子供のころ仲間を殺されたダニは、成長すると攻撃した種のダニの子どもを集中的に食べて「敵討ち」することを、千葉大、行動生態学の助教授、長泰行氏らのチームが突き止めた。この習性は害虫防除に活用できる可能性があるという。
ソース:敵討ちするダニ:仲間殺され成長、攻撃した種の幼虫食べる− 毎日jp(毎日新聞)
研究チームは、植物に生息するデジェネランスカブリダニと、ククメリスカブリダニを一緒に育てた。その結果、デジェネランスカブリダニは、卵から成虫になる過程で20匹のうち9匹がククメリスカブリダニによって殺された。
その後も観察を続けていると、生き残ったデジェネランスカブリダニの成虫は、ククメリスカブリダニのいない環境で育てられた成虫に比べ、1.5倍の速さでククメリスカブリダニの幼虫を食べたという。
また、デジェネランスカブリダニは別の種類のダニにはあまり関心を示さなかった。成長期に脅威をもたらした相手を体の表面にある物質で覚えていて、成虫になってから攻撃したとみられている。
長助教は「発育段階の経験が、成長後の振る舞いを決定づけていた。人間の『仕返し』が他の生物にも見られるのは興味深い」と話す。
ということで、ダニの子どもをプチっとするとお礼参りされる可能性があったりなかったりするので、そこんところよろしくってことなんだと思うんだ。
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コメント
1. 匿名処理班
ぺっちゃんこやん
2. 匿名処理班
うわぁー・・・・
3. 匿名処理班
殺された仲間の命を、ムダにはしない。
4. 匿名処理班
同胞ダニ
いや同胞ニダ
5. 匿名処理班
彼らは復讐が何も生まない事にいつ気付くのだろうか・・・
6. 匿名処理班
そりゃ同種の幼虫より異種の幼虫を食べるのでは?
3種類以上のダニを一緒に育てないと意味ないような
7. 匿名処理班
競争相手のいる中で自分たちが繁栄するための手でもあるんだろうね。
8. 匿名処理班
日本もニダからいわれなき復讐を受けております。
9. 匿名処理班
一方、恩を仇で返すという恐ろしいダニもいる模様
いや、ニダか
10. NEG-ENIGMA
やはりダニの世界でも苛めはダメなのね・・・
しかしダニにまでこんな知能らしき物があるとは・・・・
なんか高等生物とか言う概念は意味がないような気がしますな
前に粘菌にも知能があると言うコラムもあったし
生物は本当に脳で思考してるのか疑問がでてきますね
11. 匿名処理班
超越的存在に自分たちの復讐心を利用され、それによって種の自滅がおこっていることにダニたちが気付くのはいつのことか・・
12. 猫目。
仕返しというよりも自分たちに脅威となった種を遠ざけるための行為では?
13. 匿名処理班
これって復讐の連鎖がとまらないじゃないですか
14. 匿名処理班
復讐心もDNAに刻まれた本能だったのか
15. 匿名処理班
ダニィィィィッ!
何をするだァ――――ッ ゆるさんッ!
16. 匿名処理班
ダニって頭いいんだね
17.
なんと人間的な行動だろう…
それとも人間がダニ的なのか?
18. 匿名処理班
復讐というのは些か大袈裟な表現かと
単純に弱い個体が捕食され、生き残った個体は強いので
食欲も旺盛だ、他の種に興味を示さなかったとあるが
捕食し慣れている物を選んだか、満腹だったのだ
ダニの世界の次元なんて、その程度のものだ
19. 匿名処理班
万華鏡写輪眼の開眼条件だぁーーー
20. あ
気になるのは、どうやって仲間が喰われた相手を認識するのかだ。どうやって証明したんだ?
21. 匿名処理班
そりゃ自分の子孫もそいつに食われる可能性があるのなら優先的に潰すわな
22. 匿名処理班
人間は地球のダニ・・・
23. 匿名処理班
この手のダニって結構社会性っぽいもの持ってんだよね
しかし元記事読んだだけじゃ条件が襲われたことなのか一緒に暮らしたことなのか解らんね
24. 匿名処理班
種の存続のためであって復讐という願念はないだろうね
25. 匿名処理班
これはおもしろい そしてせつない
26. 匿名処理班
つまり復讐の鬼とさせて兵隊とするわけか
27. 匿名処理班
まだ論文がin pressだからわかんないけど、
「仕返し」と言うからには
1.幼虫時代一緒にいて仲間を捕食した相手の幼虫を成虫時代に食べる
2.幼虫時代一緒にいて仲間を捕食しなかった相手の幼虫は成虫時代に食べない
この2つが同時に確認されてるってことだよね
記事だと2をはっきり言ってないからもやもや・・・
食べるということに対して「仕返し」と同時に「捕食」の利益も含まれてるのが
この実験系の難しいところ
「捕食」じゃなくて「殺害」ならはっきり証明できたはず
28.
微妙な数字
種の保存のためなら当然じゃないの
29. 匿名処理班
ダニ同士を使って害虫駆除とはこれ如何に?
それよりも朝鮮ダニを駆除してくれ
30. 匿名処理班
攻撃された種を優先的に捕食するという嗜好性が生まれるのであれば自己の遺伝子をより安全に残すための適応進化だろう。
「成長期に脅威をもたらした相手を体の表面にある物質で覚えていて」とういことが確認されているのなら実際に嗜好性が生まれている可能性が高い。
適応進化の結果生まれた行動がまるで仕返しのように見えるというまさに生命の神秘
だから行動学は面白い
31. 匿名処理班
仕返しとか復讐とかより防御機構の高度な奴に思える
免疫系が侵入者を学習して特異的に反応すような
32. 匿名処理班
これは復讐じゃなくてただの防衛本能だな。
自分の種を攻撃する目標の種が、自分が対処できる戦力バランスのうちに駆逐する事で環境を自分の種の勢力が優位に立てるようにする為の機能だろう。
ただ興味深いのは、知能によって復讐を企てているとされる人間の行動意欲が、実はこの種の保存能に起因している可能性も考えられるという事だな。
「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」なんて言葉にもある通り、人間の過剰な復讐心には本能によるアシスト的な生理システムが機能しているのかもしれない。
33. 匿名処理班
人間的っていうより、いつまでたっても「復讐」「復讐」って恨み続けている人間の方が『ダニ的』かも
34. 匿名処理班
一族皆殺しの危機なのに「復讐は何も生まない」「復讐の連鎖は虚しい」は違うだろ
そんな個人的な問題じゃないって
35. 匿名処理班
人間の「仕返し」も「自分に対して危害を与える得る存在の排除」の一部なのだから、生物学の視点で見れば同レベルの話。
この論文の注目すべき点は、ダニも学習し、それが成長後も維持されているって点。
仮に、幼虫の時点でディジェネランスが反撃する力を盛っていたら、成虫にならなくても「復讐」するのだろうね。
この性質が、他のギルド内捕食の関係にある昆虫等にもあてはまるのか、気になるところですね。
36. 匿名処理班
うむ。非常によくできたシステムじゃないかな。
37. 匿名処理班
復讐否定するヤツは復讐を恐れてるんだろうけど
復讐は生物的に生き残りの為のシステムだと思う。
江戸時代には仇討ち制度が幕府公認であったことを忘れずに。
38. 匿名処理班
復讐には感情的な要素が大きく影響するからなあ
個人の問題だけであれば好きにすればいいのだが、社会的な問題となるリスクも高い
結果としては私刑が蔓延したら困るから法で縛るしかない
江戸時代も無条件に仇討を推奨したのではなく
認めはするがルールで縛って不自由にしたものだろう
39. 匿名処理班
こういう説を聞くにつけ、人間が特別な高等生物(笑)ぶって知能や感情で判断しているつもりの数々の行動も、実はもっと原始的な本能によるものだったりするのかなと思えるね