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イカの脳は犬に匹敵するほど高性能だった。MRIを使った実験で明らかに(オーストラリア研究)

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(著) (編集)

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RibeirodosSantos/iStock
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 新たに公開されたイカの脳マップは、史上初めてその神経ネットワークの複雑さを明らかにしている。驚くべきことに、その処理能力は犬に匹敵するほどだという。

 イカやタコをはじめとする頭足類は、無脊椎動物の中でもとりわけ複雑な中枢神経系を持つ生き物だ。

 オーストラリア、クイーンズランド大学の研究者によれば、頭足類の中には5億以上のニューロンを持つ仲間がいるという。ちなみに普通の軟体動物なら2万、ネズミなら2億、犬なら5億3000万だ。

 もちろん神経学的な複雑さは必ずしも知能の高さを意味しない。

 それでも、頭足類の仲間には犬と肩を並べるほどに複雑な神経結合が備わっているという事実を目の当たりにすれば、驚嘆を禁じ得ないだろう。

MRIでイカの脳神経回路をマップ化

 この度『iScience』(1月3日付)で発表されたのは、そんな頭足類の仲間で、インド太平洋に生息するアオリイカの脳をMRIで検査し、それを元に作られた「コネクトーム」と呼ばれる脳の神経回路マップだ。

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Chung et al., iScience, 2020

 検査からは、すでに知られていた282の結合の99パーセントにくわえ、新たに145の神経経路が発見された。

 驚いたことに、新しい経路の6割は視覚と運動に関係するものだった。

カモフラージュ専用の結合も

 イカは体の色を大きく変化させ、獲物に忍び寄ったり、仲間同士でコミュニケーションを図ったりする能力で知られている。その巧みなスキルの背後にこうしたカモフラージュ専用の結合があったわけである。

 なお研究グループによると、厳密には頭足類は色が見えないのだという。

 しかし体の色を変化させて周囲に溶け込むタコや体のパターンを点滅させてコミュニケーションをするイカを見れば分かるように、何らかの方法でそれを認識できるらしいことは明らかだ。

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イカの脳の視葉と基底葉の接続を示した写真 /Wen-Sung Chung and Justin Marshall

脊椎動物と無脊椎動物に見られる収斂進化の証

 アオリイカはシンプルな目を持つことで知られており、これを使って脊椎動物のような視覚を中心としたライフスタイルを送っている。

 今回の研究で明らかになったことは、目だけでなく、視神経をはじめとする組織・機能・発達の点でも脊椎動物に似ているということだ。

 これは「収斂進化」を裏付けるものなのだそうだ。つまり、ほとんど関係のない生物であっても、似たような生態的地位についた場合、同じような特徴を進化させることがあるということだ。

 今年に入って、ダイオウイカのゲノム全体の解析結果が発表され、そのゲノムサイズは約27億bp(塩基数)だったことが判明した。人間が30億bp(塩基数)であることから、かなり高度で複雑な脳を持っていることがわかる。

 また、頭足類と脊椎動物との類似点が発見され、こちらもやはり収斂進化の科学的な証拠ではないかと言われている。

References:uq.edu / neurosciencenewsなど/ written by hiroching / edited by parumo

本記事は、海外の記事を基に、日本の読者向けに重要なポイントを抽出し、独自の視点で編集したものです。

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この記事へのコメント 49件

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  1. 陸に上がって毛がふさふさになって黒目がちの愛らしい瞳で見つめてきて10本足で上手に甘えるようになったら食わない方向で考えてもいいぞ

  2. 犬は生きてる世界を2Dっぽく、イカは3Dのように捉えているみたいな違いがあるかもね

  3. 驚愕!イカ娘はリアルだった!
    いやね・・あの幼稚な言動が犬並みかそれイカだと思っていたのよ・・・

    1. ※5
      イカ娘は言動はともかく原作では難解な数学の問題を
      一瞬でスラスラ解く描写があるから頭は良いらしい。

    1. >>7
      「腕時計やエレキバンは外してくださいねー
      検査中は動かないでくださいねー
      音がなるので耳栓をつけておいてくださいねー」

  4. 論文のGraphical abstractがMRIにかけられてるイカの画像だけなのが面白い

  5. いや、普通に考えてニューロンは多くないと8本や10本の無間接の手足を動かせないじゃん。
    むしろ少ないかなって思ったわ。

    1. をっと思わぬ視点 なるほど そう言われればそうやね まあイカの場合メインは2本の他の8本より長い触腕なんですけどね⁽笑

  6. イカは高機能の目を持っているが、その情報を処理する脳が無い説はやっぱ間違ってたんか。

  7. これはイルカやクジラのように保護すべき動物だ
    とかそのうち言い出す団体が出てくるねきっと

  8. 同じ軟体動物ながら体制的には原始的なホタテがより進化したオウムガイよりも高度な視覚を持っているのが不思議

  9. 犬はお腹に餅米詰めて醤油で煮るわけにいかないからな
    やっぱりイカは凄いや

  10. 知能が高いから、人間に近いからと
    躍起になって研究発表するのは
    価値基準が「進化の最高峰は神を模して作られた人間様」に
    如何に近いか、な気がする
    知能は単に生き残る為の一つの手段でしか無く
    みんな違ってみんな良い だよ。
    しかし大きな力はその基準で動いている事を理解しなければいけない。

    1. ※28
      わかる。
      ちなみに俺の知ってる神様は「タコに似た頭部と無数に生えたイカのような触手、鉤爪のある腕とコウモリに似た羽根を持ち、緑色の鱗に覆われた姿」をしているぞ。

  11. 人類の次の地球支配者(イカ)と言う説もあるみたいからイカのスマホとは?

  12. もし、人間並みの知能だったりしたら、どうなるんだろ。
    保護を始めたりするんだろうか。

  13. 今のイカ・タコに高度な知性があるってわけじゃなく、我々の先祖の原猿のようにきっかけがあれば爆発的に知能が進化する土台があるって話だよね。
    そのきっかけって、やっぱ人類絶滅かなぁ・・・

  14. ゲノムサイズはあまり比較としては意味がないかもね。ヒトよりトウモロコシの方が多いくらいだし

  15. ちょうどイカがMRI検査を受けてる画像が必要だったんだよ。
    これで妹が助かります。

  16. 10本もある足を同時に素早く動かせるくらいだしそれなりに処理能力は高いんだろうね

  17. その高度な脳が食道の周りにあるせいで、ドカ食いすると脳にダメージが行くってのが
    高度なんだか酷い設計ミスなんだかわからない・・・w

  18. ある種のイカの眼はとても複雑で高い性能だが脳が能力不足で目の性能を出せないとか昔どっかで読んだけど実は高性能の眼を生かせるだけの性能を持っていたって事なのかな

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