アイスランドの首都レイキャビクから30キロほどのところにあるスリーヌカギガル火山は、内部のマグマだまりにいつでも入り込むことができる最新のアドベンチャー観光地だ。
火山は噴火すると、たいていマグマだまりが溶岩であふれ、それが冷えて固まると噴火口をふさいでしまう。しかし、スリーヌカギガルの場合、溶岩が壁を貫いて水平方向に凝固したか、地中深くに戻ってしまったかして、マグマだまりがそのまま空洞の筒状で残るというユニークな現象が起きた。 この火山が噴火したのは、約4000年前。噴火口は直径およそ4メートルで、内部はビンのような形の空間になっている。マグマだまりの深さは120メートル、底の方は50×70メートル四方。アイスランドの観光会社が、古代の火山を内部から探検できる興味深いツアーを主催している。
クレーターの入り口から、5〜6人を乗せたリフトをクレーンで下ろし、120メートル下まで7〜8分で到着する。最大一時間ほどマグマだまりを探索し、岩の表面の美しい色彩や、その驚くべき広さを観察することができる。底部のスペースはバスケットボールコート三つ分とほぼ同じで、自由の女神がすっぽり入る。
火山内部の平均気温は常に6℃。冬は厳しいので、このツアーは夏のみ。次のツアーは2013年5月13日が決まっている。スリーヌカギガル火山の内部ツアーを企画したのは、レイキャビクの医師で洞窟愛好家のアルニ・B・ステファンソン。彼は1954年からアイスランドの洞窟の研究を行っていて、1974年に初めてスリーヌカギガル内部に降りた。
ステファンソンは、スリーヌカギガルのような自然の驚異は、敬意をもってきちんと保護し、正しい方法で出入りするべきだと主張した。最初は保護だけが目的だったが、それが探検になり、ついに教育にまで発展した。教えるのは火山学ではなく、その美しさについてだと、ステファンソンはガーディアン誌のインタビューで語った。
映像で見る、スリーヌカギガル火山内部
via:amusingplanet 原文翻訳:konohazuku
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コメント
1. 匿名処理班
水属性で攻めろ
2. 匿名処理班
マグマが迫ってくるサプライズは無いの?
3. 匿名処理班
秘密基地によさげ
4. 匿名処理班
ここに伝説の武器があるんですか?
5. 匿名処理班
ロスト・ワールドや地底探検の世界ですね…!