積年の恨みこええぇえ！半世紀以上に渡って幼馴染を恨み続けた男、繰り返し墓を荒らし逮捕（アメリカ）

　時間が解決するさ。なんて言葉があるが気休めなのかもしれない。ポール・E・ドノヴァン・ジュニアの場合、幼馴染の墓を繰り返し破壊した理由は、50年以上にわたる積年の恨みだった。

　アメリカ、ペンシルベニア州フェニックスヴィルに住む69歳のドノヴァンが、先週、度重なる墓石のいたずらをした罪を認めた。ホワイトマーシュにあるセント・マシュー墓地にある幼馴染の墓石を少なくとも4回も冒涜した犯人として特定され、2015年11月に窃盗と破壊行為の罪で警察に逮捕された。 　この奇妙な事件の調査は2014年に始まった。ある女性が、父親の墓石の上にオレンジのスプレー塗料で"John"と落書きされたと通報した。同年4月29日、再びその墓石が同じように落書きされ、女性はホワイトマーシュの警察に訴えた。12月には、タールのようなものが墓石にぶちまけられたと3度目の通報があった。そこで、警察は密かにカメラを設置して、蛮行の現場をとらえようとした。 　2015年5月、破壊行為を防ぐために墓石のそばに設置してあったライトを盗む人物がついにカメラにとらえられた。11月、死者の名字の上が黒いスプレー塗料で塗りつぶされ、その後やっと、この一連の破壊行為の犯人が、ポール・E・ドノヴァン・ジュニアであることが特定できた。ドノヴァンは、あっさり罪を認めたが、その動機は驚くべきものだった。 墓石荒らしで逮捕されたポール・E・ドノヴァン・ジュニア

動機はお金を盗まれたから

　56年前、その墓の主の故人が10歳、ドノヴァンが12歳だったとき、ドノヴァンは故人に金を盗まれ、56年たった現在、その恨みを晴らしすために破壊行為に及んだのだという。つまり、ドノヴァンは56年間ずっと恨みを胸に秘めて生きてきたというわけだ。

　相手の死は、この2年の間に知ったという。後からわかったことだが、ふたりは幼なじみの友だち同士だったという。それは部屋に置いておいた300ドルが入った木箱を盗まれたドノヴァンが、故人を問い詰めるまでの話だが。 　ドノヴァンは過去のことを水に流して怒りをおさめることはできなかったのだろう。逮捕時、ドノヴァンは警察に、故人が自分に対して負っている56年間前の借り、300ドル（現在のレートでは約3万円相当）を差し引いた分の弁償はするつもりだと語った。

　先週、裁判官はドノヴァンに2年の執行猶予と、遺族への賠償金として1500ドル（約15万5千円）支払うよう命じた。この2年の間にさんざん冒涜しまくった墓石への接近禁止警告も出ている。

via:arbroath.blogspot・dailylocalなど、/ translated konohazuku / edited by parumo

　12歳で3万円という額は確かに大金だろう。もしドンファンが、「あのときの3万円があれば・・・」と悔やみながら過ごしてきたのだとしたらなおさらだ。それは故人の墓を冒涜するレベルのものなのかどうかは、本人のみ知りうる世界の物語なのである。

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