
一体なぜこんな風に感じるのだろうか?
心理学的あるいは生物学的な視点から解釈すると、時間感覚に最も強く影響を与えているのは体内リズム、それまでの経験、記憶なのだという。
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5分間は明確な時間の区切りに思える。しかし、それ以上、例えば10分間ならどうだろう。短く感じるだろうか、それとも長く感じるだろうか? 時間の感じ方は人それぞれなのである。
2. 感情によって時間感覚は変化する
今の気分はどうだろう?幸せだろうか、落ち込んでいるだろうか、怯えているだろうか、怒っているだろうか? そうした感情を意識して生活してみれば、気分によって時間感覚が変わることに気がつくだろう。
ある研究によれば、理論的には喜びが一番長く感じるのだという。また負の感情のときはバラツキが見られ、特に心配や緊張を感じているときは顕著だ。一方、退屈していると時間が止まっていると思えるほどゆっくりになる。
3. 加齢とともに時間感覚が加速する理由
なぜ大人になると月日の流れが早く感じるようになるのだろうか? 一説によれば、若いうちは見知らぬ情報に出くわすことが多いが、成長するにつれて初体験が減ることが原因であるという。『サイエンティフィック・アメリカン』誌にはこう記載されている。
「心理学者ウィリアム・ジェームズは1890年に著書『心理学原理』で、加齢とともに時間が加速するかのように思えるのは、大人になると記憶に残る出来事が減るからであると述べている」
ある研究によれば、20歳の人は時間の流れを正確に把握するのに対して、70代の人は大幅に過大評価するという(時間が早く進むと評価する)。先ほどの記事では、これについても指摘している。
「『過去10年がどれだけ早く過ぎたか?』という質問で浮き彫りになるのは、加齢とともに時間の速度の認識が上がる傾向だ。このパターンは50歳でピークに達するが、90代半ばまで持続する」
4. 最新科学技術が時間の概念を変える
最近なされた幾つかの研究によれば、SNSやスマートフォンは思っている以上に時間を”盗んでいる”という。現代人は四六時中最新ニュースやメッセージを確認しながら、時間を浪費している。私たちは最新科学技術の人質になってしまったのだ。
実際、2013年インターネット・トレンズによって、人々は1日に150回もスマホを確認していることが明らかにされた。またローハイドによる調査では、10代の若者は、実に年間168時間(7日間)も自撮りに時間を費やしていることが判明した。
スタンフォード大学の心理学者フィリップ・ジンバルドー博士によれば、SNSは時間の概念やその感じ方を変えているそうだ。だから、もしあなたがネットのユーザーで、いつの間にか時間が過ぎていると感じているのなら、そうしたものから離れて、スクリーンのない生活を送るよう心がけてみよう。
かつてアメリカのコメディアン、ジョーン・リバーズは、「昨日は歴史(ヒストリー)、明日は謎(ミステリー)、今日は神の贈り物。だから現在(プレゼント)っていうのよ」と答えている。
5. 過去、現在、未来
明日が謎めいているのは落ち着かないとお考えなら、あらゆる瞬間が今であることを知ったほうがいい。過去と未来の概念は結局今につながるのだ。その言わんとすることは、過去および未来に起きるあらゆる出来事が、今この瞬間の行動に影響されたものであり、また将来にわたって影響を受けるということだ。
20世紀最大の神秘思想家とも評されるゲオルギイ・グルジエフは次のように述べている。
「未来を知るならば、まず現在そして過去を隅々まで知り尽くすことだ。今日の姿は昨日の姿が原因だ。もし今日が昨日と同じなら、明日も今日と同じだろう。明日を違ったものにしたいのなら、今日を変えなければならない」
via:didyouknow・translated hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
10代の頃は週刊漫画を一日千秋の思いで待っていたのに、
50代の今は月刊誌が「あ、もう出たの?」な感じ。
正直、年取って良かったと思える唯一のこと。
2. 匿名処理班
スマホは時間を盗んでいるとか言うけどその時間をもったいないとは思わずに楽しめていればいいんじゃないか?
3. 匿名処理班
未来を知るならば、まず現在そして過去を隅々まで知り尽くすことだ。今日の姿は昨日の姿が原因だ。もし今日が昨日と同じなら、明日も今日と同じだろう。明日を違ったものにしたいのなら、今日を変えなければならない」
この言葉ほど胸に刺さるものはない
4. 匿名処理班
熱いストーブの上に手をのせれば、一分が一時間ほどにも感じられるでしょう。
しかし、かわいい女の子の手を握っていれば、一時間が一分ほどにしか感じられません。
これが相対性というものです。
5. 匿名処理班
まだかろうじて10代だけど自撮りしたのは1、2回くらいかな...
6. 匿名処理班
時間は、人間が作った概念でそんなものは、本来ない。
7. 匿名処理班
ホントわいの人生っちゃあ、後の祭開催中
8. 匿名処理班
ふと時計を見た時に秒針が動き出すまで妙に長く感じる時がある
9. 匿名処理班
※6
よくわからん。どっちの経験もないからな!
10. 匿名処理班
動物も寿命の違いで時間感覚が違うらしいし、人間個人も微妙な寿命の違いで違ったりすんのかな
11. 匿名処理班
たまに意識が加速する。3倍速くらいに。
体はゆっくり動いて、意識だけが高速で動く。
どういう症状なのか誰か教えてください。
12. 匿名処理班
今30代前半だけど、4歳の頃、自我に目覚めてからの人生は今でいう数十年は経ってる感覚でいたから、
「昔は○○だったよね」ということを言うと、大人に「まだ4歳でしょw」って笑われたのがすごく不思議だった。
13. 匿名処理班
人間は物事を絶対的ではなく相対的に認識するので
今まで生きてきた年月との割合で時間を感じる、という話を聞いたことがある。
10歳の1年は人生の10分の1だけど
50歳の1年は人生の50分の1なので
割合が少なくなるにつれて時間の感覚が短くなるらしい。
14. 匿名処理班
秒針の動きが早く感じたり遅く感じたり
同じ曲を聴いていてもテンポが早く感じたり遅く感じたり
こういう感覚ってみんなあったりする?
15. ナパチャット
それでもハンターハンターの連載再開は長かったぞ
16. 匿名処理班
自動車事故等の重大な事故につながりそうな場面で
脳内の伝達物質等が本領を発揮するか何かして
妙に意識が冴えて時間が間延びするような体験を
することがあるけど
基底状態と励起状態で単位時間あたりの分解能が測れるスケールってない?
普段は、一秒を30分割くらいで感覚ですごしてるけどいざとなったら
600分割くらいになるとか
でも退屈してる時とは違うメカニズムか?
17. 匿名処理班
ちょっと時間の感覚とはずれてるかもしれないけど、毎日同じ曲を聴いてると、時間によってテンポがだいぶ違うことに気づいた
寝起きはかなり早く感じるし、目が覚めてくると普通になり、テンションがハイになるとゆっくりに聴こえる
18. 匿名処理班
20代になった途端に時間の流れが凄く速くなった気がした。
10代の頃は季節の変わり目がこんなにも切なくなるとは思わ無かったよ。人生の折り返し地点ってよく言うけどその通りだと思う
19. 匿名処理班
相対性理論
20. 匿名処理班
時間じゃなくて速度の話なんだけど、朝起きて直ぐとかだと音楽とか動画が早く聞こえたり見えたり、逆に時と場合によっては遅く感じられるのは何でだろう?
21. 匿名処理班
音楽聴いててテンポが速い遅いはあるな
何なんだろうなあれ
22. 匿名処理班
※6
同じような例えで「ウルトラマン見てる時の残り3分とカップ麺待つ時のあと3分は違うねー」と患者さんとよく話してる
23. 匿名処理班
※15 たぶん中二病ですかね。
24. 班長大槻
明日から頑張るんじゃない、、
今日、頑張る
今日頑張った者、今日頑張り始めた者に明日がやってくるんだよ^U^
25. 匿名処理班
>>22
それは、いいヒント。時間が幻だと気づけば本来の自分になれるかもね。
26. 匿名処理班
時間は相対的なものだから、6歳の子供と60歳の大人では、一年は人生の1/6と1/60になるから年寄りの方が時間が早く感じられるってどっかで読んだ
27. 匿名処理班
時間が早く感じたり遅く感じたりするのは、だいたい記憶のせい。
年を取って、そう思うようになった。
28. 匿名処理班
自衛隊の3か月の訓練はかなり長く感じた・・・。そして苦痛だった・・・。
29. 匿名処理班
※20
そんなスケールがあったとしても 励起状態をどう作り出すんだね? 被験者に万一の事があったら責任取れる?
脳科学者達が考え出した励起状態を喚起する環境は あの「バンジージャンプ」だった.
被験者が落ちて行くさ中に 絶壁に掲げた 普段なら絶対に読めない十数ケタの数字を読ませたそうだよ.結果は見事に読んで覚えていたと言う.
30. 匿名処理班
※17
「時間の感覚は年齢に反比例して短くなって行く」 これは1928年発表されたジャネーの法則.
ちょっと考えてほしい. 6歳の子供と60歳の大人では6:1の感覚となる. つまり子供が感じる6年は60歳では1年. これ余りに差が大き過ぎると思わない? ジャネー(ピエールとポール:親戚同士)は一般的感覚を年齢に関係付けただけで, 根拠は無いし何一つ実験もしていない.(ジャネーの法則は正規の研究対象から除外されるのが普通)
「加齢による時間の加速感」に関して現在分かったことは
加齢に伴う代謝の不活性化で体内時計が遅延
置かれた環境(加速感:困難な局面・秩序ある環境・楽しいと感じる環境)
(遅延感:先に楽しみがある時,そこに至るまでの時間・時間の区切りが多い生活・「広い」と感じる空間環境・苦痛に感じる環境)
(△惑齢に無関係だが大人は「早い」と感じる環境下に, 子供は「遅い」と感じる環境下に置かれ易い. なおこれらの条件は全て実験で実証されている.)
子供は体が小さいこともあるが, 物を大きく 空間を広く感じている. 大人になって再訪した小学校. 「ええっ こんなに校庭狭かったのか」「こんな小さな机で勉強してたのか」などと感じるだろう. これは子供時代にそれだけ大きくとらえていた証拠だよ.
31. 匿名処理班
20代になってから、時間の流れが速く感じるようになった。そして感動も少なくなってきた。お正月が来た時の感動や、夏祭りの感動も・・・。
32. 匿名処理班
あれから刻の流れがもどかしく 感じ始めたけど ...
夢を追う君と見守る僕に 同じ星の光が降り注ぐ
33. 匿名処理班
子供の頃は好奇心が強すぎて退屈を感じやすいから時間がたつのが遅いのだ
34. 匿名処理班
単純に脳の回転の速さだよ。
35. 匿名処理班
フィリップ・ジンバルドーって、聞いたことあると思ったらスタンフォード監獄実験の人じゃんw
36. 清文お兄さん
若者は一ヶ月が1年くらい感じるよね。
37. 二木正
若者の頃は、一日ってすっごい長かったし1週間なんて1年間かと思うくらい長く感じたのに・・・
38.