事

最新記事をすべて見る

  1. 記事一覧を読込中です。