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2年前に亡くなった飼育員の夢がついに実現。孤独だったゾウが仲間に出合えた日。

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(著)

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 2012年、ニュージーランドにあるトゥアク・フランクリン動物園でアフリカゾウの「ミラ」を飼育していた飼育員ヘレン・スコフィールドさんが亡くなった。ヘレンさんは長い間ミラの飼育係を務めており、両者の間には信頼関係があったのは誰の目にも明らかだった。

 その日、彼女はミラを観客に披露する為、電気柵で囲まれたスペースの中にミラを連れてきた。そこで予期せぬアクシデントが発生。ミラが電気柵に触れてしまったのだ。

 電気柵に触れたミラは、驚きのあまり興奮状態に陥った。なんとか落ち着かせようと、ヘレンさんはフルーツを片手に、ミラへの接近を試みた。その瞬間、ミラはヘレンさんめがけて突進してきた。彼女は急いで飼育所の外に出ようとドアの方へ走ったが、運悪く足を滑らし、ドア付近の溝に落ちてしまった。

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生前のヘレンさんとミラ

 ミラは彼女を救おうと鼻を伸ばし、彼女を自身の鼻で絡めて持ち上げようとした。しかしこの時、ミラの鼻に思いのほか強い力が入ってしまったようだ。ヘレンさんは痛みのあまり「ミラ!降ろしなさい!」と何度も警告した。やっとの事でヘレンさんを降ろしたミラだったが、ヘレンさんは僅かに動くだけで反応が鈍い。観客側から見ても重大なトラブルが起きた事は明らかだった。

 ミラは衰弱しきったヘレンさんから一度離れたものの、すぐにまた近づくと、「どうしたの?起きて?」と言うかのように、その長い鼻で何度もヘレンさんを揺さぶった。だが、ヘレンさんの呼吸はどんどん弱まっていき、その場で息を引き取った。ミラは救急隊が来るまでヘレンさんのそばを離れなかったという。

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 あの事故から2年。死ぬ間際まで象のミラを愛し続けていたヘレンさんの夢が叶う日がついにおとずれた。彼女の長年の夢は「ミラを他のゾウの仲間たちと会わせてやりたい」というものだった。

 今年41歳になるミラは、37年ぶりに仲間に出会う事になったのだ。トゥアク・フランクリン動物園の関係者一同はヘレンさんの死後、彼女の最後の夢を叶えようと150万ドルの資金を募った。結果、ミラを他の年輩象たちが仲良く暮らす、カリフォルニア州のサンディエゴ動物園の「エレファント・オデッセイ」施設に移動させる事が決定したのだった。

 エレファント・オデッセイ施設では6匹のゾウが暮らしており、全員33歳から49歳と高齢揃いで、それぞれの象はフェンス越しにコミュニケーションが取れるようになっている。

 ミラは初め、マリーという最高齢のゾウと対面する事になった。エレファント・オデッセイ施設の飼育員のロビー・クラークさんはこの時の出来事をこう語る。

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 「我々の中にはミラが興奮して攻撃的になったり、緊張に打ち震えたり、恐怖から逃げ出したりするかも・・・と言った考えがありました。何が起きてもおかしくは無い状況なのだから。ミラが着くや否やマリーはミラに強い興味を示していました。ミラの方はというと、驚いていたようにも見えましたね。なんせ自分と同じ位大きい生き物を見るのは37年ぶりなんですから!」

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 その心配は杞憂だったようだ。二匹は鼻を使い、お互いの存在を確かめ合った。そこには穏やかな友情の芽生えがあり、波風立てぬ自然な出会いがそこにはあった。

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 クラークさんはミラの今後についてこう語る「ミラは我々が想像していたより賢くて、柔軟な発想を持つゾウでした。今後はマリーがミラに色々な事を教え、御互いの絆は今後も深まっていく事でしょう」

via:tvnz・原文翻訳:riki7119

 間とゾウは違う。その力の差も大きく、時に思わぬアクシデントも発生する。だが、ヘレンさんは最後までミラを愛していたし、ミラもゾウなりに、ゾウとしての愛情をもってヘレンさんを慕っていた。ミラが処分されることなく、仲間のゾウと巡り合えたのは、1匹と1人の深い絆が誰の目にも明らかであり、確実に存在していたことが明らかだったからであろう。

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この記事へのコメント 31件

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  1. この死亡事故のニュース覚えてる!象が処分されるかもって話もあったから心配してたんだよ~
    続報読めて良かった、感動した! ありがとう

    • +39
  2. 電気柵とか完全に逆効果じゃねぇか
    これちゃんと象にも効果的ってデータあったの?

    • +14
    1. >>2 鞭や電柵などは知力の高い動物には一度経験させておくと非常に効果的ではある
      が抑止力として役割の為発動してしまっては話が違ってくる
      電柵がどういう物かは学習済みだったろうけど触れちゃってパニクっちゃったんだね

      • +11
  3. 種族の差を超えた絆って実在するし疑いようがないけど
    力の差の自覚がないと大変な事態になるんだね…
    可哀想に
    同じ象の友達ができて良かった

    • +26
  4. アジア象とアフリカ象だ
    仲良くなるんだね

    • +21
  5. なんかところどころに白人の特有な妄想が入ってそう。動物は友達だから(自分の価値観で)心も読めちゃう、ってこんな感じ
    もちろん動物にも心があるけどね。

    • +4
  6. 象は動物園で飼っちゃいけない動物。狭すぎる。

    • +8
    1. ※7
      どの動物だってそうだろうよ
      だけど動物園にはただ展示するだけじゃなくて種の保存や怪我した動物の保護って役目もあるんだよ

      • +4
  7. *2
    象の場合普段はおとなしいが発情期、それも時々凶暴になるので
    どうしても必要だと思った。それに動物園という性格上仕方ないだろう

    • +1
  8. 日本じゃ確実に殺処分だろうな。日本じゃなくてよかったな。

    • +1
  9. こういうのって何故か!動物が処分されがちだから、
    この記事はとても嬉しかった

    • +7
  10. 処分されなかったのは良かった
    故人が一番望まないことだろうからな

    • +2
    1. ※12
      パンくんがいまだに処分されずにあまつさえTVに出ていてもか

      • +2
  11. 不幸を乗り越えて結実する亡き人の思い…、穏やかで、平和な雰囲気……。
    ごめん、それでも、ずる剥けの男根にしか…見えないんだ…!

    • -3
  12. 1枚目のぞうさんのお鼻でっかいわぁ…

    • +11
  13. >6
    この件関係なく、動物が友達だとか心が読める(通う?)という考えはどこでもある
    白人特有と言う訳でもない
    それに、人間同士ですらそう思ってても確認方法がないので妄想・錯覚とも言える

    • +30
  14. 正直、コメ21のおかげで全てが吹っ飛んで爆笑の渦に消えた!

    • +6
  15. 感動的よりさきに飼育員の死に様が壮絶すぎて引いた…

    • 評価
  16. 俺もチ○コにしか見えなかったwww

    • -1
    1. ※21
      何言ってんのと見直したらマジだった

      • 評価
  17. 左のゾウの鼻があれに見えたのは俺だけじゃなかったんだね

    • +3
  18. 偶然それっぽく見えてしまう画像を集めたザイーガっぽい記事だと思った。

    • -2
  19. 象の33歳から49歳って中年程度じゃね?

    • +2
  20. 耳の大きさの違いでアジアゾウとアフリカゾウだと分かった

    • +3
  21. よかった左の象はメスなんだ なら問題ない
    仲間の居なかったミラにとって飼育員は家族そのもの
    その家族を不慮の事故で失ってしまうなんて、象も飼育員も無念を思うと居た堪れない
    ミラが新しい家族を見つけられたのは唯一の救いだ 余生を楽しく過ごしてね。。

    • +5
  22. 日本なら殺処分、て話がありましたが、井の頭動物園の日本最高齢の象、2人殺してるけど処分されてません

    • +3
  23. 見返したら思った以上に息子スティックで爆笑した

    • -1

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